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税理士試験を合格するのに必要な勉強時間は何時間?科目ごとの平均勉強時間や効果的な学習方法・おすすめの参考書を紹介

更新日:2024-07-26

税理士試験を合格するのに必要な勉強時間は何時間?科目ごとの平均勉強時間や効果的な学習方法・おすすめの参考書を紹介

税理士は、国家資格の中でも難易度の高い資格として知られています。

税理士資格を取得することで、企業や個人のあらゆるビジネスシーンにおいて活用することができます。

では、難易度の高い税理士試験は独学での勉強で合格できるのでしょうか。

今回は、税理士試験を独立合格するには、「必要となる勉強時間」や「どのようなテキストを選べばいいのか」について解説していきます。

    この記事で分かること

  • 税理士試験を独学で勉強するのが難しい理由
  • 税理士試験のおすすめ独学勉強法
  • 独学で税理士試験の合格を目指すメリット・デメリット

税理士資格取得の難易度は高い?受検資格や合格率・必要な勉強時間を徹底解説

目次

税理士とは

税理士とは、企業や個人など納税代理や税務相談・コンサルティングなどを行う税や会計に関する専門家です。

日本は、申告納税制度を採用しているため、納税者の代わりに確定申告や税務調査を行う「税務代理」、確定申告書などの書類作成を行う「税務書類の作成」、そのほか税金に関する相談を受ける「税務相談」など企業や個人をサポートすることが役割です。

このように税理士は、税や会計のプロとして、企業や個人の納税を助けることや企業の経営にアドバイスしたりサポートすることが主な業務となります。

現在、税理士登録を行っている人は、およそ77,300人に及び、企業や個人のコンサルティングサポートを行うことが求められる傾向が強くなってきています。

税理士になるための条件

税理士になるには、税理士国家試験に合格する方法が一般的です。

その税理士試験には、受験資格があり試験を受けるにはいくつかの条件を満たす必要があります。

ここでは、税理士になるための3つ条件を紹介していきます。

税理試験に合格する

税理士試験を合格した後、すぐに税理士資格が得られるわけではありません。

合格後、税理士事務所などで2年以上の実務経験を積むことで税理士資格を得ることができます。

また、税理士試験を受けるには、受験資格の下記条件をいずれか1つ満たす必要があります。

【受験資格】
・大学・短大・専門学校で経済学や法律学を1科目以上履修していること
・大学3年以上で経済学や法律学を1科目以上62単位以上を取得していること
・日商簿記検定1級、または全経簿記検定上級を取得していること
・経理事務の実務経験、または金融機関で資金の貸付・運用に関する業務を2年以上経験していること
・司法試験、公認会計士試験を合格者であること

弁護士・公認会計士の資格を取得する

弁護士・または公認会計士の資格を持っていれば、税理士試験を受けなくても、税理士会に登録するだけで資格を取得することができます。

司法試験や公認会計士試験では、法律や会計に関する知識が問われるため、この2つの資格を取得すれば、同時に税理士になることも可能になります。

税務署で勤務する

税務署に勤務して23年以上在籍すれば試験を受ける必要はなく、税理士資格を得ることができます。

一定の年数を税務署に勤務すれば、税務に関する知識と実務スキルが取得可能とされているため、独立して開業する方も多いです。

実際、税務署を退職した後に、税務に関するノウハウを活かして税理士として活動する方が多くいます。

税理士試験の合格難易度は高い

税理士試験は日本の国家資格試験の中でも特に高い難易度を誇っています。

この試験に合格するためには、税務に関する広範囲の知識と専門的なスキルが求められ、受験者は必須科目2つと選択科目3つの合計5科目に合格しなければなりません。

2023年のデータ※によると、合格率は21.7%と非常に厳しい結果が示されており、過去5年間の平均合格率も約19.6%となっています。

年度 受験者数(A) 合格者数合計(B) 合格率(B/A)
2023 32,893 7,125 21.7
2022 28,853 5,626 19.5
2021 27,299 5,139 18.8
2020 26,673 5,402 20.3
2019 29,779 5,388 18.1

参考:国税庁HP|税理士試験より

多くの受験生が合格するまでに数年間の試験挑戦が一般的であり、合格するためには約4,000時間の学習が必要とされています。

科目によっては合格率にばらつきがありますが、どの科目も高度な理解と大量の学習量が必要です。

科目\区分 受験者数 合格者数 5年度合格率 4年度合格率
簿記論 16,093 2,794 17.4 23.0
財務諸表論 13,260 3,726 28.1 14.8
所得税法 1,202 166 13.8 14.1
法人税法 3,550 497 14.0 12.3
相続税法 2,428 282 11.6 14.2
消費税法 6,756 802 11.9 11.4
酒税法 463 59 12.7 13.2
国税徴収法 1,646 228 13.9 13.8
住民税 462 68 14.7 17.2
事業税 250 41 16.4 14.1
固定資産税 846 146 17.3 18.4
合計(延人員) 46,956 8,809 18.8 16.7

参考:国税庁HP|税理士試験より

公認会計士試験と比較しても、税理士試験はより広範な知識を要求される点で異なり、このために難易度がさらに高くなっています。

税理士資格取得の難易度は高い?受検資格や合格率・必要な勉強時間を徹底解説

税理士試験合格に必要な勉強時間

税理士試験は、その合格に必要な勉強時間が非常に長いことで知られています。

一般的には、全5科目の合格には約4,000時間の学習が必要とされており、これは他の多くの資格試験よりもかなり厳しい要求です。

各科目によって必要な学習時間は異なります。

科目選択 科目名 平均勉強時間(目安) 出題内容
必須科目 簿記論 500~800時間 計算100%
理論0%
財務諸表論 500~600時間 計算50%
理論50%
選択必須科目 所得税法 1,000~1,500時間 計算50%
理論50%
法人税法 1,000~1,500時間 計算50%
理論50%
選択科目 相続税法 900~1,200時間 計算50%
理論50%
消費税法 600~800時間 計算50%
理論50%
酒税法 350~500時間 計算40%
理論60%
国税徴収法 350~500時間 計算0%
理論100%
住民税 350~500時間 計算50%
理論50%
事業税 350~500時間 計算30%
理論70%
固定資産税 350~500時間 計算50%
理論50%

例えば、必修の簿記論には500〜800時間、選択必修の所得税法や法人税法にはそれぞれ1,000〜1,500時間が必要とされています。

これは、これらの科目が税理士としての業務で中核を担う重要な分野であるためです。

また、科目選択によっても勉強時間に大きな差が出ます。

より専門的な知識を要する科目、例えば相続税法や消費税法は、それぞれ900〜1,200時間、600〜800時間の学習が推奨されています。

一方で、国税徴収法や住民税などは比較的短い350〜500時間で済むことが多いです。

税理士試験の勉強はただ長時間勉強すれば良いというものではなく、実際に試験で高得点を取るためには、理解度を深め、実践的な問題解決能力を養う必要があります。

そのためには、効率的な学習方法を見つけることが重要であり、過去問題の分析や模擬試験の受験が有効です。

これにより、実際の試験で求められる知識とスキルを習得し、合格への確実な一歩を踏み出せます。

税理士試験合格にかかる年数

税理士試験の合格には、通常2年から5年程度の期間が必要とされています。

この試験は科目合格制であり、受験生は必須科目と選択科目を含む合計5科目の合格が必要です。

ほとんどの受験生が一度の受験で全科目に合格することは稀であり、多くの場合、数年にわたる努力が必要となります。

例えば、受験生が毎年1科目ずつ合格するペースで進めば、5年での試験合格が可能です。

税理士試験の長期戦となる特性

  • 受験生にとって計画的な学習スケジュールを組み立てる機会を提供
  • 受験生は自分の得意な科目や専門性を高めたい分野を選び、無理なく段階的に試験の準備を進められる

また、税理士試験の科目合格制度は、受験生が一科目ずつ合格するごとに自信を持って次のステップに進むことができるため、長期にわたる試験のプレッシャーを分散させる効果もあります。

実際に、多くの受験生はこの段階的なアプローチを通じて、試験準備の過程で専門知識を深め、実務での実力を高められます。

総じて、税理士試験の合格までの期間は個々の学習進度や生活のバランスによって大きく異なりますが、計画的な学習を進められます。

この過程は、単に試験に合格するだけでなく、専門家としての深い理解と実践的なスキルを身に付けるための重要なステップとなるのです。

税理士試験に独学で合格するのが難しい理由

税理士試験の難易度は高く、独学で合格を目指すのは簡単ではありません。

ここでは、税理士試験に独学で合格するのが難しい理由について解説します。

税理士試験の難易度は高い?他資格とのランキング比較や合格率・偏差値・勉強時間の目安について解説

試験内容が複雑である

税理士試験で出題される内容は、毎年複雑化しています。

税理士試験に合格するためには、全11科目の中から5科目それぞれ60%以上の得点を取る必要があります。

5科目は、必須科目・選択必須科目・選択科目から選びますが、選択必須科目や選択科目である税法科目の難易度が高い傾向です。

大学などで税法について学んでいる、税法に関連する職に就いている人であれば対策できますが、初学者の人では簡単に内容を理解できないでしょう。

また、税法対策の参考書の取り扱いは少なく、出版されている書籍も難解な表現で解説されているため、独学で対応するのはおすすめできません。

勉強時間の確保やモチベーション維持が難しい

税理士試験は、最低3〜5年以上は勉強が必要といわれている資格です。

それぞれ科目別に目安となる勉強時間は、以下の通りです。

科目 勉強時間
簿記論 400時間
財務諸表 450時間
所得税法 600時間
法人税法 600時間
相続税法 450時間
消費税法 300時間
酒税法 150時間
国税徴収税 150時間
住民税 200時間
事業税 200時間
固定資産税 250時間

表から分かるように、合格するまでの一般的な勉強時間は、3,000~6,000時間必要とされています。

そのため、長期間の勉強時間の確保とモチベーション維持は必須条件となります。

働いている人や学生の人が時間を確保することは容易ではありません。

また、独学での学習は自分一人で学習を進めていくため、長期間モチベーションを維持することも困難でしょう。

税理士試験のおすすめ独学勉強法

税理士試験に独学で合格するのは容易ではありません。

しかし、自分のペースで学習を進めたい人は、効率よく学習を進める必要があります。

税理士試験対策におすすめの独学勉強法は、以下の通りです。

おすすめの独学勉強法

  • 自分に合う参考書を選択する
  • 受験者数が多い科目を選択する
  • 模試を受ける
  • 演習問題や過去問を繰り返し解く

税理士試験の難易度は、非常に高いため1科目ずつ根気よくコツコツと勉強することが合格への近道となります。

ここでは、税理士試験のおすすめ独学勉強法について詳しく解説していきます。

自分に合う参考書を選択する

税理士試験対策を独学で行う場合は、まず自分に合う参考書選びから始めましょう。

必須科目である会計学の参考書はレベル別で豊富にありますが、簿記の学習に関しては知識がない人が難解なテキストを選択すると理解できない可能性が高いため、難易度を下げて簿記3級や2級の参考書から始めると良いでしょう。

また、法改正が頻繁に行われる税法に関する参考書は、最新の情報に更新されていない場合もあるため、確認が必要です。

近年では、予備校が監修を行い出版している参考書もあります。

電子書籍に対応している参考書もあるため、スキマ時間や外出先でもスマホで気軽にチェックできますね。

受験者数が多い科目を選択する

独学で受験するときにポイントとなるのが、受験者が多い科目を選ぶことです。

なぜなら、税理士試験は、各科目60%以上の得点目安があるものの相対評価の部分があるからです。

受験者が少ない科目を選ぶとライバルのレベルが高くなり、合格しにくくなります。

そのため、法人税法・所得税法・消費税法は、初学者が多く受験者数が増えるため全体レベルが下がる傾向があります。

法人税法と所得税法の2つを勉強すると、勉強時間が多くなりますが独学勉強する方にはおススメです。

逆に、相続税法は何年もかけてチャレンジしている方が多い科目になるため、独学では避けた方がいい科目でしょう。

模試を受ける

税理士試験の本番までに模試試験を受験して、試験に慣れておきましょう。

模試受験は、自分の今の実力が分かるだけでなく、苦手分野も把握できます。

また、試験に慣れることだけでなく、その年の出題傾向が把握できることも挙げられます。

独学での学習は、孤独との戦いにもなるため、積極的に模試を受けることでモチベーション維持にもつながるでしょう。

演習問題や過去問を繰り返し解く

参考書でインプット作業をした後は、演習問題や過去問を解きましょう。

知識を身につけるためには、暗記をするだけでなく、問題の解き方を学ぶ必要があります。

インプット作業が完璧でない状態でアウトプット作業を行ってよいか悩む人がいますが、間違えた問題はその場で確認できるため、すぐに知識が付くメリットがあるのです。

また、演習問題や過去問を解くのは1度だけでなく、繰り返し行うようにしましょう。

税理士試験で出題される問題は、過去問と出題傾向が似ていることから、傾向を把握する必要があるからです。

繰り返し学習を行うことで、合格に必要な解答力を身につけられます。

社会人が税理士試験に短期合格するための勉強方法

税理士試験は広範な知識と綿密な準備を要求する試験ですが、社会人が短期間で合格を目指すためには効率的な勉強法が不可欠です。

短期合格するための勉強方法

  • 1日の中で勉強できる時間を見つける
  • 合格に必要な範囲に絞って勉強する
  • 科目ごとの相性・ボリュームで科目を選ぶ
  • 適度な休憩を設けてメリハリをつける

これらの戦略を総合することで、社会人でも税理士試験の短期合格が現実的な目標となります。

効率的な学習法と時間管理を駆使して、限られた時間の中でも最大の成果を上げることができるのです。

1日の中で勉強できる時間を見つける

多忙な社会人にとって、日々の中でまとまった勉強時間を見つけるのは難しいと思う方が多いでしょう。

しかし、スキマ時間を利用すること、合格に必要とされる勉強時間を総合的にかくほできます。

スキマ時間を活用する例

  • 通勤時間や昼休み、夜のほんの少しの時間を利用して学習する
  • 移動中や待ち時間にはスマートフォンを使用して動画講座を視聴するなど

上記のような活用方法を日々積み重ねていくことで他の受験生との差を埋めることができます。

合格に必要な範囲に絞って勉強する

税理士試験の出題範囲は広大ですが、全てをカバーすることは非効率です。

重要なのは、合格に必要な知識と技能に焦点を当てることです。

過去問を解析して出題頻度の高いテーマを把握し、その範囲を深く学ぶことが、限られた時間の中で最大の成果を上げる方法です。

この戦略的アプローチにより、学習効率を大幅に向上させられます。

科目ごとの相性・ボリュームで科目を選ぶ

税理士試験では、自分の強みを活かせる科目を選択することが大切です。

自分の興味や得意分野に基づいて科目を選ぶことで、モチベーションを維持しやすくなります。

また、科目によって必要な学習時間が異なるため、自分のライフスタイルや仕事の忙しさに合わせて、適切な科目を選ぶことが重要です。

適度な休憩を設けてメリハリをつける

長時間の連続勉強よりも、短時間で集中的に学習し、適度に休憩を挟むことで効率が向上します。

そもそも、人間の集中力は一定の周期で低下します。

メリハリのつけ方

  • 15分学習して5分休憩する
  • 自分に合ったリズムで勉強を進める

このようにして、疲れを感じる前に休憩を取り、常に高い集中力を保つことができます。

これらの勉強方法を組み合わせることで、社会人でも短期間で税理士試験に合格できる可能性が得られます。

日々の忙しさの中で、効率的かつ効果的に学習時間を管理し、確実に試験の準備を進めていくことが求められます。

税理士試験の独学におすすめの参考書

税理試験に向けて独学勉強するときに、大切になるテキストや問題集ですが、できるだけ時間をかけずにとっつきやすいものを選ぶことがポイントになります。

そこで、科目別に厳選したテキスト・問題集を紹介していきます。

簿記・財務諸表論のテキスト・問題集

基本となる教材は、初心者にもわかりやすい構成のネットスクール出版の「税理士試験必修教科書 簿記論・財務諸表論I」という教材が独学の方におススメです。

このテキストだけでは不安という声もありますが、この1冊で十分合格ラインを目指すことが可能でしょう。

税理士試験必修教科書 簿記論・財務諸表論I

テキストの詳細はこちら
ただ、初心者や独学者にとって、ネックとなるのが「理論部分」です。

そこで、TAC出版の「税理士 財務諸表論 理論答案の書き方 第4版」をひたすら解いて、答案作成の考え方やどのような解答を求められているのか理解していきましょう。

税理士 財務諸表論 理論答案の書き方 第4版

テキストの詳細はこちら

法人税のテキスト・問題集

法人税法は、所得税法とどちらかを選択しなければいけません。

税理士試験で、最も難しく勉強時間を要する科目の1つですが、攻略すれば合格がぐっと近づくのも事実です。

基礎のテキストとして、重要事項を要約されて重点的に学ぶことができる「税理士試験 法人税法の要点整理」という教材がおススメです。

テキストの詳細はこちら
法人税の基本をマスターした後に、応用の理論学習をTAC出版の「税理士 34 法人税法 理論マスター」で対策をしましょう。

税理士 34 法人税法 理論マスター

テキストの詳細はこちら

所得税法のテキスト・問題集

所得税法は、深い内容を問われるわけでなく、ミスをなくすことを意識して全体を広く理解するようにしましょう。

基礎の知識を定着させる問題集としてTAC出版の「税理士 15 所得税法 個別計算問題集」という教材がおススメです。

税理士 15 所得税法 個別計算問題集

テキストの詳細はこちら
さらに、知識を深めたい方には「税理士のための所得税重要ポイントハンドブック」がおススメです。

税理士のための所得税重要ポイントハンドブック

テキストの詳細はこちら

消費税のテキスト・問題集

消費税法は、ボリュームが大きくないため比較的取り組みやすく勉強しやすい科目です。

基礎のテキストとして、TAC出版の「税理士 25 消費税法 個別計算問題集」をマスターすれば合格レベルに達することが可能です。

税理士 消費税法 個別計算問題集

テキストの詳細はこちら
さらに、完璧を目指すのであれば、資格の大原出版の「税理士試験受験対策シリーズ 消費税法 総合計算問題集 応用編」で最終調整すれば完璧でしょう。

テキストの詳細はこちら

税理士試験を独学で勉強するのに向いている人

税理士件を独学で勉強するのに向いている人の特徴は以下の通りです。

独学で勉強するのに向いている人

  • スケジュール管理が得意である
  • 目標に向かってポジティブに努力できる

独学受験に向いているタイプは、楽観的で自らをコントロールでき計画的に物事を進められる方です。

ここでは、独学での勉強に向いている人の特徴について解説していきます。

スケジュール管理が得意である

独学では、効率よく学習を進めるために学習スケジュールを立てる必要があります。

学習スケジュールでは、学習を終わらせる期間や重点的に学習する項目などを設定し、合格に向けて学習を進めていく計画を自ら立てていきます。

学習スケジュールを自ら作成し、スケジュール通り学習が進められる人であれば、独学での学習も可能でしょう。

目標に向かってポジティブに努力できる

税理士試験の勉強時間は、3〜5年程度と長期間となるため、目標に向かってポジティブに努力できる人でなければ挫折する可能性が高いでしょう。

また、独学での勉強は一人で行われるため、合格するという強い目標がなければ続けられません。

税理士試験に合格するためには、毎日コツコツと勉強を行うことが重要です。

一人でコツコツと勉強することが苦ではない人は、独学で勉強するのに向いています。

税理士試験を独学で勉強するのに向いていない人

税理士試験を独学で勉強するのに向いていない人の特徴は、以下の通りです。

独学で勉強するのに向いていない人

  • まとまった勉強時間がとれない人
  • 情報収集が苦手である

税理士試験の難易度は高く、効率よく勉強が進められない場合は、独学での合格は困難でしょう。

ここでは、税理士試験を独学で勉強するのに向いていない人の特徴について解説していきます。

まとまった勉強時間がとれない

税理士試験の取得に向けて必要な勉強時間は、初学者と経験者で異なりますが目安は6,000時間程度です。

1日2〜3時間程度の学習時間を確保できたとしても、合格するまでに3〜5年程の期間は必要になります。

そのため、働きながら独学で合格を目指す場合は、日々の勉強時間の確保が大きな課題となるでしょう。

まとまった時間がとれず効率よく学習を進められない人は、独学での学習ではなく、カリキュラムが定められている通信講座の利用をおすすめします。

情報収集が苦手である

情報収集が苦手な人も、独学での勉強は不向きでしょう。

税理士試験では、法改正後の問題も出題されます。

細かい改正も含めると、法改正は頻繁に行われるため、日々最新の情報を更新しなければなりません。

また、独学での学習では自分に合う勉強法や効率の良い学習方法などの情報収集も重要です。

最新の参考書選びだけでなく、ニュースや新聞などから新しい情報を入手することも求められます。

独学で税理士試験の合格を目指すメリット

税理士試験の独学受験のメリットを下記にまとめました。

【独学受験のメリット】
・費用が安い
・自分のペースで勉強できる
・仕事と勉強を両立できる
・得意・苦手な科目の時間配分を決められる
・周りに流されにくい

独学のメリットとして、費用が安いことや資格学校に通う時間の短縮などが挙げられます。

税理士試験の学習は、長期間になることから、学習にかかる費用も膨大です。

通信講座やスクールを利用するとなるとまとまった費用が必要になるため、お金をかけずに学習を進めたい人には独学での学習は最適な勉強法でしょう。

独学で税理士試験の合格を目指すデメリット

独学受験のデメリットを下記にまとめました。

【独学受験のデメリット】
・わからない問題の対処が難しい
・孤独感を感じる
・読解に時間がかかる
・横のつながりがなく情報が入ってこない
・自分の実力を相対的に把握できない

独学受験のデメリットとして、わからない問題や勉強に行き詰ったとき、先生や仲間がいないと孤独になりがちです。

税理士試験は難易度が高く、専門的な知識が必要になるため、学習を進めていると必ず分からない問題もあります。

通信講座やスクールを利用していると、講師に質問ができますが、独学での学習では気軽に質問できる環境がありません。

また、税理士試験は長期間学習を行わなければならないため、独学での学習ではモチベーション維持も課題になるでしょう。

税理士試験対策におすすめの通信講座

ここでは、税理士試験対策におすすめの通信講座を3つ紹介します。

アガルートアカデミー

アガルートアカデミー弁理士試験講座

引用:アガルートアカデミー

合格率 非公開
講座料金 【2025年合格目標】
・簿記論・財務諸表論 130,400円〜210,000円(税込)
【2024年合格目標】
・簿記論・財務諸表論 122,200円〜201,700円(税込)
・法人税法 122,200円〜155,800円(税込)
・相続税法 122,200円〜155,800円(税込)
・消費税法 81,500円〜100,800円(税込)
・国税徴収法 70,000円〜77,501円(税込)
学習教材 ネットスクール刊行の税理士試験対策書籍

アガルートアカデミー おすすめポイント

  • 24時間いつでも受講できるオンライン講座
  • ライブ講義では講師とコミュニケーションがとれる
  • インプット講義・アウトプット講義で効率よく学習が進められる

アガルートアカデミーの税理士試験講座は、インターネット環境があれば場所を選ぶことなく、受講できます。

講義は、ライブ講義とオンデマンド講義の2種類があり、ライブ講義はリアルタイムで講師とコミュニケーションがとれます。

一方、オンデマンド講義は24時間何度でも視聴が可能です。

講義は、インプット講義・アウトプット講義に分かれているため、内容を理解した上で実践力が身につけられるのも魅力でしょう。

スタディング

スタディング税理士試験講座

 

引用:スタディング

合格率 2023年合格者数488名
講座料金 薄財2科目セット【2024+2025年度合格目標】59,800円〜89,800円(税込)

法人税法【2024+2025年度合格目標】49,800円〜63,800円(税込)

消費税法【2024+2025年度合格目標】49,800円〜63,800円(税込)

相続税法【2024+2025年度合格目標】49,800円〜63,800円(税込)

国税徴収法【2024+2025年度合格目標】49,800円〜63,800円(税込)

学習教材 オンライン完結

スタディングおすすめポイント

  • AI問題復習機能あり
  • スキマ時間に学習できる
  • インプット・アウトプット学習で合格できる実力が身につく

スタディングの税理士試験講座では、短期間で合格した人の勉強法を研究し、スキマ時間にも学習が進められる学習法を取り入れています。

学習は、主にスマホやタブレットを活用してスキマ時間に行います。

学習方法は、1時間程度のビデオ・音声講座でインプット作業し、スマート問題集やトレーニングでアウトプット作業をする流れです。

最適な順番でアウトプット学習ができる学習フロー機能が組み込まれているため、効率よく学習が進められ、実践力が身につけられます。

スタディングの税理士講座の評判は?口コミからわかる特徴や料金まとめ

資格の学校TAC

資格のTAC弁理士試験講座

引用:資格のTAC

合格率 46.6%
講座料金 2025年合格目標 初学者向けコース

完全合格+上級コース 235,000円〜280,000円(税込)

基礎マスター+上級コース 235,000円〜280,000円(税込)

2024年合格目標 受験経験者向けコース

直前対策講座 50,000円〜92,000円(税込)

チャレンジコース 28,000円〜38,000円(税込)

学習方法 インプット・アウトプットに必要な教材がすべて揃っている

資格のTACおすすめポイント

  • 専任講師による細かいサポートが受けられる
  • 合格に必要な教材がすべて揃っている
  • 毎年合格カリキュラムの改定を行っている

資格のTACの弁理士試験講座では、講師の細かいサポートを受けながら実力を身に着けていきます。

メールや電話による質問や相談を受け付けており、学習メディアに応じた学習フォローを行います。

また、インプット作業・アウトプット作業に必要な教材はすべて提供されるため、追加で必要になる教材はありません。

税理士試験を効率よく対策するなら通信講座の利用がおすすめ

独学で税理士試験に合格するために必要な勉強時間や勉強法について解説しました。

独学受験で合格される方は数多くいるのも事実で、人から教わるのではなく、自分で勉強する姿勢や経験というものはたくさんの魅力が詰まっています

しかし、独学受験は1つの選択肢であって、途中で軌道修正したとしても問題ありません。

独学での勉強に限界を感じた場合は、通信講座の利用を検討するのもよいでしょう。

自分に合った取り組み方を見つけ、合格を目指してください。