高卒や大卒で就活をしている新卒生や、社会人で転職を考えている方には、自分が持っている資格やスキルを活かすことができる就職先を探している人もいると思います。
就職に有利になるからといって、やみくもに取れそうな資格を取得しようとしたり、資格やスキルばかりにこだわって転職を考えることは危険です。
この記事では、自分の資格やスキルを本当に活かせる就職先の選び方を紹介します。
失敗しない自分に合った就職先の選び方
資格やスキルばかりにこだわって、間違った就職活動をしてしまうことは、大切な時間をムダにしてしまうことになります。
そうならないためには、まず自分が働く企業に何を1番求めたいか?を整理することから始めましょう。
そこで具体的にはどのような仕事スタイルがあるのか、その業界に必要な資格と共に4つ紹介します。
安定性を求められる就職先
高校生になりたい職業について質問すると、安定志向を求める答えが圧倒的に多いようですね。
趣味やプライベートを充実させたいと考えている人や、家族を持つ転職組にも安定を1番の条件に挙げる場合が多いです。
このように就職先に安定性を求めたい人には、公務員や医療事務などの資格の勉強をしておくと役に立ちます。
人気の公務員であれば地方公務員を狙えば通信講座で学ぶことができ、年に数回就職試験のチャンスがあります。
また医療系の資格を取得して転職することができれば、暦通りのシフトで働ける可能性も高まり、ライフスタイルを守ることができます。
やりがいを求められる就職先
「どうせやるなら、仕事にやりがいを求めたい!」と向上心のある人には、もっとダイレクトに頑張った分だけの喜びを感じられる転職がおすすめです。
やった分だけ認められたい意欲が強い人や、人に感謝されることに喜びを感じる人も同様です。
このように働くことに前向きな人は、介護福祉の世界や販売・サービス業の現場が合っています。
選び方のポイントは、サービスを提供する相手と接することができる環境か?ということです。
直接「ありがとう」と言ってもらえることは、何にも代えがたいモチベーションになります。
またこのように献身的な気持ちで働ける人は、勤務体系にこだわりなく働く意欲も高いため、就職の幅がとても広がるメリットがあります。
高給を求められる就職先
「とにかく稼ぎたい!」「一生お金に困らない資格やスキルを持っていたい」と思う人も一定以上いますよね?
求人情報では真っ先に給与条件をチェックする人も、このタイプに当てはまります。
このように転職先には高収入を求める選び方をする人には、司法書士や行政書士など、スキルがあれば安定して高給が保障される資格を取っておくとよいでしょう。
その他にも、宅建士や社労士など「〇〇士」と付く資格は、高給取りを目指す上で最強の切り札になります。
もちろんこれらの資格取得には、それなりの難易度があります。しかしその努力の分、しっかり見返りがある就職先でもあるのです。
好きを活かせる就職先
好きなことや得意なことで転職先を選べたら、とても幸せですね。
「好きこそ物の上手なれ」ということわざがあるように、好きに勝る強さはないのです。
このように好きな道を就職先にする選び方を望む人は、専門分野に特化した資格にどのようなものがあるかを調べてみましょう。
例えばパソコンやゲームが好きな人には、IT系の資格でスキルアップしておくと転職に有利です。
また、好きな分野の〇〇アドバイザーを探してみると、知らなかった資格の存在を知ることができます。
失敗しない就職先の選び方の注意点
自分が働く会社に何を求めるか?を整理できたところで、次に大切なのは実際に会社を選ぶ時の注意点についてです。
気持ちばかり先走って、入社してから失敗した・・・と思ってしまう事態をできるだけ避けられる選び方があります。
ここでは、学校では教えてくれない転職組にも役立つ正しい就職先の選び方について3つ紹介します。
実際に働いている人からの情報収集
まず必ず行ってほしいことは、実際に自分が希望する職種で働いて(もしくは働いていた)いる人の、生の声を聞くことです。
ここで注意してほしいのは、ハローワークや企業説明会での現役社員の声を鵜呑みにしてはいけません。
公な場では、先輩社員も「いいこと」しか言わないからです。
この場合おすすめなのが、個人的にアポイントを取れて、ざっくばらんに話せるOBを探すことです。
またSNSでの情報もリアルな愚痴が載せられていて参考になりますし、企業の口コミ裏サイトもいくつかあるので覗いてみると面白いです。
ライフワークバランスまで意識する
次に忘れてはいけないのが、働いていない時間の使い方まで意識した選び方です。
ここでは、最初に考えた「どんな働き方を求めるか?」がとても参考になってきます。
例えば、仕事以外にも趣味や副業、家族との時間を充実させたい人は、その時間を充分確保できる転職先なのか?をしっかりとリサーチする必要があります。
女性であれば出産・育児の問題は避けて通れないですし、高齢化が進む現代では親の介護の問題も他人事ではありません。
つまりスキルを活かせることだけで決めてしまう選び方は、後の自分を苦しめてしまう要因になってしまい危険なのです。
資格だけを武器にしない
多くの人が勘違いしてしまいがちな注意点が、「資格絶対説」です。
苦労して取った資格であるほど、資格の効力を最大限に活用したい気持ちはよくわかります。
しかし実際の採用現場では、面接者が思っているほど資格欄は重要視されていません。
なぜなら現場が求めているのは、知識を実践で応用できるスキルと、そのために必要なコミュニケーション能力だからです。
このことを肝に銘じて、まずは転職先で受け入れてもらえるような適応力や人間力を磨き、資格そのものは最終的な決め手となる要素くらいの謙虚な気持ちを持っていましょう。
失敗しない就職のための資格取得方法
理想の働き方のイメージと、それを叶えるための注意点が定まったところで、最後は夢の実現に向けての正しい勉強方法についてです。
なぜなら非効率的な勉強方法や、的外れな資格を取得することで、全ての努力がムダになってしまうからです。
以下で資格取得に向けた勉強方法について見ていきましょう。
失敗しないためのスケジュール
学生であれば勉強や部活、社会人であれば本業が1番大切なことです。
やらなければいけないことを疎かにしていては、例え資格が取れたとしても卒業できなかったりと、大きな信頼を失うことになってしまいます。
就職に向けて失敗しないためには、本業に支障がない範囲で資格取得までのスケジュールを立てましょう。
ゴールまでの日数を逆算して1日あたりに必要な勉強時間を割り出します。
さらに難易度が高く合格率が低い資格は、一発で合格することをムリに狙わず、長期的視野で数年かけてのスケジュールを立てる判断も大切です。
失敗しない資格の選び方1
残念ながら資格によっては履歴書に書いても、ほとんど効力のない資格もあります。
例えば、級制度の資格であれば最低でも2級以上が必要です。
さらに同じような名前がつく資格でも、民間の資格と国家資格が混同している分野もあります。
複数の資格が乱立している業種では、どの資格が1番業界での需要が多いのかを事前にリサーチしておくとよいでしょう。
失敗しない資格の選び方2
もう1つ資格選びで失敗しがちなのが、簡単に取れそうな資格ばかりを安易に選んでしまうことです。
資格自体はすぐ取れたとしても、実際に就職に有利になるかどうかは別問題です。
何度も言うようですが、資格とは使いこなせるスキルが伴って初めて意味のあるものになります。
見逃している資格はたくさんある
視点を変えて、メジャーな資格ばかりから選ぶことを考え直すことも大切です。
日本には、人気ランキングに名前は出てこないけれど、持っていると転職で引く手あまたの資格がたくさんあります。
例えば、〇〇管理者や〇〇責任者と名前がつくような資格は、企業で必ず配置しなくてはいけない義務がある資格なので、持っているだけで重宝されたりします。
聞いたことがなかった資格でも、持っているとどんな時に有利なのか興味を持ってみてください。
スキルと資格を生かした就職先の選び方まとめ
この記事では資格を活かしながら、より良い就職ができる方法について紹介してきました。
ただ単に就職に役立てようとむやみに資格を取得するのではなく、自分がどんな会社で働き、就職先の会社で何をしたいかが重要なのがわかっていただけたと思います。
まずは、就職先での自分の理想を思い浮かべ、それを実現させるためにはどんな資格があればいいのかを逆算して資格取得の勉強を始めてみてはいかがでしょうか。
資格をとる前に考えた方が良いことや、失敗しないための就職先の選び方など、ぜひ参考にしてみてください。