法学検定試験は幅広い年齢層の男女が目指せる、法学全般に関する検定資格です。
合格のためには、法律の知識・能力などが必要です。
法学検定試験の資格は「公益財団法人日弁連法務研究財団」が運営管理を行っております。
公益財団法人日弁連法務研究財団とは:
平成10年に設立されました。法実務の研修・法及び司法制度の研究・法情報の収集と提供を目的としています。
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法学検定試験資格の難易度
難易度はアドバンストコースが普通、スタンダードコースとベーシックコースがやや易しいとなっています。
法学検定試験資格の合格率は27~64%
2023年に実施された法学検定試験の合格率をまとめました。
ベーシックコースが64.7%と、比較的やさしい難易度となっています。
コース | 合格率 |
---|---|
ベーシック<基礎>コース | 64.7 |
スタンダード<中級>コース | 56.2 |
アドバンスト<上級>コース | 27.5 |
出典:公益社団法人商事法務研究会 2023年法学検定試験試験結果
法学検定の合格に必要な勉強時間は45~60時間
法学検定の合格に必要な時間は最低でも45時間と考えましょう。
試験では、『法学検定試験問題集』(商事法務刊)から試験問題の6~7割程度を出題しています。
問題集を使えば学習も効率的に行えます。
法学検定は社会人でも比較的取得しやすい資格です。
法学検定の概要
法学検定の概要をまとめました。
受験前に要項をよく確認し、法学検定に挑んでください。
法学検定の受験料
受験料はアドバンストコースが9,900円、スタンダードコースが6,600円、ベーシックコースが4,400円となります。
法学検定試験試験・検定の年間試験回数
各級年に1回、11月下旬ごろに実施されます。
法学検定試験試験の合格発表タイミング
合格発表は法学既修者試験が8月上旬、アドバンストコース、スタンダードコース、ベーシックコースが1月上旬に発表されます。
法学検定が難しいと言われる理由
法学検定が難しい理由には何があるのでしょうか。
今回は以下のポイントに絞って解説します。
- 法律の勉強範囲は幅広いから
- 勉強の方向性を絞るのが難しい
- 毎日の勉強時間が確保しにくい
理由①法律の勉強範囲は幅広いから
法律の勉強範囲は、幅広いことが特徴です。
法学検定も、膨大な情報から絞られた問題が出題されるでしょう。
法学に関する学力を幅広く身につけてください。
試験の出題科目や概要をよくチェックすることが重要です。
理由②勉強の方向性を絞るのが難しい
勉強の方向性を見極め、効率的な勉強方法を見つけてください。
ベーシック、スタンダード、アドバンストそれぞれのコースごとに、ベストな勉強方法が変わります。
難易度が高くなるほど、より合理的な勉強が求められるでしょう。
勉強の進捗を定期的に管理して、試験合格のために動くことが大切です。
理由③毎日の勉強時間が確保しにくい
試験の勉強時間が保持しにくいことで、悩む人もいるのではないでしょうか。
法学検定に合格するためには、ある程度の時間を用意しなくてはなりません。
特に社会人の場合、働きながら勉強することは大変ですよね。
勉強と生活、仕事のバランスをうまく取りましょう。
法学検定の難易度を他試験とランキングで比較
法学検定の難易度を他試験とランキングで比較しました。
相続分野の法律に関する知識が試される相続検定2級と、同レベルの資格と言えます。
ただし法学検定のアドバンストコースは、比較的難易度が高いので注意してください。
検定/試験 | 合格率 |
法学検定 | 27~64% |
相続検定2級 | 55.70% |
海事代理士試験 | 98.5% |
弁理士試験 | 6.10% |
※合格率は2023年時点のもの
法学検定の内容・科目
法学検定は、入門的な「ベーシック」、中級者向けの「スタンダード」、そして上級者向けの「アドバンスト」の3コースがあります。
自分の実力に合った検定を受験しましょう。
法曹界や企業などの法律実務で活躍するために必要な知識が認定されます。
アドバンスト(上級)コース
試験はアドバンスト(上級)コース、スタンダード(中級)コース、ベーシック(基礎)コースがあります。
アドバンストコースの試験内容は、法学基礎論、憲法、民法、刑法が出題されます。
選択科目AとBがあり、選択Aでは民事訴訟法、刑事訴訟法、商法、行政法が出題され、選択Bでは労働法、倒産法、経済法、知的財産法が出題されます。
スタンダード(中級)コース
スタンダードコースの試験内容は、法学一般、憲法、民法、刑法が出題されます。
選択科目Aがあり、民事訴訟法、刑事訴訟法、商法、行政法が出題されます。
ベーシック(基礎)コース
ベーシックコースの試験内容は、法学入門、憲法、民法、刑法が出題されます。
試験科目が他のレベルより少ないからと言って、簡単なわけではありません。
難易度の高い法学検定に合格するポイント
法学検定に合格するポイントは、以下があります。
- 勉強の計画は初めに立てる
- モチベーションを保つ
- 公式問題集を活用する
自分で立てたスケジュール通りに勉強できるように注意しましょう。
ポイント①勉強の計画は初めに立てる
法学検定に合格するためには、勉強スケジュールを早めに立てましょう。
早めに行動すれば、スケジュールに変更が起きた時も対応しやすいです。
勉強時間が足りない場合にも、時間追加などでカバーしやすくなります。
社会人の場合は仕事の繁忙期なども考えて、学習スケジュールを考えてください。
ポイント②モチベーションを保つ
モチベーションを保つことは、試験に合格するために重要なポイントです。
試験勉強は、モチベーションの維持が難しいでしょう。
やる気をなくしてしまうと思うように勉強が進みません。
働きながら法学検定に挑戦する人は、特にモチベーションの維持に気をつけてください。
ポイント③公式問題集を活用する
法学検定は公式問題集から出題される問題が多いです。
試験問題全体の約6~7割が、公式問題集をもとに作られています。
公式問題集の内容を網羅すれば、半分以上の点数が取れる理論ですね。
勉強を進めるためには、公式問題集の活用がおすすめです。
法学検定試験の現状
特定の部署、仕事に従事するためにどうしても必要な資格というものではありません。
就職や転職において全く役に立たないかと言われればそうではありませんが、法学検定そのものの知名度がまだまだ低いというのが現状です。
法学検定取得者の将来性
法学的要素を身につけた人材は価値が高いです。
就職・採用試験時に法学検定試験の実績を参考資料として取り入れている企業なども増えています。
人事異動や採用の際の能力評価の参考にする企業も多いです。
ただし、法学検定は独立をするための資格試験ではないので、独立は難しいでしょう。
法学検定試験の独学合格は難しい?
法学検定の独学合格は必ずしも難しいものではありません。
キャリアのために、働きながら取得を目指す人も多い資格です。
学生でも受験できるので、とても高い難易度の資格とは言い切れないでしょう。
独学合格が目指せることも法学検定の魅力ですね。
独学に不安がある人は通信講座などの利用もおすすめです。
法学検定試験対策におすすめの予備校・通信講座
法学検定では、法律に関わる問題が多く出題されます。
独学に迷ったら通信講座などを活用してもいいでしょう。
通信講座なら、自分の好きな時間に好きな場所で勉強ができるのでおすすめです。
勉強のタイミングにも融通が利くので、社会人も取り組みやすいですね。
法学検定試験の合格は不可能ではない
法学検定試験は、法律系の試験の中でも易しいレベルと言えます。
社会人も取り組みやすい勉強内容といえるでしょう。
キャリアアップや、法律系の仕事に就きたい学生にもおすすめです。
公式の問題集を活用し、効率よく合格を目指してください。