賃貸不動産経営管理士は、依頼人から管理業務を受託し賃貸や不動産を適切に運営し、入居者同士のトラブルや建築物の管理をすることが仕事です。
ここ数年賃貸住宅に住む人が増えていることで、賃貸不動産経営管理士の需要が高まっており、それと同時に資格を取得しようという方も増えています。
この記事では、賃貸不動産経営管理士の試験について、試験概要や試験内容、科目、出題範囲などについて解説していきます。
賃貸不動産経営管理士の試験に合格すると何ができるようになる?
まず最初に、賃貸不動産経営管理士になるとどんな仕事ができるのかを簡単にご紹介します。
不動産関係の資格は民間資格も含めて、数多く存在するため、皆さんがやりたいと考えている仕事ができるかどうか確かめてみて下さい。
賃貸不動産経営管理士の試験の目的
賃貸不動産経営管理士の試験目的としては、賃貸住宅の管理を行うにあたって、必要とされる知識や倫理観を持っているかどうかを試すためです。
この試験に合格すれば、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律の知識を有し、それによって適正な賃貸管理ができると認められることになります。
具体的な仕事内容は?
賃貸不動産経営管理士の仕事を大まかに説明すると、その名の通り賃貸や不動産を管理することになりますが、具体的には以下のような仕事をこなしています。
- 賃貸物件の管理
- 管理業務受託契約の締結
- 入居者同士のトラブルの解決
- 原状回復工事
- コンサルティング
賃貸不動産経営管理士はよく宅建士と混同されますが、上記の仕事内容を見ていただければわかる通り、入居するまでではなく入居した後の管理を担当します。
そして、独立することによって賃貸管理に関して悩んでいる個人や企業に助言をするコンサルティング業務もこなすことができます。
また、空き家を抱えている個人やオーナーに対し、賃貸として扱うメリットなどを解説し、空き家を減らしていくなどの期待もされています。
賃貸不動産経営管理士試験の概要
次に賃貸不動産経営管理士試験の概要を解説していきます。
賃貸不動産経営管理士の試験は年1回しか行われず、主に11月の第3日曜日となっています。(令和4年の試験は11月20日)
受験資格には特に何も指定されていないため、学生も社会人も受験することが可能で、受験料は13,200円です。
試験合格後の登録料が6,600円かかるため、資格取得までに合計で19,800円の費用が必要となります。
受験の申し込み期間は例年8~9月とされており、合格発表は年を跨いだ1月となっています。
試験の具体的な概要は以下の通りです。
試験時間 | 13:00~15:00の120分間 |
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出題形式 | 50問 四肢択一 |
出題範囲 | ・管理受託契約に関する事項 ・管理業務として行う賃貸住宅の維持保全に関する事項 ・家賃、敷金、共益費その他の金銭の管理に関する事項 ・賃貸住宅の賃貸借に関する事項 ・法に関する事項 ・上記の他、管理業務その他の賃貸住宅の管理の実務に関する事項 |
試験の出題形式は、口頭式や記述式ではなく、マーク式の50問四肢択一で、試験内容は賃貸管理に関する契約や法律、金銭に関する内容となっています。
賃貸不動産経営管理士の試験科目や出題範囲とは?
ここからは賃貸不動産経営管理士の試験について具体的に、どんな問題が出ているのか、頻出の問題はあるのかなどを解説していきます。
過去問を繰り返し解くことも重要ですが、得点配分はどこが大きい、どの分野が難しいなどを意識しておくことも非常に大切です。
管理受託契約に関する事項
管理受託契約を行う際の書面の交付や、管理受託契約における受任者の権利や義務といった賃貸管理を請け負う時の契約に関する問題が出題されます。
頻出となっている管理業務受託は、「サブリース」と「管理受託方式」に分かれており、これらを明確に区別しそれぞれを深く理解しておくことが得点に繋がります。
管理業務として行う賃貸住宅の維持保全に関する事項
建築物の構造や概念、建築設備の概要といった建築物に関する知識や、賃貸住宅の維持保全に関する管理に必要な実務、知識が問われます。
もちろん、建築物自体の知識も重要になりますが、建築物の修繕(現状回復工事)に関する問題や、建築物周りのガス、電気といったインフラ整備、賃貸住宅ですので駐車場の管理なども出題されるようです。
家賃、敷金、共益費その他の金銭の管理に関する事項
家賃、敷金、共益費といった賃貸管理を受託した場合の金銭に関する問題が出題されます。
自分の利益を守るために勉強することも重要ですし、クライアントも金銭面を一番重要視するため、正しい知識を持っていないと信用を損なうこともあります。
賃貸住宅の賃貸借に関する事項
賃貸借契約の成立や契約期間の決定及び更新、サブリースなどの契約書に関する問題が出題されるようです。
また、契約だけではなく、借主の募集なども問題に含まれています。
法に関する事項
賃貸住宅管理に関する法律、サブリースを行う際にしっかりとクライアントに説明するガイドラインなど、全体的なルールについての問題が出題されるようです。
いくら賃貸住宅管理の知識や技術を身に着けたとしても、大前提として法を守っていなければ賃貸不動産経営管理士としては失格になってしまいます。
賃貸不動産管理業務の最近の情勢
ここ数年の賃貸不動産経営管理士試験では、賃貸不動産に関する社会情勢について問う問題が出題されています。
例としては、サブリースが挙げられます。
サブリースは、得られる家賃でローン以上の利益を得られるという話で賃貸を持たない一般の方に賃貸を購入してもらい、賃貸経営をする契約です。
管理も業者がするため、ほかっておくだけで収益が得られるという契約になっていますが、実際のところ空き家が増えてしまうと、ローンを払わなければならないため赤字となってしまいます。
このサブリースで自己破産してしまった方も多く、社会問題へと発展しました。
こういった、賃貸不動産に関する社会問題をあらかじめ調べておくと、本番の強みになるかもしれません。
全体の出題傾向
最後に、全体の出題傾向について解説していきます。
令和3年度試験では、令和3年度から出題範囲となった「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(以下:管理業法)」からの出題が16問となっており、全体の約3割を占めました。
令和2年以前は、賃貸住宅管理業者登録制度からの出題が5問であったため、大幅に増えたことになり、これからの試験でも多くの問題が出ると考えられます。
そして、「建物・設備の知識」の分野の問題は6問から8問となり、賃貸借契約も8問が出題され、この2つの分野で全体の約3割となっています。
よって上記の3つの分野の対策がしっかりと出来ていないと、合格はほとんど不可能と言っても差し支えないでしょう。
しかし、管理業法に関しては過去問が無いため、過去問を繰り返し解くのみではなく、テキストなどを読み込んで知識を身に着けておく必要があります。
賃貸不動産経営管理士の試験科目は他の資格でも問われる?
賃貸不動産経営管理士の資格は、ダブルライセンスとして他の不動産関係の資格を持っている方からも人気があります。
仕事内容的に相性が良いというだけではなく、試験範囲も重複していればとても効率よくダブルライセンスが出来ますよね。
そんな賃貸不動産経営管理士の試験科目は他の資格試験でも使われているのでしょうか?
試験範囲が被っている資格がある
賃貸不動産経営管理士の資格とのダブルライセンスが推奨されている資格が宅建士です。
宅建士も同じ不動産関係の国家資格で、独占業務もあるため非常に人気が高い資格となっています。
そんな宅建士と主に被っている試験範囲は、法に関する試験範囲です。
特に賃貸不動産経営管理士試験で得点配分が高く、賃貸借契約、借地借家法などの契約関係や、相続税などの税金関係などが被っています。
単純に合格率だけを見て行くと、宅建士の方が賃貸不動産経営管理士より低いため、宅建士の対策が十分であれば賃貸不動産経営管理士の試験でも大きな助けになると考えられます。
宅建士との試験日程が1ヶ月ずれている
試験内容が被っているのであれば、次の年まで待たずにダブル受験したいと考える方もいらっしゃるでしょう。
実際に宅建士と賃貸不動産経営管理士はダブル受験されることが多く、それを見越してか試験日程も被らないように設定されています。
具体的な流れとしては、宅建士の試験が10月の第3日曜日にあるため、そこまでは宅建士の試験対策をします。
その後、11月の第3日曜日に行われる賃貸不動産経営管理士の試験対策を1ヶ月で行う、というのが一般的なようです。
多くの方が、5月から学習を始めてこの流れでダブル受験を狙っているようで、しっかり対策すれば半年ほどでダブルライセンスを達成することができます。
その他の不動産関係の資格との相性は?
宅建士と賃貸不動産経営管理士はダブル受験が推奨されているほど、試験的にも仕事内容的にも相性が良いことが分かりました。
他にも不動産関係の国家資格である、業務管理主任者やマンション管理士とダブルライセンスをしている方も多く、賃貸不動産経営管理士は仕事内容的には他の不動産関係の資格との相性が良いようです。
しかし、試験内容的には宅建士以外の資格との相性はそこまで良くはなく、民法などの建築物に対する基本的な法律以外に試験範囲が重複している点はありません。
ですので、賃貸不動産経営管理士を取得し、将来的にダブルライセンスをすることは見込めますが、ダブル受験が推奨されるのは宅建士のみのようです。
賃貸不動産経営管理士の試験内容:まとめ
今回この記事では、賃貸不動産経営管理士の試験について、試験範囲や試験概要、問題の出題傾向などを解説してきました。
試験概要としては、毎年1回11月の第3日曜日に行われ、受験料は13,200円、試験時間が120分の全50問、四肢択一方式ということでした。
問題の出題傾向としては、令和3年度から導入された管理業法から16問が出題されており、過去問を繰り返しただけでは合格できないような内容になっていました。
試験範囲が重複している資格としては、宅建士が挙げられ、受験日程や仕事内容を考えてもダブル受験が推奨されています。
冒頭でもご説明しましたが、賃貸不動産経営管理士の需要はこれからも高まっていくことが予想されるため、今一押しの不動産関係資格となっています。
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