ジェルネイル検定は、ネイリスト関連の資格の中でもジェルネイルに特化した資格試験です。
ジェルネイル検定はネイリストとして専門性を高めたい方に人気の資格で、毎年多くの方が受験しています。
そんなジェルネイル検定を勉強するにあたって、合格率がどの程度なのかは気になるところだと思います。
この記事では、ジェルネイル検定初級・中級・上級それぞれの合格率について解説していきます。
また筆記試験・実技試験など各階級の試験内容も併せて解説します。
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ジェルネイル検定とは
JNAジェルネイル技能検定(ジェルネイル検定)試験は、ジェルネイル施術に必要な知識と技術を習得するための試験です。
NPO法人日本ネイリスト協会が主催しており、プロフェッショナル向けに設計されおり、お客様が安心してネイル施術を受けられることを目的としています。
JNAジェルネイル技能検定試験では、初級・中級・上級の3つのレベルが用意されているのが特徴的で、それぞれのレベルには受験資格、試験内容、難易度、就職先での活用方法が異なります。
自分に適したレベルを見極めて受験することが、ジェルネイル技能検定合格への第一歩となります。
受験費用は、初級が9,900円(税込)、中級が13,200円(税込)、上級が16,500円(税込)です。
試験日程
ジェルネイル検定は毎年6月・12月に開催されます。
試験年度 | 試験開催日程 | 試験申込期間 | 試験要項公開日 |
---|---|---|---|
2025年6月(第32回) | 2025年6月7日(初級)、2025年6月8日(中級・上級) | 2025年2月~3月 | 2025年1月中旬 |
2025年6月8日(中級・上級)2025年12月(第33回) | 2025年12月6日(初級)、2025年12月7日(中級・上級) | 2025年8月~9月 | 2025年7月中旬 |
会場は、札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡で開催されています。
ジェルネイル検定の合格率は?
ジェルネイル検定の勉強を始めるにあたってまず合格率を把握することで、合格までどのくらいの努力が必要なのかが掴めます。
ジェルネイル検定には3つの階級があり、それぞれ合格率に違いがあります。
まずはジェルネイル検定の階級別の合格率について見ていきましょう。
ジェルネイル検定初級の合格率は70%程度
ジェルネイル検定初級の合格率は約70%です。
資格試験としては高い合格率となっており、難易度はそれほど高くないと言えるでしょう。
合格基準は筆記試験・実技試験で100点中80点以上となっています。
点数だけ見ると基準が高く感じられますが、基本的な内容を問われる場合が多くしっかりと対策すれば問題ないと言えます。
ジェルネイル検定中級の合格率は60%程度
ジェルネイル検定中級の合格率は約60%と初級より少し低くなっています。
初級試験よりも課題が多いため、時間配分などに注意を払う必要があります。
筆記試験は100点中80点以上、実技試験は100点中70点以上で合格となります。
ジェルネイル検定上級の合格率は40%程度
ジェルネイル検定上級の合格率は約45%と初級・中級に比べると低い水準となっています。
上級試験は中級合格者しか受験できないため、中級合格者の中でも約45%しか合格していないということになります。
そのため難易度が低い試験とは言えず、しっかりと対策しなければ合格が難しいです。
筆記試験はなく、実技試験で100点中70点以上を取ると合格となります。
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ジェルネイル検定の試験内容と採点方法
ジェルネイル検定は階級が上がるごとに合格率が大きく変わることが分かりました。
では各階級の試験内容や採点方法にはどのような違いがあるのでしょうか。
ここからは階級別の具体的な試験内容と採点方法について解説していきます。
ジェルネイル検定初級の試験内容・採点方法
ジェルネイル検定初級は、ベーシックマスターとしてジェルネイルの基礎的知識と技術を有していることを証明する資格です。
ジェルネイル検定初級試験では筆記試験と実技試験の両方があります。
筆記試験では爪の病気・トラブル、衛生と消毒といった内容が問われます。
一方実技試験では第1課題と第2課題があり第1課題ではネイルケア、第2課題ではカラーリング・ジェルアートなどを行います。
第1課題は制限時間35分の中で10本の指に施術を行い、手指の消毒からネイルケアまでの技術を審査します。
第2課題では制限時間60分の中でポリッシュカラーリング・ジェルカラーリング・ジェルアートを行います。
左手にポリッシュカラーリング・右手にジェルカラーリングを行うというルールがあるため、間違えないように注意が必要です。
またネイリスト検定3級を取得している場合は第1課題が免除となります。
実技試験の採点項目は減点方式となっているため、満点を目指すというよりはどれだけ減点されないかに重点を置いて望みましょう。
ジェルネイル検定中級の試験内容・採点方法
ジェルネイル検定中級はプロとしてジェルネイルの施術を行うための専門的な知識と技術を持っていることを証明する資格です。
初級と同じく筆記試験と実技試験の両方があり、初級よりも高度な知識と技術が求められます。
筆記試験では初級と同様の衛生面の内容に加え、施術に関する内容やプロフェッショナリズムなどに関する内容も問われます。
実技試験の第1課題では30分以内にネイルケアとカラーリング、第2課題では85分以内にジェルグラデーション・ジェルイクステンション・ジェルフレンチカラーリングの施術を行います。
またネイリスト検定2級を取得している場合は第1課題が免除となります。
実技試験の採点方式は初級と同じく減点方式となっているので、1つ1つの施術を不備なく終わらせることを目指しましょう。
ジェルネイル検定上級の試験内容・採点方法
ジェルネイル検定上級はジェルネイルのスペシャリストとして総合的な知識と技術を兼ね揃えていることを証明する資格です。
ジェルネイル検定上級では筆記試験がなく、85分間の実技試験のみが行われます。
制限時間内に5本の指に対してジェルクリアスカルプチェア・ジェルチップオーバーレイ・ジェルチップオーバーレイ+デザイン・ジェルチップオーバーレイ+フレンチルックの施術を行います。
上級の実技試験も他階級と同じく減点方式で採点されるため、ケアレスミスなどがないように注意しましょう。
またルールに違反した場合は大きな減点や失格になる恐れがあるため、受験要項の確認をしっかりと行うことをおすすめします。
ジェルネイル検定を取得するメリット
ここまでジェルネイル検定の概要についてまとめてきましたが、実際に資格を取得するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
また難易度が高い上級まで目指した方が良いのでしょうか。
ここからは、ジェルネイル検定初級の取得メリットと上級を目指すべきかについて解説します。
ジェルネイル検定初級の取得メリット
前述したように、ジェルネイル検定初級を取得することはジェルネイルに関する基礎的な技術を持っていることの証明に繋がります。
最近ではジェルネイルをメインメニューとするネイルサロンも増えてきており、ジェルネイル検定を取得していることは就職や転職に有利に働く可能性があります。
ジェルネイル検定初級しか所持していない場合はメリットを実感しづらいかもしれませんが、ネイリスト検定と併せて習得したり初級合格後に中級を取得するなどステップアップすることで就職面等の大きなメリットを得ることができます。
上級まで取得する必要はあるか?
前述したように、ジェルネイル検定上級を取得するとジェルネイルのスペシャリストとして自分の技術を証明できるようになります。
既にネイルサロンで働いている場合はお客さんからの信頼が厚くなることも期待できます。
ジェルネイル検定上級を条件にしているネイルサロンもあるため、就職や転職の面でも有利に働きます。
またジェルネイル検定の勉強を通して自分の知識や技術を向上させることも期待できるため、将来的に独立して自分のネイルサロンを持ちたいと考えている方にとってもキャリアアップ・スキルアップの手段として有効であると言えます。
ジェルネイル検定の学習方法
ジェルネイル検定は実技試験などもあるため、独学のみで取得できる資格なのか気になる方もいらっしゃると思います。
ここでは、ジェルネイル検定は独学でも取得できるのかについて解説していきます。
ジェルネイル検定初級は独学でも合格しやすい
ジェルネイル検定初級は基礎的な内容が多く比較的易しい内容であることから、独学でも合格可能であると言えます。
実際に全く知識がない方でも独学から合格することがあるため、特に心配する必要はないと言えます。
独学で勉強する場合筆記試験は市販の教材を使用し、実技試験は知人にモデルになってもらい施術の練習をするといった方法があります。
ジェルネイル検定中級~上級は独学だと難しい
ジェルネイル検定中級以上はプロのネイリストとしての技能が求められるため、中級に全くの未経験から独学で合格を目指す場合は難易度が高いです。
ただしすでにネイルサロンで働いている方などであれば独学でも合格できる可能性があります。
ネイルサロンの先輩に技術を教わり勉強するなどの勉強方法を検討しましょう。
さらにジェルネイル検定上級は難易度が高い試験のため、独学で合格するのは難しいです。
現役のネイリストであっても独学では不合格になることがよくあります。
そのため独学で合格できるのはネイリストとしてすでに豊富な経験を有している場合などに限られます。
ジェルネイル検定の学習は通信講座・スクールがおすすめ
ジェルネイル検定は前述の通り中級以上になると独学での合格が難しくなります。
そのため、中級以上を受験する場合はネイル専門スクールや通信講座で勉強することをおすすめします。
スクールには通学講座と通信講座があるため、通学が難しい方は通信講座を選ぶことができます。
プロの講師から直接技術を学ぶことができるため、効率よくスキルアップすることが可能です。
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ジェルネイル検定に合格するためのポイント
ジェルネイル検定に合格するにはまず初級に合格する必要があります。
ここでは、ジェルネイル検定初級に合格するためのポイントについていくつかご紹介します。
問題集は繰り返し解く
ジェルネイル検定の初級筆記試験では、ネイルに関する基本的な知識やジェルネイルの基礎理論が出題されます。
試験は30分間で行われるため、焦ってミスをしないように、問題集を繰り返し解くようにしましょう。
出題される内容には「衛生管理と消毒」「爪の構造(皮膚科学)」「爪の病気やトラブル(爪の生理解剖学)」「ネイルケアおよびジェルネイルの手順」「ジェルネイルに関する基本知識」などが含まれ、ネイリスト検定3級とほぼ同様の内容となっています。
したがって、ネイリスト検定の受験経験があれば比較的学習はスムーズでしょう。
減点対象に注意する
ジェルネイル試験には減点項目がいくつか設けられているので注意が必要です。
たとえばセッティングに不備があったり、ビジネスマナーが守れていなかったりすると、減点事項に引っかかり試験に落ちてしまう可能性があります。
ここでは、いくつかの減点対象について紹介します。
- 指定された用具や材料が整理整頓されていない
- テーブルセッティングに不備がある
- 衛生面に配慮できてない(ウェットステリライザーに不備がある)
- 品名ラベルを貼っていない
- モデル自身が自分で消毒を行う行為(本来は、受験者が手指の消毒を行う)
- モデルの爪が事前にお手入れされている・もしくは皮膚疾患が認められる
- 同伴モデルが14歳以下(15歳以上でなければならない)
- 第2課題でラウンドカットになっていない
- 第2課題を手指の消毒から行わない
- イクステンションとリペアを合わせて3本施している※バーチャル・グルーオンを含む
- イクステンションとリペアを行った爪が、ナチュラルネイルの形に合っていない
- 第1課題でイクステンション、リペア以外のナチュラルネイルにウォッシャブルファイルを使用した
- 第1課題でブラシダウンを行わなかった
- ジェルグラデーションのピンクの色調が濃すぎる
- 受験生・モデル・トレーニングハンドに対して、ダメージ(ファイルなどで赤みが出てしまう等)を与えた
- 私語が多くマナーが悪い
- ゴミを持ち帰らずそのままにする
- 筆記用具を忘れる
- 受験票に貼ってある写真がコピーもしくはスナップ写真だった
時間制限を意識する
本番のジェルネイル検定の試験においてミスを避けつつ時間内に施術を完了させるためには、日常的な練習から時間の使い方を意識することが重要です。
なぜならどれほど美しい仕上がりであっても、制限時間を超過すると失格となるためです。
例えば、手指の消毒とポリッシュオフに5分、カラーリングに10分など、事前に時間配分を設定して練習することがポイントです。
使用禁止のものと許可されているものを把握しておく
ジェルネイル検定は使用が許可されているアイテムと禁止されているアイテムについては、詳細に規定されています。
指定されたブランドのジェルを使用することが求められ、ストーンプッシャーやネイルマシーン、グリセリンなどは使用が禁止されているので注意が必要です。
また、照明器具の持ち込みも禁止されているため、事前にこれらの規定に違反していないかを十分に確認するようにしましょう。
さらに、使用するアイテムによっては品名ラベルが必要となる場合があるため、準備に漏れがないように事前に確かめなければいけません。
ジェルネイル検定の初級・中級・上級の合格率まとめ
この記事では、ジェルネイル検定の初級・中級・上級それぞれの合格率や試験内容についてまとめてきました。
本記事の内容は下記の通りです。
- ジェルネイル検定の合格率は初級:約70%・中級:約60%・上級:約45%
- 初級と中級では筆記試験・実技試験の両方を行う
- 上級では実技試験のみを行う
- 実技試験の採点方法は減点方式
- 初級を取得すると就職や転職に有利に働くことがある
- 上級の取得はキャリアアップ・スキルアップとして有効
- 初級は独学で合格可能だが中級からはスクールに通う方が良い
ジェルネイル検定を取得すればネイリストとしてのスキルアップに繋がり、就職や転職に有利になることも期待できます!
ネイリストとして技術を高めたい方やこれからネイリストを目指したい方は、是非ジェルネイル検定の受験を検討してみてください。