カラーコーディネーターは東京商工会議所が主催する、色の性質や特性、色彩の性質などについて問われる試験です。
デザイン関係の仕事をしたい方だけではなく、建築・デザイナー・広告系の仕事でも活かせます。
試験は現在、スタンダードクラストアドバンスクラスの2種類あり、合格率も80%と比較的高めなので狙い目です。
そこで今回はカラーコーディネーター検定についてくわしい試験内容などについてご紹介します。
学生での受験もできるので、チャレンジしたい方はぜひ参考にしてみてください。
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カラーコーディネーター検定とは
3級の試験では、色の基本的性質、心理学、表現方法、色の文化、色彩調和、色が見える仕組み、測定方法、混色と再現などの基礎知識の問題が出題されます。
公式テキストと過去問題をしっかりと勉強することが大切です。
2級試験では、カラーコーディネーションの意義、歴史、身の回りの色彩、生産者にとっての色彩、カラーコーディネーターの視点からみた色彩など、より応用した知識が必要となります。
基礎知識をどのように活かしていくか、実際の仕事に活きていく内容が必要です。
1級では、ファッション色彩、商品色彩、環境色彩の3分野の中から受験する1分野を選択しなければいけません。
アパレル業界での活躍を目指すならば、ファッション色彩を、プロダクト関係ならば商品色彩を、建築系ならば環境色彩といった活躍したい分野の選択をしましょう。
独学だけでは厳しくなるので、講座や通信教育などを活用し、粘り強い姿勢でこつこつと専門知識を身に着けていくことが重要です。
カラーコーディネーター検定の資格は「東京商工会議所」が運営管理を行っております。
東京商工会議所とは:
東京商工会議所とは、東京都内に事業所を置く企業や団体で運営されている商工会議所で、民間の総合経済団体です。丸の内に本部があり、東京23区に支部があります。
経営支援、政策、地域振興を柱として活動しています。カラーコーディネーター検定をはじめとし、日商簿記検定試験、ビジネスマネージャー検定試験など様々な試験を東商検定として実施しています。
カラーコーディネーター検定以外のほかの検定・資格
カラーコーディネーター検定のほかにも色彩に関する検定や資格はあります。
そこでここでは、カラーコーディネーター検定以外の検定や資格についていくつかご紹介します。
色彩検定
AFT色彩検定は文部科学省の後援のある、色彩の知識を評価する基準として設けられた検定です。
初級から上級までの級があり、資格取得後はファッション業界や企画販売などで活躍できます。
難易度は比較的易しく、多くの人がチャレンジしやすい検定とされています。
パーソナルカラリスト検定
日本カラリスト協会が主催するパーソナルカラリスト検定は、色と人をテーマにした資格試験です。
1から3級まであり、CUS色彩調和理論や色彩の基礎知識を学び、カラーコーディネートのスキルを磨けます。
上記の資格を持つと、サービス業や販売業などのビジネスシーンでの活躍はもちろん、プライベートでの洋服選びやテーブルセッティングにも役立ちます。
さらに、ヘアカラーやネイルの色、ブライダルの着付けやイベント演出など様々な場面で活かすことができるので、さまざまな業界でも通用する検定だといえるでしょう。
ファッション色彩能力検定
日本ファッション教育振興協会が主催するファッション色彩能力検定は、ファッション業界における色彩の知識やテクニックを評価する検定試験です。
基本的な色彩理論や色彩と光の関係、心理への影響などを学ぶ他、ファッション業界での色彩の役割や扱い方も重視されます。
ファッション産業における様々な職種で活用できる知識やスキルを身につけることができるほか、販売や接客、企画やデザインなどの実務に役立ちます。
ファッション色彩能力検定は特に、アパレル企業や小売企業などのファッション産業で働く方々のスキルアップに適した検定と言えるでしょう。
カラーコーディネーター検定の試験料・試験内容・難易度・合格発表について
カラーコーディネーター検定の資格試験料
1級、2級、3級の試験があります。1級の試験料は9,440円、2級が7,340円、3級が5,250円となっています。
カラーコーディネーター検定試験・検定の年間試験回数
試験は1級が年1回12月に実施されています。
2級、3級は年2回6月中旬と12月上旬に試験が実施されています。
カラーコーディネーター検定試験科目等の内容
1級試験では公式テキストに該当する知識と応用力が試されます。
出題範囲は、「ファッション色彩」、「商品色彩」、「環境色彩」の3つの分野の中から1つの分野を選択します。
1級は1回の試験で1分野しか受験できず、さらに年に1回しか試験が行われないために、全分野の合格を目指すのならば最低でも3年が必要となります。
試験方式は、マークシート方式と論述問題です。
2級の試験は、カラーコーディネーションの意義、色彩の歴史的展望と現状、生活者の視点からの色彩、生産者の視点からの色彩、カラーコーディネーターの視点、のテーマから出題されます。
試験方式はマークシート方式のみの試験です。
3級試験も同じくマークシート方式のみで、出題範囲は色の性質、色と心理、色を表し、伝える方法、配色と色彩調和、光から生まれる色、色が見える仕組み、色の測定、混色と色再現、色と文化の中から出題されます。
カラーコーディネーター検定資格の難易度
いずれの試験も70%以上の得点が合格の基準となっています。
1級の合格者は10~30%とかなり低くなることから資格取得は容易ではありません。
また1級の中でも、第3分野「環境色彩」の合格率が最も低く2015年度の合格率は17.3%と他の分野よりも10パーセント以上も低くなっていることがわかります。
2級までの試験で基礎知識、応用力がついていると思われますが、さらに専門的な知識獲得のため長期的な学習が必要となります。
2級は3級よりもより実践的な問題が出題され、3級ではテキストと過去問を中心とした基礎的な問題が出題されています。
カラーコーディネーター検定資格の合格率
1級の合格率は10~30%、2級の合格率は40~50%、3級の合格率は60~70%となっています。
カラーコーディネーター検定試験の合格発表
合格発表は成績表、模範解答が普通郵便で発送されて行われます。
合格者には合格証のカードが同封されます。
カラーコーディネーター検定が活かせる仕事
カラーコーディネーターは、アパレル、ファッション、インテリア、建築、メイクなど様々な業界で色彩や配色についてコーディネートします。
色はあらゆる場面で、物、人、職業、場所などのイメージを決めています。
その色をコーディネートする仕事として、多岐にわたる分野で色彩に関する専門知識を活かして活躍することができます。
アパレルやファッション業界で活躍する人が多いですが、建設や運輸など工業的な分野でも資格を活用することができます。
また、1級、2級合格者は各級のカラーコーディネーター、3級合格者はアシスタントカラーコーディネーターの称号が与えられます。
カラーコーディネーター検定資格取得後の就職先・年収・報酬相場
カラーコーディネーター検定所持者の職業例
カラーコンサルト、カラーセラピスト、その他アパレル業界、デザイン業界、一般企業の商品企画など
カラーコーディネーター検定に向いている人
色を扱う仕事なので、色が好きであり興味をもっていることは大前提です。
また、色彩をデザインしたり色彩設計をし、それを相手にきちんと説明して納得してもらう仕事が多いので、人と接することが好きであったり、相手の要望を正確に把握し、それをわかりやすく提案するコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力が必要となります。
カラーコーディネーター検定と同じ分野の他の資格
色彩検定、色彩士検定
カラーコーディネーター検定の年収・給料相場
カラーコーディネーターは様々な分野で活躍するため、分野によって給料は異なってきます。
コーディネーターが多く活躍しているファッション業界を例にとると、平均的な年収は300万となっています。
また、その他の業界の平均年収は230万~320万ぐらいとなっています。
カラーコーディネーター検定の現状
カラーコーディネーター検定をうけた受験者数の職業別の割合をみてみると、約4割が学生ですが、その他は、小売業、卸売業、製造業、サービス業、運輸通信業、建設業と、様々な職種の方が受けていることがわかります。
このように、様々な業界において色彩の専門知識が注目され需要があることがわかります。
カラーコーディネーター検定の将来性
民間資格のため、直接的に就職に結びつくものではありませんが、幅広い業界での活躍は期待できます。
ファッション、アパレル業界ではもちろんのこと、最近では、色彩感覚を活かしたまちづくりなど環境の分野や、色彩による心理効果を教育の現場でも利用するなど、カラーコーディネーターの知識を役立てる分野はさらに増えています。
カラーコーディネーター検定の独立について
スクール講師やセラピスト、カラーコンサルタントなど将来的に独立開業することが可能です。
カラーコーディネーターだけの資格だけではなく、活躍したい分野に関する他の取得も取得することで、より独立にむけた将来を広げることが可能となるでしょう。
カラーコーディネーター検定資格を所有している主な著名人
篠原ともえ(タレント・デザイナー)
カラーコーディネーター検定資格の勉強法
カラーコーディネーター検定試験の公式テキストを東京商工会議所のホームページより購入することが可能です。
基本的にはそちらを利用して学習をすすめます。
また、東京商工会議所が行う受験対策セミナーを利用したり、過去の問題を利用して試験対策を行うことができます。
頻出問題は確実に解けるようにしておくことが必要です。
また、商工会議所と産業能率大学が提携している通信講座を利用することも可能です。
そのほか、様々な資格通信講座のカラーコーディネーターの講座を利用することも可能です。