メイクや美容に興味があり、メイクアップアーティストに憧れる人は多くいますが、実際にメイクアップアーティストを目指す上で気になるのが、年収や初任給・ボーナスなどです。
メイクアップアーティストは就職する企業によって年収も変わってきますので、就職先別の年収や仕事内容・やりがい・大変なことなどを詳しく解説します。
メイクアップアーティスト｜平均年収と給料事情
メイクアップアーティストの平均年収は、300万円前後と言われています。
国税庁の「民間給与実態統計調査結果」(令和元年分)によると日本の平均年収は436万円なので、日本の平均年収よりも低めとなっています。
この金額から手取りを考えると平均20万円～24万円となり、一般のサラリーマンよりも低い水準となります。
化粧品メーカーやブライダルサロン・美容院・ドラッグストア・フリーランスのメイクアップアーティストなど、就職する企業や勤務年数にもよって大きく差が出てくると言えます。
メイクアップアーティスト｜初任給
メイクアップアーティストは美容の専門学校を出ている人が多く、美容師免許やメイクアップ技術の試験に合格していると採用率が高くなります。
未経験のメイクアップアーティストの初任給は15万円～20万円とされていて、一般の新卒の初任給よりも低い金額になります。
未経験で見習いの時期は収入が少なく、下積み時代なので自分の技術を身に着けるため仕事外での勉強時間が必要とされ、挫折してしまう人も少なくありません。
しかし、メイクアップアーティストを自分が好きな仕事とし努力を重ねプロになり、フリーランスとして大活躍している方もたくさんいます。
メイクアップアーティスト｜ボーナス
メイクアップアーティストのボーナスは企業や勤め方によって様々です。
化粧品メーカーやブライダル関係の大手企業に就職している場合、年2回のボーナスが支給される事が多いですが、全くボーナスがない企業もあります。
また、新人や下積み時代はボーナスはもらえないことがほとんどです。
メイクアップアーティスト｜年齢別年収
メイクアップアーティストの年齢別の年収の推移を見ていきましょう。
| 年齢 | 年収 | 月給 | ボーナス |
|---|---|---|---|
| 20～24歳 | 161.1万円 | 11.1万円 | 28.5万円 |
| 25～29歳 | 209.9万円 | 14.4万円 | 37.1万円 |
| 30～34歳 | 241.8万円 | 16.6万円 | 42.7万円 |
| 35～39歳 | 265.0万円 | 18.2万円 | 46.8万円 |
| 40～44歳 | 285.6万円 | 19.6万円 | 50.5万円 |
| 45～49歳 | 301.9万円 | 20.7万円 | 53.3万円 |
| 50～54歳 | 314.5万円 | 21.6万円 | 55.6万円 |
| 55～59歳 | 310.0万円 | 21.3万円 | 54.8万円 |
| 60～64歳 | 232.4万円 | 15.9万円 | 41.1万円 |
年収は20歳～24歳で161万円と同年齢の日本の平均年収よりもかなり低く、ベテランとなってくる40歳～44歳でも285万円と決して高い金額ではありません。
先にもお伝えしましたが、この数字はあくまで平均でありフリーランスなどで成功するメイクアップアーティストは年収数千万円を超える方もいます。
メイクアップアーティスト｜就職先別年収
メイクアップアーティストとして働く場合、就職先によって年収や仕事内容は全く変わってきます。
メイクアップアーティストの主な就職先はこのようなところになります。
・ブライダルサロン
・ヘアサロン
・ヘアメイク事務所
・フリーランス
では、実際に働く企業(就職先)や働き方によって年収はどのように変化するのでしょうか。
化粧品メーカーやブライダルのメイクアップアーティスト
百貨店などに勤務する化粧品メーカーやブライダルサロンのメイクアップアーティストの年収は、180万円～400万円とされています。
就職して数年は年収が200万円前後とされており、経験を積んでいくにつれて徐々に年収が上がります。
化粧品メーカーなどは個人の売上でインセンティブが入ったり、指名制度のあるメーカーはそれによりお給料の額も変わってきます。
個人の売り上げや指名などがあってもインセンティブはなく、お店の売上に加算されお店全体で売上を上げを上げることで昇給するなど、企業によって給与報酬は様々です。
ブライダルサロンでは、経験を積み地位を上げることで昇給されることが多く、下積み時代で技術を磨き成長していく過程が大切となっていきます。
事務所やヘアサロンに勤務するメイクアップアーティスト
ヘアメイク専門のプロダクションで働くメイクアップアーティストの年収は、100万円～500万円とされています。
初めのうちはお給料が少なく、休日や空いている時間にアルバイトをし生計を立てている人も少なくありません。
事務所やヘアサロンで経験を積み、上のポジションに昇格し成績を上げれば、年収300万円～400万円以上稼ぐことも可能です。
フリーランスのメイクアップアーティスト
フリーランスとして働くメイクアップアーティストの年収は、100万円～1000万円もしくはそれ以上とかなりの差が出てきます。
フリーランスの場合、自分でお客さんを掴み仕事につなげられなければ収入は0円になってしまいますので、メイクアップアーティストとしての技術だけでなくコミュニケーション能力やお客さんの信頼を得る力など様々なスキルが必要となってきます。
売れっ子のメイクアップアーティストになってくると、自身のメイクブランドをプロデュースしたり雑誌やテレビに出演したりと働く幅が広がり、年収も数千万円～億を稼ぐ人もいます。
メイクアップアーティスト｜仕事内容とやりがい・大変さ
メイクアップアーティストの具体的な仕事内容はどのようなものなのでしょうか？
メイクアップアーティストとしてのやりがいを感じるポイントや大変なこと・苦労することも紹介します。
仕事内容
メイクアップアーティストの基本的な仕事内容はメイクアップとヘアメイクです。
百貨店やテナントなどの化粧品メーカーに勤めている場合、お客さんに基礎化粧品やコスメの紹介を行ったり実際にメイクを行ったりします。
店頭に並ぶ商品の知識を全て把握し、お客さん一人一人に合ったメイクのアドバイスも行います。
ブライダル企業の場合、花嫁や親族にメイクアップやヘアメイクを行います。
メイクをするだけでなくコミュニケーションをとることも多いので、コミュニケーション能力が必要になります。
フリーランスになると、様々な年齢層やジャンルに合わせ違ったメイクを施していくこともあるため、豊富な知識や経験が活かされます。
高い技術を持ったメイクアップアーティストは、舞台・テレビ・ハリウッド映画などの出演者のメイクを担当することもあります。
やりがい
メイクアップアーティストになってやりがいを感じるポイントを紹介します。
・専門的知識を習得し手に職を付けることができる
・一生に一度のきれいで感動的な時間に立ち会える
・自分の好きなことを活かすことができる
実際にお客さんとコミュニケーションを取りながらメイクを行うので、お客さんの喜ぶ姿が間近で見れたり直接お礼の言葉をいただいたりなどすることで達成感を感じ、自分の自信に繋げることができます。
また、ブライダル関係の企業では、自分がメイクアップやヘアメイクをしたお客様の特別な日に立ち会うことができ、幸せで感動的な瞬間を目にすることができます。
自分の好きな分野の仕事で活躍できることも、やりがいに繋がっていきます。
大変なこと
メイクアップアーティストになって大変なこと・苦労するポイントを紹介します。
・勤務時間が長い
・様々なタイプのお客様とコミュニケーションを取ること
メイクアップアーティストの下積み時代は、拘束時間の長さや金銭面で苦労する人が多く、基本的に立ち仕事なため体力的に辛いためプロになる前に挫折をしてしまう人も多くいます。
また、お客さんと直接コミュニケーションを取る仕事なので、年齢層や人柄も様々なことから対応の難しさで悩むことも少なくありません。
メイクアップアーティストの年収・仕事内容｜まとめ
- メイクアップアーティストの平均年収は300万円前後
- プロになるまでとても苦労をする
- フリーランスで成功すれば年収数千万円稼ぐこともできる
メイクアップアーティストはとても輝いた仕事と思われることが多いですが、経験を積むまでの道のりは大変で苦労する事がたくさんあります。
平均年収も300万円前後と決して高くはない金額ですが、お客様の喜ぶ姿や感謝の気持ちを直接伝えてもらえたり感動する場面に立ち会うことができたりと、とてもやりがいのある仕事です。
プロとして成功すれば高収入も期待でき、自身の本を出したりメイクグッズをプロデュースしたり活躍の場をどんどん広げていくことのできる、とても魅力的な仕事です。
