公務員としての安定したキャリアを歩みたい方にとって、経験者採用は魅力的な選択肢です。
公務員は安定した職業の一つで、社会人から経験者採用で公務員になりたいと考える方も多く人気です。
公務員の経験者採用の倍率は年々増加しているため、公務員の経験者採用試験に合格するのは至難の業と言えます。
経験者採用試験では、筆記試験や面接試験が行われるため、念入りな準備が必要となるでしょう。
本記事では、公務員の経験者採用で合格する人の特徴や難易度、合格するためのコツなども徹底解説します。
公務員の経験者採用で合格を目指している人は、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- 公務員の経験者採用試験の基礎知識
- 公務員の経験者採用試験の難易度
- 公務員の経験者採用試験で合格する人の特徴
- 公務員の経験者採用試験の合格するためのコツ
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公務員の経験者採用(中途採用)について
近年は国家公務員・地方公務員ともに経験者採用の数が増えています。
専門的な知識やスキルを有している人材の需要は高まっており、民間企業から公務員への転職を考えている方にとっては喜ばしい状況と言えます。
自治体が中途採用(経験者採用枠)の応募者に期待するのは「即戦力」であり、民間企業経験を公務員業務に活かせる人材が求められます。
年齢要件が高いため多くの人が応募可能ですが、一定の職務経験が求められるといった特徴があります。
また採用人数が少なく倍率が高いため、競争が激しい傾向があります。
筆記試験では難易度は高卒程度が一般的ですが、論文試験では過去の職務経験を生かしたアプローチや提案力、行政課題の理解が要求され、面接では即戦力性が確認されます。
ここでは、公務員の経験者採用について詳しく解説します。
近年は59歳まで受験できる試験が多くなっている
国家公務員でも地方公務員でも、受験の年齢要件を「59歳まで」として実質的に年齢不問にする試験が増えています。
20代や30代だけでなく40代以上の人でも応募できることから、採用の間口が広がっていることがわかります。
間口が広がった分出願者が増えて倍も高くなっていますが、しっかりと筆記試験と人物試験の対策をすれば合格できるチャンスはあるでしょう。
また年齢制限の他に「社会人年数○年以上」という要件を設けている試験もあるため、それらの細かい条件もあわせて確認してみてください。
民間人材の知識や経験が求められいる
公務員の採用試験で経験者採用が増えている理由として「民間企業で培った専門的な知識や経験が求められているから」ということが挙げられます。
例えばIT化の推進やAIを用いた業務の効率化を進める際には専門的な知見を持っている人材を外部から採用した方がスムーズです。
しかし公務員を新卒で一括採用すると、ぞういった専門人材が育つまで数十年かかってしまいます。
そこで経験者採用という形でプロ人材を登用できれば、即戦力を確保できる上に組織の変革を図ることができます。
時代の変化や多様な働き方に対応するためにも、民間企業経験者の「柔軟な発想」「フットワークの軽さ」は重要視されていると言えるでしょう。
自治体によっては経験者採用がないケースもある
多くの省庁や自治体で経験者採用が行われていますが、中には実施していないところもあります。
また「昨年は経験者採用を実施していたのに今年は実施しない」という可能性もあるため、情報収集することは重要です。
就職を希望する自治体があってもそもそも採用枠がなければ出願することはできません。
過去の試験情報を参考にしつつ、HPをこまめにチェックしながら最新情報を追うことが大切です。
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公務員の経験者採用(中途採用)の難易度・倍率
前述したように公務員経験者試験の倍率は高く、合格するのは決して容易ではありません。
ちなみに人事院が公開する2023年度の国家公務員の「経験者採用試験(係長級 事務)」の倍率は10倍を超えていました。
自治体によっては倍率が20~30倍を超えることもあるため、経験者試験に合格するのは難しいと言えます。
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公務員の経験者採用(中途採用)の職歴要件
公務員の経験者採用枠には、社会人として働いてきた経験年数といった職歴要件を提示しているところもあります。
行政や社会福祉、学校事務などだと職種は問われないことが多いですが、土木や建築、機械、電気では設計や施工管理または保守・維持管理の5年以上や10年以上など職務経験が問われます。
職務経験として認められる年数は応募する職種や都道府県、自治体、事務局によって異なるので、事前に確認するようにしましょう。
また最低1カ所で〇年以上、通算〇年以上必要となるケースもあるので注意が必要です。
公務員の経験者採用(中途採用)の試験内容
厳密にいうと、公務員の経験者採用の試験日程は自治体によって異なるため地方公務員なら各自治体、国家公務員なら人事院などで確認することをおすすめします。
ただし一般的に経験者採用枠の試験は1次試験(9月)と2次試験(11月以降)、そして12月に内定といった流れになります。
ここでは、それぞれの試験内容について詳しくご紹介します。
1次試験(教養一択)
ほとんどの自治体では1次試験は筆記試験が実施されます。
代表的な形式は教養択一、職務経験論文、課題式論文となっています。
教養一択の試験は、前述のとおり高卒程度でそれほど難易度は高くありませんが、何の対策もせずに臨むのは危険です。
1次試験の教養一択はとくに数的処理と文章理解の攻略がカギとなるため、重点的に学習を進めていくことをおすすめします。
1次試験(職務経歴論文)
職務経歴論文では、おもにこれまでの社会人経験や培ったスキルなどを公務員としてどのように活かしたいのか、また自身の仕事に対する考え方などを問われるものが多いです。
制限時間や文字数の指定は職種や年度、地域によっても異なりますが、令和3年度の特別区経験者採用では1時間30分で1,200字~1,500字程度となっています。
1次試験(課題式論文)
1次試験の課題式論文はその名の通り、課題に対する自分の考えを述べる試験となっています。
おもなテーマとしては、社会問題や行政課題について論じるものが多い傾向があります。
課題式論文も職務経歴論文同様、制限時間や文字数の指定は職種や年度、地域によっても異なり、令和3年度の特別区経験者採用では1時間30分で1,200字~1,500字程度となっています。
公務員試験の論文は過去問などを公表している自治体やサイトなどがあったりするので、チェックしてみるといいでしょう。
2次試験(面接)
公務員の経験者採用枠の面接試験は自治体によっても異なりますが、おもに以下のスタイルでおこなわれることが多いです。
- 集団面接
- 集団討論
- 個別面接
- グループワーク
経験者採用では特に筆記試験よりも人物重視となっている傾向にあるため、いかに自身が公務員に向いているかをアピールする必要があります。
「現職もしくは前職からなぜ公務員を目指すのか」「これまでの職務経験を公務員としてどのように活かせるか」などを重点的に聞かれます。
公務員試験対策の予備校などを利用して練習を重ねれば重ねるほど上達するため、たくさん練習していくのがおすすめです。
公務員の経験者採用(中途採用)試験で合格する人の特徴
公務員の経験者採用に合格する人には共通する特徴があります。
ここでは、公務員の経験者採用に合格する人の特徴についていくつかご紹介します。
勉強量が十分に確保できている
前述したように公務員試験は大きく分けて「筆記試験」と「人物試験」の2つがあります。
近年「人物重視」の採用が進められているとはいえ、まずは筆記試験を突破しなければなりません。
経験者採用試験で合格する人は勉強量が十分に確保できているという特徴があります。
筆記試験では基本的に主要5科目や判断推理などの思考力を問う「教養試験」が行われます。
教養試験の出題範囲は非常に広いため、十分な勉強量を確保しないと突破できないでしょう。
在職中の方は勉強時間を確保するのは難しいですが、寸暇を惜しんで勉強することを意識して着実に知識を習得することが大切です。
教養試験だけでなく論文の練習も行っている
自治体によっては教養試験に加えて論文試験が行われます。
論文を書くためには下記の知識やスキルが必要となります。
- テーマに関連した知識
- 文章力
- 重要なことを簡潔に伝えるスキル
いずれもしっかりと論文の練習を積まないと習得するのは難しいです。
しっかりと論文対策に時間を割き過去の出題傾向などを踏まえて論文練習をしている人は試験に受かりやすいでしょう。
効果的な自己PRをおこなっている
採用されやすい人は面接の場において自己PRだけでなく「自分を採用するメリット」を伝えています。
面接で自己PRをすることはもちろん重要になりますが、公務員試験は「就職(転職)活動のため相手側に「自分を採用するメリット」も伝える必要があります。
自身の強みや自己PRを交えつつ「自分の能力や経験はこのような場面で生かせる」「円滑な公務の運営に貢献できる」ということを伝えると、魅力的な人材として評価されるでしょう。
民間企業と公務の違いを把握している
民間企業は営利目的で事業を行っていますが公務員は公益のために働いています。
公務員経験者試験に受かりやすい人は、民間企業と公務の違いをしっかり認識した上で面接に臨んでいます。
民間企業と公務員では働く目的が異なるため、採用されるためには「公務において」貢献できることをアピールしなければなりません。
会社員と公務員ではアピールするべきポイントは異なる点を念頭に置き、エントリーシートや面接で有効なアピールをすることが大切です。
しっかりとコミュニケーションが取れる
面接では「しっかりコミュニケーションが取れるか」「一緒に仕事をしたいと感じられるか」がチェックされます。
円滑に公務を行うためには職場内外でコミュニケーションを取る必要があります。
面接の場は緊張しますが、「しっかり受け答えできる人」「コミュニケーションが取れる人」が好印象を持たれやすいです。
- 聞かれた質問にきちんと答える
- 回りくどくなく、簡潔に回答する
- 明るく朗らかに話す
上記のポイントを意識すれば「問題なくコミュニケーションが取れる人」と評価されるでしょう。
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公務員の経験者採用(中途採用)枠を受験する際の注意点
最後に、公務員の経験者採用枠を受験する際の注意点をご紹介します。
これらは出願後や転職後のミスマッチを防ぐために気をつけるべきポイントと言えます。
職種や自治体によって待遇が異なる
一口に公務員と言っても自治体や職種によって待遇が異なります。
同じ省庁や自治体で働く場合でもこれまでの職歴や職種に応じた給料が支払われるため、条件は事前に確認しておくと良いでしょう。
特に地方公務員の場合は給料が自治体の財政状況に大きく左右されるため、事前に調べておくことをおすすめします。
民間企業と求められていることが異なる
前述したように公務員は「公益」のために働くため、利益を追求しません。
一方で民間企業では自社の利益を上げるために働いているため、国民や市民の生活のために働く公務員とは性質が異なります。
民間企業で長く勤務してきた人が公務員に転職し、働き方や仕事の本質の違いに驚いてしまうことは多いです。
民間企業と公務員では仕事で求められていることが異なる点は知っておくと、転職後のストレスを軽減できるでしょう。
公務員の経験者採用は試験によっては年齢制限がある!
公務員試験は試験によっては年齢制限や実務経験の要件があります。
これらの年齢制限や実務経験の要件をクリアできていないと出願できないため、真っ先に募集要項などで「自分はそもそも出願できるのか」を見ておく必要があります。
たとえば、国家公務員の場合だと一般職社会人試験であれば40歳未満を対象としており、経験者採用試験の場合だと大卒かつ職務経験年数を要件としています。
職務経験年数はどの職種に就くかによっても異なるので、受験する年度の募集要項を確認しておくことをおすすめします。
また地方公務員の場合は地方自治体が定めているので、なかには「50歳まで受験可能」といったようなところもあります。
つまり場合によっては、40代や50代からでも公務員試験は受けられるということですね。
参照:人事院
公務員の中途採用試験は厳しい?給料の目安や倍率、試験内容について解説
公務員試験対策ならアガルートがおすすめ!
公務員試験にチャレンジするなら、アガルートアカデミーがおすすめです。
アガルートアカデミーは「合格までの最短ルート」をモットーにしており、短期間で合格できる独自の学習カリキュラムが特徴となっています。
また、公務員試験対策のエキスパート講師が監修・作成したテキストを用いて学習でき、通信講座では珍しい講師からの直接指導も受けられる点も評価されています。
アガルートアカデミーの公務員試験対策講座のカリキュラムは以下のものとなっています。
講座名 | 目指せる自治体例 |
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教養+専門型ワイド対策カリキュラム | 地方上級、政令市、国家一般職、国家専門職 |
教養+専門型スタンダード対策カリキュラム | 地方上級、政令市、国家一般職 |
教養型対策カリキュラム | 市役所、国立大学法人、SPI試験 |
特徴➀必要な対策が全て詰め込まれたカリキュラム
アガルートの公務員試験講座は、国家公務員や地方公務員の他にも国家専門職など、ほぼ全ての公務員試験に対応しており、試験合格に必要な対策が詰め込まれたカリキュラムとなっています。
カリキュラムは公務員試験の基礎からしっかり学べ、段々とレベルが上がっていき最終的には合格できる実力を身に付けられます。
そのためアガルートアカデミーは初心者、上級者問わず様々なニーズに対応しているといえます。
特徴②公務員試験のエキスパートが講師を担当
アガルートの公務員講座には10人以上もの講師が担当しています。
例えばその中の1人である小林美也子氏は、長年大手資格予備校・地方自治体・企業・教育機関など数多くの現場で実務を積んできたベテラン。
他にも充実した実績やバックグラウンドを持っている講師が勢揃いしているため、より効率的な学習方法やポイントを掴むことができます。
なお小林美也子氏は受講生の悩みを解決するためのホームルームを定期的に行っており、たくさんの生徒から信頼を得ています。
③スマホがあればいつでもどこでも学習できる
アガルートの公務員試験講座の講義動画は単元毎に区切られているため、メリハリをつけた学習がしやすいのが特徴です。
短時間で内容の濃い講義を視聴できますので、通勤や通学中の電車の中や、家事や育児の合間でもちょっとした空き時間で手軽に学習ができます。
また、スマホやタブレットがあれば講義動画を視聴できますので、場所や時間を選ばずに自分の好きなタイミングで学習を進められます。
とくに経験者採用では働きながら勉強する人も多いので、いつでも学習できる環境があるのは強みといえるでしょう。
アガルートの公務員試験講座の評判は?内容や割引特典について解説!
公務員の経験者採用(中途採用)は自分の経歴をアピールすることが合格へのカギ
今回は公務員の経験者採用の試験内容や合格する人の特徴などについて解説しました。
公務員の経験者採用は多く行われていますが、倍率が高いため採用されるためには入念な準備が欠かせません。
筆記試験と人物試験の対策をバランスよく行い、これまでの経験や公務員として自分を採用するメリットをしっかりアピールことが何よりも大事です。
また試験によっては日程や試験内容、年齢制限などが異なるため注意しなければいけません。
今回の記事を参考に公務員の経験者採用合格を目指してみて下さいね。