外交官は、世界各国を飛び回り外交を行なう仕事のため、外国語の堪能さやハイレベルな語学力が求められる仕事です。
そのため、外交官を目指している場合「外交官になるには出身大学が重要になるのでは?」「どの出身大学でもチャンスはあるのか」気になる方もいるはずです。
結論として、どの出身大学であっても外交官になるためのチャンスは存在します。
しかし、外交官になるには国家公務員総合職試験に合格する必要があり、合格したあとも指定された言語をマスターしたり、諸外国の知識や文化を頭に叩き込んだりするなどの努力が必要です。
この記事では、外交官の出身大学ランキングや、有利になる学部、外交官として求められるスキルについて詳しく解説します。
外交官へ就職や転職を目指している方は、ぜひ最後までお読みいただき参考にしてください。
この記事でわかること
- 外交官に多い出身大学
- 出身大学による優位性
- 外交官を目指すうえで有利になる学部
- 外交官に求められるスキル
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外交官とは?仕事内容を簡単に解説
外交官は、日本の国益のために国際社会で交渉や協議などを行なう国家公務員の職種の一つです。
外務省に所属しており、外務省や大使館、領事館などで勤務しています。
外交官の主な仕事内容は以下のとおりです。
- 外交政策の策定や実行
- 国際会議での交渉や協議
- 在外日本人の安全確保や支援
外交官は日本の顔として国際的な理解と協力を得るために、高い語学力や国際知識が求められます。
世界各国を飛び回り、外国の様々な文化などに触れられるため「語学力を活かしたい」「世界で活躍したい」といった方におすすめの職業です。
外交官に求められるスキル
外交官にはさまざまなスキルが求められますが、なかでもとくに以下のスキルは必須となります。
語学力
外交官として採用されたら、外務省から研修語というものが指定され、その言語をマスターする必要があります。
研修語は多くて40か国語も存在し、アラビア語などのように馴染みがなく、難易度の極めて高い言語を指定されてしまう場合もあります。
どの言語が指定されても、業務上で使用できるレベルというかなりハイレベルな水準まで身に着ける必要があり、英語やフランス語、ドイツ語などを既に勉強していて使える人であっても、限られた期間で未知の言語を身に着ける素の語学能力が非常に重要な仕事となっています。
なお、限られた期間というのは、研修語習得のために2~3年間、現地で研修できる期間が与えられているというものです。
政治・経済・国際情勢・法律系の知識
諸外国との政治や経済の関係を良好に保つという仕事をそつなくこなす為には、日本国内の基本的な政治経済はもちろんのこと、国際情勢や、相手国の文化、宗教、法律や憲法などにも詳しくある必要があります。
これらの知識については、採用試験時に問われることになりますので、基本的な知識に関して足りていなければ試験を突破できません。
しかし、無事試験を突破でき、外交官になれたとしても、最初に指定される研修語を使う地域とは別の国に赴任地が変わることもあったりします。
赴任地ごとの経済状況や政治状況、風習や歴史などを一から学ばなければならないことがたくさん出てきます。
外交官の出身大学ランキング
では実際、外交官の出身大学にはどんなところが挙げられるのでしょうか。
人事院では国家公務員採用総合職試験の合格者を以下のように公表しています。
1位 | 東京大学 | 217 |
---|---|---|
2位 | 京都大学 | 130 |
3位 | 北海道大学 | 111 |
4位 | 早稲田大学 | 84 |
5位 | 東北大学 | 75 |
6位 | 慶應義塾大学 | 71 |
7位 | 立命館大学 | 63 |
8位 | 岡山大学 | 61 |
9位 | 中央大学 | 49 |
10位 | 千葉大学 | 47 |
上記の表を見ると、国家公務員試験の合格者は東京大学出身者が最も多いことがわかります。
また東大に次いで多いのは、京都大学、北海道大学、早稲田大学などの名門校出身者です。
参照:人事院
外交官への就職・転職に有利になる学部は?
外交官になるには国家公務員総合職試験を突破する必要があり、先にも述べたように合格者は東京大学など有名大学出身者が多数を占めています。
またキャリア外交官(外務省総合職枠)には東京大学の法学部出身者が採用されることが多く、外交官になるには東大の法学部を出ておくと有利といわれています。
外交官は職種によって求められる学歴が異なる
外交官の新卒採用試験では、総合職、専門職、一般職の3つに分かれていて、それぞれ求められる学歴が異なります。
総合職 | 大学院卒業程度 |
---|---|
大学卒業程度 | |
専門職員 | 大学卒業程度 |
一般職 | 大学卒業程度 |
高校卒業程度 |
また仕事内容に応じて区分分けされています。
したがって、高卒以上の学歴があれば外務省に入ることができる可能性があります。
社会人経験者採用試験では、以下の通りとなっています。
総合職
係長級(事務職) |
大学卒業以上 |
---|---|
専門職員
書記官級 |
大学卒業以上 |
一般職
係員級 |
高校卒業以上 |
と区分分けされており、総合職と専門職員に応募するためには大学卒業以上、一般職では高校卒業以上の学歴を必要としています。
外交官になるのに有利な学部はある?
外交官の中でも総合職に携わりたいのであれば、外交政策の企画などをおこなうので法学部や政治経済学部、国際関係学部、外国語学部がおすすめです。
実際、外交官の出身者には上記の学部・学科であることが多いといわれています。
しかし採用試験対策はしっかりと範囲を学習すれば、どの学部・学科の方でも合格できる可能性は十分あります。
外交官になる人には高学歴大学出身者が多い
今回は外交官になる人の出身大学について解説してきました。
外交官にはさまざな職種があり、募集要項には大卒以上もしくは高卒以上となっています。
しかし結果からみると、キャリア外交官になるには東大がやはり強かったようで、東大出身者以外の外交官も名門卒多いという事がわかりました。
また有利になる学部について法学部が有利としましたが、極めてハイレベルな語学力を要求されるため、法学部だけに執着せずとも、政治経済学や国際関係の学部、外国語に特化した学部で学べる知識も役に立つことでしょう。
今回の記事を参考にぜひ外交官を目指してみて下さいね。