様々なきっかけを通じて、理系から法学部を目指そうと考えられる方がいます。
しかし理系から法学部受験を志すことは理系から文系への転向となるため、本当に転向して良いのか悩んでしまうのではないでしょうか。
本記事では、理系から法学部を目指す際に国公立の法学部受験ではどのような入試科目が必要となるのかをご紹介します。
さらに、理系から法学部を目指すとどのようなメリット・デメリットがあるのかについてもご紹介します。
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理系から法学部を受けるのは可能?
理系から法学部を受けるのは、結論からお伝えすると可能です。
ただし理系から文系への転向となるため、これまでの理系学問についての勉強が無駄になってしまう可能性や、新たに文系科目の勉強をし直さなくてはならない可能性があります。
理系として培ってきた知識の全てを活かすことができないため、決して簡単なことではありません。
法学部を受けると決めたら必要な内容を正しく勉強することはもちろん、これまでの知識にこだわりすぎないことが大切です。
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理系から法学部を受ける際は明確な目的を持つ
理系から法学部志望へ転向すると、当然必要な勉強はこれまでと大きく異なる法学部受験仕様になります。
この時注意すべきなのが、1度法学部志望の勉強をスタートすると学習分野の違いから再度理系に戻るのが困難という点です。
そのため、法学部に進んだ先で弁護士などの資格を取りたいのか、法律に関して知識を深めたいのかなど、自身の目標を整理しておきましょう。
もしも目的が「理系から文系学部へ進む」ことであれば、法学部を志望して勉強することに疲れが生じるかもしれません。
理系から法学部を受ける際は、明確な目的を持って臨みましょう。
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理系と文系の違い
理系と文系では学習内容が大きく異なりますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
そもそも理系・文系とはどのような学問なのか、そして どのようなことを学ぶのか、また目指す目的の違いはどのようなものかという点を詳しくご紹介します。
理系とは?
理系と呼ばれる学問は「物」を対象にしているとされており、数学や化学といった学問が代表的な例として挙げられます。
数字を扱うことも多く、数字が好きな方や数字が得意な方、また物事を論理的に考えるのが好きな方に向いています。
一見人を対象にしているような医学などの学問も理系です。
医学は化学的な要素を元に人体を解明しているため、文系ではなく理系の学問が適切と言えます。
また専攻した学問がそのまま自身の専門となるため、卒業後は在学中の研究や知見を活かした職業に就く人が多い点が特徴です。
文系とは?
文系と呼ばれる学問は「人」を対象にしているとされており、歴史・文化・芸術といった広く人に関わる内容が多い点が特徴です。
近年では文系学部が多様化し、これまでひとつの学問だったものが細分化されている傾向があります。
そのため、大学に応じて異なる名称・専門領域を持つ学部が増えているという特徴があります。今回取り上げている法学部は「人」を取り巻く法律を対象としているため、文系に該当します。
文系の学問は、専攻こそあるものの理系ほど厳密な研究テーマなどを持たないことが多いです。
そのため、入学時に選んだ学部の中にある様々なテーマを柔軟に学ぶことができるという点も大きな特徴といえます。
理系と文系の受験時の違い
理系は受験の際、数学などの理系科目に重点が置かれます。
そのため、文系と比較し数学や化学の対象範囲が広かったりより難易度が高い問題を解く必要が生じます。
文系受験の場合、私立大学を受験する際には理系科目が必要ない場合があります。
国公立大学を受験する場合はあらゆる教科の勉強が必要ですが、理系科目に強みを持つ理系学生の方が網羅的に点数を獲得しやすい傾向があります。
一方、私立大学のみを志望する場合には数学・化学といった理系科目を排除することが可能になるため、早めに私立大学受験を決めると教科数を絞って効率的に勉強することができます。
国公立の法学部の入試科目は?
では、国公立の法学部を受験する際にはどのような入試科目が必要となるのでしょうか。
国公立の法学部の一般的な入試科目は、外国語・数学ⅠA・数学ⅡB・理科・国語・地歴公民から2科目選択の合計5教科7科目となっています。
これらの他に、二次試験では理科を除いたそれぞれの科目の中から2~3教科を選択して受験するのが一般的です。
しかし最近は国公立であっても学校によって入試科目が異なる場合があります。
特に難関校とされる東京大学・京都大学・一橋大学・名古屋大学などは4科目型へとシフトしており、一次試験同様に徹底した対策を行う必要があります。
後期日程の場合は教科数を1~3教科に減らす場合や二次試験を行わないケースも増えています。
受験する大学によって傾向が異なるため、細かな情報確認が必要となります。
理系から法学部を目指すメリット
では、理系化から法学部を目指すとどのようなメリットがあるのでしょうか。
理系として学んだ強みを活かして文系として学んだ学生と差を付けることができるなど内容は様々ですが、詳しく見ていきましょう。
メリット①理系科目の負担が軽くなる
最も大きなメリットは理系科目の負担が軽くなることです。
国公立大学受験の場合、文系や理系といった選択に関わらず受験には同じ科目数が必要です。
理系学生は文系学生が苦手な傾向がある数学や化学を得意科目として点数を稼ぐことができるため、全体的にも高得点獲得を目指すことが可能です。
また私立受験の場合はそもそも受験科目が少なくなります。
理系科目の範囲が広く浅いものになるため重点的に勉強する必要がなくなり、理系学生にとっては必要最低限の知識で点数を取ることも可能になるでしょう。
メリット②数学を圧倒的な武器にできる
理系から法学部を目指す際の大きな強みはやはり数学科目における理解度の高さです。
国公立大学の法学部を受験する人の多くは文系の科目を得意とする一方で、理系科目である数学を苦手とする人が多く数学科目における理解度が高いと入試の際に点数源として強い武器となります。
万が一文系科目の伸びが悪くても、これまで培ってきた数学の知識で得点をカバーすることも可能です。
他の科目の得点があまりにも低い場合には話は別ですが、一定以上の点数が取れている場合には文系学生の受験者との差を広げることに繋がります。
国公立大学の法学部を受験する場合数学は必須科目のため、得意科目として上手く活用しましょう。
メリット③入学後の自由が利く
法学部に入学すると、ロースクール進学などを見据えて勉強に追われる日々を想像する方は多いのではないでしょうか。
もちろん、弁護士などを目指しロースクール進学を目指す場合には常に勉強し続ける必要があります。
ただし理系と異なり、自身の研究に常に時間を費やさなくてはならないほどの時間的拘束がありません。
そのため、大学入学後に自分の時間とのバランスを取りやすいというメリットがあります。
法学部に進学後の目標がある場合にも、アルバイトや部活・サークル活動などを並行することが可能になるでしょう。
日々自身の研究に追われるといった理系特有の縛りから解放されるのは、理系から法学部を目指すメリットと言えます。
理系から法学部を目指すデメリット
理系から文系である法学部への転身の主なメリットは、入試に関する部分や研究に費やす時間が比較的少ないという点でした。
では理系から法学部を目指すデメリットはどのような内容でしょうか。
メリットとは違い将来的に影響するデメリットが多く見受けられたため、下記の情報をしっかりと理解した上で本当に文転するのかを検討する必要がありそうです。
デメリット①これまでの勉強を全て活かすことはできない
理系から法学部を目指すデメリットとして、これまでの勉強の全てを活かすことができないという点があります。
理系の勉強では化学・物理・応用的な数学など、文系受験では必要としない科目を積極的に勉強しています。
しかし繰り返しになりますが法学部は文系のため、理系科目の知識が深く問われることはほぼありません。
法学部に限らず、文転する場合にはこれまで勉強してきたことが全てではなくとも無駄になる箇所が生まれる可能性を正しく理解しておきましょう。
デメリット②文系科目が苦手な場合、法学部の合格難易度は高くなる
試験において理系科目の負担が減る一方、法学部受験では文系科目の負担が高くなります。
文系の人が理系に進むことを諦める理由の1つに数学などの理系科目が苦手という理由がありますが、同様のことは理系の人にも言えます。
仮に文系科目が苦手で理系を志した場合、文系科目の勉強に再度取り組む必要が生じます。
どうしても苦手な場合には、二次試験において数学を活用できる有名国立大学などを選択するのがオススメです。
デメリット③資格取得には大学院進学が必須
法学部受験を志す場合、弁護士や検察官などを目指す方が多いのではないでしょうか。
それらの国家資格を取得する場合、大学だけではなく大学院まで進学する必要が生じます。
そのため将来を見据えて法学部入学を決める場合、大学院進学や資格取得までを合わせて検討する必要があります。
もちろん理系の場合も大学院進学者は多いですが、理系の大学院進学は研究継続などの目的がほとんどであり資格取得を目指すケースは少ないと言えます。
研究などの縛りなどがなくある程度自由が利く一方で、常に資格試験合格のプレッシャーと戦わなくてはならない可能性があります。
アガルートなら理系でも予備試験合格を目指せる
予備試験とは「法科大学院修了程度の知識・能力があるかを判定する試験」で、合格できれば裁判官・検察官・弁護士になりたい人の登竜門である司法試験の受験資格を得られます。
「法科大学院へ進学する時間やお金がない」「少しでも早く司法試験を受けたい」という理系の人は、予備試験合格を目指しましょう。
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アガルートの「最短合格カリキュラム」は「受講者にとって最も短時間で合格レベルまで到達することができるカリキュラム」をモットーとして構成されています。
そのため理系から文転しようか迷っている高校生でも、理系学部出身で大学の法学部に入り直そうとしている社会人でも、なるべく早い予備試験合格を目指しているならどんな方にもおすすめできるカリキュラムです。
詳細はアガルートの公式ホームページに載っていますので、是非とも以下のリンクから確認してみましょう。
法学部で目指せる資格3選
理系から法学部に転校するデメリットはありますが、法学部に進学することで合格の可能性がある難関国家資格が多数存在します。
ここでは法学部に在籍していることで狙える国家資格3選について詳しく紹介していきます。
司法試験
1つ目は司法試験で、司法試験は「裁判官」「検察官」「弁護士」になるために必要な国家資格で非常に難易度が高い資格となっています。
しかし、法学部に転校して法科大学院で最低2年間在籍することで、受験資格を得ることができます。
司法試験に合格することができれば、「裁判官」「検察官」「弁護士」になることがで、将来は安泰と言えますね。
法学部に進学することで、司法試験というとても難易度も需要も高い資格を挑戦することができます。
行政書士資格
行政書士も司法試験と同じように法に関する専門知識を持つ国家資格です。
業務内容としては、官公署に提出する申請の書類を依頼者に変わって代理で作成したり、遺言書の権利義務などを行って報酬を得る仕事となっています。
行政書士の資格は就職も転職にもかなり有利になることが多く、最終的には独立・開業も可能になっており、収入も安定する仕事です。
司法書士
3つめは司法書士で、司法書士は専門的な知識を用いて行政書士と同じように依頼者の代わりに業務を代理して行います。
仕事内容は主に不動産、法人の登記の手続きを行っており、弁護士の中には冬登記の手続きを行っている方もいますが、登記に関しては司法書士の方が専門性が高いのが特徴です。
他にも、裁判所に提出する公的な書類、成年後見に関する手続きもその他の業務として存在します。
理系から予備試験合格を狙うならアガルート通信講座
法学部で進学することで狙える資格を紹介してきましたが、どれも難易度が非常に高く法学部に通うとはいえ、独学で目指すのはかなり困難なものとなっています。
これらの資格を本気で合格したい方は通信講座を利用してみるのも1つの手段です。
アガルート通信講座は難関国家資格を専門に扱う通信講座となっており、プロの講師が受験者に徹底的に指導してくれます。
法律の知識ゼロでも予備試験を合格を目指せる
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法律知識がゼロでも受講者にとって最も短い学習期間での予備試験合格を目指すプランですので、今まで理系の勉強しかしてこなかったという人にもおすすめできます。
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理系から法学部入学まとめ
理系から法学部へ入学することはもちろん可能とはいえ、文転だから簡単なのではないかという発想は非常に危険です。
理系の難しさとはまた違う法学部ならではの難しさがあるうえに、これまで理系として学んできた知識を全て活かすことができません。
そのため、きちんと勉強時間を確保した上で適切な準備を進める必要があります。
ひとたび、法学部に進学することができれば狙える資格の選択肢が増えることは大きなメリットと言えます。
アガルート通信講座は難関国家資格合格者を多く輩出している通信講座で、難関資格を挑戦したい方で、独学での学習に不安を感じる方は利用してみるのがおすすめです。