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法科大学院(ロースクール)入試の合格率・難易度とは? 入試倍率や合格者数を紹介【2024年】

更新日:2024-05-16

法科大学院(ロースクール)入試の合格率・難易度とは? 入試倍率や合格者数を紹介【2024年】

司法試験の受験資格を得る主な方法には、予備試験合格と法科大学院の修了の二つがあります。

予備試験の合格率は約4%と低く、多くの受験生が法科大学院を経由する選択をします。

ただし、法科大学院への入学も入学試験が必要であり、決して簡単なものではありません。

中には、「法科大学院の倍率ってどれくらいなの?」と気になる方もいるでしょう。

そこで今回は法科大学院の入試倍率や合格率から難易度を分析します。

法科大学院への入学を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

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令和4年度法科大学院の入試倍率・合格者数ランキング

ここでは、2022年(令和4年)の法科大学院の入試倍率・合格者数についてご紹介します。

倍率順位 法科大学院名 受験者数 合格者数 倍率
1 一橋大学 480 92 5.22
2 筑波大学 179 40 4.48
3 専修大学 194 44 4.41
4 日本大学 250 59 4.24
5 上智大学 138 41 3.37
6 東京都立大学 121 41 2.95
7 琉球大学 49 17 2.88
8 慶應義塾大学 1065 382 2.79
9 神戸大学 418 161 2.60
10 東京大学 626 244 2.57
11 早稲田大学 951 373 2.55
12 愛知大学 38 15 2.53
13 九州大学 141 58 2.43
14 関西大学 194 80 2.43
15 明治大学 357 148 2.41
16 学習院大学 90 38 2.37
17 京都大学 438 188 2.33
18 大阪大学 443 192 2.31
19 法政大学 147 64 2.30
20 千葉大学 124 54 2.30
21 関西学院大学 229 101 2.27
22 中央大学 1041 467 2.23
23 創価大学 80 36 2.22
24 金沢大学 51 23 2.22
25 名古屋大学 232 106 2.19
26 同志社大学 301 138 2.18
27 北海道大学 137 64 2.14
28 岡山大学 55 26 2.12
29 福岡大学 57 27 2.11
30 東北大学 223 106 2.10
31 立命館大学 308 148 2.08
32 広島大学 89 43 2.07
33 駒澤大学 83 43 1.93
34 南山大学 27 14 1.93
35 大阪公立大学 75 44 1.70

参照:文部科学省

上記のデータからも分かるように、一橋大学の倍率が最も高いことが分かります。

一橋大学法科大学院の倍率は5倍を超え、英語スコアの提出免除の影響で出願者が増加したことが倍率アップにつながったと考えられます。

以降の倍率は、筑波大学、専修大学、日本大学、上智大学の法科大学院が続き、私立大学院の方が倍率が高い傾向にあることが分かります。

全体的には約8割の法科大学院が定員割れしており、2倍台までに収まることが多いです。

今後の傾向としては法曹コースの新設などがあり、入学者数や入試の競争倍率は変動が予想されます。

ただし入試難易度は倍率だけではなく受験生のレベルによっても変わるため注意が必要です。

なかでもとくに東京大学法科大学院の受験生のレベルは特に高く、優秀な司法試験予備試験合格者が多く志望しています。

私立大学院では、慶應義塾大学法科大学院が他の大学院と比べて難易度が高いとされています。

慶應義塾大学法科大学院の難易度が高い理由としては、時間制限が厳しく設定されているためで、過去問の演習を通じて時間内に答案を作成する訓練が必要です。

また、国立大学院の試験は同じ日程で実施されるため、複数の国立大学院を受験することはできませんが、私立は受験日が異なるため複数受験が出来るメリットもあります。

受験戦略としては、国立に加えて1~2校の私立を受験することが一般的です。

受験生仲間や予備校の講師と相談し、慎重に受験プランを立てるようにしましょう。

法科大学院の試験科目

ほとんどの法科大学院入試では、憲法、行政法、民法、商法、民訴法、刑法、刑訴法の7科目が基本的な出題範囲となっています。

例えば、東京大学法科大学院や京都大学法科大学院ではこれら7科目全てが試験に含まれます。

しかし、慶應義塾大学法科大学院や早稲田大学法科大学院、一橋大学法科大学院では行政法を除く6科目が出題されることもあるようです。

ほかにも、同志社大学法科大学院では行政法・商法と民訴法・刑訴法の受験型が選択できる特殊な形式があります。

試験科目の多さは対策が増えるため難易度を高める要因となるからです。

ロースクール選びでは各学院の試験科目を事前に確認することが何よりも重要です。

法科大学院の面接で問われる内容とは?失敗例や対処法をご紹介

法科大学院の入試対策

法科大学院の入試は「売り手市場」とされており、多くの大学院で定員割れが発生していますが、それでも一定レベルの成績が求められるため誰でも受かるわけではありません。

受験生は志願者数の減少に惑わされず、しっかりとした入試対策を行うことが重要です。

対策の第一歩として、志望校の過去問を解くことが一般的です。

既修者コースでは各科目の法律問題、未修者コースでは小論文が中心となります。

過去問を通じて入試の問題レベルを把握し、予備校などの添削指導を利用して答案の客観的な評価を受けることも効果的です。

また合格者の再現答案を確認し、合格レベルの理解を深めることも受験戦略のひとつ。

特に既修者コースを受験する場合は、大学4年の夏から翌年にかけてが主な入試期間になるため、それまでに必要な学力を身につけておく必要があります。

効率的な学習を進めるためには、できるだけ早期に予備校に通い、法科大学院の入試対策だけでなく、将来の司法試験に向けた準備を進めることが望ましいです。

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法科大学院を選ぶポイント

法科大学院を受験する際は倍率だけではなく、ほかにもチェックしておくべきポイントがあります。

そこでここでは、法科大学院を選ぶ際のポイントについていくつかご紹介します。

司法試験の合格実績

法科大学院の選択において、司法試験の合格実績は重要な指標となります。

多くの受験生が司法試験合格を目指しているため、合格実績の高いロースクールは人気があり、比例して入学難易度も高まる傾向にあります。

例えば、令和4年度の司法試験合格率では京都大学が最も高く、次いで東京大学、一橋大学が続いています。

上記の大学院は学生のレベルも非常に高く、難易度が高いロースクールとされています。

司法試験の合格実績を基に法科大学院を選ぶことは将来のキャリア形成にも直結するため、各大学のホームページなどをチェックしておくといいでしょう。

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法科大学の留年率・修了率

法科大学院を選ぶ際は司法試験の合格率だけでなく、留年率や修了率も重要な指標です。

留年率は本来の修業年限を超えて卒業した者の割合を示し、修了率は入学後、次年度に進級できた割合です。

留年率が高かったり修了率が低い法科大学院では進級に困難を伴い、司法試験の受験前に挫折するリスクが高いと判断できます。

合格率や倍率だけではなく、ネガティブなデータを事前に確認することで、自分に合った法科大学院を選ぶ手助けになります。

また法科大学院には、法学未修者向けの3年コースと法学既修者向けの2年コースがあります。

法学部卒では自動的に既修者となるわけではなく、法学部以外の卒業生も既修者コースを選べます。

選択するコースによっては、特に未修コースの1年目の留年率が高くなる傾向があるため、法科大学院選びにはこれを考慮することが重要です。

学費

法科大学院を目指す際、学費はかなり重要名ポイントとなります。

法科大学院の学費は私立の場合、入学金が10〜30万円、年間授業料が50〜140万円と幅広く設定されています。

学費の負担は大きいため、自分の経済力に合わせて無理なく通える法科大学院を選ぶことが大切です。

また、多くの法科大学院では成績優秀者への授業料免除や独自の奨学金制度が用意されていることもあります。

希望する法科大学院が提供する支援制度を事前に確認し、利用可能な資金援助の内容を把握しておくのがおすすめです。

少しでも費用を抑えたい方はいくつかの法科大学院を比較検討してみてください。

学習環境・立地

法科大学院選びでは、学習環境の整備状況も重要です。

具体的には図書館や勉強スペースの充実、ゼミの質、教授への質問しやすさなどをチェックしておくといいでしょう。

また、自宅や職場からのアクセスの良さも、無理なく勉強を継続できるかに直結します。

社会人受験生の場合、平日夜間に授業があるコースの有無も大きな選択肢の一つです。

学習サポートの充実度

法科大学院選びにおいて充実した学習サポートの有無は、司法試験成功の鍵となります。

具体的には、先輩合格者による入学ガイダンス、入学前の基礎固め講座、勉強のノウハウを伝授する講義、苦手科目対策の特化型ゼミ、答案作成方法の習得講座、答案練習会や分析会、再現答案の配布、教授との個人面談制度、メールでの教授への相談、討論会などが挙げられます。

上記のサポートは、法律の理解を深め、答案作成スキルを高めるのに役立ちます。

受験予定の法科大学院がどのような学習サポートを提供しているのかを事前に調べ、自身の学習スタイルやニーズに合ったプログラムを提供しているかを確認してみましょう。

それぞれの大学院には独自のサポートプログラムがあるため、自分に最適な支援を受けられる学院を選ぶことが望ましいです。

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法科大学院の難易度・倍率は大学によって異なる!

今回は法科大学院の入試倍率や合格率から難易度を分析してきました。

法科大学院の受験者数は減少していますが、一部の学院では募集停止などにより入学定員充足率が回復しており、人気のある法科大学院では競争率が3倍から5倍程度となっています。

以上の結果より容易に入学できる状況ではなく、倍率が高い学院ほど入学難易度も高い傾向にあります。

法科大学院には偏差値のような明確な指標がありません

倍率だけで法科大学院を判断するのではなく、司法試験の合格率や学習環境などといった相対的な要素を考慮して自分にあった法科大学院を見つけてみてくださいね。

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