司法試験の受験をするには予備試験ルートと法科大学院ルートの2つのルートがあります。
なかには法科大学院への進学を考えているものの、「どの法科大学院を選べばいいの?」と悩んでしまう方も多くいるはずです。
法科大学院を選ぶ基準については様々なものがありますが、自分に合った法科大学院を選ぶためには学風や通いやすさ、学費などさまざまな要素を知るのが大事です。
そこで今回は、おすすめの法科大学院についてご紹介します。
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合格率で見る法科大学院(ロースクール)おすすめランキング
ここでは、2023年(令和5年)司法試験の合格率の高さで法科大学院をランキング形式でご紹介します。
学校名 | 合格率 | |
1 | 京都大法科大学院 | 68.36% |
2 | 一橋大法科大学院 | 67.22% |
3 | 慶應義塾大法科大学院 | 60.00% |
4 | 東京大法科大学院 | 59.05% |
5 | 神戸大法科大学院 | 48.63% |
6 | 名古屋大法科大学院 | 47.19% |
7 | 早稲田大法科大学院 | 44.73% |
8 | 大阪大法科大学院 | 42.86% |
9 | 中央大法科大学院 | 39.30% |
10 | 北海道大法科大学院 | 37.84% |
11 | 岡山大法科大学院 | 36.36% |
12 | 愛知大法科大学院 | 33.33% |
12 | 成蹊大法科大学院 | 33.33% |
12 | 筑波大法科大学院 | 33.33% |
12 | 同志社大法科大学院 | 33.33% |
16 | 創価大法科大学院 | 32.43% |
17 | 東北大法科大学院 | 30.49% |
18 | 専修大法科大学院 | 28.57% |
19 | 明治大法科大学院 | 27.36% |
20 | 法政大法科大学院 | 25.00 % |
21 | 九州大法科大学院 | 23.40% |
22 | 金沢大法科大学院 | 23.08% |
23 | 上智大法科大学院 | 22.91% |
24 | 広島大法科大学院 | 22.73% |
25 | 千葉大法科大学院 | 20.63% |
26 | 大阪公立大法科大学院 | 19.35% |
27 | 学習院大法科大学院 | 18.60% |
28 | 立命館大法科大学院 | 18.18% |
29 | 西南学院大法科大学院 | 16.67% |
30 | 関西学院大法科大学院 | 16.13% |
31 | 南山大法科大学院 | 15.79% |
32 | 桐蔭横浜大法科大学院 | 15.38% |
33 | 東京都立大法科大学院 | 14.67% |
34 | 近畿大法科大学院 | 14.29% |
35 | 日本大法科大学院 | 13.95% |
36 | 関西大法科大学院 | 12.73% |
37 | 福岡大法科大学院 | 9.52% |
38 | 琉球大法科大学院 | 8.82% |
39 | 駒澤大法科大学院 | 7.41% |
40 | 立教大法科大学院 | 6.67% |
参照:法務省
上記の表からも分かるように京都大学法科大学院が合格者数および合格率でトップの結果となっています。
合格率の上位5校のうち4校が国立の法科大学院となっており、私立では慶應義塾大学法科大学院が唯一合格率60%を超えています。
有名大学だからと言って必ず司法試験合格につながるとは限りませんが、レベルが高い受験生が集まりやすく学習環境が整えられているといった背景があるとかんがえられます。
合格者数で見る法科大学院(ロースクール)おすすめランキング
ここでは、2023年(令和5年)司法試験の合格者数の高さで法科大学院をランキング形式でご紹介します。
大学名 | 合格者数 | |
---|---|---|
1 | 京都大法科大学院 | 188人 |
2 | 慶應義塾大法科大学院 | 186人 |
2 | 東京大法科大学院 | 186人 |
4 | 早稲田大法科大学院 | 174人 |
5 | 一橋大法科大学院 | 121人 |
6 | 中央大法科大学院 | 90人 |
7 | 大阪大法科大学院 | 78人 |
8 | 神戸大法科大学院 | 71人 |
9 | 名古屋大法科大学院 | 42人 |
10 | 同志社大法科大学院 | 29人 |
10 | 明治大法科大学院 | 29人 |
12 | 北海道大法科大学院 | 28人 |
13 | 東北大法科大学院 | 25人 |
14 | 九州大法科大学院 | 22人 |
15 | 立命館大法科大学院 | 20人 |
16 | 筑波大法科大学院 | 17人 |
17 | 法政大法科大学院 | 15人 |
18 | 千葉大法科大学院 | 13人 |
19 | 岡山大法科大学院 | 12人 |
19 | 創価大法科大学院 | 12人 |
19 | 日本大法科大学院 | 12人 |
22 | 東京都立大法科大学院 | 11人 |
22 | 上智大法科大学院 | 11人 |
24 | 専修大法科大学院 | 10人 |
25 | 学習院大法科大学院 | 8人 |
26 | 関西大法科大学院 | 7人 |
27 | 大阪公立大法科大学院 | 6人 |
28 | 関西学院大法科大学院 | 5人 |
28 | 広島大法科大学院 | 5人 |
30 | 金沢大法科大学院 | 3人 |
30 | 南山大法科大学院 | 3人 |
30 | 琉球大法科大学院 | 3人 |
33 | 愛知大法科大学院 | 2人 |
33 | 駒澤大法科大学院 | 2人 |
33 | 桐蔭横浜大法科大学院 | 2人 |
33 | 福岡大法科大学院 | 2人 |
37 | 近畿大法科大学院 | 1人 |
37 | 成蹊大法科大学院 | 1人 |
37 | 西南学院大法科大学院 | 1人 |
37 | 立教大法科大学院 | 1人 |
参照:法務省
上記の表からも分かるように、2023年(令和5年度)の司法試験の合格者数のランキングでは、上位5校が合格者数100名超えとなっています。
もし合格者数から法科大学院を絞るのであれば、例年少なくとも10名以上の合格者を出している法科大学院を選ぶことをおすすめします。
司法試験合格率が高いおすすめの法科大学院(ロースクール)TOP6
ここでは、特に毎年司法試験合格率が高いおすすめの法科大学院の特徴や学費についてご紹介します。
京都大学法科大学院
入学料 | 282,000円(年度によって変わる可能性あり) |
---|---|
授業料 | 年額:804,000円(年度によって変わる可能性あり) |
京都大学法科大学院は、令和5年度の司法試験で受験者275人中188人が合格し、合格率は68.4%と法科大学院の中でも高水準を維持しています。
京都大学院では、討議・対話を重視した少人数教育が行われており、高い研究能力を持つ研究者教員と実務経験豊富な実務家教員が連携して充実した教育を提供しています。
また、学生が利用するための自習室は座席総数486席を備え、試験直前でも自習室の確保に困ることはありません。
ちなみに2023年度の入試では受験者数417人、合格者数190人で、実質倍率は2.19と前年度の2.33倍から若干下がりましたが、司法試験の高い合格率を考慮すると、入試難易度は依然として高いと言えるでしょう。
一橋大学法科大学院
入学金 | 282,000円 |
授業料 | 804,000円/年 |
一橋大学法科大学院は東大ロースクールに次ぐ難関国立ロースクールとして知られています。
毎年の募集人数は約75名であり選抜は厳しく、志願者の選択により既修・未修の別にあるのが特徴です。
入試難易度も非常に高く、2022年度の実質倍率は5.22で全35法科大学院中1番目の難関といわれています。
一橋大学法科大学院の理念はビジネス法務に精通し、国際的視野と人権感覚を持つ法律家の育成を目指しています。
受験資格は基本的に大学卒業または卒業見込みで、飛び級や早期卒業制度を利用して受験することもできます。
ちなみに2023年度の司法試験合格率は67.2%であり、合格者数121名でした。
東京大学法科大学院
入学料 | 282,000円 |
授業料 | 804,000円/年 |
東京大学大学院は日本最高学府の法科大学院として目指す人もたくさんいます。
東京大学法科大学院は、35~60名のクラス制で双方向授業を展開しており、超有名教授陣によって担当されているのが特徴です。
学生は最高峰の教授陣から直接指導を受けることができるということで、全国からもたくさんの人が受験しています。
また、学習相談室やクラス顧問の制度が設けられており、学習面や進路、心理的な悩みに対してもサポートを受けることができます。
令和5年度の司法試験での合格率は59.0%、受験者数315名に対して合格者は186名でした。
2023年度入試では受験者数817人、合格者数244人で実質倍率は3.35倍、前年の倍率2.89倍から上昇しており、入試難易度は高いと言えます。
慶應大学法科大学院
参照:慶應義塾大学 法務研究科
入学金 | 100,000円 |
授業料 | 1,120,000円 |
在籍良 | 300,000円 |
施設設備費 | 190,000円 |
その他費用 | 12,240円 |
合計 | 1,722,240円 |
慶應義塾大学法科大学院の令和5年度司法試験合格率は59.0%で、2023年の入試実質倍率は3.01倍でした。
ちなみに2022年度は2.78倍で8番目の難易度でしたが、2023年度はさらに倍率が上がり確かな実績があることがわかります。
また入試難易度は高く、未修コースの試験は一般的な小論文形式で、毎年問題文を読んで論述する問題が出題されます。
既修コースは憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の6科目の入試があります。
ただし国公立と比べるとやはり学費がかなり高い傾向にあるため、注意が必要です。
慶應法科大学院の入試は難しい? 難易度や司法試験実績・口コミもご紹介
中央大学法科大学院
入学金 | 300,000円 |
在学料 | 1,000,000円 |
施設設備費など | 300,000円 |
合計 | 1,600,000円 |
中央大学法科大学院は、東京都新宿区の市谷キャンパスに位置し、未修1年次の基本法律科目では40人クラスに2名の専任教員を配置して個別指導を行うスタイルとなっています。
クラス毎に定期的にミーティングを開催し、学生間及び学生と教員間の意見交換が活発に行われています。
ほかにも、若手弁護士がチューターとして学修相談や自主ゼミを支援していることからサポート体制が充実していることが伺えます。
また奨学金制度も充実しており、入学者選抜の成績により最大70%の学生に第一種特別給付奨学金(学費全額免除)や第二種特別給付奨学金(学費半額免除)が提供されるので費用を抑えたい人はチェックしておくといいでしょう。
令和5年度の司法試験では受験者229名中90名が合格し、合格率39.3%を記録。
入試倍率は2023年度入試では受験者数1,088人、合格者506人で実質倍率は2.15倍、前年よりわずかに低下したものの入試難易度は中程度といえます。
早稲田大学法科大学院
入学金 | 300,000円(第1年度) |
授業料 | 1,160,000円(第1年度) 1,360,000円(第2・3年度) |
実験演習料 | 100,000円(第1年度) 100,000円(第2・3年度) |
諸会費 | 10,000円(第1年度) 5,000円(第2・3年度) |
合計 | 1,570,000円(第1年度) 1,465,000円(第2・3年度) |
早稲田大学法科大学院では、若手弁護士70名以上がアカデミック・アドバイザー(AA)として活動し、学生や修了生に対する学修支援を充実させています。
具体的には個別の学修相談、ゼミの運営、答練の実施などが含まれ、すべてのサポートが無料で提供されています。
ほかにも、修了生にはJDメンターが答練を行い、マンツーマンのコミットメントゼミを通じて、個々の学修計画を支援しています。
早稲田ローの令和5年度司法試験の合格率は44.7%で、受験者数389名中174名が合格しました。
また2022年度の入試では、受験者数951人に対し合格者は373人で、実質倍率は2.55倍。
全35法科大学院中11番目の難易度とされており、入試難易度は高いと評価されています。
学費がかかってもサポート面を重視したい方にとって早稲田大学法科大学院はおすすめだといえるでしょう。
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法科大学院(ロースクール)を選ぶポイント
法科大学院といってもさまざまあり、「どこの法科大学院が自分に合っているの?」と迷う方もいるでしょう。
そこでここでは、法科大学院を選ぶ際のポイントについてご紹介します。
司法試験の合格率・合格者数
法科大学院を選ぶ際は、司法試験の合格率と合格者数を重要な指標としてチェックするといいでしょう。
法科大学院の主な目的は司法試験に合格することであるため、合格率が高い学校を選ぶことが有利だからです。
司法試験の合格率が高い理由として、入学者の質が高い、授業の質が優れているなどが挙げられます。
レベルの高い法科大学院に身を置くことで、学生は合格への意識が高まり、試験で必要な知識や答案作成スキルを効果的に身につけることが期待できます。
ただし、合格率が高い学校でも、受験者数が少ない場合があるため、受験者数と合格者数も合わせて確認することが重要です。
毎年安定した合格実績を持つ法科大学院を選ぶことで、司法試験での成功率を高められるでしょう。
留年率・修了率
学費・奨学金制度の有無
国立法科大学院の学費は一律で、入学金が28万2000円、年間授業料が80万4000円です。
既修者は2年間、未修者は3年間の学費が必要なので注意しなければいけません。
一方、私立法科大学院の学費は学校によって異なるため、詳細を事前に確認することが重要です。
また、多くの学校では奨学金制度や成績優秀者への学費免除制度があり、活用することで学費を抑えることが出来ます。
自身の予算内で学費を確保できるかを検討し、適切な法科大学院を選ぶようにしましょう。
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通いやすさ・立地
法科大学院選びでは、通学の利便性も重要な要素です。
たとえば寮や近隣の住居を借りることができれば、どの法科大学院でも問題ありません。
しかし自宅から通学する場合は近場の法科大学院を選ぶのがおすすめです。
なぜならあまりにも時間がかかりすぎるとなると学習を継続できない可能性もあるからです。
自身のライフスタイルに合った法科大学院かどうかを慎重に見極めるようにしましょう。
学習サポートの充実度
司法試験の成功には、継続的な努力と学習サポートの有無が必要不可欠。
各法科大学院では、学生がモチベーションを維持しながら学び続けられるように様々な学習サポートを提供しています。
例えば、入学前の基礎固め講座、先輩合格者による勉強のノウハウ伝授講義、苦手科目対策ゼミ、専門分野の講義、答案練習会、答案分析会などが挙げられます。
また、定期的な個人面談や学習相談が可能なシステムがあればさらに安心です。
志望する法科大学院でどのような学習サポートが受けられるかを確認し、自分の学習スタイルに合った支援が得られるかを検討することが、司法試験合格への道を切り開く鍵となるでしょう。
入学への難易度
受験する法科大学院を選ぶ際は、入試の難易度の理解も重要です。
例えば、東京大学法科大学院は受験生のレベルが高く、私立の慶應義塾大学法科大学院も他校と比較して難易度が高いとされています。
自身の学習進捗を考慮し、適した大学選びを行うようにしましょう。
ただし難易度が高いからと言って司法試験に必ず合格するとは限らないので注意が必要です。
司法試験の難易度は高い?他資格とのランキング比較や合格率・偏差値・勉強時間の目安について解説
カリキュラム
法科大学院選びでは、合格後の実務に直結する魅力あるカリキュラムの有無も重要なポイントです。
各大学院によって提供されるカリキュラムは異なり、司法試験に合格しやすいだけでなく、合格後すぐに実務で活躍できる実践的なスキルが身につくようなプログラムが組まれているところがおすすめです。
具体的には、模擬裁判や法律事務所での実務経験が可能なエクスターンシップ制度など、法律実務家として広い視野を持ち、物事を多角的に考える能力を養うカリキュラムが整っているかどうかなど。
法科大学院での学びが将来のキャリアに直接的につながるかどうかを見極めましょう。
社会人におすすめの法科大学院(ロースクール)とは?
自分に合った通いやすい法科大学院(ロースクール)を選ぼう!
今回は、おすすめの法科大学院についてご紹介してきました。
司法試験合格率が高い法科大学院への入学は魅力的ですが、入試の難易度も高くなるので注意が必要です。
独学での入試対策に迷う方も多いため、アガルートでは法科大学院入試専用のカリキュラムを提供しています。
プログラムは約1年間の学習期間を設け、難関法科大学院の入試に特化した内容で構成されており、効率的に試験対策を進めることができるメリットがあります。
法科大学院は私立か公立かによって学費も異なり、カリキュラムやサポート内容など相対的に判断することが大事です。
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