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教員採用試験の模擬授業のポイント7選!失敗しない方法・成功の秘訣も紹介

更新日:2024-08-26

教員採用試験の模擬授業のポイント7選!失敗しない方法・成功の秘訣も紹介

教員採用試験の第2次試験では、模擬授業が実施されるのが一般的です。

模擬授業で受験者が実際の授業を模擬的に行うことで、受験者の指導力や授業構成力、生徒への対応力などを評価します。

複数の面接官に見られながら授業を進めるので、教員採用試験の中で最も緊張感がある試験とも言われています。

この記事では、教員採用試験の模擬授業の特徴や、模擬授業で面接官が見ているポイントを紹介します。

また、模擬授業に失敗しないためのコツも解説しますので、ぜひ最後まで読んでください。

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教員採用試験の模擬授業の特徴

教員採用試験の模擬授業とは、受験者が実際の教室で短時間の授業を模擬的に実施し、その指導力や授業構成力、生徒への対応力などを評価する試験の一環です。

授業内容の理解度、伝える力、時間配分、板書の工夫、生徒への働きかけなど、授業を円滑に進めるために必要なスキルを総合的に判断されます。

教員採用試験の模擬授業の基本情報を以下にまとめました。

試験形式 受験者が模擬的に授業を行い、教える技術や授業構成力、生徒への対応力を評価される形式。
参加人数 受験者:1~4人
面接官:3~5人
試験時間 指導案:約60分(テーマ発表が当日の場合)
模擬授業:通常5分~15分程度
試験内容 指定されたテーマに基づき、授業を行う。
授業構成、板書、発話内容、生徒への働きかけなどを評価。
試験テーマの例 教科指導 「小学校:算数の分数の足し算」「中学校:英語の現在完了形」「高校:日本史の明治維新」
生徒指導 「いじめ問題への対応」「学級崩壊の防止」「保護者とのコミュニケーション」
学級指導 「学級目標の設定」「クラスルームルールの決定」「グループ活動の進め方」
道徳指導 「友達の大切さ」「いじめをしない心」「思いやりの気持ちを育てる」

試験の時間は通常5分~15分程度で、受験者は事前に与えられた課題をもとに、授業計画を立て、模擬的に教壇に立ちます。

教員採用試験の模擬授業では、指定されたテーマに基づいて授業を行います。

テーマは教科指導になることが多いですが、生徒指導がテーマになることもあります。

また、学級指導や道独指導がテーマに選ばれる可能性もゼロではありません。

模擬授業の特徴を詳しく解説します。

  • 模擬授業の特徴①実際の授業に近い形式で行われる
  • 模擬授業の特徴②5~15分程度と短い
  • 模擬授業の特徴③テーマは当日または事前に知らされる

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模擬授業の特徴①実際の授業に近い形式で行われる

教員採用試験の模擬授業は、実際の教室で授業に近い形式で行われます。

受験者は教壇に立ち、他の受験者や面接官を仮想の生徒として、授業を進行します。

模擬授業では、教える技術や生徒への働きかけ、授業の構成力などが主に評価されます。

授業内容を分かりやすく伝える力や、生徒の反応を見ながら柔軟に対応する力をアピールしましょう。

模擬授業中、面接官同士で雑談したり、急に立ち上がるなどのイレギュラーが演じられる場合もあります。

その際は焦らず冷静に対応しましょう。

模擬授業の特徴②5~15分程度と短い

模擬授業の時間は通常5~15分程度と短く設定されています。

短ければ3~5分、長ければ15~20分程度の場合もあります。

短時間で効率的に授業を進めるためには、授業計画をしっかりと練り、重要なポイントを的確に伝える技術が必要です。

限られた時間の中で、授業の導入、展開、まとめを効果的に行うよう心がけましょう。

また、時間内に授業を終えるためのタイムマネジメントも重要な要素です。

模擬授業の特徴③テーマは当日または事前に知らされる

模擬授業のテーマは、試験当日に与えられる場合と、事前に知らされる場合があります。

テーマが事前に知らされる場合は、十分に準備を行い、指導案を作成しておくことが重要です。

一方、当日にテーマが与えられる場合は、その場で指導案を作成し、柔軟に対応できる力が求められます。

どちらの形式でも、テーマに応じた適切な授業展開ができるよう、事前にさまざまな教科やシチュエーションを想定して準備をしておくことが大切です。

教員採用試験の模擬授業で見られるポイント

教員採用試験の模擬授業では、授業の上手い・下手はそれほど重視されません。

授業の上手さや技術は、経験年数とともに自然と身につくからです。

模擬授業で面接官が重視して見るポイントは、主に以下が挙げられます。

  • 教師としての指導力
  • 授業の構成力
  • 視線の動き・集め方
  • 生徒への働きかけ
  • 時間管理
  • 板書や教材の活用方法
  • 人前でも堂々としていること

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教師としての指導力

模擬授業では、教師としての指導力が最も重視されます。

指導力とは、授業を通じて生徒に知識やスキルを効果的に伝え、生徒の理解を深める力を指します。

面接官は受験者がどれだけ生徒に分かりやすく教えられるか、教科の内容をどのように工夫して伝えているかを評価します。

また、生徒が学びやすい環境を作り出し、主体的に学習に取り組めるようサポートする力も含まれます。

授業の構成力

授業の構成力も重要な評価ポイントです。

授業は、導入、展開、まとめという流れが自然で、論理的であることが求められます。

面接官は受験者が授業の目的を明確に示し、その目的に沿った展開をしているかを確認します。

授業内容がスムーズに進行し、生徒が段階的に学びを深められるように構成されていることが理想です。

視線の動き・集め方

模擬授業では、受験者が教室全体に目を配り、視線を効果的に使っているかも評価されます。

授業中、特定の生徒だけでなく教室全体に目線を配ることで、全ての生徒が授業に集中できる環境を作り出します。

また、視線を使って生徒に問いかけたり、注意を引きつけたりすることも重要です。

生徒への働きかけ

生徒への働きかけは、授業の双方向性を確保するための重要なポイントです。

受験者は生徒に問いかけを行い、理解を確認することで、授業が一方的なものにならないようにします。

仮想の生徒に対しても、質問やフィードバックを交えることで、積極的に学びに参加させる姿勢が求められます。

時間管理

模擬授業の短い時間内で効果的に授業を進めるためには、時間管理が非常に重要です。

授業内容を計画通りに進め、時間内にまとめまでしっかりと行うことが求められます。

面接官は、受験者がどれだけ効率的に授業を進行できるかを評価します。

板書や教材の活用方法

模擬授業では、板書や教材の使い方も重要な評価ポイントです。

板書は生徒にとって視覚的な補助として機能しますので、見やすく整理された板書が求められます。

また、教材や教具の使い方が効果的であるか、生徒の理解を助けるように活用されているかも評価されます。

人前でも堂々としていること

最後に、模擬授業では人前でも堂々としているかどうかも見られます。

教員は常に生徒の前に立つ職業であるため、自信を持って授業を進める姿勢が重要です。

緊張していても、それを乗り越えて授業を進める力が評価されます。

緊張を克服するためにも、模擬授業の練習を繰り返し、自信をつけると良いでしょう。

教員採用試験の模擬授業で失敗しない方法10選

教員採用試験の模擬授業で失敗しないためのポイントも押さえておきましょう。

  • 教室の後ろに届く声量で話す
  • 落ち着いたスピードで話す
  • 丁寧な言葉遣いを意識する
  • 一人ひとり+全体に視線を配る
  • 大きい文字で見やすい板書をする
  • 板書だけでも授業の内容が分かるようにする
  • 指示は明確にする
  • 誰でも理解できる言葉で説明する
  • 生徒への働きかけを忘れない
  • イレギュラーにも柔軟に対応する

ポイントを押さえて、合格する確率を高めましょう。

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教室の後ろに届く声量で話す

授業中の声量は、教室の後ろにいる生徒にも届くように意識することが重要です。

特に、模擬授業では教室全体に声が届いているかを面接官が注意深く観察しています。

声が小さすぎると後ろの生徒に伝わらないだけでなく、自信がない印象を与える可能性があります。

また、緊張で声が通常より小さくなり、自分ではしっかり声を出しているつもりでも、実際には声が教室全体に行き届いていない恐れもあります。

適切な声量を意識し、教室全体に指示や説明が行き渡るようにしましょう。

落ち着いたスピードで話す

授業中の話すスピードも重要です。

早口になりすぎると生徒が内容を理解しづらくなりますし、逆に遅すぎるとテンポが悪くなり、授業の進行に支障をきたすことがあります。

落ち着いたペースで話し、生徒が内容をしっかり理解できるように意識しましょう。

特に、重要なポイントや新しい概念を説明する際は、少しゆっくりめに話すと効果的です。

緊張すると早口になりやすいため、スピード感を意識しながら模擬授業を進めるようにしましょう。

丁寧な言葉遣いを意識する

模擬授業では、言葉遣いも評価の対象となります。

生徒も一人の人として尊重し、敬語で丁寧に接しましょう。

特に、指示や説明をする際には、適切な言葉を選び、分かりやすく伝えることが求められます。

また、生徒に呼びかける際に注意が必要です。

以前は男性は「○○くん」、女性は「○○さん」と呼びかけていましたが、近年はジェンダー問題への配慮から、男女ともに「○○さん」呼びで統一されています。

一人ひとり+全体に視線を配る

授業中は、一人ひとりの生徒に視線を配りながら、教室全体を見渡すことが重要です。

特定の生徒にばかり目を向けるのではなく、全員に対して平等に目配りをし、生徒が授業に集中しているか、授業についてこれているかを確認します。

視線を配ることで、生徒たちの理解度や反応を把握しやすくなり、必要に応じて対応を変えることができます。

大きい文字で見やすい板書をする

板書は、授業内容を視覚的に補助する重要なツールです。

文字は大きく、誰でも見やすいように書くことを心がけましょう。

見やすい板書をするポイントは以下の通りです。

  • 文字はコブシ程度かそれ以上の大きさにする
  • 2色以上を使い分ける
  • 縦横の文字のバランスを整える
  • 重要なところはマーキングで目立たせる

板書の内容は整理されていて、授業のポイントが一目で分かるようにすることが大切です。

生徒が板書を見ることで、授業内容を理解しやすくなるように計画しましょう。

板書だけでも授業の内容が分かるようにする

授業中に板書される内容は、授業の要点や流れが一目で分かるように構成することも重要です。

板書が整理され、内容が明確であれば、生徒は授業の進行に沿って学びを深めることができます。

板書だけで授業内容が把握できるように計画し、見やすく分かりやすい板書を心がけましょう。

指示は明確にする

生徒に対する指示は、誰にでも分かるように明確に伝えることが大切です。

指示が曖昧だと、生徒が何をすべきか混乱する可能性があります。

指示を具体的で細かくする例は以下の通りです。

  • ちょっと静かにしてください。→今から話し始めますので、全員口を閉じて、私の方を見てください。
  • それ、ちゃんとやってください。→この問題をもう一度読み直して、間違えたところを修正してください。
  • 皆さん、少し考えてみましょう。→教科書の例題をノートに写して、3分間で解き方を考えてみましょう。
  • それを片付けてください。→使ったハサミとのりを引き出しに戻して、机の上をきれいにしましょう。

何を、どのように、いつまでに行うのかをはっきりと伝え、全員が理解して行動できるように指示を出しましょう。

誰でも理解できる言葉で説明する

授業中の説明は、専門用語や難解な言葉を避け、誰にでも分かる言葉を選ぶことが重要です。

生徒の理解度に合わせて説明を工夫し、簡単な言葉で要点を伝えることで、生徒が内容をしっかり理解できるようにします。

また、言葉の選び方によって授業の雰囲気や生徒の集中度も変わります。

わかりやすく、かつ親しみやすい言葉遣いを意識しましょう。

生徒への働きかけを忘れない

授業中は、常に生徒に働きかける姿勢を持つことが大切です。

例えば、質問を投げかけて考えさせたり、理解度を確認するために発問を行ったりすることで、授業が双方向のコミュニケーションに基づいて進行します。

生徒が積極的に授業に参加できるように、適切な働きかけを意識しましょう。

イレギュラーにも柔軟に対応する

授業中に予期せぬ事態が起こることもありますが、その際に柔軟に対応できる力が求められます。

受験者の対応力をチェックするため、模擬授業中に面接官が故意なイレギュラーを演じることもあります。

また、予定していた内容を変更する必要が生じた場合でも、落ち着いて対応し、授業の目的を達成できるように工夫することが大切です。

準備段階で複数のシナリオを考え、どのような状況にも対応できる柔軟性を養っておきましょう。

教員採用試験の模擬授業で成功する秘訣

模擬授業で成功するためには、事前の準備と本番での実践力が欠かせません。

以下に、模擬授業で成功するための秘訣を紹介します。

  • 自分の指導案の型を作る
  • 面接官の心を掴む導入を意識する
  • 授業を何度も練習する

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自分の指導案の型を作る

模擬授業で成功するためには、自分なりの指導案の型を確立しておくことが重要です。

授業の流れや時間配分、板書の方法など、基本となる型を持っていると、どのようなテーマが与えられても落ち着いて対応できます。

指導案の型は、何度も練習を重ねることで磨かれていきます。

日ごろから様々な指導案を作成して、模擬授業でどんなテーマにも対応できるように備えておきましょう。

面接官の心を掴む導入を意識する

授業の導入部分は、面接官の印象を左右する重要なポイントです。

導入では、授業のテーマに対する興味を引き出し、生徒の関心を高める工夫が求められます。

具体的な例や質問を使って、生徒が積極的に授業に参加したくなるような導入を心がけましょう。

授業を何度も練習する

模擬授業の成功の鍵は、授業を何度も練習して自信を持って臨むことです。

模擬授業の練習を繰り返すことで、自分の弱点や改善点を見つけ出し、指導案の質を高めましょう。

また、第三者に見てもらいフィードバックを受けることも、授業の質を向上させる効果的な方法です。

教員採用試験の模擬授業の注意点

模擬授業には、いくつかの注意点があります。

以下に、模擬授業で特に注意すべき点をまとめました。

  • 指導案の有無は自治体によって異なる
  • 口頭試問を受ける
  • 個人面接を兼ねている場合がある

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指導案の有無は自治体によって異なる

模擬授業で指導案を提出するかどうかは、自治体によって異なります。

事前に指導案の提出が求められる場合もあれば、当日その場で指導案を作成する形式もあります。

受験する自治体の試験形式を事前に確認し、必要な準備を整えておくことが重要です。

口頭試問を受ける

模擬授業の後には、面接官から口頭試問が行われることがあります。

口頭試問では、授業の意図や授業中の対応について質問されることが多いです。

自分が行った授業の内容をしっかりと振り返り、面接官の質問に的確に答えられるように準備しておきましょう。

個人面接を兼ねている場合がある

模擬授業は、個人面接と兼ねて行われる場合があります。

この場合、模擬授業を行った後に、面接官から授業の内容や進行方法など模擬授業に関する質問の他、教育観や志望動機などについても詳しく質問されることが一般的です。

スムーズに質問に答えられるよう気持ちの切替と入念な準備が大切です。

教員採用試験の模擬授業で実践力をアピールしよう

教員採用試験の模擬授業は、受験者が教育現場での実践力をアピールする絶好の機会です。

面接官に見られるポイントは以下になります。

  • 教師としての指導力
  • 授業の構成力
  • 視線の動き・集め方
  • 生徒への働きかけ
  • 時間管理
  • 板書や教材の活用方法
  • 人前でも堂々としていること

生徒がどのように学ぶかをリアルにイメージしながら授業を展開し、柔軟な対応力を示すことで、面接官に強い印象を与えることができます。

また、声量・視線の動き・丁寧な板書・明確な指示やイレギュラーへの柔軟な対応などに注意して、模擬授業がボロボロにならないようにきちんと対策しましょう。

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