米や野菜、フルーツや花木に至るまで、自然に関するものを育てている農業を行っているのが”農家”の人たちです。
農家になるためには、特別持っていなくてはならない資格や学歴は必要ありません。ただ、熱意を持って仕事ができる人であれば誰でもできます。
今回は、農家として「米」と「トマト」を育てた場合、平均的な年収がいくらくらいになるのかをご紹介します!
農家とは何をする人?
今回は、農家の仕事についてご紹介します!
”農家”とは、皆さんもよく耳にする機会の多い職業のひとつだと思われます。
農家には2つのパターンがあり、「専業農家」といって農業の仕事を中心にして生計を立てている方と、「兼業農家」といって別な仕事をしながら農業も行っている人に分かれています。
では、農業は主に何を栽培しているのでしょうか?
農作物や、花木まで
農家の人々は、野菜や米、フルーツなどおいしい食べ物ばかりではなく、花木なども栽培して市場に出荷することが仕事です。
これ以外にも飼料作物となる穀物類や、繊維として加工する綿や麻まで生産している農家もいるため、実に様々な種類を育てています。
農家の中には消費者の健康や安全を考えて、「有機栽培」や「無農薬栽培」、「減農薬栽培」などにこだわって作業をしている人も多くいます。
専業農家の年収について
農家を営んでいる人の年収は、「専業農家」なのか「兼業農家」によっても変わってきます。
収穫している農産物の値段によっても違いが出てきますが、まずは「専業農家」を例に”お米”と野菜の”トマト”を作っている人の場合を見ていきましょう。
専業米農家の年収は?
お米を作っている専業農家の年収は、平均で400万から500万円前後ほどとなっています。
しかし、この年収のすべてが手元に残るわけではないのです。
次の年に再びお米を作るためにタネを購入したり、肥料や農薬、電気や水道代など、何かとお金がかかります。
そのため、最終的に手にできる年収の額は、200万円程度と驚きの安さとされています。
年収が200万円では、とても家族で暮らしていくことはできません。
お金が有り余るほどにお米を売り上げているならば別ですが、農家の実態としては生活が厳しい人も多く存在するのです。
ですが、米農家の中には年収が1000万円以上あるなど、高収入の人も少なからずいます。「あのおうちが作っているお米はとてもおいしい」と話題になり、リピーターが増えて数多く購入してもらえれば、収入アップにもつながるでしょう。
専業トマト農家の年収は?
続いては、トマトを育てる専業農家の年収についてです。
トマト農家は、平均しておよそ500万から600万円前後の年収を得ている人が多いとされています。
主に夏から秋にかけて収穫される野菜であるトマトですが、多い年収の方だと700万円以上を稼ぐこともあります。
トマトもお米の農家と同様に、この年収の金額がすべて手元に残るわけではなく、次の年に栽培するためのタネや設備に関するお金がかかるため、実際の年収には差があります。
また、どの農家の仕事も天候に左右されることがほとんどのため、悪天候が続いたり、日照不足に見舞われた場合は収入源にもつながってしまいます。
そのように大変な苦労を重ね、消費者のもとへ農作物が届くということを忘れないようにしたいものです。
兼業農家の年収について
それでは、「兼業農家」の年収について触れていきましょう。
「兼業農家」とは何かというと、『家族の中で1人以上が、農業以外の仕事に携わって収入を得ている農家』のことを指しています。
例えば両親と子供がいる家庭において、両親は農家に従事しており、子供が一般企業に就職している場合は、その家庭は兼業農家になるわけです。
兼業農家が「お米」と「トマト」を栽培していた場合の年収は現時点では細かく発表されていないので、兼業農家としての年収をお伝えします。
専業農家よりも、やや低めの年収
兼業農家の年収は、平均でおよそ500万円ほどとされています。
専業農家の全体的な年収が500万円から600万円ほどとされているため、若干ではありますが年収は低いということになりますね。
しかし、専業農家と違って兼業農家は他の仕事も抱えているため、うまく両立ができれば収入の面で大きな心配を抱える必要はあまりないでしょう。
農家に向いている人とは?
専業農家も兼業農家も、自然を相手にしている仕事である以上は、一般企業に勤めるサラリーマンのように安定した年収が得られるわけではありません。
ですが、近年は農家に憧れを抱いて、脱サラして農業の世界に飛び込んで来る人が多いことも事実です。
自然に囲まれて働く、そんな農家の仕事は、どのような人に向いているのでしょうか?
何かを育てることが好きな人
何といっても農家は、いろいろな農作物を育てることが仕事です。
農家に向いている人は、地道な作業を嫌がらず、しっかりと何かを育てることが好きであることが第一条件でしょう。
また、苦労に苦労を重ねても、思ったように収穫できなかったり、獣害に遭ってせっかく育てた農作物が食い荒らされるということもあります。そのような時に、投げ出さずに仕事をやり遂げることができるかどうかも大切です。
自分で何でも決められ、経営力がある人
意外に思えるかもしれませんが、農家には”経営力”のある人も向いているのです。
なぜならば、農家の仕事に従事している人は、勤務しているというよりも個人で営んでいる場合が多いのです。
そのため、畑や田んぼを自分で所有しているので、何もかもを自分で判断して決めていかなくてはなりません。
どの農作物をどのくらい育て、どの肥料を与えていつ収穫するのか…。このようなことを、誰かの指示ではなく、自分で学びながら決めていきます。
はじめは手探りの状態だったり、信頼できる農家の方からアドバイスを受けて作業をすることになるでしょう。徐々に経験を重ねていくうちに、自分のやりやすい方法や、良い栽培の仕方に気づいていけるはずです。
さらに、作った農作物は出荷するので、どこに販売するのかも決めます。
その売り上げを、次の農作物の栽培に向けてどのように使っていくのかなど、考えたらキリがないほどですが、自分で計画したことをしっかりとできる人は経営の面でも農家としてやっていけるでしょう。
農家についてのまとめ
農家は、先祖代々から受け継がれて来た家業だという人もいれば、自然に囲まれる生活を夢見て脱サラして農家に転職する人まで実に様々です。
厳しい自然を相手に、自分で何でも計画を立てながら作業を進める農家の仕事は、とても大変です。
憧れだけでは決してやっていけない職業ではありますが、農作物を育てることに興味のある方は、チャレンジしてみる価値は大いにあるといえます。