様々な環境問題が複雑化している昨今。これらの環境問題と向き合い、実際に企業などで実務的な環境改善や環境の保全などに努める専門家を環境管理士と言います。
あまり聞きなれない職業の人も多いかもしれませんが、理科系の人だけでなく文系の学生などにも人気の資格なんです!
「そもそも環境管理士ってどれぐらい需要がある資格なの?」「どんな職種や仕事に就職できるの?」
などの疑問をここで解決します!
環境管理士とはどんな仕事?
環境管理士とは、「地域住民の生命と財産を守る」生活環境管理と、「事業体の環境保全と安全性を確保する」経営環境管理を主な目的として、環境法令や環境基準などをよく理解した上で、個人として・団体として・組織として環境管理体制を確立・強化し、協力・支援活動の中心的存在となる環境管理のスペシャリストです。
…というと、少し難しいかもしれませんが、つまりは普段の生活の中での環境管理や、企業などの環境汚染などについてアドバイスする仕事をする人なんです。
環境管理士はどんな人におすすめの資格?
環境を守る・環境教育などの方面に就職したい、環境を守るボランティア活動を行いたいと考えている人には特におすすめの資格です。
環境管理士の資格は理科系の人の方が取りやすいというイメージがあるかもしれませんが、決してそんなことはなく、文系・事務系の職の人も受講しています。
環境管理士になるには?
環境管理士になるには方法が2種類あります。
1つは通信講座を受講して修了する方法、もしくは検定試験を受験して合格する方法です。
通信講座を使えば4~2級を取得でき、検定試験では6~1級の資格を取得できます。
環境管理士の通信講座
受講から大体8ヵ月を目安に資格取得が出来るカリキュラムとなっています。
ですが、環境管理士の通信講座は自分のペースで進めることが出来るので、早い人なら3ヵ月程度で修了することが出来ます。
環境管理士の通信講座の受講料(税込)
環境管理士は、初めから2級を目指す方が多く、受講料も2級からの取得の方が安くなります。
・初めから2級取得の講座を受講した場合:33,000円
・4級、3級、2級へと昇給しながらの受講の場合:40,000円
環境管理士の資格試験
環境管理士の1級を取得するためには、必ず検定試験を受けなければいけません。
また、環境管理士6級と5級に関しては、小学校高学年~中学生が主な受験対象になっており、各学校での団体受験が前提として開催されています。
6級・5級の受験をしたい人は、事前に日本環境管理協会にまで問い合わせておきましょう。
環境管理士になるための資格の難易度
環境管理士の難易度は級によって変動します。
通信講座で受講する場合は、しっかり勉強して修了すれば資格取得につながるので、そこまで難しい難易度ではありません。
検定試験での資格取得難易度
環境管理士の資格の難易度・合格率(過去5年間)は以下の通りです。
・環境管理士4級…受験者数2014人に対し、合格率57.4%(難易度は低め)
・環境管理士3級…受験者数209人に対し、合格率64.1%(難易度は低め)
・環境管理士2級…受験者数53人に対し、合格率49.1%(難易度はやや高め) ※主に実務者が受験
・環境管理士1級…受験者数28人に対し、合格率39.3%(難易度は高め) ※主に実務者が受験
順を追って3級から取得するという考えの人も少なくないようですが、傾向としては2級から取得を考えている人が多いようです。
2級に合格すれば、活環環境・環境法令・経営環境の3分野8科目の課程を取得できるので、2級を通信講座で修了するという方が傾向として多いです。
環境管理士になるための勉強方法
環境管理士になるための勉強方法はどのようなものがあるのでしょうか?
2級までは通信講座を使った資格取得が可能ですが、1級を取得するにはどのような勉強をすればいいのかまとめてみました。
通信講座を使った勉強方法
通信講座は、2級取得の場合でも8ヵ月で取得できるカリキュラムで作られているので、無理なく勉強が出来ると思います。
通信講座の場合は、会場受験する必要はなく、1科目ごとに演習問題を解く必要があります。
答案を事務局に送付すると、添削指導されたものが返送され、最終演習問題を合格すると修了証書が授与されて、晴れて資格取得となります。
検定試験に向けての勉強方法
環境管理士の試験に対応しているテキストがあるので、テキストを中心に資格取得するのがおすすめです。
検定を開催している「日本環境管理協会」が取り扱っている検定試験問題集や環境管理用語解説を、協会に直接申し込んで繰り返し学習することが推奨されています。
その他にも、市販で販売されている環境白書を使った学習も協会から推奨されています。
学習にはどれぐらいの時間が必要?
環境管理士になるための学習は(3・4級の試験の場合)1日1時間を1ヵ月程度想定し行えば合格できる程度の試験難易度です。
受験する方や、通信講座を受講する方の基礎知識によっても左右されるので、一概には言えませんが、各科目の内容をしっかりと勉強して自分のものにすることが重要です。
環境管理士の主な就職先・仕事内容は?
環境管理士の資格取得後は、主にどのような就職先があるのでしょうか?
環境管理士を取得すれば、就職はもちろんボランティア活動などにも活かすことが出来るので、取得して損はないです!
環境管理士の仕事①環境管理のために企業に就職する
どの業種においても、環境管理は重要な課題です。
環境管理士の資格を取得すれば、各企業の環境管理の部署などに配属され、経営を行っていく中での環境保全のアドバイザーとして登用されることが期待できます。
また、環境関連事業への就職には直接活かすことが出来る資格なので、各自治体の法令などに沿った環境管理などを行う仕事が出来ます。
環境管理士の仕事②コンサルティングの仕事で独立も可能
環境管理士の資格は、企業への就職に役立つだけではありません。
企業や自治体、ボランティア活動などに向けた環境管理などの活動組織に対し、コンサルティングを行う環境管理事務所を立ち上げることも可能です。
環境保全や綺麗な街づくりにも貢献できますし、こういった環境のアドバイスを行う事業はいかなる団体にも需要があります。
環境管理士の仕事③個人の活動に活用する
地域のボランティア活動にも環境管理士の資格は役立ちます。
地域の小中学校を通したボランティア活動のリーダーに任命されたり、環境づくりの活動を指示する立場になることも可能です。
また、普段の生活の中でもゴミを減らしたりリサイクル活動に積極的になれたりなど、様々な経験に活かすことが出来ます。
まとめ|環境管理士の資格は誰でも目指せる!
誰でも目指せる資格でありながら、未来の環境を守っていくという重要な役割へとつながる資格の「環境管理士」。
就職先はもちろん多岐にわたりますが、仕事内容・活動内容も幅広く、環境管理士の知識を活かせる場は意外と多いんです。
環境管理の企業への就職や、企業の環境管理のアドバイス、コンサルティング、ボランティアなどに活かせる資格で、今は3万人以上が資格保有者として活躍しています。
理科系の勉強をしている方だけでなく、文系・事務系の方も転職や就職に活かしている資格なので、
「環境に関わる仕事がしたい」
「転職したい」
と考えている方にはおすすめの資格です!