”公認会計士”とは、企業や組織において会計処理や決算書類の内容をしっかりと監査し、間違いがないことを証明するという仕事をしています。
公認会計士は高収入であると同時に、忙しい・激務などといったイメージを持たれがちな職業でもあります。
では、なぜ公認会計士は忙しいと言われるのか、本当に忙しいのか、実際のスケジュールや仕事内容はどういったものなのでしょうか。
この記事では、公認会計士は忙しいのかや繁忙期はいつなのか、仕事のスケジュールなどをご紹介します。
一般的な公認会計士の繁忙期
監査法人に勤務する公認会計士の繁忙期は、監査業務の需要が高まる時期に加え、クライアント企業の決算期や会計期間と連動しています。
具体的には、3月が年度末決算、6月、9月、12月が四半期決算にあたることから、月の前後1ヶ月程度が特に忙しくなる傾向にあります。
企業は法定期限内に決算を完了させる必要があるため、公認会計士はその期限に間に合うように多くの労力と時間を費やさなければなりません。
特に、4月中旬から5月、6月上旬にかけては最も多忙な時期とされており、この期間には期末監査や財務諸表を含む有価証券報告書の確認作業が集中します。
監査業務が最も活発になるゴールデンウィークの期間中は世間一般では休みにあたりますが、公認会計士はそうはいきません。
さらに細かく見ると4月中旬から5月上旬にかけては、年度末の有価証券報告書と決算短信の作成が重なり、業務の忙しさが著しく増加します。
5月中旬から下旬、6月上旬にかけては、期末監査や報告書の最終確認作業が迫るため、さらに忙しさが増します。
また、四半期報告書や四半期決算短信の提出も、公認会計士にとって大きな業務負担となります。四半期報告書は四半期終了後45日以内に提出しなければならず、6月、9月、12月のそれぞれの翌1ヶ月半にわたって作成に追われます。
以上のことから第1四半期対応の7月〜8月中旬、第2四半期対応の10月〜11月中旬、第3四半期対応の1月〜2月中旬も繁忙期にあたるといえるでしょう。
公認会計士が忙しいと言われる理由
公認会計士には、残業時間が長く非常に忙しいイメージがあります。
しかし公認会計士の忙しさは時期や働いている場所、役職によって異なるといえます。
すべての公認会計士が忙しいわけではなく、1年中忙しいわけでもありません。
では、公認会計士はいつ、どんな環境・役職の方が忙しいのかなどを細かく見ていきましょう。
監査法人は規模によって忙しさが変わる場合もある
監査法人は大監査法人と中小監査法人という区分に分けることができ、この2種類は忙しさの種類が少し異なる場合があります。
大監査法人は、IT化やシステム化が非常に進んでおり、監査はしやすいですがその分案件数が多かったり、内部資料の作成が多いなどの理由で忙しいとされます。
一方中小監査法人は人手不足であるために忙しくなる場合が多い傾向にあります。
どちらも繁忙期は同じですが、このように忙しさの種類は違うと言えるでしょう。
その他の働き方における忙しさ
公認会計士は監査法人の他コンサルティングファームや一般企業の経理に勤めるという働き方もあります。
コンサルティングファームは企業のコンサルが主な業務であり、プロジェクトベースで進行するため、特定の繁忙期はありませんが全体的には忙しいでしょう。
一般企業の経理に勤める場合、経理は4半期ごとの決算が忙しくなりますが、クライアントがいるわけではないので勤務時間内に仕事ができ、定時での帰宅も望めるでしょう。
また、監査法人に勤める場合も非常勤として働くことも可能です。
非常勤はアルバイトと同じように定時で帰れながら給料は変わらないため、忙しくない働き方をすることもできます。
複数のクライアントを担当するため
公認会計士は複数のクライアントを担当するため忙しくなりやすいと言われています。
たとえば各企業の決算が同時期に集中したり、複数のクライアントの業務が重なったりする場合、公認会計士は多くの案件を同時に処理する必要があります。
複数のクライアントを持つことは公認会計士に限らず一般的な営業職でも見られる現象です。
繁忙期にはクライアントへの対応に加え、大量のデータや文書の精査・検証といった業務も発生するため、業務の忙しさが一層増すことになります。
公認会計士のスケジュールと休暇
公認会計士が忙しいことに間違いはありませんが、常に忙しいわけではなく繁忙期が顕著に忙しい働き方です。
繁忙期以外は全く仕事がないことも珍しくなく、長期の休暇を取ることもできます。
公認会計士の年間スケジュールや休日についても見ていきましょう。
公認会計士の年間スケジュール
月 | 忙しさ | 残業時間 | 主な業務 |
---|---|---|---|
7月 | やや忙しい | 30時間程度 | ・第1四半期のレビュー ・年間監査計画の作成 |
8月 | 閑散期 | 0時間~10時間 | ・長期休暇を取りやすい |
9月 | 忙しくない | 20時間程度 | ・監査計画の立案 ・内部統制監査 |
10月 | やや忙しい | 30時間程度 | ・第2四半期レビュー |
11月~12月 | 閑散期 | 月20~30時間程度 | ・内部統制監査 ・年度監査計画の更新 |
1月~2月 | やや忙しい | 監査がある場合:最大50時間程度 監査がない場合:20~30時間程度 |
・第3四半期のレビュー ・12月決算会社の監査 |
3月 | やや忙しい | 40時間程度 | ・年度監査に向けた準備 |
4月 | 超激務 | 80時間~ | ・年度監査 |
5月 | 激務 | 80時間程度 | ・年度監査 |
6月 | 忙しくない | 10時間程度 | ・開示書類の確認 ・新年度監査計画の立案 |
多くの会社は3月決算であるため、公認会計士の1年は3月決算の会社の監査を終えた7月から始まります。
年度監査がある4月~5月は非常に忙しく、残業時間が100時間近くになることも珍しくありません。
しかし8月・9月・6月は比較的仕事に余裕があり、8月は1週間や1か月単位での休みを取ることもできます。
繁忙期は本当に激務ですが、閑散期は本当に暇であるというのが公認会計士のスケジュールの特徴です。
公認会計士の休日
一般的に休日と言えば、土日祝日や夏季と年末年始の長期休暇、その他産休や育休や産休といった特別休暇があります。
仕事のスケジュールが一般的な企業とは異なる公認会計士ですが、公認会計士もこれらの休暇を普通に取得することができます。
繁忙期は休日出勤やGWの勤務がありますが他の期間に振り返られたり、繁忙期以外は土日は休みを取ることができます。
年間で見た休日日数は一般的な企業と変わらないため、年間で120日以上の休暇を取ることができます。
公認会計士が長期休暇を取りやすいタイミング
ここでは、公認会計士の年間スケジュールをもとに長期休暇がとりやすいタイミングについて紹介します。
8月中旬~9月中旬
8月中旬から9月中旬にかけては先行する期中監査が完了し、第1四半期から第2四半期への移行期として新たなレビューの準備が始まる時期にあたります。
したがって業務は一段落し、比較的落ち着いた状況にあるため長期休暇を取るにはおすすめのタイミングといえるでしょう。
また、多くの企業が夏季休暇を取得するため、業務のスケジュールが調整され、公認会計士の負担も軽減されます。
クライアント企業との連絡調整が難しくなることがあり、業務が円滑に進まない可能性もありますが、一般的には繁忙期ほどの膨大な作業量には達しないでしょう。
11月中旬~12月下旬
11月中旬から12月下旬は、第2四半期と第3四半期の交代時期にあたることから、休暇を取得しやすいタイミングだといわれています。
業務面では、年度末に向けた再監査やレビューの最終段階が進行していますが、多くの企業が年末年始の休暇に入るため、業務の優先順位が低下する傾向があります。
クライアント企業も休暇モードに入り、業務の進行が遅れることが予想されます。
さらに、この時期には多くの企業が年度末を見据えて業績の振り返りや新年の準備に取り組むため、公認会計士の業務負担は比較的軽減されると予想されます。
そこまで忙しくない時期に上手く休暇を取得することで、疲れを癒し、新年に向けた準備を整えられるでしょう。
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公認会計士のやりがい
公認会計士の繁忙期は残業時間が多く激務ですが、そうでない期間は休みも取りやすく、公務員の仕事は忙しい限りではありません。
少し特殊な働き方である公務員ですが、勤めている人はこの仕事にどこにやりがいや楽しさを感じているのでしょうか?
そこには、専門職ならではの大きな魅力があるようです。
日本の経済社会の現状を知ることができる
公認会計士は、数字を扱うことが苦ではない人に向いていると言われている職業です。
そのため、企業の財務状況を調べるうえで「この会社がどのような経営を行ってきたのか」「赤字なのか黒字なのか」といった、日本の経済社会の現状をディープな観点から見ることができるという面白みがあります。
公認会計士の仕事は繁忙期の時などは大変ですが、経営の分野や経営戦略に興味を持っているという人にとってはやりがいのある仕事と言えるでしょう。
日本の経済を支えている
さらに公認会計士は、日本の経済を支えるという重大な立場でもあります。
例えば企業が粉飾決済をしていたり、書類に誤りがあった時などは公認会計士の監査によってそれを正すことができます。
間違いの情報が出てしまうと数多くいる投資家達に嘘の情報が伝わってしまい、株価に影響を及ぼすばかりか経済に混乱が生じてしまうかもしれません。
そうなってからでは遅いので、誤りを未然に防ぐ公認会計士は、忙しい中にも大きなやりがいがあります。
仕事が安定している
難関資格の公認会計士は、一度資格を取得すると、就職において困ることはないとされています。
公認会計士は高収入としても知られており、たとえ忙しい日々が続いたとしても、その分の報酬はしっかりと受け取ることができます。
公認会計士の年収は800万円~1,000万円とも言われており、一般的な年収よりもかなり高い給料を望めます。
公認会計士になるには
公認会計士になるためには、公認会計士試験に合格しなければいけません。
公認会計士試験は基本的に誰でも受験可能ですが、会計学や企業法などの高度な知識が求められるため、経済学や経営学・商学系の学部に進学することが有利とされています
会計専門学校を経て目指す人も多く、大学と専門学校の両方で学ぶダブルスクールによって取得する人も少なくありません。
試験は短答式と論文式の2種類があり、短答式試験は年に2回実施され、いずれかに合格すれば論文式試験を受けることができます。
論文式試験は年に1回行われ、例年の合格率は約10%であり、資格試験の中でも非常に難易度が高いとされています。
また、簿記を学んで基礎を固めた後に公認会計士の勉強を始める人も多く、社会人の場合は予備校や通信講座を利用する傾向が見受けられます。
公認会計士を目指すならCPA会計学院!
公認会計士は忙しい時期もありますが、それに見合うやりがいを得られる仕事です。
公認会計士になるには国家試験を突破しなくてはなりませんが、試験はかなり難しく、相応の対策が必要になります。
これから公認会計士を目指すなら、CPA会計学院で勉強をすることをおすすめします。
CPA会計学院は就職サポートが充実!
公認会計士になったら、多くの方は監査法人へ勤めることになります。
公認会計士は実力主義の世界ですから、未経験のまま飛び込むのは不安な方も多いでしょう。
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公認会計士は忙しい?繁忙期やスケジュール|まとめ
公認会計士は忙しいと言われがちな仕事ですが、繁忙期は4月~5月であり、8月は長期休暇も取得が可能です。
月によって忙しさが異なり、残業時間もバラバラですが年間で見ると一般的な企業と同じように休暇を取れるため、世間でイメージするほど忙しい仕事ではないといえるでしょう。
忙しさに見合うやりがいのある公認会計士ですが、公認会計士になるには難関試験を突破しなくてはなりません。
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