語学に興味のや外国語スキルがある方にとって、通訳案内士は人気の職業の一つです。
皆さんの中には将来通訳案内士を実際に目指している方もいるのではないでしょうか。
そこで、通訳案内士の仕事内容や気になる収入事情についてまとめました。
また、通訳案内士を目指すための方法や試験の難易度、また独学での勉強法についても紹介します。
通訳案内士とは?
通訳案内士とは、観光業の一つです。
通訳案内士は日本を訪れる外国人観光客らに対して、各観光スポットでの案内や日本文化の紹介を行います。
ただ日本語を外国語に通訳すれば良いというわけでなく、外国人に対して日本の文化や魅力、観光スポットの情報をより分かりやすく伝えることが通訳案内士の最大の使命となります。
通訳案内士の主な仕事内容
通訳案内士の主な仕事内容は訪日外国人観光客の通訳ガイドとなりますが、場合にはよってはホテルの宿泊予約やスケジュールの管理、レストランの手配など滞在中の生活のケアも行う場合があり通訳案内士の業務においてツアーコンダクター的な仕事をする場合もあります。
そのため、語学スキルや日本文化に関する知識はもちろんのこと、相手国の文化や価値観をしっかり理解しつつ観光をマネジメントするスキルも通訳案内士には必要とされます。
通訳案内士の収入は?
通訳系の職業は一般的に収入が低水準というイメージがありますが、通訳士の収入はどのようになっているのでしょうか。
それでは通訳案内士の平均年収や給与など、収入事情について一緒に考えていきましょう。
安定しない?通訳案内士の収入事情
通訳士案内士の収入は勤務先や雇用形態によって大きく異なることがあります。
一般的な働き方としては旅行会社や観光エージェントの正社員として勤務し収入を得ます。
その場合初任給の相場はおよそ20万円程度、年収にして400万円前後となっております。
もちろんスキルやキャリアアップによって昇給もあるため、それ以上の収入を得ることも可能です。
しかし、通訳案内士の実情は正社員としての雇用枠は限られており、フリーランスや派遣社員といった雇用形態で働いている方の方が多いです。
そのため、収入は日給で決まることがほとんどであり、また旅行シーズンによって仕事量の変化もあることから総合的に見て通訳案内士の収入は安定していないことが言えます。
収入アップのためにはマルチな働き方が必要
旅行シーズン中やなにか大きなイベントがある時には仕事量も増え、一時的に多くの収入を得ることが出来ますが、やはり通訳案内士の収入は安定していないのが実情となっています。
そのため、通訳案内士として収入アップを目指すためにはマルチな働き方が必要とされます。
通訳ガイドの業務の他に、空港やホテルへの送迎、宿の予約、スケジュールの管理などツアーコンダクター的な業務を行う人が多く、その手当などで収入アップにつながります。
通訳案内士になるには?
皆さんの中には将来通訳案内士を目指している方もいると思いますが、通訳案内士になるにはどのような方法があるのでしょうか。
試験の難易度や独学での勉強法も含めて一緒に見ていきましょう。
通訳案内士になるには国家資格が必要
通訳案内士になるにはまず国家資格である通訳案内士の取得が必須となっております。
試験に合格し資格取得後、各旅行会社やトラベルエージェントに採用され通訳案内士として働き始めることができます。
受験資格は特になく、年齢や性別、学歴問わず必要なスキルと知識さえあれば誰でも目指すことができます。
通訳案内士国家試験の概要や難易度
通訳案内士の国家試験は筆記試験と口述試験の二部構成になっており、それぞれ年に1度だけ実施されます。
筆記試験は基本的にマークシート方式になっており、英語に加えアジア圏内、ヨーロッパ圏内の様々な外国語の中から受験者が一つ選択し受験します。
また、外国語に関する問題に加えて日本地理や日本の歴史、産業・経済・政治・文化に関する一般常識に関する問題も出題されます。
口述試験では実際の通訳案内業務を想定した実践的なスキルが問われ、筆記試験で選択した外国語でのコミュニケーション能力や通訳スキルが求められます。
試験の合格率は平成29年度の試験で15.6%となっていることから、非常に難易度の高い試験であることが伺えます。
独学で国家試験に臨むための勉強法1
受験資格は特に設けられていないため独学でも合格を目指すことは可能です。
独学で勉強する際に抑えておきたいポイントはまずなんと言っても語学スキルです。
実際に通訳案内士になった際に扱うことになる外国語のスキルを身につけ、筆記試験に臨むためには言うまでもありませんが語学力が必要となります。
英語の場合はただ単に英単語の意味を覚えるだけでなく、英文読解、和文英訳などの専門的なスキルが不可欠となります。
そのため、語学力に疎い方は市販の単語集や英検などの問題集を使って力を付けましょう。
英検1級の資格を持っていれば英語の場合外国語の試験が免除されるため英検1級を目指すための勉強をすることも一つの対策となります。
独学で国家試験に臨むための勉強法2
先述した通り、筆記試験では外国語の他に日本語の問題も出題されます。
日本語の試験では日本の文化や経済、政治に関する一般常識が問われます。
対策としては、高等学校で使用されている教科書で日本史や文化史など基礎的な知識を身につけ、世界遺産や観光、その他地理に関する発展的な内容は市販の参考書やテキスト等でカバーしましょう。
口述試験に関しては対策が難しいですが、無料で公開されている過去問等を利用し試験のシミュレーションなどを行い対策しましょう。
通訳案内士の収入は?まとめ
今回は通訳案内士の収入事情や国家試験の概要について詳しく紹介しました。
通訳案内士は正社員よりも派遣社員やフリーランスなどの雇用形態が一般的であるため、安定的な収入を得るためにはマルチな働き方が必要とされます。
国家試験に関して、試験の合格率は毎回15%前後となっているため決して難易度が低い試験ではなく、合格のためにはしっかりと対策をする必要があります。
以上で紹介した内容をぜひ参考にして試験にチャレンジしてください。