衛生管理者は、企業からの需要も高い国家資格です。
性別・年齢に関係なく仕事に活かすことができるため、いま非常に人気が高まっています。
しかし実際に資格を取得したとしても「就職や転職には有利になるのか」「どのような場所で働けるのか」と気になってしまうのではないでしょうか?
今回は衛生管理者を目指している方に向けて、平均年収や資格を取得するメリット等について説明します。
気になる平均年収・資格取得の流れや費用面についてもまとめました。
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衛生管理者について
衛生管理者とは、一体どのような資格なのでしょうか?
概要や資格の種類について、それぞれ解説していきます。
衛生管理者の資格とは
衛生管理者とは、衛生管理の専門家に与えられる資格です。
労働安全衛生法という法律によって定められた国家資格で、事業場の「衛生管理業務従事者」として働くために必要とされています。
常時50人以上の労働者を使用する事業場には専属の衛生管理者を選任するよう義務付けられているそうです。
衛生管理者の仕事内容
衛生管理者の仕事内容は、以下の4つの業務がメインとなっています。
<衛生管理者の仕事内容>
- 労働者の危険・健康障害を防止する措置を行う
- 労働者に健康・衛生に関する教育をする
- 健康診断の実施など健康の保持・増進のための措置を行う
- 労働災害の原因を調査し再発防止の措置を取る
また“作業場などを週に1回巡回する・衛生委員会を必要とする職場では衛生委員を担当すること”も衛生管理者の仕事として扱われています。
「労働者の健康を守る」という大きなやりがいもあり、働きかけによっては労働環境の改善も可能となるでしょう。
衛星管理者の種類
衛生管理者の種類は、第一種衛生管理者・第二種衛生管理者の2つに分けられています。
第一種衛生管理者は全業種で対応可能となっており、一方で第二種衛生管理者は対応可能な業種が限定されているのです。
実は第一種衛生管理者・第二種衛生管理者では「有害業務を含む業種でも業務を行えるかどうか」という点が大きく違います。
ちなみに有害業務とは「有害なガスや粉末など、管理を怠ると労働者の健康に重大な影響が出る環境で行う業務」のことを指しています。
以下に、どのような違いがあるのかをまとめました。
・第一種衛生管理者
第一種衛生管理者は有害業務を含む業種でもOKです。
具体的には電気・ガス・水道のライフラインに関する業種や医療・清掃等の業種が多い印象ですが、他に製造・建設・自動車整備等も例として挙げられています。
・第二種衛生管理者
第二種衛生管理者であれば有害業務とは関連の少ない業種に限り、業務に携わることが可能です。
例を挙げると金融・保険・卸売等の営業・デスクワーク主体の業種がメインとなっています。
職場によっては取得する免許の種類が異なる場合があるため、事前に確認を行ったうえで受験を検討しましょう。
衛生管理者の求人について
どのような業種の企業であっても、50人以上の労働者が働く事業所であれば必ず衛生管理者を選任するというルールが定められています。
そのため幅広い業種の企業で衛生管理者の募集が行われています。
工場・物流倉庫・病院等、設備や業務の管理職を中心に、多くの企業で求人募集が行われている状況です。
会社によっては管理職のみではなく、社員の安全衛生管理業務に携わることもあるでしょう。
総務部や労務部でも非常に重宝される専門資格となっているため、スキルアップとして取得を目指す方が増えているといいます。
衛生管理者の年収・将来性
衛生管理者の業務内容は多岐にわたるため、仕事内容や立場などで待遇が変化します。
年収の幅は350万円~800万円と非常に幅広いですが、衛生管理者の課長職の立場・労働衛生指導を行う立場になるとより高収入が期待できます。
区分 | 業務内容 | 年収例 |
---|---|---|
第一種 | 教育関連の人事業務 | 530万円 |
第二種 | 労働組合の窓口・ 従業員の労働環境調査等 |
350~700万円 |
第一種 第二種 |
安全衛生活動の実施・ グループ内の安全衛生指導 |
400~800万円 |
第一種と第二種を比較した場合、第二種の年収の方が高くなる可能性があります。
必ず資格区分に比例するというわけではなく、募集をかけている企業の待遇によって変動するようです。
衛生管理者資格を取得するメリット
衛生管理者資格を取得するメリットとは、一体どのようなものがあるのでしょうか?
以下にポイントをまとめているので是非参考にしてください。
キャリアアップできる
管理職へ昇進する条件として「衛生管理者資格を取得すること」を挙げている企業も一定数存在しているためです。
企業によって異なるのですべての会社に共通する条件ではありませんが、有資格者の方が昇進できる可能性が高いです。
特に人事系・総務系の職種であれば、保有しておいて損はない資格だといえるでしょう。
年齢や性別関係なくチャレンジできる
衛生管理者の業務は年齢や性別に関係なくチャレンジできるという特徴もあるため、定年後の再雇用を目指している方からも大きく注目を集めているそうです。
これまでの仕事で培った経験が活かされるため、職場環境の改善点・課題を探りやすいのではないでしょうか。
新たなステップに踏み出す際にも非常に役立つ資格だと思います。
就職や転職に有利に働く
衛生管理者の資格は難易度が高く、保有する方は少ないです。
そのため就活を行う場面で“衛生管理者資格を取得している”という事実があれば、即戦力として求めてもらえる可能性が高いです。
労務管理や設備保守など有資格者でないと対応できない業務も多々あり、就職・転職の選択肢を広げることができるのです。
衛生管理者資格が求められている職場は多く存在しているため、資格手当を付与している企業も珍しくないそうです。
キャリアアップ・年収アップが同時に叶うかもしれません。衛生管理者資格を取得してデメリットはないといえるのではないでしょうか。
衛生管理者資格取得の方法・費用
衛生管理者資格取得の方法・費用面について、気になるという方は多いのではないでしょうか。
受験資格や資格取得までの流れ、試験内容と費用について詳しく説明します。
受験資格は?
衛生管理者の受験資格は最終学歴と実務経験で決定されています。
基本的な条件を以下の表にまとめました。
最終学歴 | 労働衛生の実務経験 |
---|---|
大学 短期大学 高等専門学校 |
1年以上 |
高等学校 | 3年 |
その他 | 10年 |
実務経験の例として、“健康診断実施に関わる処理業務・施設の衛生管理業務・労働衛生に関する研究業務”等、複数の経験が必須となるようです。
実務経験については最終的に各事業所に証明をもらう必要があるため、受験する際に所属している事業所へ確認を取った方がいいでしょう。
資格取得までの流れ
資格取得までの流れについて見ていきましょう。
概要をまとめました。
- 受験申込書を準備する
- 受験申込書と必要書類の準備・提出を行う
- 受験票を受け取る
- 当日、試験会場へと出向く
以上になります。
大まかな流れを説明しているため、詳細はこちらをご覧ください。
試験の開催頻度は地域によりますが、毎月1~4回ほど開催されています。
お近くの会場で受験することも可能です。
合格率・費用について
第一種衛生管理者・第二種衛生管理者の合格率をまとめました。
年度 | 受験人数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2018 | 67,080人 | 29,631人 | 44.2% |
2017 | 65,821人 | 29,636人 | 45.0% |
2016 | 61,500人 | 28,003人 | 45.5% |
年度 | 受験人数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2018 | 32,985人 | 17,271人 | 52.4% |
2017 | 31,537人 | 17,302人 | 54.9% |
2016 | 29,186人 | 16,189人 | 55.5% |
現在は出題傾向が変わったこともあり、合格率は年々下がってきている状況です。
しかし多くの有資格者が求められている現状もあるため、他の国家資格と比較して難易度が高いというわけではないようです。
また衛生管理者試験はテキストや問題集も多数販売されており、さらに過去問も公開されているため独学で勉強をして受験に臨む方も比較的多いようです。
費用については、第一種衛生管理者・第二種衛生管理者ともに試験手数料が6,800円(非課税)となっています。
振込費用が別途必要になるので注意してください。
衛星管理者の平均年収や資格取得方法まとめ
今回は、衛生管理者の年収や仕事内容についてご紹介しました。
衛生管理者の年収は350万円~800万円と非常に幅広いです。
しかし、仕事内容や立場などで待遇が変わります。
資格を取得していた方が、年収アップにつながることが多いそうです。
衛生管理者は事業場の衛生管理・労働者の健康管理等をメインに、労働環境を大きく改善するための働きかけを行っています。
「労働者の健康を守る」という大きなやりがいもあり、企業にとって非常に重要度の高いポジションとなります。
資格取得のための費用相場は7,000円前後とそこまで負担は大きくありません。
また試験の開催頻度は地域によりますが、毎月1~4回ほど開催されているためチャンスは比較的豊富だと思います。
衛生管理者の資格を取得するメリットは非常に多いので、「衛生管理者になりたい」と考えている方は是非受験を検討されてみてはいかがでしょうか。