測量士は建築を行う前に土地の測量を行う建築業界では必要不可欠な職業です。
測量の仕事は国家資格が必須のため測量士の需要は高く、資格を取得する価値は高いと言えます。
この記事では測量士の資格を取得したい方に向けて、勉強方法や独学でも合格可能なのかについて解説していきます。
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測量士試験は独学で合格できる?
測量士は一般的に大学や専門学校で勉強して取得する方が多い資格です。
では独学だけで測量士試験に合格することは可能なのでしょうか?
ここからは独学だけで測量試験に合格できるのかについて、勉強時間や合格基準などを踏まえて解説していきます。
測量士は独学で合格可能?
結論から言うと、測量士は独学でも合格可能です。
しかし測量士の資格を取得する方の多くは学校で測量の勉強をして取得するため、独学で取得する難易度は高いと言えます。
暗記だけではなく高度な計算問題なども含まれるため、計画的に勉強する必要があります。
測量士合格のための学習時間は500時間
初学者が測量士の試験に挑戦する場合、最低でも500時間程度必要だとされています。
測量士補の資格を持っている方や実務経験や学習経験がある方は、試験の3ヶ月前から学習を開始すれば間に合うといわれています。
願書の受付は、試験が行われる年の1月末までで、5月の試験結果は7月に発表されます。
初心者が500時間の学習を確保するためには、1日2〜3時間の勉強を行い、6〜7ヶ月前の10月または11月頃から始めるのが理想的です。
もし時間に余裕がある場合は、試験直前まで択一式問題の正答率を向上させるために、繰り返し練習することをお勧めします。
測量士試験を独学で目指すメリット
独学で測量士試験に合格するのは難易度が高いということを解説してきました。
ここからはそれでも独学で測量士試験の勉強をするメリットについて紹介していきます。
お金がかからない
大学や専門学校に通って測量士の資格を取得する場合、年間100万円以上のお金がかかります。
大学を4年で卒業するとしても400万円という多額の費用を工面するのは大変だと思います。
また通信講座・予備校を使って勉強しても数万円~数十万円とお金がかかります。
一方独学で測量士試験に合格すればそれらのお金が全て浮くことになるので、金銭面でのメリットは大きいです。
自分のペースで学習できる
通信講座や予備校ではある程度学習スケジュールが固定されています。
それと比較して独学の場合は自分で勉強時間や計画を立てられるため、自分のペースで勉強したい方にはおすすめです。
苦手分野には学習時間を多めに割くなど、自分にあったスケジューリングを行いましょう。
時間の節約になる
大学で建築を学び測量士を目指す場合、卒業後に1年間の実務経験が必要になります。
つまり大学で勉強する4年+実務経験1年の合計5年がかりで測量士の資格を得ることになります。
また専門学校の場合は実務経験が2年必要になるため、2年で学校を卒業しても最短で4年かかってしまいます。
一方独学の場合は測量士試験に合格することのみが条件になるため、合格さえすればすぐに測量士の資格を得ることができます。
社会人として測量士を目指す方にとって、最短で資格を得られることは大きなメリットになります。
未経験の職種につく場合は年齢が若い方が有利になるので、独学で合格して時短を目指しましょう。
測量士試験を独学で目指すデメリット
独学で測量士試験合格を目指すメリットについて解説してきましたが、メリットもあればデメリットも存在します。
ここからは測量士試験を独学で目指すデメリットを紹介していきます。
モチベーションの維持が難しい
独学の場合、講師やメンターがいないためモチベーションの維持が難しい傾向にあります。
自分1人で勉強していると、今の勉強方法が正しいのか不安になりがちです。
一方予備校や通信講座であれば講師に相談できるため、安心して勉強することができます。
このような背景から、独学ではモチベーションが続かずに挫折してしまう方がいるようです。
学習管理が大変
学習計画や勉強時間を自分でコントロールできるのは独学のメリットですが、デメリットでもあります。
試験に合格するためには、ポイントを押さえた学習計画を立てて勉強を継続することが重要です。
予備校・通信講座では学習のプロが管理してくれるため効率よく勉強できますが、独学の場合は全て自分で管理しなければなりません。
勉強するだけでも大変な上に学習管理もしなければならないので負担に感じる方もいるかもしれません。
不明点を質問できない
わからないことがあった場合、独学だと自分で調べて解決しなければなりません。
予備校や通信講座であればすぐに講師に質問することができます。
測量士試験では高校数学の知識が必要になるほか、地図編集や写真測量等の測量計算といった独学だけで理解するのは難しい内容が多くあります。
特に文系で高校数学をあまり勉強してこなかったという方にとっては、質問できないことが大きなデメリットになる可能性があります。
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測量士試験を独学で合格するための勉強方法
測量士試験は難易度が高いため、独学で合格するには要点を押さえて勉強することが大切です。
ここからは測量士試験に独学で合格するための勉強方法について解説していきます。
学習計画をしっかりと立てる
事前に学習計画をしっかりと立ててから勉強を進めることは非常に重要です。
測量士試験では幅広い知識が求められるため、満遍なく勉強する必要があります。
合格までに必要な学習時間から1日どのくらい勉強するか、どの分野に時間をかけるかなどあらかじめ計画してから勉強を始めましょう。
計算問題を重点的に対策する
測量士試験では三角関数など高校数学を使った計算問題が出題されます。
しかし、高校時代に数学をあまり勉強しなかった方や社会人になって当時の内容を覚えていない方も多いと思います。
ベースの知識が少ないと理解に時間がかかるので、計算問題は早い段階で重点的に対策することをおすすめします。
過去問演習を繰り返す
測量士になる方の多くは大学や専門学校に通い実務経験を積んで資格を得ています。
そのため測量士試験対策は需要が少なく、市販のテキストなど教材が少ない傾向にあります。
このような背景から、勉強は過去問演習を中心に行う必要があります。
試験問題は過去問と似た問題が出ることが多く、試験形式に慣れるという意味でも過去問を繰り返して解くことは得点力アップに効果的です。
独学と予備校・通信講座の学習方法の違い
ここまで独学で測量士試験に合格するための学習方法について解説してきました。
では予備校・通信講座ではどのように学習を進めていくのでしょうか。
ここからは独学と学習方法・予備校・通信講座の学習方法の違いについて解説していきます。
独学と予備校・通信講座の違い
測量士試験の講座はオンラインで行われることが多いです。
オンライン講座では予備校・通信講座側が設定したカリキュラムに則り、学習を進めていくことになります。
不明点は講師に質問できるという点が独学との大きな違いです。
測量士試験では市販のテキストが少なく教材の選択肢の幅が狭いですが、オリジナルテキストを発行している講座も多くあります。
過去問演習に加えて要点を押さえたテキストを使用し勉強することで、効率良く学習を進めることができます。
ただし予備校・通信講座は費用が高額であることや自分のペースで学習が進められないなどデメリットもあります。
独学と予備校・通信講座、どちらが良いかは人によって様々なため、自分の学習スタイルに合わせて選びましょう。
測量士の試験概要
ここでは、測量士の試験概要について紹介します。
受験資格
測量士試験には、受験に際して特定の年齢、学歴、実務経験、または資格の要件は設けられていません。
求められるのは、測量学に関する専門的な知識と数学的な能力です。
ただし高度な専門知識が必要とされるため、初心者の方はまず測量士補としての経験を積み、翌年に測量士試験に挑戦することもひとつです。
試験問題の形式・日時
測量士および測量士補の試験は、毎年5月の第1日曜日に実施されます。
試験は午前10時から午後4時まで行われ、午後0時30分から午後1時30分までの間に休憩が設けられています。
午前中の2時間30分はマークシート方式の択一式試験で、全28問が出題され、午後の2時間30分では記述式試験が行われ、必須問題1題と選択問題(基準点測量、地形・写真測量、地図編集、応用測量)から各4問ずつ合計20問が出題されます。
なお、測量士試験の受験料は4,250円となっています。
合格率
測量士の合格率は例年10~12%程度となっており、難易度の高い試験だということが分かります。
以下は国土地理院から発表されている、過去10年の測量士試験の合格率となっています。
年 | 受験者数(人) | 最終合格者数(人) | 最終合格率 |
---|---|---|---|
令和6年 | 3,717 | 485 | 13.0% |
令和5年 | 3,667 | 379 | 10.3% |
令和4年 | 3,194 | 460 | 14.4% |
令和3年 | 2,773 | 497 | 17.9% |
令和2年 | 2,276 | 176 | 7.7% |
令和元年 | 3,232 | 479 | 14.8% |
平成30年 | 3,345 | 278 | 8.3% |
平成29年 | 2,989 | 351 | 11.7% |
平成28年 | 2,924 | 304 | 10.4% |
平成27年 | 2,739 | 315 | 11.5% |
参照: 国土地理院
合格基準
測量士試験は以下の9科目で構成されています。
- 測量に関する法規及びこれに関連する国際条約
- 多角測量
- 汎地球測位システム測量
- 水準測量
- 地形測量
- 写真測量
- 地図編集
- 応用測量
- 地理情報システム
午前の択一式試験では、1問あたり25点、満点は700点です。
出題内容は法規条約、基準、水準、地形、写真、地図、応用の各分野から3〜4問ずつ出題されます。
午後の試験では、必須問題が300点、選択問題が1問200点で2問出題され、合計で400点となり、全体の合計は700点です。
午前の試験で400点(16問正答)以上を取得し、午前と午後の合計点が1400点中910点以上であることが合格の条件です。
したがって、合計点が基準を満たしていても午前の択一式で400点に達していない場合は不合格となるので注意しなければいけません。
独学で合格を目指すのに向いている方
独学と予備校・通信講座には勉強方法に色々な違いがあることを解説してきました。
いずれもメリット・デメリットはありますが、ここからはどのような方が独学に向いているのか解説していきます。
数学が得意な方
測量士試験に合格するには高校レベルの数学を理解しておく必要があります。
学生時代に数学が得意だった方や高校数学のベースの知識がある方は独学でも十分に合格が狙えます。
逆に学生時代に数学が苦手だった方は独学だけでは理解が難しいかもしれません。
その場合は予備校や通信講座でしっかりと勉強して理解を深めていきましょう。
大学で測量を学んでいる人
測量士の資格は、建設業界や土木業界に限らず、地図制作会社や不動産業界、環境調査会社など、さまざまな分野での就職の可能性を広げます。
大学や専門学校で測量を学んでいる方は、ぜひ測量士試験に挑戦してみることをおすすめします。
測量士の資格を取得することで、専門的な知識と技術が公式に認められ、就職活動時でもアピールポイントとなるでしょう。
自分で学習スケジュールを立てられる人
測量士試験を独学で進めるとなると、学習の計画から実行までを自己責任で行う必要があります。
したがって計画を立てる能力や自己管理能力が求められ、日常的な時間管理が苦手な方だとなかなか思うように進まない可能性があります。
もし自分でなかなか進められないといった方は、スケジュールやノウハウが豊富にある予備校や通信講座などを利用することをおすすめします。
一方で、スケジュール作成やタスク管理に優れた方であれば、独学のスタイルを十分に活用できるでしょう。
また、自らモチベーションを維持し、挫折を乗り越えながら着実に学び続ける姿勢が求められます。
とくに長期的な学習においては難しい課題に挑むことへの不安や、勉強以外の事柄に気を取られることもあるでしょう。
しかし、そのような状況でも強い意志を持ち続け、新たな知識を常に吸収し続けることができる人は、成功を収めることができるでしょう。
測量士補や土地家屋調査士の資格保持者
測量士補の資格は、測量に関する専門的な知識と技術を有していることを証明するものです。
資格は国土交通省に認可された専門学校や養成機関で学ぶことによって取得でき、そこで技術をさらに向上させることで、測量士の資格を得ることもできます。
また、土地家屋調査士の資格を持つ方が測量士の資格を目指す場合、両者の専門分野が関連しているため、学習が円滑に進むことが期待されます。
このように、資格取得のプロセスは一つの方法に限らず、個々の状況や能力に応じて多様な選択肢が存在します。
測量士試験に確実に合格したいなら予備校や通信講座がおすすめ
測量士試験の合格率が低い理由は問題の難易度だけでなく、教材や問題集の不足、自己モチベーションの維持が難しいことなども影響していると考えられます。
独学での学習は孤独感や挫折感を引き起こしやすく、学習を続けることが難しくなることがあります。
より効率的に学習を進めたい方や何からはじめ新井いかわからないといったことを避けるためには、予備校や通信講座の利用がおすすめです。
特に難易度の高い測量士試験においては、試験に精通した講師からの指導を受けることが合格に直結する重要な要素となります。
予備校や通信講座の合格率は70~80%と非常に高いため、独学での合格に自信がない方には、これらの利用をお勧めします。
測量士試験は独学で合格できる?予備校や通信講座との違いまとめ
この記事では測量士試験に独学で合格できるのかについて解説してきました。
今回の記事のまとめは下記の通りです。
- 測量士試験は独学でも合格可能だが難易度は高い
- 測量士試験の勉強を独学で行うメリットには「お金がかからない」「自分のペースで勉強できる」「時間の節約になる」などがある
- 測量士試験の勉強を独学で行うデメリットには「モチベーション維持が難しい」「学習管理が大変」「疑問点を質問できない」などがある
- 測量士試験を独学で合格するためには「学習計画をしっかり立てる」「計算問題の対策を行う」「過去問演習を行う」などの対策が効果的である
- 独学と予備校・通信講座の学習方法の違いは「オンライン上で学習する」「疑問点を質問できる」などがある
- 独学で測量士試験の勉強をするのに向いている方は「勉強が好きな方」「数学が得意な方」「合格への意志が強い方」などである
この記事を参考にして自分に合った学習方法で測量試験の合格を目指していきましょう。