数ある国家資格の中でも人気の高い「宅地建物取引士」。
特に不動産業界への就職・転職に有利であることから、取得したいと考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、合格するためにはどのくらい勉強したら良いのか、社会人でも独学で合格できるのか不安に感じている人もいるでしょう。
そこで今回は、宅建に合格するための目安勉強時間と、社会人が独学で宅建に合格するためのポイントについて解説しますので、宅建を取得したいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
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宅建合格に必要な勉強時間はどのくらい?
宅建合格に必要な勉強時間は、知識や経験の有無によって大きく異なります。
たとえば、まったく基礎知識がない人の場合は、500時間程度の勉強時間が必要だといわれています。
しかし、ある程度法律や不動産の知識がある人の中には、100時間程度の学習で合格した人もいるため一概には言えません。
宅建合格のためにはいつから勉強を始める?
いきなり「500時間の勉強時間が必要」といわれても、どのくらいの期間勉強すればいいのかわかりにくいですよね。
ここでは、初学者が500時間の勉強時間を確保するための期間の目安を表にまとめました。
宅地建物取引士の試験日である10月をゴール点として勉強を開始する月を算出しています。
勉強開始時期の目安 | 学習日数の目安 | 1日あたりの勉強時間 |
---|---|---|
1月 | 250日 | 2時間 |
4月 | 167日 | 3時間 |
5月 | 125日 | 4時間 |
6月 | 100日 | 5時間 |
1日あたりの勉強時間をどの程度確保できるかによって、勉強期間の目安が異なります。
そのため、日々の生活が忙しくてなかなか勉強時間が作れない人は、早めに勉強を開始することをおすすめします。
「500時間勉強すれば必ず合格する」というわけではありませんが、計画を立てる際の参考にしてみるとよいでしょう。
宅建の試験内容と難易度
ここでは、宅建の試験内容と難易度について解説します。
合格するためには、試験内容を把握することが必須です。
ぜひ覚えておきましょう。
宅建試験の概要
試験日 | 10月の第3日曜日 |
---|---|
受験申し込み方法 | 郵送・インターネット |
受験資格 | 無し |
受験費用 | 7,000円 |
合格率 | 15%前後 |
宅建試験は例年、年に1回、10月の第3日曜日に実施されています。
2020年は新型コロナウイルスの影響により、人数を制限し10月と12月の2回試験が実施されました。
申込方法は郵送・インターネットの2通りありますが、どちらも申込期間が決められているので早めに手続きを行いましょう。
また、宅建には受験資格が特にないため、学生・社会人・主婦など様々な年齢・職業の人が受験しています。
合格率はおおよそ15%前後であり、決して簡単な試験ではありません。
とはいえ、しっかりと勉強すれば独学でも十分に合格できる難易度のため、ご自身に適した計画を立てて勉強していきましょう。
宅建の試験はマークシート方式
解答方式 | マークシート方式(四肢択一) |
---|---|
出題内容 | ・宅建業法(20問) ・権利関係(14問) ・法令上の制限(8問) ・税・その他(8問) 合計:50問 |
試験時間 | 2時間 |
合格点 | およそ32~38点 |
宅建試験は全問マークシート方式で、記述式の問題はありません。
四択の中から正しい選択肢を1つ選ぶ方式となっています。
なお、宅建試験は年度によって合格点が変動します。
1問=1点として50問出題され、近年の合格点はおおよそ32~38点。
まずは38点を安定して得点できるように勉強していくとよいでしょう。
宅建試験は「宅建業法」「権利関係」「法令上の制限」「税・その他」の4科目から出題されます。出題内容が幅広いため、効率よく合格を目指したい人は、頻出傾向にある分野を中心に勉強していくことをおすすめします。
宅建の難易度は他の司法系資格に比べると低め
宅建試験は、司法書士や行政書士など他の法律系資格と比較すると難易度は低めです。
独学であっても合格を目指せる難易度だといえるでしょう。
しかし先ほども解説したように、宅建試験の合格率は毎年15%前後を推移しており、決して簡単に合格できる資格ではないことが伺えます。
特に、基礎知識がない人は法律用語を理解するまでに時間がかかるかもしれません。合格を目指すのであれば、計画を立てて早いうちから勉強を始めることをおすすめします。
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社会人が独学で宅建に合格するためのポイント
最後に、社会人が独学で宅建に合格するためのポイントについて解説します。
日々忙しい生活を送っている社会人の方は、ポイントを押さえて効率よく勉強していきましょう。
配点の大きい科目から勉強する
宅建試験はどの問題も1問=1点の配点であるため、効率よく合格を狙いたい人は配点の大きい科目から勉強するとよいでしょう。
したがって、「宅建業法」から勉強することをおすすめします。
宅建業法は不動産の実務に直結する内容であるため、特に将来的に不動産業界で働くことを考えている方は学んだことを仕事にも活かしやすいでしょう。
頻出分野を優先して勉強する
宅建試験は、科目ごとに合格点が設定されているわけではありません。
そのため、すべての出題範囲を完璧に網羅しようとするよりは、よく出題される範囲を重点的に勉強することをおすすめします。
頻出傾向にある分野からの問題は確実に得点できるようにしておきましょう。
繰り返し問題を解いて知識を定着させる
知識を定着させるためには、テキストの読み込みだけでは足りません。繰り返し問題を解いて、出題形式にも慣れていきましょう。
また、宅建試験は記述式の問題ではないので、法令の条文などを一言一句正確覚える必要はありません。
四肢択一の出題形式であるため、不正解の3択を確実に見極められるように勉強していくとよいでしょう。
不正解である3つの選択肢がなぜ誤りであるのか理解できるまで、繰り返し問題を解いて勉強することをおすすめします。
過去問を活用する
宅建に限らず、資格試験を受けるときは必ず過去問を活用しましょう。
過去問を解くことで、問題文の言い回しや選択肢の傾向など出題のされ方を把握することができるからです。
過去問を繰り返し解いておくと、応用問題が出題されたときにも対応しやすくなるでしょう。
宅建に合格するための勉強時間まとめ
宅建試験は学生・社会人・主婦など誰でも受験ができることや、宅建士が不動産業界への就職・転職に有利であることから、人気のある国家資格の1つとなっています。
簡単に合格できる難易度ではありませんが、しっかりと勉強すれば独学でも十分に合格を目指せる資格です。
・初学者は500時間ほど
・法律や不動産について勉強したことがある方は100時間~300時間程度
宅建試験に合格するためには、ご自身の理解度に応じた勉強計画を立てることが必須です。今回ご紹介した宅建の試験内容や合格するためのポイントを把握した上で、効率よく勉強し、資格取得を目指してみてください。
監修者情報
小花 絵里(おばな えり)
不動産会社・住宅メーカーで働いていた経験から、不動産について初心者にもわかりやすく解説する不動産ライター。ブログでは、賃貸併用住宅や戸建て投資に関する記事を更新しています。
所有資格等
宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・FP2級・日商簿記2級など
公式サイト:https://www.erix.work/