この記事では2023年度賃貸不動産経営管理士試験について解説します。
昨年と同様の部分もあれば異なる部分もあるため、是非この記事を参考にしながら国家試験に臨んでください。
“昨年も試験を受けたが落ちてしまい今年も挑もうとしている”
“今年初めて受ける予定だが何からやれば良いのか分からない”
そんな思いを抱えながら今年の試験にチャレンジするみなさんに向けた内容となっています!
賃貸不動産経営管理士とは
まずは賃貸不動産経営管理士の概要について解説していきます。
賃貸不動産経営管理士とは、賃貸アパートやマンションの業務を執り行う際に必要になる国家資格です。
賃貸住宅の管理業務の適正化に関する法律に従って業務を遂行するため、資格試験を合格し資格者登録をすることで初めて業務を実行することができます。
そのため賃貸不動産経営管理士として働くのであれば必ず試験に合格する必要があります。
賃貸不動産経営管理士の試験日と試験会場
それでは早速2023年度賃貸不動産経営管理士試験についてご紹介していきます。
試験は年1回行われており、直近では昨年秋に開催されました。
ここからは試験日と会場について昨年(2022年)と比較しながらまとめていますので参考にしてください。
試験日
今年(2023年)の賃貸不動産経営管理士試験日は【11月19日】です。
曜日で言うと11月の第3日曜日となっております。
昨年(2022年)も11月の第3日曜日である11月20日に開催されました。
昨年も受験した方は当時のペースと比較しながら前倒しで勉強を進めていきましょう。
試験会場
試験会場は昨年の開催場所を参考にまとめました。
2022年にはいくつかの試験会場が新設され、2023年は全国35の地域で試験が実施されるようです。
北海道・東北 | 北海道・岩手県・宮城県・福島県 |
---|---|
関東 | 群馬県・栃木県・茨城県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県 |
中部 | 新潟県・石川県・長野県・静岡県・岐阜県・愛知県 |
近畿 | 三重県・滋賀県・奈良県・京都府・大阪府・兵庫県 |
中国・四国 | 島根県・岡山県・広島県・山口県・香川県・愛媛県 |
九州 | 福岡県・熊本県・長崎県・大分県・鹿児島県・沖縄県 |
以上35エリアでの開催が予想されます。
賃貸不動産経営管理士試験の申し込み方法
試験を受けるまでの手順は以下のようになります。
- インターネット申込
- 資料請求(WEBフォームもしくはFAX)→書類による申し込み
それぞれ下記にて詳しく説明します。
インターネット申し込み
前々回の賃貸不動産経営管理士試験からインターネットでの申込が可能になりました!
資料請求からの時間ロスがなく即座に申し込みができる仕様となっています。
手順としては
- 「受験申込案内書」を確認し同意ボタンをクリック
- メールアドレスを登録
- 返信メールが来たらそこに記載されている手順で必要事項を入力
となります。
注意点は顔写真と受験料の支払いの2点です。
まずは顔写真についてですが、インターネット申込では上記3番の手順の際にアップロードします。
そのため事前にデータとして写真を用意しておく必要があります。
細かい規定としては以下のようなものがありますので十分注意してください。
- 無背景で上半身が写っているもの
- ファイル形式はjpgのみ
- ファイルの上限は5MBまで
次に受験料の支払いですが、インターネット申込はクレジットカードでの支払いとし必要事項入力時に決済も行います。
手元にカードを用意した上で手続きを進めましょう。
資料請求(WEBフォームもしくはFAX)→書類による申し込み
こちらは従来の方法である「資料請求をした後その資料に従って申し込む方法」です。
資料請求については8月1日(火)から9月21日(木)PM12:00まで可能となっているため早めに請求することをおすすめします!
書類は【一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会 受付センター】が送信元となっており、中身は以下の5つです。
- 受験申込案内書
- 賃貸不動産経営管理士受験申込書
- 返信用封筒
- 受験料払込用紙(個人用)
- 受験料払込用紙(団体用)
万が一不備があれば受付センターの電話番号(0476-33-6660)に連絡をするようにしましょう。
申込の際は住所・生年月日等の個人情報を中心として記載することになります。
申込受付期間は8月1日(火)から9月28日(木)と資料請求の期間より1週間長いです。
また郵送であれば最終日の消印が有効となり、インターネットは最終日の終日(23時59分)まで有効となります。
しかしシステムトラブルなどが起こる可能性もあるため余裕をもって申込みを行ってください。
申込用紙を記入し返信用封筒で投函後、受験料の支払いに移ります。
受験料はインターネット申込と同様に13,200円(税込)となっており、払込用紙の中に支払期限が記載されています。
注意点としては、インターネット申込ではクレジットカードが対象であるのに対して払込用紙による支払いではカードやネット銀行が使えないことが挙げられます。
このように賃貸不動産経営管理士試験は2種類の方法で申し込みが可能となっています。
決済方法の可否やインターネット環境にもよりますが、いずれも期日を過ぎてしまうと締め切りになってしまうため早めの対応を心がけるようにしましょう!
申し込み後
申し込みが完了した後は受験票の到着を待つだけです。
受験票はハガキで自宅に届きます。
時期としては10月下旬~11月上旬(昨年は11月2日より順次発送開始)となっているため、もし届かないようであれば受付センターへ連絡しましょう。
賃貸不動産経営管理士試験の試験科目と試験時間
続いて試験科目と試験時間について解説します。
今回が初めての受験という方にとっては非常に大事な項目になりますので要チェックです!
試験科目
賃貸不動産経営管理士の試験科目は管理業務・賃貸業務・その他法律科目など大きく6科目に分けられます。
- 管理受託契約に関する事項
- 管理業務として行う賃貸住宅の維持保全に関する事項
- 家賃・敷金・共益費・その他の金銭の管理に関する事項
- 賃貸住宅の賃貸借に関する事項
- 法に関する事項
- 1から5までに掲げるものの他管理業務その他の賃貸住宅の管理の実務に関する事項
以下で順番に詳しくご紹介していきます。
- 管理受託契約に関する事項
管理受託契約の締結前後の契約書作成やその書面の交付、それに伴う受任者の権利・義務等の内容になります。 - 管理業務として行う賃貸住宅の維持保全に関する事項
建築物構造や設備の概要、賃貸住宅の維持保全に関する知識問題が出題されます。 - 家賃・敷金・共益費・その他の金銭の管理に関する事項
賃貸に関する家賃や敷金、共益費その他の金銭の意義等に関する分野です。 - 賃貸住宅の賃貸借に関する事項
賃貸借契約の成立及び契約期間と更新に関する項目等について言及されます。またサブリース住宅(オーナーが貸主に借りた物件を利用者に貸している住宅)標準契約書等の知識も問われます。 - 法に関する事項
賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律、サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン等についての問題が出ます。 - 1から5までに掲げるものの他管理業務その他の賃貸住宅の管理の実務に関する事項
賃貸不動産の管理業務を行うに当たり関連する法令等、これまでの項目に付随する内容が試験項目に組み込まれています。
賃貸不動産経営管理士は国家資格であるためきちんと勉強をしなければ試験合格は厳しいでしょう。
範囲に従い自分の苦手な科目にもしっかり向き合いながら対策を進めましょう。
問題数
問題数は問題の中身の部分ではありませんが試験の内容としては大事なポイントです。
実はここ数年で賃貸不動産管理士試験の問題数は増加しています。
2019年までは40問だったのに対し2020年の試験からは50問に増えました。
これは翌年の2021年4月より賃貸不動産管理士が国家資格化することを受け、さらに深堀りされた問いが増えたことが要因とされています。
試験時間
試験時間は13時~15時の2時間と昨年と変更はありません。
試験時間が2時間と定められているため、普段の学習から2時間ずつで区切るようにすると試験本番でも時間を意識してコントロールしやすくなるでしょう。
賃貸不動産経営管理士試験の合格基準
ここまで賃貸不動産経営管理士試験の概要や当日までの流れ、また試験内容について解説してきました。
この項目では、近年で受験者数がどう推移しているのかや合格ラインがどのくらいになっているのかを見ていきましょう。
受験者数
まず賃貸不動産経営管理士試験を受けた方の全体像について見ていきます。
2022年11月実施の賃貸不動産管理士試験の受験者数は31,687名でした。
これは2020年の応募者数と比較すると約5,000名も増加しています。
一体どうして1年でこんなにも受験者数が増えたのでしょう。
その急激な受験者増加の要因として賃貸不動産経営管理士が国家資格になったことが挙げられます。
賃貸不動産経営管理士は2021年4月に国家資格として登録されることになったのです!
その結果、注目度も高まり受験者数も増加したという流れになったのです。
合格者数
では続いて賃貸不動産経営管理士試験の合格者数を確認します。
2022年度の試験における合格者数は8,774名と発表されました。
前年の2021年度試験の合格者数10,240名からは大きく減少しており、試験が難化したと考えられるでしょう。
賃貸不動産経営管理士試験は年度による振れ幅も大きいため、基礎を間違えない学力が非常に重要です。
合格ライン
では賃貸不動産経営管理士試験全体における合格者の割合はどうなっているのでしょうか。
2022年度試験の合格率は27.7%、さらに2021年度試験の合格率は31.5%となっており、どちらも3割前後と大きな変化はありませんでした。
また問題数が50問に増えたことについて触れましたが、その結果合格ラインとして50問に対し40問の正答数が必要になったと発表されています。
つまり正答率を8割に届かせないとこの合格率3割のラインに入れないということになります。
過去問を解く際にもこの正答率8割を意識しながら進めていく必要があるでしょう。
賃貸不動産経営管理士に合格するならアガルート
賃貸不動産経営管理士の合格率は30%前後と国家資格にしては高いですが、合格には8割以上の正答率が必要なため、難しい試験に変わりはありません。
そこで賃貸不動産経営管理士試験の対策の1つとして、実績のある通信講座等を利用して効率よく確実に8割以上を得点するという方法が挙げられます。
今回は賃貸不動産経営管理士の中でも特に実績や合格特典が手厚い「アガルートの賃貸不動産経営管理士講座」をご紹介していきます。
80.7%という非常に高い合格率
アガルートの賃貸不動産経営管理士講座は令和6年度試験の合格率が80.7%と非常に高く、全国平均の3.4倍という結果を残しています。
この合格率の背景には緻密に設計されたカリキュラムによって、無駄のない効率的な勉強ができていることが考えられます。
またアガルートの賃貸不動産経営管理士講座は法律初心者の方も多数受講しているため、これから法律知識を勉強していく方でも合格することも可能です。
手厚い合格特典
アガルートでは、試験合格時に「お祝い金2万円」もしくは「全額返金」の合格特典を受けることができます。
この合格特典を利用することで賃貸不動産経営管理士講座を実質無料で受講することができるため、お金の心配をせずに試験勉強ができます。
賃貸不動産経営管理士の試験日まとめ
今回は2023年度賃貸不動産経営管理士国家試験について徹底解説しました。
試験日程・出題範囲・合格基準・勉強法についての内容がこれから試験を迎える皆さんの参考になれば幸いです。
当記事の内容を要約すると以下のようになります。
- 2023年度賃貸不動産経営管理士試験日は2023年11月19日(第三日曜日)
- 試験時間は13時~15時の2時間
- 試験会場は北海道から沖縄まで全国35会場
- 申し込み方法は2種類(インターネット申込・資料請求後に書類にて申込)
- 申込受付期間は8月1日(火)から9月28日(木)
また合格ラインについては昨年の基準が正答率8割以上となっており、先日公表された合格率は約30%でした。
今年の賃貸不動産経営管理士試験の概要は4月下旬に公式発表となるため、そちらも随時確認するようにしましょう!