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医療秘書技能検定(ms検定)をとるには?難易度・仕事内容・給料相場

更新日:2024-11-20

医療秘書技能検定(ms検定)をとるには?難易度・仕事内容・給料相場

医療秘書技能検定試験は医療秘書として求められる専門知識と技能をもち、様々な場面で業務に活かせるかを測る為の検定試験です。

民間資格ではありますが、医療事務系の検定試験の中でも1級の難易度はかなり高く、合格率もかなり低いものになっています。

本記事では、医療秘書技能検定試験の難易度や合格率、試験に関連することや合格するための独学勉強法、合格発表や合否基準等、詳しく解説していきます。

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医療秘書技能検定試験とは

医療秘書は、医師や看護師の業務に専念しスムーズに行われるよう、事務的な作業などを補助しています。

業務内容は多岐に渡り、事務・保険請求や電話・来客応対、スケジュール管理や書類作成など、様々な業務をこなせることが必要になるので、その為の知識や技能を備えているかを測る為に作られたのが医療秘書技能検定試験なのです。

設立が1988年と30年以上の歴史があり、医療系の資格の中でも由緒ある認定試験です。

医療秘書技能検定試験を受験するために必要な知識

医師や看護師ほどの専門的な知識は必要ありませんが、医療秘書技能検定試験において、医療関連の法規に関する知識や病気、人体に関する知識、医療用語などが幅広く問われます。

医学に関する知識だけではなく資料の翻訳をする事もあるので英語やドイツ語、患者さんと接する事も多いので接遇マナーも必要になります。

医療秘書になれば患者と医師、ソーシャルワーカーを仲介し、医療スタッフへ連携するためのサポートなども行うので、医療保険に関連する法的な知識、医学的知識、組織や運営の知識など幅広い知識が求められます。

医療秘書技能検定試験取得に向いている人・適性

医療秘書は、医療スタッフをサポートする仕事です。管理能力も問われミスが許されない業務ですので、几帳面な人が向いています。

また、来客や電話応対もしなければならないので、コミュニケーション能力は必須です。何より医療に携わる仕事ですから医学に興味があり、知識を増やす事にどん欲な方がよいでしょう。

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医療秘書技能検定試験には医学的基礎知識、医療関連知識、医療事務等様々な知識と技能が必要になるので、まずは医療事務の知識を養う事が必要です。医療事務は通信講座でも学べるので、勉強時間を確保しにくいかたは独学よりも通信講座を利用した勉強法をおすすめします。

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医療秘書技能検定試験の試験料・試験内容について

秘書

続いて医療秘書技能検定試験の試験概要や難易度、合格率などについて解説していきます。

医療秘書技能検定試験は3級・2級・準1級・1級と4つの級があり、試験科目の大まかな分野は同じなのですが、試験内容は大きく変わります

医療機関によっては医療秘書技能検定試験の取得を採用条件に挙げている所もあるので、医療事務や医療秘書としての勤務を希望される方は、確実な知識を養い挑戦してみましょう。

医療秘書技能検定試験の願書交付手続きと試験料

1級 6,500円 1級・準1級併願 12,300円
準1級 5,800円 準1級・2級併願 10,900円
2級 5,100円 2級・3級併願 9,100円
3級 4,000円

医療秘書技能検定試験の受験料を一覧表にしてみました。見ていただければわかるように、1度に2つの級を併願で受験する事が出来ます。

受験の申し込みや問い合わせは一般社団法人 医療秘書教育全国協議会の問い合わせフォームから必要事項を入力し、行ってください。

願書問い合わせフォームから請求するかPDFでダウンロードし、受験料を振込した後に願書送付先へ申込期限までに送付しましょう。

医療秘書技能検定試験の年間試験回数・試験会場

試験は、毎年6月上旬、11月上旬頃の年2回行われます。

試験会場は全国5つの地方にある医療秘書教育全国協議会会員校の内12ヵ所で行われることになっています。

受験願書で会場を選ぶ必要があるのでこちらのページから、受験する地域を選んでください。

医療秘書技能検定試験の試験科目等の内容

一般社団法人 医療秘書教育全国協議会

審査基準の程度
医療秘書として、それぞれの領域について高度な知識と技能をもち、複雑多岐な業務を専門的に遂行することができる。
領域 内容

1.医療秘書実務
2.医療機関の組織・運営、医療関連法規
1.
(1) 医療秘書の高度な専門的技能を持って、複雑な業務を総合的に判断、遂行、行動する能力がある。
(2) 医療機関における医療秘書の職務と役割を熟知しており、細部にわたり上司の補佐ができる。
(3) 十分な情報処理能力・知識のもとで文書作成ができ、特に各種届書、報告書、申請書の作成について専門的レベルの知識がある。
(4) 医療関連業務で、不測の事態に対しても正しい応対ができ、業務全般の必要な改善及び連絡調整を図ることができる。
(5) 医療従事者として高度な倫理判断ができる。
2.
(1) 医療機関の事業目的、組織、機能及び組織運営に関する用語、理論、役割及び社会的使命について高度な理論的知識がある。
(2) 病院の組織運営に関する具体的な記述を読み、その内容を理解し、その改善等について提案することができる。
(3) 必要な情報の収集と管理、経営分析等について処理する能力があり、医療情勢とそれを取り巻く社会情勢についても十分な理解がある。
(4) 医療に関連する社会保障制度、社会福祉制度及び医療従事者各法に対する詳細な専門的知識があり、複雑な事例に対応することができる。
(5) 民法や医療関連法の法律についての知識があり、他の法律等に関連する場合の取り扱いを心得ている。
(6) 医療制度全般についての高度な理論的知識がある。

医学的基礎知識、医療関連知識
(1) 人体の解剖・生理(一部生化学)の広範な知識がある。
(2) 主な傷病について、主な原因、症状及び治療方法と看護を関連させて理解できる。
(3) 検査及び画像診断と傷病又は臓器との関連について、専門的知識がある。
(4) 患者の病態を把握し、その変化について理解することができる。
(5) 医学・医療用語について広い知識がある。
(6) 代表的な薬効別薬品名を知っており、適応症と関連した知識をもっている。
(7) 診療録・看護録の内容を充分理解できる。

医療事務
(1) 社会保険各法及び公費負担医療各法等の内容について実務上の幅広い知識がある。
(2) すでに作成されたレセプトの内容について、 事務点検により不備を発見し、指摘することができる。
(3) 広い範囲の医療行為が行われている症例で、複雑な内容のレセプトを正しく作成することができる。
(4) 「厚生労働大臣が別に定める施設基準」について幅広い理解があり、届出に関する注意事項に従い、必要書類の作成ができる。
(5) 診断群分類別包括支払制度(DPC)について理解があり、請求方法について相当な知識がある。

上記の表は一番難易度が高い1級のものですので、3・2級を受験される方はこの表よりも簡単な試験内容になるとお考え下さい。

詳細な試験内容は引用元から確認できます。試験はマークシート方式と記述式の併用式になっています。

試験の内容を見ていただくと分かる通り、独学のみでは理解が難しく、実務経験や適切な勉強法を習得していなければ合格発表で涙する事になるやもしれません。

確実に知識と技能に理解を深める事が合否を左右する、と言っても過言では無いでしょう。

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医療秘書技能検定の難易度、勉強法について

気になる医療秘書技能検定の難易度や勉強法について紹介していきます。

医療秘書技能検定試験の難易度と勉強時間

級で難易度が変わるのはもちろんの事、試験内容の3科目でも難易度は変わり、特に領域Ⅱは医学の知識や解剖学、生理学や疾患、診療録・看護録の内容把握など、出題される範囲が幅広い事で出題予測する事も難しいのです。

一方領域Ⅲの医療事務に関する事は、参考書やノート、診療点数早見表(必携)を持ち込めるので医療事務の知識が身についていれば難易度はそれほど高くはないでしょう。

それぞれの級の必要勉強時間は3級で300時間、2級が400時間、準1級で400時間以上とされ、一番難易度が高い1級は1年以上の勉強と実務経験が必要でしょう。

医療秘書技能検定試験取得の為の独学勉強法

医療秘書技能検定試験は一度に2つの級を併願で受験する事も可能です。受験資格も無いので、どなたでも受験でき3級はある程度の専門的な知識と医療事務に関する技能があれば合格することも出来ますが、合格率の低い準1級以上は高度な知識が必要になるので学習の質が合否を左右する事になるでしょう。

独学での勉強法としては、テキストや問題集を使い、過去問を中心に勉強する勉強法が有効です。しかし独学での勉強法が通用するのは2級までと言われています。

基本的に専門学校生が学習の中で受験する事が多く、専門知識を2年以上養っていることが必要とされる認定試験のため、通信講座やスクールで受講する勉強法が有効です。

特に女性に人気がある認定試験なので、主婦や育・産休で社会復帰を目指す方、医療系初心者の方は、まず医療事務の通信講座で基礎を学び、医療関連の知識を蓄える事が必要になるでしょう。

医療事務の通信講座の資料は無料で請求出来るので、気になる講座の資料を取り寄せ、自分にどの講座が合うのかを比較検討してみましょう。

医療秘書に必要な知識を学ぶ

医療秘書技能検定試験の合格率について

4つある医療秘書技能検定試験の内、就職に有利になると言われているのは2級以上です。3級は過去問題集や市販のテキストを使った独学勉強法でも比較的容易に合格出来ると言われています。

合格率は、1級が10~20%、準1級が25~40%、2級が45~55%、3級が70~75%前後です。実施年度により合格率の高低差がかなりある試験ですので、十分勉強しておく事が大切です。

医療秘書技能検定試験を受験する際には、合格率の高い3級から順に上位クラスを受験していく事をおすすめします。

医療秘書技能検定試験の合格発表

公式サイトでも合格発表は無く、試験から約1か月半後に合否通知と合格証が発送されます。合格者の中で上位2~3%になると「成績優秀賞」を受賞する事も出来るので、受験するなら目指してみましょう。

検定試験は3科目に分かれています。合否の判定基準はそれぞれ3科目に100点づつ配点されて合計300点中180点以上で、1科目につき60%以上の正答率であれば合格出来ます。

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医療秘書技能検定資格保持者の就職や年収、将来性ついて

医療秘書技能検定試験に合格してから就職する人が多く、その就職先は病院などの医療機関、調剤薬局や健康保険組合などでの活躍が期待されます。

医師の補佐、医療事務の処理、病院長や看護部長などの個人秘書や、医局の秘書として働く場合もあり、学会への同行や、資料の作成も医療秘書の業務の一環です。

医療秘書技能検定試験と同じ分野の他の資格

医療事務能力検定試験、医療事務技能審査試験、診療報酬請求事務能力認定試験、医療管理秘書士、2級医療秘書実務能力認定試験、認定医師秘書など、医療事務や医師の事務作業の補佐をする資格が類似資格です。

医療秘書技能検定試験に合格したなら、上記の類似資格を取得してスキルアップを目指してみましょう

医療秘書技能検定取得後の年収・給料相場

一般的に、正社員で就職した場合、高卒資格所有者で月収15万~17万円、大卒で20万円前後~で、ボーナスが出る場合もあります。

総合病院など大規模な医療機関に勤務した場合は福利厚生が充実しており、家賃補助や保養所が使えたりします。また、医療の現場では専門的な知識や経験豊富な人材が求められるため、同じ病院で正社員として長く在籍した場合は優遇されることが多いです。

一方、パートやアルバイトの場合、月収15万円以下ということもあり、一般の事務職の給与とあまり差がありません。

医療秘書技能検定の現状

「医療事務」「病棟クラーク」「医療秘書」などの職業名が確立してきた現代において、医療系の事務職にもっと専門性を持たせていこうという世の中の流れがあります

忙しい現場の医師や看護師など医療スタッフの負担が少しでも軽くなるように、今後は事務能力を持った医療秘書の採用に積極的になる病院も増えると思われます。

また、医療系の事務職は正社員だけではなく派遣社員やパートタイマーの採用が多く、家庭との両立がしやすいため女性が多く活躍している職業です。結婚や子育てなど生活スタイルの変化に合わせて長く続けやすい事も、女性に人気がある理由の一つです。

医療秘書技能検定の将来性

医師や看護師が不足している医療機関では、医療スタッフの過重労働が問題になっています。

そのような現場では、事務能力をもった医療秘書は医療スタッフの負担を減らすことに一役買い、とても重宝される存在です。

就職先としては病院以外にも、製薬会社や医療機器メーカー、調剤薬局など、様々なところがあります。こうした場では、医療情報の管理やレセプト審査の業務など、より医学に特化した専門的な業務を任されることになります。将来的に、秘書としてのスキルと医療の知識の両方を活かして活躍していける職業です。

医療秘書技能検定取得後の独立について

就職や転職にはかなり有利な資格ですが、医療機関において裏方業務をし、医療従事者のサポートをするという職業のため、独立するというのは現実的にはほとんどないでしょう。

ただし、資格取得のためのセミナーを開くなどして自身の経験を活かすという選択肢はあるかもしれません。

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医療秘書技能検定試験の合格率や難易度は?独学勉強法など解説まとめ

医療秘書技能検定試験の合格率や難易度、試験の詳細や独学勉強法についてお話させていただきました。

階級が4つあるので、それぞれの難易度や合格率には幅があり、科目でも難易度が変わる検定試験なので、上位クラスの準1級や1級を目指す方はもちろん3級や2級でもじっくりと確実に身につく勉強法で知識と技能を習得しておく事が大切です。

特に医療事務に関するものは、数年に1度診療報酬が改定されるので、常に最新の情報を仕入れておく必要があり、計算式や点数表を読み解く力をつける事が必須です。

試験実施後、1ヵ月半後程度で合否がわかるので、もし1度目で不合格であったとしても回数制限のない検定試験なので次の試験に挑めます。女性が目指す事の多い医療秘書は今とても人気があり、需要も高いものになっているので、少しでも興味がある方はしっかり学んで挑戦してみましょう!

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