歯科助手は歯科医院や歯科クリニックなどに勤務し、歯科医師や歯科衛生士のアシスタントとして治療をサポートすることが主な業務です。
歯の治療に使用する器具の準備や患者さんの誘導案内や受付業務、時には施設内の清掃といった雑務等その仕事内容は多岐に渡ります。
今回はそんな歯科助手について、気になる平均年収や実際の手取り額を始め高卒・大卒といった最終学歴による収入差や、少ないと言われている男性歯科助手の勤務事情まで詳しく紹介していきます。
これから歯科助手として働くことを考えている方はもちろん、歯科助手についてあまりよく知らない方も必見の内容となっていますので、ぜひ最後までお付き合いください!
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歯科助手の平均年収
まず歯科助手という職種の大きな特徴の一つとして、特別な資格が必要なく未経験でも勤務できることが挙げられます。
そのため歯科助手として働いているのは必ずしも正社員とは限らず、アルバイトやパートとして雇用されている場合も多いです。
このように雇用形態が複数ある職種では、平均年収が一体どのくらいになるのか気になりますよね。
以下ではそんな歯科助手の年収について色々な切り口から見ていきましょう。
歯科助手の平均年収は約300万円が相場
歯科助手の平均年収は、一般企業の平均年収より若干低めの約300万円が相場だと言われています。
しかし歯科助手として働いているのは女性が多いということもあり、正社員のみならずアルバイト・パート・派遣社員など様々な雇用形態が存在します。
そのため実際の収入は働き方によって左右されます。
前述の通り歯科助手には特別な資格が必要なく未経験でも働けるため、高い収入を得るのは難しい一方で経験や実力次第では昇給や厚待遇が望めます。
歯科助手の実際の手取り
正社員として働きボーナス30万円を含め年収300万円とすると、手取りの月収は約18万円です。
歯科助手として最初のうちの収入は稼ぎとして十分とはいえないかもしれませんが、経験を積み実力をつけることで手取りアップが期待できます。
そうすれば手取りの月収で20万円を超えることも十分可能です。
地域別の収入差が大きい
歯科助手の収入は勤務地域によっても左右されます。
地域別で比較すると最も平均年収が高いのは関東地方の約307万円で、さらにその中でも神奈川県が約336万円という高い水準となっています。
反対に青森県が約218万円と最も平均年収が低く関東地方の平均年収より約100万円も下がります。
同じ職種、仕事内容にも関わらずこれほどの年収格差があるのは驚きです。
歯科助手の需要やそれに伴う求人の数などが関係しているのかもしれませんが、実際に歯科助手として働く際には勤務地は慎重に選んだほうが良さそうです。
アルバイト・パートで働く場合の平均時給
歯科助手の仕事をする上で、正社員で働くよりもはるかに融通の効きやすいアルバイトやパートとして働くことを選ぶ人は多いです。
とはいえ歯科助手の仕事は一般的なアルバイト・パートと比べて専門的な内容であり、その時給はどのくらいなのか気になります。
求人によってばらつきはあるものの、アルバイト・パートとして働いた場合の歯科助手の全国平均時給は約1,000円〜1,280円です。
中には経験者優遇かつ時給2,000円という高時給な医院もあるようです。
アルバイト・パートの歯科助手として安定した収入を得るためには、経験と実力をつけることが最良の手段だということが分かります。
地域差も影響する
歯科助手の時給にはこのような経験や能力の有無の他、地域によっても差があります。
アルバイト・パートの場合での時給も年収と同様に関東地方が最も高く約1,071円〜1,376円となっています。
最も低いのは九州地方の約915円〜1,030円と関東地方と比べると最大で300円ほどの差があります。
これは歯科助手として働くことに関係なく、地域ごとに定められている最低賃金が影響しているものと考えられます。
例えば福岡県の最低賃金が842円、沖縄県が792円であることを踏まえると歯科助手の時給は十分高いと言えるでしょう。
歯科助手の学歴による初任給の差
結論から言うと、歯科助手はアルバイトやパートでも働けるため基本的には学歴不問です。
そのためここでは歯科助手の初任給を一般企業で働いた場合と比較して見ていきます。
以下では、歯科助手の多くを占める女性の民間企業における学歴別初任給のデータを参考にしています。
歯科助手の初任給は、高専・短大卒と同等
2019年度に実施した厚生労働省の調査資料によると、民間企業で働く女性の学歴別初任給の平均は以下の通りになります。
大学院修士課程修了 | 約23.8万円 |
---|---|
大卒 | 約20.7万円 |
高専・短大卒 | 約18.3万円 |
高卒 | 約16.5万円 |
引用:賃金構造基本統計調査
先にも述べたように歯科助手の手取りの月給は約18万円ですので、民間企業でいう高専・短大卒の初任給の平均とほぼ同じです。
歯科助手として働くのに資格は必要ないものの仕事内容としては専門的な部分が多いことを考えると、高専や短大卒と同等の水準は妥当だと言えそうです。
男性歯科助手の勤務事情
歯科助手として実際働いているのは圧倒的に女性が多いですが、男性の歯科助手も数は少ないものの勤務しています。
近年になってようやく男性が活躍する機会が増えてきたものの、「助手」というと看護師のように女性をイメージする傾向がまだ根強く残っているようにも感じます。
そこで今回は男性の歯科助手としての仕事内容を始め、働きやすさなどについても見ていきます。
男性だからこそ頼れる仕事内容
どこの職場でもあることかもしれませんが、やはり力仕事が求められる場面では男性は重宝されます。
歯科医院でも石膏を運び入れるなどの肉体労働が求められる時がありますが、こういった仕事は女性には任せづらいため頼める男性がいればかなり助かるはずです。
歯科助手の男性は少ないですが男性の歯科医師や歯科技工師は多いため、彼らにとって同性である男性歯科助手は何かと頼りやすいのです。
またそのことが男性歯科助手の働きやすさの向上にも繋がるとも言えそうです。
とはいえ歯科助手は女性が圧倒的に多いのが現状です。
そんな中で男性が同じ職場で歯科助手として気持ちよく働いていくためには、職場内で男性が働きやすい環境を作る必要があります。
一方で、男性側も職場内の女性たちとも上手く馴染み信頼を得る努力をすることが必要です。
まとめ
ここまで歯科助手の平均年収を始め様々な面での収入格差、男性の歯科助手の勤務事情などについて見てきました。
いかがだったでしょうか。
歯科助手として働くのに資格が必要なく経験や学歴は不問です。
とはいえ仕事内容としては専門的な知識や技術が少なからず必要なことを考えると、歯科助手の年収に対する感じ方は人それぞれ違うのではないかと多います。
歯科助手という仕事は医院やクリニックで医師をサポートすることだけではありません。
患者さんに寄り添って話を聞いてあげたり、気持ちの良い環境作りに努めるなど年収がどうであれ他の職種では経験できないようなやりがいがあると言えます。
これから歯科助手として働くことを考えている方や、歯科助手という仕事に興味のある方にこの記事が少しでもお役に立てたなら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。