近年、大手資格スクール「フォーサイト」においても公務員講座が開講され、注目を集めています。
そのため、公務員を目指す方の中には、「フォーサイトの公務員講座」が気になっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では「フォーサイトの公務員講座における学習形式の特徴や評判、受講料金」についてご紹介します。
また、公務員講座のプラス面に加え、おすすめできない点等のマイナス面ついても解説しますので、総合的に考えてご自身に向いている講座かどうか見ていきましょう。
フォーサイトの公務員講座の口コミ・評判
引用:フォーサイト公式サイト
フォーサイトの公務員講座には魅力的なサービスが多いことは分かりましたが、実際に利用した受講生による評価は良いものばかりなのでしょうか。
調べたところ、新設された講座であるため、公務員講座の合格体験記や口コミサイトは多く見受けられませんでした。
そこで、公務員講座と同様のサービスが提供されている、社労士・行政書士講座を受講した方の情報を基に3つの評判をご紹介します。
口コミ・評判①勉強しやすく興味関心が深まる
戦略立案・合格必勝編・合格手帳などの副教材が、直前期で不安になった時の心の支えになりました
出典:フォーサイト 合格体験記
質問箱にて講師に相談でき、真摯な言葉に闘志が燃え、やる気、モチベーションアップに繋がりました。
出典:フォーサイト 合格体験記
テキストを読むだけでなく小ネタやコーヒーブレイクもあり、仕事そのものに対する興味関心が深まりました
出典:フォーサイト 合格体験記
上記のように、テキストやサポート内容、質問制度など提供されているサービスに関する良い口コミが多く確認できます。
口コミ・評判②テキストが使いづらい
前述した理由から、フォーサイトの公務員講座の悪い口コミに関しても確認できませんでした。
そのため、良い口コミと同様に別講座の悪い口コミをTwitterからの情報を基に2つご紹介します。
フォーサイトのManaBun気軽に勉強出来て良いんだけど欲を言えばチェックテストの問題にテキストの該当ページ数を書いて欲しい。
解答の解説だけでは足りないときにテキスト開こうとしてもパッと出てこないから地味にストレス。
電子テキストの該当ページのリンクが貼ってあるとなお良し🙆♀️#フォーサイト— ぽ (@po_po_po111) October 11, 2021
フォーサイトだけで十分でした。私にはあの分量でも多くて…
憲法と行政法は十分かな。民法と商法はコンパクトな分、説明は足りないかも。そこはスマホで調べたりしました。一般知識は得手不得手あるのでそこが一つポイントかなと。— しん@R4年司法書士合格予定 (@ZSAZSgLzkIS3rK6) July 24, 2020
上記のように、eラーニングと教材に関する不満点が多く、心配な方は無料体験学習にて事前に確認を行うと安心です。
口コミ・評判③場所や好みに合わせて柔軟に勉強ができる
引用:フォーサイト公式サイト
フォーサイトの公務員講座では、自由に書き込める「紙のテキスト」と、スマホやパソコンから簡単に講義内容を確認できる「Web上のテキスト」が用意されています。
一般的にはどちらかの媒体のみで学習できる環境が用意されていますが、フォーサイトではご自身の好きな形式を選べるメリットがあります。
場所や好みに合わせて柔軟に勉強ができるのは、フォーサイトの大きな魅力と言えるでしょう。
口コミ・評判④受講料が安い
2つ目の特徴は「受講料が安い」ことです。
以下の表は、他の通信講座形式の資格スクールと、フォーサイトにおける受講料金を比較したものです。
スクール名|コース名 | 受講料(税込) |
---|---|
アガルート|国家総合職(教養区分・法律区分併願)カリキュラム | 382,800円 |
LEC東京リーガルマインド|裁判所事務官一般職専願コース |
322,000円 |
資格の学校TAC|裁判所一般職本科生 | 310,000円 |
フォーサイト|裁判所事務官専門試験対策コース+教養試験対策コース | 69,600円(49,800円+19,800円) |
上記の表より、フォーサイトは同じようなサービスを提供している他のスクールの講座よりも、5分の1程度に受講料金を抑えて学ぶことが出来ることが分かります。
さらに、フォーサイトでは「ダブルライセンス割引制度」と呼ばれるサービスもあり、過去5年以内にフォーサイトで指定される講座を受講された方は、さらに割引価格で公務員講座を受講可能です。
このように、フォーサイトは金銭面でお得なサービスが多く、コスパを重視する方にはフォーサイトがおすすめです。
口コミ・評判⑤フルカラーテキストで初学者にもわかりやすい
3つ目の特徴は「初学者にもわかりやすいフルカラーテキスト」です。
他のスクールでは白黒のテキストが多いのに対して、フォーサイトの公務員講座で配布されている紙媒体のテキストはフルカラーとなっています。
特に理解が難しい部分には、文章の他にカラーのイラストや、赤字で強調された図解が使用されているため、イメージが掴みやすく深い理解へと繋がります。
なお、無料体験学習の申し込みを行うとフルカラーテキストのサンプルを入手できますので、テキストが気になる方は気軽にお申し込み下さい。
口コミ・評判⑥過去12回分の問題を収録
4つ目の特徴は「過去12回分の問題が収録された問題集」です。
フォーサイトの公務員講座では「テキスト・e-Learning・問題集・模擬試験」の4つの教材を用いるカリキュラムが組まれています。
そのうち、「問題集」では過去12回分もの過去問をベースに作られており、過去問に類似した問題が頻出する裁判所事務官の本試験に対する応用力を高められます。
フォーサイトの公務員講座では、インプットだけでなくアウトプットも重点的にできる魅力があります。
口コミ・評判⑦質問制度が用意されている
5つ目の特徴は「質問制度が用意されている」ことです。
フォーサイトの公務員講座は通信講座にも関わらず、通学講座と同様に充実したフォロー制度があります。
その一つである「質問制度」は、24時間いつでも専任のスタッフに教材に関するメールにて質問が出来るというものです。
質問制度のスタッフは裁判所事務官の合格者のみで構成されているため、情報の信頼度も高く安心して利用できます。
ただし、受講生間におけるサービスの公平性から、無料で質問できる回数には制限があるためご注意下さい。
口コミ・評判⑧設置講座数が少ない
1つ目の残念なポイントは「設置講座数が少ない」ことです。
公務員には様々な種類がありそれぞれ試験内容も異なるのですが、前述したようにフォーサイトでは「教員試験と裁判官事務官」の2講座しか設置されていません。
そのため、上記以外の公務員試験を受験予定の方はフォーサイトの講座に魅力を感じていたとしても、受講することが出来ません。
ただし、今後フォーサイトの公務員系講座が追加される可能性も十分ありますので、受講を検討する際には公式サイトも併せてご確認下さい。
口コミ・評判⑨講座内で全科目が網羅されていない
2つ目の残念なポイントは「講座内で全科目が網羅されていない」ことです。
公務員系講座のうち、裁判官事務官コースにおいては全ての科目をフォローできていません。
具体的には、裁判所事務官の1次試験では「基礎能力試験」と「専門試験」の2種類が実施されますが、フォーサイトの該当コースでは「専門試験対策」に特化しており教養試験用の講座には対応していません。
そのため、裁判所事務官の試験を網羅するためには別途「教養試験対策コース」も合わせて申し込むか、若しくは独学等の別の方法にて教養試験を対策する必要があります。
一方で、どちらかの対策のみを行いたい再受験の方にとっては、受講費用を抑えられるメリットがあると言えます。
また、裁判所事務官の専門試験では必須科目の「憲法・民法」、加えて「刑法・経済原論」の2科目から1科目を選択し受験します。
しかしながら、フォーサイトの裁判官事務官コースでは対応科目が「刑法のみ」となっているため、学べる内容が限られている部分も惜しい点です。
他にも、「刑法ではなく行政法であれば他の試験にも対応できるのに」といったように、対応科目に対するネガティブな意見も少なくありません。
フォーサイトの公務員講座を受講する際には、2コースに分けられている事と、対応科目が限定されている事にご注意下さい。
口コミ・評判⑩一次試験の対策しか行えない
3つ目の残念なポイントは「一次試験の対策しか行えない」ことです。
裁判官事務官の資格を得るためには「一次試験・二次試験・三次試験」の3つの試験を突破する必要があり、一次試験の内容に加え「論文試験・専門記述・政策論文・人物試験」があります。
それにも関わらず、フォーサイトの公務員講座で対応できているのは、一次試験対策用の講座のみとなっています。
そのため、最終的に裁判官事務官試験に合格するためには、論述対策と面接対策を個人で行う等の別の方法で行う必要があります。
フォーサイトの公務員講座は、過去に一次試験で不合格となってしまい、一次試験の対策に注力したい方には打ってつけの講座と言えます。
フォーサイトの公務員講座のカリキュラム内容・料金
引用:フォーサイト公式サイト
「フォーサイト」は1993年に設立され、資格専門予備校の中では比較的歴史が長い予備校に分類されます。
設立以来、フォーサイトは「法律・不動産・医療・公務員系」など様々な分野の資格講座を開講し続け、現在では以下のように多種多様な講座が提供されています。
- 公務員
- 社会保険労務士
- 行政書士
- マンション管理士
- 保育士
- ITパスポート
- 通関士 など全20講座
それぞれの資格や試験の特徴に合わせて、サポート内容やカリキュラムが異なります。
これから「フォーサイトの公務員講座」における特徴やカリキュラムに焦点を当てて、詳しく解説していきます。
引用:フォーサイト公式サイト
フォーサイトの公務員講座は2つあります。
こちらの項目では「フォーサイトで開講している全ての公務員講座」についてご紹介します。
- 教養試験対策コース
- 裁判官事務官スピード合格コース
それぞれの講座において「学べる内容・教材・講座の特徴・フォロー制度・カリキュラム内容・受講料金」をまとめましたので、受講を検討する際の参考としてご覧下さい。
教養試験対策コース
1つ目の講座は「教養試験対策コース」です。
以下の表は、教養試験対策コースのサービス内容についてまとめたものです。
学べる内容 | 一般知能分野(判断推理・数的推理・資料解釈・空間把握)に対応 |
---|---|
教材 | テキスト:12冊(うちデジタル9冊)
問題集:8冊 |
講座の特徴 | ・難易度や目隠しシート、時間の目安など問題解決能力を養う工夫が施された「問題集」
・1コマ15分の「講義動画」 ・フルカラーテキスト ・いつでもどこでも勉強できる「eラーニングシステム」 |
フォロー制度 | ・フォローメルマガ
・講師ブログ ・個別カウンセリング ・無料メール質問:5回 |
カリキュラム内容 | 最短3ヶ月間でテキストでインプットと、問題数でアウトプットを行う |
受講料金(税込) | 19,800円 |
裁判官事務官スピード合格コース
2つ目の講座は「裁判官事務官スピード合格コース」です。
以下の表は、裁判官事務官スピード合格コースのサービス内容についてまとめたものです。
学べる内容 | 裁判所事務官(一般職試験・大卒程度区分)の専門科目(憲法・民法・刑法)の一次試験に対応 |
---|---|
教材 | テキスト:4冊
問題集:4冊 模擬試験(1回分) 演習ノート:3冊 |
講座の特徴 | ・難易度や目隠しシート、時間の目安など問題解決能力を養う工夫が施された「問題集」
・1コマ15分の「講義動画」 ・フルカラーテキスト ・学習スケジュールの組み立て方まで作成できる「eラーニングシステム」 ・学習計画をサポートする「合格手帳」や、「マーク試験用シャープペンシル」を入手できる |
フォロー制度 | ・講師ブログ
・フォローメルマガ ・個別カウンセリング ・戦略立案編テキスト/合格必勝編テキスト ・無料メール質問:10回 |
カリキュラム内容 | 最短4ヶ月間でテキストでインプットと、問題数でアウトプット、加えて模擬試験で本試験対策を行う |
受講料金(税込) | 49,800円 |
フォーサイトの公務員講座をお得な料金で受講する方法
2024年4月現在、フォーサイトの公務員講座には特別な割引制度はありません。
クーポン配布や割引キャンペーンといった対象講座でもないので注意しましょう。
しかし、フォーサイトの公務員講座教養試験対策コースは、19,800円で受講できます。
他社と比較しても、初心者でも勉強が始めやすい価格と言えます。
フォーサイトの公務員講座の合格実績は?
引用:フォーサイト公式サイト
フォーサイトの公務員講座の合格実績について、2024年現時点で公式での記載はありません。
理由として、公務員講座はフォーサイトの講座の中でも特に新しい講座であるため、受講生が少なく統計が取れていないことが考えられます。
そのため、合格実績が公表されている「社労士試験」等と同様に、今後受講生が増えれば公務員講座においても実績が掲載される可能性があります。
合格実績が知りたい方は、受験を検討するタイミングで公式サイトをお確かめ下さい。
フォーサイトの公務員講座の評判・特徴まとめ
今回、フォーサイトの公務員講座の特徴や評判、残念な点について解説してきました。
公務員講座では、理解度が深まる「フルカラーテキスト」や無料の質問制度、eラーニング形式での学習スタイルなど、充実したサービスが相場よりも安い受講料金で利用することが出来ます。
ただし、対応科目や設置講座が限定されているため、人によっては物足りないサービスに感じる可能性もあります。
今回ご紹介したサービス内容や受講料金を総合的に考慮して、フォーサイトの公務員講座がご自身にとって相応しいサービスかどうかをご検討下さい。