古くは名探偵ホームズや金田一耕助といった、映画やドラマ、小説等でも探偵ものは沢山あります
それらを見るとワクワクしたり「自分も探偵になりたい」なんて思う事もありますよね。
この記事では、実際に探偵になるには?と思った方の為に探偵に必要な資格やスキルの情報を解説していきます。
その他、探偵が在籍する興信所と探偵事務所の業務や違いにも着目してご紹介しています。
探偵の仕事
探偵の仕事というとどんなものを思い浮かべるでしょうか。人探し、犯罪調査、スパイや浮気調査もありますね。
お客様から依頼を受けて、特定の人を対象にして調査するのが探偵の仕事ですが、どんな事をするのか興味がありますよね。
探偵になるには仕事内容を把握しておく事も必要です。ということで探偵の仕事内容に切り込んでみました。
浮気調査
配偶者や婚約者が不貞行為をしていないかの調査をし、証拠を掴みます。
相手の住所や勤務先などのプライベートデータも確認し、尾行や張り込みを行い、写真や動画で確実な証拠を押さえ、依頼人に報告します。
身元調査
婚約者の経歴、家族環境・関係、職業などを調査します。交友関係、勤務先での評判から金銭問題や反社会的人物との関わりの有無まで調査します。
その他仕事上の取引相手や人事における採用に関しての身元調査、借金を頼んできた友人の信用状況なども身元調査に含まれます。
犯罪調査
学校や会社などのいじめ対策、ひったくり・車上荒らし、詐欺師に騙されたなどの犯罪に巻き込まれた際に、調査し証拠を掴みます。
その他、アルバイトや従業員が横領しているか、ストーカー行為の証拠収集、公共物の破損・破壊などの調査も行います。
その他調査・調査以外の業務
探偵はその他にも盗聴器の発見や行方不明の人やペット探し、産業スパイの発見、サイバー犯罪や市場調査など様々な事案の調査をしています。
そして調査にまつわる業務として、指紋や声紋の鑑定や裁判での証拠収集、一般事務も行います。
探偵に必要なスキル
調査にも色んな種類があり、その都度調査方法も変わりそうな事がわかりましたが、探偵になるにはどんなスキルが必要なのでしょうか?
探偵の仕事をする上で必要な専門的スキルやノウハウは探偵学校で教わったり、実際に現場に出て覚えていくことが多いとされています。
尾行のスキル
探偵の調査業務のイメージ第1位でもある尾行スキルは、探偵になるには必須のスキルです。
警戒心の強い相手が調査対象の徒歩での尾行はとても難しく、何度も振り返る・突然の方向転換、公共交通機関への駆け込み乗車などで撒かれる事もある為、周辺視野を広げる訓練をします。
張り込みのスキル
張り込みも探偵になるには大切なスキルであり、一番地味で辛い仕事でもあります。
ひたすら調査対象が動くのをじっと待つだけのように聞こえるかもしれませんが、周囲の人に怪しまれないようにしつつ、調査対象が出てくるのを見逃さないようにしなくてはいけないのです。
運転スキル
探偵になるには必須の運転スキルは、単に車両の扱いというだけでなく、土地勘を付ける事も必要です。車やバイクでの尾行にも繋がる大切なスキルです。
運転中に複数気を付ける事がある為、判断力を付ける事も運転スキル向上の一つでもあります。
撮影スキル
証拠になる物や事柄を、正確に確実な証拠として押さえる事が出来る撮影スキルも、探偵になるには必要なスキルです。
最新鋭のカメラや機器に慣れておき、スムーズに撮影・録音できるようにしておく必要がありますし、カメラのバッテリーをスムーズに替えられるスキルも必要です。
パソコンスキル
探偵になるにはパソコンスキルも必要となります。なぜなら探偵は情報を扱う仕事であり、インターネットや情報セキュリティなどに対する知識も豊富である方が良いからです。
調査報告書もパソコンで作成する事がほとんどですし、文書作成のスキルも必要となります。
探偵に必要な資格・学校
探偵になるには資格は必要ありませんが、個人で開業するには各地の警察署を通じて公安委員会に届け出が必要となります。
住民票・誓約書・履歴書・身分証明書などの必要な書類を揃えて警察署へ提出し、公安委員会から探偵業届出証明書を発行してもらうと、探偵業を開始する事が出来ます。
その他、民間資格や探偵学校を修了する事や興信所・探偵事務所に採用される事で探偵に必要なスキルを取得し、探偵になる事が出来ます。
探偵調査士検定
民間資格として「探偵調査士検定」と「探偵業務管理者検定」という2つの資格があります。
聞き込みや尾行・張り込み、撮影のスキルが一定以上かと探偵業に関係する法令の知識を評価するものです。管理者検定はその名の通り事業者や管理者向けの試験です。
探偵学校
日本全国各地には探偵養成学校が多数あり、短期ではあるが通学が必要なもの、通信教育もあります。主に興信所や探偵事務所が運営しています。
高度な調査スキルや依頼者との面談時に必要なスキル、会社経営にまつわる事まで学べるコースから、自身で調査したい方に向けたコースを揃えた学校まであります。
興信所と探偵事務所の違い
探偵と調べると、所属先に「興信所」と「探偵事務所」と出てくることがありますが、2つにはどんな違いがあるのでしょうか。
興信所と探偵事務所の業務に現在では差はほとんどなく、どちらも似た依頼を受けていますし、興信所が探偵事務所へ名前を変えて営業を続けていることもあります。
調査をするということは同じなのに、全然違う名前が出来た事には成り立ちの差があるのです。
興信所とは
興信所とは企業や個人の信用・所在、行動に関する調査を行う機関で、明治維新後に商・工業が盛んになった事から企業間の取引の際の信用調査の需要が増え、当時の日本銀行と財閥系大手銀行グループの共同出資で設立された「商業興信所」が始まりとされています。
「信(信用)を興す」という名の通り、信用を調べる事を主としていて、内偵での信用調査を得意としている興信所が多いですが、昨今は浮気調査や身元調査の依頼が増えています。
探偵事務所とは
探偵とは隠された事実を調べる事、調べる人の事を指し、また警察関係ではない人の事を指し、その探偵が所属する事務所を探偵事務所と呼びます。
古くは警察でも民間でも、捜査を行う人を探偵と呼んでいた時代もありましたが江戸時代には同心・岡っ引きが「探偵方」明治時代には巡査・刑事を「探偵」と呼んだりしていました。
今でいう探偵は私立探偵といわれ、明治時代に元警察官が私立探偵業として事務所を開設したことから探偵事務所が始まり、個人の依頼主から特定の人の所在や行動についての情報収集に特化した業務をこなしていくようになりました。
探偵になるには?必要なスキル、興信所と探偵事務所の違いまとめ
探偵になるには尾行や張り込みといった必要なスキルがある事が分かりましたが、他にも探偵には文章作成スキルやコミュニケーションスキルも必要です。
興信所と探偵事務所には明確な違いはなく、どちらも調査する事を業務としています。興信所も探偵事務所も探偵業法に基づいた調査をし、守秘義務を持っています。
興信所にも探偵事務所にも捜査権はなく、現行犯以外の逮捕権も持たない民間人なのです。
憧れを抱き、探偵業に就いたとしても向き不向きが出て辞めてしまう方も多くいます。どんな事にも興味を持ち、外に出て経験を積むという事は探偵業において役立つ事です。
調査スキルも実際の現場で学べばお金も貰えて一石二鳥ですし、思い切って飛び込んでみる方が良いでしょう。