ビジネスの場において、礼状やメールを作成する際に特別な言い回しや表現が必要となり、実際に社会人になるまではそれらについて触れる機会が少ないため知らない方がほとんどかと思います。
そこで、高校生でも受験可能な就職にもおすすめのビジネス文書検定の概要や難易度について詳しく紹介します。
ぜひ参考にしてください。
高校生におすすめのビジネス文書検定とは?
ビジネス文書検定とは、文部科学省が後援する実務技能検定協会が実施する検定試験で、ビジネスの場における文書作成に必要な特別な言い回しや社会人としてのたしなみを身に着けることを目的としてた検定試験です。
たとえば、取引先や上役の方にメールや文書を送る際には「拝啓」「貴社」「賜り」などの言い回しを正しく使うことが社会人としてのたしなみ、常識とされています。
しかし、実際のビジネスの現場に立ったことのない学生や新人社会人の方にとって普段このような言葉に馴染みがないことから、いきなりビジネス文書や礼状、メールを正しく使いこなすのはほとんど不可能ですよね。
ビジネス文書検定は就職する前にぜひ取っておきたい資格です。
営業職・事務職への就職におすすめの資格
ビジネス文書検定は、業種・業態問わずビジネスに携わる者なら誰でも取っておきたい資格となりますが、特にメールや礼状と言ったビジネス文書を多く作成することになる営業職や事務職の方におすすめします。
ビジネス文書検定の資格を持っていることで直接的に収益に影響するわけではありませんが、メールや文書、礼状の書き方次第で取引先に与える自社の印象は大きく異なり、あまりにも間違った言い回しなどを使用してしまうと取引が破談になったり、自社の信用問題にも大きく関わります。
そのため、通常業務において取引先や他社への営業メールや礼状を書く機会が特に多い営業職、事務職への就職や転職を考えている人は予め取っておきたい資格となります。
高校生でも取れる!?ビジネス文書検定の概要や難易度
ビジネス文書検定によってどのようなスキルや知識が身につくのか、またどのような場面で必要となるのか分かって頂けたでしょうか。
それでは実際に受験希望の方のために検定試験の概要や難易度について紹介します。
ビジネス文書検定の概要
ビジネス文書検定は実務技能検定協会によって年に2回、東京、大阪、札幌など全国主要都市にある会場で試験が実施されています。
試験は3級〜1級までの3段階に分かれており、それぞれのレベルによって問われる知識や内容、難易度が異なります。
受験資格はいずれのレベルにおいても特にないため、高校生でも受験可能です。
「高校生にビジネス文書検定試験は早すぎない?」という方もいると思いますがそんなことは決してありません。
大学進学においてビジネス文書検定の資格を持っていることで優遇されることは特にないですが、より早い時期から資格取得をめざすことによってよりハイレベルな知識やスキルの習得を見込むことができ、また、不合格になってしまっても何度もチャレンジできます。
就活の時期になってあわてて資格取得を目指すのではなく、高校生のうちからチャレンジすることによって万全な状態で就職活動に臨むことができます。
ビジネス文書検定の出題範囲や試験の傾向
ビジネス文書検定ではいずれのレベルにおいても、①表記技能、②表現技能、そして③実務技能の3つの技能からそれぞれ難易度が異なった知識とスキルが問われる問題が出題されます。
①表記技能では、ただしい用字・用語の使用、ビジネス文書の書式について、②表現技能では、正確でわかりやすい文章、礼儀正しい文章について、③実務技能では、社内文書や社外文書の書き方、文書の取り扱い知識についてそれぞれ問われます。
各級の目安としては、3級の場合文書作成の知識と技能の基本を身に着け上司の指示で作成ができること、2級では単独で文書が作成できるレベル、1級では文書作成に関しての指示ができる程度のレベルとなっております。
ビジネス文書検定の合格率や難易度
3級〜1級いずれのレベルにおいても合格基準は3技能ある科目においてそれぞれ60%以上の得点を取ることで合格となります。
難易度に関しては、3級と2級の試験は選択問題で出題されるのに対し、1級の試験では一部実際に文章作成する問題が問われるため非常に難易度が高くなります。
合格率の目安としては、平成29年の試験において、1級が30.1%、 2級が66.1%、 3級が88.4%となっており、各級によって合格率のばらつきがあります。
そのため、高校生が検定試験に臨む際には3級からチャレンジし、徐々に難易度を上げていくことをおすすめします。
ビジネス文書検定と合わせて取りたい関連資格
ビジネス文書検定以外にも、高校生でも目指せるビジネスの現場で役立ついくつかの資格があります。
例えば、社会人として必要なマーナーや礼儀を身に着けるための「秘書検定」「ビジネス実務マナー検定」、「サービス優遇検定」、また「ビジネス電話検定」などが挙げられます。
余裕がある方はぜひチャレンジしてみましょう。
ビジネス文書検定の合格を目指すための勉強法とは?
ビジネス文書検定の合格を目指すための勉強法ですが、いずれのレベルも独学で目指せることから資格スクールや通信講座を受講する必要は一切ありません。
検定試験の実施団体、もしくは市販のテキストや参考書で十分対策をすることができます。
3・2級に関しては、知識の暗記でカバーできる問題がいくつかありますが、1級の試験においては文書作成の実務試験があるため、暗記だけではなく実務試験の対策もしっかり行う必要があります。
高校生でも取れるビジネス文書検定とは?まとめ
今回は高校生でも取れるビジネス文書検定について、試験の概要や難易度について紹介しました。
ビジネス文書検定はあくまでも実際に就職してから必要となるビジネススキルや知識を問うための試験であるため、高校生が必ず取らなければならない資格ではありません。
しかし、早いうちから資格取得を目指すことによってよりハイレベルな知識やスキルの取得ができ、実際に社会人になってから必ず役に立ちます。
ビジネス文書検定の資格試験に興味のある方は以上で紹介したことを参考にぜひチャレンジしてみましょう。