世の中にはたくさんの資格が存在しますが、中には受験するのに学歴や実務経験などが問われることもあります。
条件を満たしていれば問題ありませんが、例えば高卒以上などが条件だった場合、中卒の人は受けられないということになります。
では、中卒の人が取得できる資格はどのようなものでしょうか。
今回は、”中卒の人も取得できる資格”についてご紹介します。
独学でも取得可能なのか、取得できるものの中に国家資格もあるのかについても解説していきます。
資格取得を検討している人はぜひ参考にしてください。
- この記事で分かること
- おすすめの資格9選
- 独学での取得は可能か?
- 中卒で資格を取得するメリット ・デメリット
中卒でも取得できる資格一覧!おすすめの国家資格や民間資格まとめ【2024年最新】
資格には民間資格と国家資格がある
資格には多くの種類がありますが、中卒の人におすすめの資格は民間資格と国家資格の2種類です。
資格の取得は、自身のスキルアップや就職・転職活動において、大いに役立ちます。
資格を持っていることで就職が有利になったり、資格手当てがつき給料がアップしたりするなど、プラスに働くことがよくあります。
ここでは、それぞれの資格の特徴について詳しく解説していきます。
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民間資格
まずは中卒の人が取得できる『民間資格』を見ていきましょう。
民間資格と呼ばれる資格は以下の通りです。
- 介護職員初任者研修筆記試験
- ベビーシッター(JADP認定)
- 調剤事務管理士技能認定試験」
- 医療事務技能審査試験(メディカル クラーク(R)
- フードコーディネーター
- 秘書技能検定
- コトPOPマイスター検定
- マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
- キッチンスペシャリスト
- インテリアコーディネーター
- ネイリスト技能検定試験
- JNAジェルネイル技能検定試
- エステティシャンセンター試験(認定エステティシャン)
民間資格は、国が認めている資格ではありませんが、比較的とりやすい資格が多く、職種に特化しています。
国家資格
続いては『国家資格』について見ていきましょう。
国家資格と呼ばれる資格は以下の通りです。
- 宅地建物取引士
- 中小企業診断士
- 行政書士
- 調理師
- 製菓衛生師
- クリーニング師
- 国内旅行業務取扱管理者試験
- 貴金属装身具製作技能士
国家資格は、受験資格があるものが多く、難易度が高いのが特徴です。
しかし、取得できると、就職や転職時に有利になるため、資格取得を目指す人は多くいます。
中卒の人におすすめな資格9選
中卒から取得する資格として、以下の資格が挙げられます。
中卒の人におすすめな資格9選
- 介護職員初任者研修
- 宅建士
- 調理師
- 行政書士
- 日商簿記検定
- ファイナンシャルプランナー
- MOS
- 医療事務
- 秘書検定
これらの資格は学歴は関係なく受験できるため、努力次第で資格取得が目指せます。
中卒でも業種を問わなければ仕事はたくさんありますし、正社員になることもできます。
しかし、自分の可能性や選択肢を広げるために資格は持っていて困るものではありません。
ここでは、取得できる資格の内容について解説していきます。
介護職員初任者研修
現在、最も需要がある仕事といっても過言ではないのが介護職ですが、未経験でこれから就職するという方もいると思います。
そこで、『介護職員初任者研修』の取得がおすすめです。
この資格は様々な通信講座で勉強ができるので、費用や学習内容など、自分に合っているものを選ぶと良いでしょう。
介護職員初任者研修を取得するメリットとして、「年齢制限がない」ことや「最短1ヶ月で学べる」こと、「通信学習とスクーリング(通学)が選べる」ことなどが挙げられます。
つまり、中卒の人以外でも、介護の仕事に興味を持ったらいつでもはじめられるのです。
この資格を取得せずに介護の仕事をスタートするのはもったいないくらいなので、介護の業界に身を置きたい方は取得を検討してみてください。
宅建士(宅地建物取引士)
中卒の方が取得を目指す国家資格の中では、『宅地建物取引士(宅建士)』が人気です。
この試験に合格することは容易ではありませんが、まったく知識がない状態から、独学で受かる人もいます。
宅地建物取引士とは宅地建物を取引する際に、購入者などの利益の保護を優先し、公正かつ誠実に法に定めた事務を行う不動産取引の専門家のことを指します。
年齢、性別、学歴、国籍のすべてに制限がなく、未成年でも受験することが可能です。
調理師
独学でも受験できる国家資格であれば、『調理師』の資格がおすすめです。
調理師免許を取得するには、専門学校などに通うか独学で試験に挑むといった方法がありますが、これも自分のライフスタイルに合わせて選ぶことができます。
中には飲食業界で働くうちに調理師免許の取得に興味を持ったという方もいるかと思われますが、その場合は2年間の実務経験が必要となってきます。
料理人を目指して中卒で修行を始めるという人も多いので、学歴を問わず取得できる資格です。
行政書士
行政書士にも受験資格はありません。
試験の合格率は10%程度と決して高くありませんが、10歳代以下の人にも合格者がいます。
行政書士は、官公庁に提出する書類の作成や手続きを代わりに行うのが主な仕事です。
独立開業するためには、行政書士の資格は必須となり、知識がある証明にもなります。
企業に就職や転職する場合も条件面で優遇され、収入アップにもつながるでしょう。
日商簿記検定
日商簿記検定を取得しているとあらゆるビジネスシーンでいかせます。
経理や会計の基礎が身につくため、経理事務はもちろん株式投資や会計の管理などにも役立ちます。
就職や転職の際に日商簿記の資格を所持していると非常に有利になるため社会人だけでなく、学生も取得を目指す資格です。
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーは、お金に関する知識が学べるため、仕事だけでなく、日常生活にも役立つ知識が身につけられます。
資格には、3級・2級・1級があり、3級を取得しなければ次の級には進めません。
ファイナンシャルプランナーとして独立開業するためには、2級以上は必要とされいます。
MOS
MOSは、マイクロソフトオフィススペシャリストの略であり、パソコンスキルを有する資格です。
資料作成やデータ分析の知識が身についていることの証明となり、企業に求められる必須スキルとして注目されています。
パソコン分野では最大規模の資格となるため、学生から社会人まで幅広く受験者がいるのが特徴です。
医療事務
医療事務とは、病院やクリニックなどで受付や会計、医療費の計算を行う仕事です。
資格は必須ではありませんが、医療事務の資格を保有していると採用が有利になったり、収入がアップしたりします。
正社員だけでなく、パートやアルバイトなど働き方も自由に選択でき、勤務地も多数あるのは魅力でしょう。
秘書検定
秘書検定とは、社会人マナーやビジネスマナーが身についていることの証明となる資格です。
就活に役立つ資格として、さまざまな年代の人が受験します。
試験は、3級・2級・準1級・1級があり、級によって難易度が異なります。
3級の合格率は70%程度ありますが、1級の合格率は30%程度になるため、試験対策をしっかり行わなければ合格は難しいでしょう。
どうしても高卒の資格が必要になったら?
それでも、時として「高校卒業以上」が条件となっている資格を取得しなければならないこともあるかもしれません。
そのような時は、次のような方法があります。
高卒以上の資格が必要な場合
- 高校卒業資格を取得する
- 高等学校卒業程度認定試験を受験する
それぞれの取得方法について解説していきます。
高卒認定試験の難易度や合格点・合格率は?独学で合格は可能なのか?
高校卒業資格を取得する
『高校卒業資格』とは、高校に進学することが叶わなかった方や、学校に通う時間がない方などのためのプログラムです。
高校卒業資格があることで大学へ編入できたり、就職においても役立ちます。
「数学」「英語」「化学」「社会」を学び、一般生が英語特待生かが選べるので、無理なく自分のペースで学習できます。
高等学校卒業程度認定試験を受験する
しかし、様々な事情からどうしても高校に通う余裕はないという方もいると思います。
そのような場合は、『高等学校卒業程度認定試験』を受験することがオススメです。
こちらは高校を卒業したことにはなりませんが、決められた科目の試験に合格することで、「高校を卒業した人と同じくらいの学力がある」ということを証明できます。
試験を受けるために学校に通う必要はなく、勉強の相談をしたい人についてはサポート校などもあります。
この資格があると、専門学校や大学への進学も可能となるので、たいへん価値のあるものです。
中卒で資格を独学で取得するのは可能?
中卒で資格の取得は可能なことは分かりましたが、独学で取得することはできるのでしょうか。
結論から申し上げると、独学での取得は可能です。
取得したい資格によって難易度は異なりますが、独学で合格している人は多数います。
しかし、国家資格の取得は容易ではありません。
国家資格は難易度が高いものが多く、学習期間が長いものがほとんどです。
モチベーションを維持しながら計画を立て、学習を進めていく必要があります。
そのため、途中で挫折してしまう人が多くいるのです。
独学で資格取得を目指すのに向いている人は、モチベーション維持や目標を持って努力できる人といえます。
独学以外で資格を取得する方法
独学での資格取得も可能ですが、合格率を高めたい人は、以下の方法を検討しましょう。
独学以外で資格を取得する方法
- 専門学校に通う
- 通信講座を受講する
独学よりもサポート体制が整っており、効率よく学習が進められます。
ここでは、それぞれの方法について詳しく解説していきます。
専門学校に通う
専門学校は、同じ目標を持った仲間と一緒に勉強ができるため、モチベーションを維持しながら学習が続けられます。
また、わからない問題がある場合はその場で講師に質問できるため、疑問を残したまま次に進むことはありません。
一方で、通学の手間や多額の学費が必要である点はデメリットといえます。
仕事をしながら合格を目指す人の場合、決められた時間に講義を受けなければならないことは負担になります。
そのため、時間に余裕があり、確実に合格を目指す人は専門学校の受講を検討するとよいでしょう。
通信講座を受講する
通信講座は、自宅にいながらカリキュラムに沿って学習を進めていきます。
過去問や出題傾向を分析して作成したテキストを使用し学習を行うため、独学よりも効率よく勉強が進められるのが特徴です。
また、Web講座に対応している通信講座も多くあるため、スキマ時間にスマホやPCから学習が進められるのも魅力でしょう。
しかし、独学よりも受講料などの費用が必要になるため、費用の負担を抑えたい人には不向きかもしれません。
中卒で資格を取得するメリット
中卒で取得できる資格は多数ありますが、資格を取得するメリットとはどのようなものでしょうか。
中卒で資格を取得するメリット
- 就職や転職時に有利になる
- 資格手当がつく
- 資格取得が自信になる
資格の取得は、就職や転職時に有利になり、資格があることで就きたい職集にも挑戦できます。
ここでは、中卒で資格を取得するメリットについて詳しく解説します。
就職や転職時に有利になる
資格の取得は、就職や転職時に有利になるでしょう。
特に職種に特化した資格を保有している人は、即戦力とみなされ、会社で重宝されます。
日商簿記やMOSなどの資格は、すぐに役立つ資格といえます。
資格取得の際は、どのような資格が求められているか把握した上で受験を検討しましょう。
資格手当がつく
資格を取得している人には、資格手当がつく職種が多くあります。
資格手当がつくと収入がアップするため、収入アップしたい人にもおすすめです。
資格取得が自信になる
資格を取得できると大きな自信になります。
取得までに学習した時間は、有意義な時間であり、多くの知識が身につきます。
一つでも資格が取得できれば他の資格の取得も検討できるようになり、より多くの資格取得が目指せるでしょう。
中卒で資格を取得するデメリット
中卒で資格をとることは、就職や転職時に有利になりますが、デメリットもあります。
中卒で資格を取得するデメリット
- 学歴が必要な資格もある
- 取得までに時間がかかる資格もある
メリット・デメリットも把握した上で資格の取得を検討しましょう。
ここでは、中卒で資格を取得するデメリットについて詳しく解説します。
学歴が必要な資格もある
中卒でも取得できる資格は多数ありますが、資格の中には学歴が必須となる資格もあります。
高卒以上や専門学校、大学を卒業していることが受験の条件となる資格の場合、受験資格を満たしていなければ受験すらできません。
取得したい資格に学歴は不要か確認した上で学習を行うようにしましょう。
取得までに時間がかかる資格もある
難易度が高い資格ほど学習時間が長くなります。
3ヶ月程度での学習期間で資格を取得できるものから3年近く学習を続けなければならない資格もあります。
そのため、資格取得を目指す際は、どのくらいの期間学習を続けなければならないか事前に把握しておきましょう。
やみくもに勉強をすすめても、モチベーションを維持できず、挫折してしまう可能性が高くなります。
中卒で資格取得を効率よく対策するなら通信講座の利用がおすすめ
様々な事情により中卒で働くことになった場合、高卒や大卒の人とは違った苦労をすることもあるかもしれません。
そのような時に、「資格を取得してステップアップ」することがおすすめです。
最終学歴が中卒でも学歴を問わない国家資格もあり、独学でも取得できる資格もあります。
しかし、働きながら資格取得を目指すのは簡単ではありません。
効率よく学習を進めたい人は、通信講座を利用してスキマ時間にも学習を進めていきましょう。
自分の時間に合わせて勉強し、ぜひ合格を目指してください!