社労士試験は難関国家試験なので、受からないことで悩んでいる人は多いです。
「落ちて当たり前」の難易度ではありますが、社労士試験に受からない理由や原因が存在するのも事実です。
つまり、勉強方法や生活習慣を工夫すれば試験に合格できる可能性を高めることができます。
こちらの記事では、社労士試験に受からない原因や理由、合格に向けて意識するべきポイントなどを解説していきます。
社労士試験の合格を目指している方や、落ちてしまった経験がある方に役立つ内容となっているので、ぜひ最後までご覧ください。
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社労士試験に受からない原因・理由
社労士試験は非常に難易度が高いですが、試験に受からない原因はいくつか考えられます。
まずは、社労士試験に受からない主な原因を紹介していきます。
社労士試験は難化している
社労士試験は難化傾向にあるため、生半可な勉強では合格できません。
社労士試験の合格率は、下記の表のように2014年度までは7%以上の年も多くあり、9%を超える年もありました。
しかし、2015年の試験は「2.6%」という非常に低い合格率で、その後の合格率も6%前後で推移しています。
年度 | 合格率 |
---|---|
2023年度 | 6.4% |
2022年度 | 5.3% |
2021年度 | 7.9% |
2020年度 | 6.4% |
2019年度 | 6.6% |
2018年度 | 6.3% |
2017年度 | 6.8% |
2016年度 | 4.4% |
2015年度 | 2.6% |
2014年度 | 9.3% |
2013年度 | 5.4% |
2012年度 | 7.0% |
つまり、「数年前の試験レベルでは合格できる学力」を習得できていたとしても、現在の試験レベルでは合格できない可能性は大いにある、と言えるでしょう。
足切りに引っかかってしまう
社労士試験には、科目ごとに足切り基準が設けられており、「足切り制度」も社労士試験に受からない人を生む大きな原因となっています。
なお、科目ごとの足切り基準は下記の通りです。
- 択一式:10問中4問以上
- 選択式:5問中3問以上
全体の得点が合格基準に到達していたとしても、1科目でも足切りに引っかかってしまうと不合格になります。
特に、苦手科目が多いと足切りに引っかかってしまうリスクが高まってしまうため、社労士試験に合格するには苦手を無くしていく必要があります。
社労士試験に受からない人に考えられる理由
続いて、社労士試験に受からない人にありがちな理由やよくある事例を紹介していきます。
下記に該当する人は、社労士試験に受からないリスクを高めているかもしれないので注意が必要です。
勉強量が足りていない可能性
社労士試験は合格率6%程度の難関試験なので、勉強量不足は合格できない大きな理由となります。
社労士試験に合格するためには1,000時間程度の勉強が必要とされていることから、1,000時間を目安に勉強計画を立てることが大切です。
「1,200時間勉強した人」と「800時間勉強した人」では、学力に大きな差が付いてしまうのは明白です。
合格を狙う際には、しっかりと勉強量・勉強時間を確保することを意識してみてください。
勉強の質が悪い
十分な勉強量をこなしたとしても、勉強の質が低いと社労士試験に受からない原因になり得ます。
- ダラダラと惰性で勉強している
- 得意分野しかやらない
- テキストを流し読みしているだけ
上記のような勉強は質が伴っていないため、知識が脳に定着しません。
また、質の悪い勉強をしていると、貴重な勉強時間を無駄にしてしまうことにも繋がり、効率が悪いです。
しっかりと集中して勉強することを意識し、「疲れたときは休む」「メリハリをつけて勉強する」などの工夫を施してみてください。
独学にこだわりすぎている
独学には、勉強費用を節約できるメリットがありますが、独学にこだわりすぎて非効率な勉強をしてしまい、不合格を繰り返す人もいます。
一方で、予備校や通信講座には、下記のような強みやメリットがあります。
予備校・通信講座のメリット
- これまでの試験データが蓄積されている
- 頻出分野、受験生が間違えやすいポイントを熟知している
- 講師に質問して疑問を解消できる
少しでも合格する可能性を高めたい場合は、予備校や通信講座の利用がおすすめです。
特に、「不明点があればいつでも質問できる」環境は、勉強がスムーズに進む上にモチベーションの維持にも役立ちます。
独学にこだわって不合格を繰り返すと、合格に至るまでの貴重な時間を無駄にしてしまいます。
「もしかしたら独学向いていないかも…」という方は、ぜひ予備校や通信講座の受講を検討してみて下さい。
スケジュールを立てずに勉強している
スケジュールを立てずに勉強すると、下記のような問題が起こりえます。
- 苦手分野に割く勉強時間が足りなくなる
- インプットに時間を割きすぎてアウトプットが不足する
社労士試験には厄介な足切りがあるため、スケジュールを立てて苦手対策をすることが重要です。
スケジュールを立てないと、メリハリがなく単調な勉強になってしまい、苦手の克服に意識が向きません。
その結果、社労士試験に受からず落ちてしまう可能性が高まってしまいます。
苦手科目がある
苦手科目があると、社労士試験の不合格に直結してしまいます。
苦手科目があることで、足切りに引っかかってしまうリスクが高まってしまうためです。
苦手科目の勉強はストレスが伴いますが、我慢して乗り越えなければ社労士試験に合格するのは難しいでしょう。
最低でも足切り点と突破できるように切り捨てる部分は切り捨て、確実に得点出来る部分を作る等の勉強方法を意識することが大切です。
社労士試験の合格を目指すためのおすすめ勉強法
続いて、社労士試験に合格するためのおすすめ勉強法を紹介していきます。
下記で紹介するポイントを意識すれば、社労士試験の合格に近付けるでしょう。
隙間時間を有効活用する
勉強時間を確保するためにも、隙間時間を有効活用する意識を持つことは重要です。
- 通勤時間中
- 昼休み時間
- 家事の合間時間
上記のような隙間時間を有効活用して、コツコツ勉強することで着実に知識を習得できます。
こまめに勉強することで知識が習得しやすくなるメリットがあるため、隙間時間の勉強は非常に効果的です。
最近はスマホで勉強できるサイトやアプリもあることから、外出先でもスマートに勉強することが可能です。
まとまった勉強時間を確保できない忙しい方ほど、「寸暇を惜しんで勉強する」意識を持つことをおすすめします。
重要度の高い論点は徹底的に勉強する
社労士試験では、重要度の高い論点が毎年繰り返し出題される特徴があります。
過去問を数年分解くことで、頻出の問題に気付けると思うので、ぜひ試してみてください。
重要度の高い論点を徹底的に勉強すれば、自然と得点力が高まり、本試験でも対応できるようになるでしょう。
多くのテキストや参考書には重要度が記載されているので、重要度の高い分野・単元に関しては意識的に時間を割いて勉強してみてください。
暗記に頼った勉強をしない
学ぶ内容が内容が難解だと、ついつい暗記に頼った勉強をしてしまいがちです。
しかし、暗記に頼った勉強をしていると下記のようなデメリットがあります。
暗記に頼った勉強のデメリット
- 本質的な部分を理解できない
- 応用問題に対応できない
- 暗記するために労力と時間を使う
- 本番でド忘れしてしまうと終わり
つまり、着実に得点力を伸ばすためには、暗記に頼るのではなく本質的な内容を理解することが重要です。
社労士試験で学ぶ内容は難解ですが、我慢して「納得できるまでテキストを読む、調べる」ことを意識してみてください。
予備校や通信講座を利用する
社労士試験は合格率6%程度の難関試験なので、独学はおすすめしません。
- 独学で勉強を進めていて、手応えをつかめていない方
- 既に独学で試験を受けて不合格になったことがある方
上記に該当する場合は、質の高い勉強を集中力を保って継続するためにも、予備校や通信講座の利用がおすすめです。
勉強の費用を抑えたいからといって、不合格を繰り返してしまうと時間的にも精神的にも辛くなってしまいます。
予備校や通信講座は、独学よりも費用がかさんでしまうデメリットがありますが、圧倒的に効率よく勉強できる強みがあります。
そのため、確実に合格を目指したい方は、予備校や通信講座の受講を前向きに検討してみてください。
奇問・難問は捨てる
社労士試験では、毎年数問は難易度が異常に高い奇問・難問が出てきて、今まで学んだことが内容な内容に直面する事もあります。
勉強したことがない分野からの出題は、いくら時間を割いても正解できる可能性は低いです。
そのため、貴重な試験時間を有効活用するためにも、奇問・難問は捨ててしまうことをおすすめします。
普段の勉強の中で、「これは出題頻度も低く、難易度が高いから捨ててしまおう」という判断力を培うこともおすすめです。
苦手科目を無くす
社労士試験には科目ごとの足切りがあるため、苦手科目が多ければ多いほど不合格になるリスクは高まります。
そのため、できる限り苦手科目をなくした状態で試験本番を迎えられるように仕上げることが重要です。
苦手科目を克服するための勉強は労力やストレスが伴いますが、合格するためにも踏ん張って克服しましょう。
「足切りのせいで1点に泣いた」という受験生は非常に多いため、苦手科目は重点的に勉強しておくことをおすすめします。
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社労士試験に向けたおすすめ生活習慣
最後に、社労士試験の合格に向けておすすめの生活習慣を紹介していきます。
特に、忙しい社会人の方は「仕事と勉強の両立」という高いハードルがあるので、生活習慣から意識してみると良いでしょう。
早起きして勉強する
朝の時間は、脳がフレッシュな状態で誰にも勉強の邪魔をされないため、非常に勉強向きです。
暗記系の勉強を行うにしても、条文の理解などを行うにしても、フレッシュな状態で勉強することで知識が脳に定着しやすくなります。
逆に、仕事帰りの疲れた状態だと、パフォーマンスの低い勉強になってしまいがちです。
「早寝早起き」を習慣化することで、勉強時間を多く確保できるメリットも期待できるため、朝の時間を勉強に充ててみることをおすすめします。
社会人の人は残業をしない
残業が常態化していると、下記のようなデメリットがあります。
- ゆっくり休む時間が減る
- 疲れているので帰りの電車で勉強する気が起きない
- 寝る時間も遅くなってしまう
- 早起きできず勉強に充てる時間が減る
繁忙期などの特別な事情がない場合は、残業を止めて「生活習慣を整える」「勉強時間を確保する」ことを意識することをおすすめします。
社会人の方にとって、「仕事と勉強を両立するための時間管理」も重要になってくるため、仕事の進め方にも意識も向けてみてください。
SNSを見ない
TwitterやInstagramなどのSNSは中毒性があり、勉強中についつい見てしまう方も多いです。
しかし、SNSを見る時間は「生産性が無い」ため、勉強時間にそっくりそのまま置き換えることをおすすめします。
難関な社労士試験に合格するためには、少しでも多くの勉強時間を確保する必要があるため、SNSを見て時間を浪費するのは悪手です。
情報収集の為、モチベーション維持のために勉強アカウントを作る方もいらっしゃいますが、情報収集のつもりがうっかりのめり込んでしまう恐れもあるため注意しましょう。
それでもSNSをやりたいという方は、発信だけ行う、必要な人だけをフォローしておく等メリハリをもって使用するようにしましょう。
社労士試験に受からない人の特徴まとめ
社労士試験に受からない原因や理由はいくつかあるため、それらを避けることで合格できる可能性は高まります。
隙間時間を有効活用し、勉強の量と質を意識することで、着実に合格するために必要な知識を習得できるでしょう。
また、勉強方法だけでなく、残業をやめる・早寝早起きするなど勉強するための生活習慣を身につけることも効果的な対策となります。
こちらの記事で紹介した社労士試験に受からない原因や理由を参考にしながら、効果的な勉強ができるように意識してみてください。