司法試験・予備試験の論文式試験の対策は、答案用紙へ慣れておくことも重要です。
回答のルールや適切な文字の量を覚えて、実力を発揮することが重要と言えます。
しかし、回答用紙の形式や、答えを考える時間の目安に迷うこともあるでしょう。
この記事では、論文式試験の答案用紙の書き方や、有効的な勉強方法を紹介します。
これから司法試験の対策を始める人にも、おすすめの内容です。
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予備試験の問題文の長さ
論文式試験の問題文は、約1,500〜4,500字です。
予備試験論文式試験では以下の解答を作成します。
- 法律基本科目(7科目)
- 法律実務基礎科目(2科目)
- 選択科目(1科目)
各科目ごとに、予備試験の問題についてまとめました。
法務省の公式ホームページでは、司法試験予備試験サンプル問題がチェックできます。
出典:法務省 公式ホームページ 司法試験予備試験サンプル問題の公表について
1.法律基本科目
予備試験・論文式試験で配布される問題用紙のサイズは、A4サイズ(見開きA3)です。
民法の論文式試験は、問題用紙2ページ分です。
文字数にすると約2,000字と考えてください。
他の法律基本科目の問題も、2ページ程度のものが多いです。
参考:法務省 公式ホームページ 令和5年司法試験予備試験問題 論文式試験問題集[憲法・行政法]
2.実務基礎科目
法律実務基礎科目(民事・刑事)は、問題用紙4ページ分が出題されます。
文字数で換算すると、約4,500文字です。
法律実務基礎科目のこれまでの問題も、民事・刑事にかかわらず4ページ程度のものが多くありました。
参考:法務省 公式ホームページ 令和5年司法試験予備試験問題 論文式試験問題集[法律実務基礎科目(民事・刑事)]
3.選択科目
選択科目(倒産法)の問題は、問題用紙1ページ分程度です。
文字数にすると、およそ1,500文字前後といえます。
予備試験の選択科目の論文式試験は、いずれも1ページ程度のものが多いです。
問題文の長さは、法律実務基礎科目が最も長く、選択科目が最も少ないことが分かりますね。
参考:法務省 公式ホームページ 令和5年司法試験予備試験問題 論文式試験問題集[倒産法]
司法試験の問題文の長さ
司法試験の問題文の長さを紹介します。
司法試験の論文式試験では、以下の解答作成が必要です。
- 法律基本科目
- 選択科目
それぞれの問題文について確認しましょう。
法律基本科目
司法試験の論文式試験は、A4サイズ(見開きA3サイズ)です。
民法は、問題用紙3ページ分の出題がされます。
文字数に換算すると、およそ3,300文字程度でしょう。
法律基本科目の行政法は、問題用紙6ページ分およそ7,000文字の出題です。
司法試験論文式試験の中で最も長い問題文ということに注意しましょう。
参考:法務省 公式ホームページ 令和5年司法試験問題 論文式試験問題集[公法系科目第1問]
選択科目
司法試験論文式試験の選択科目は、問題が2問あります。
倒産法の問題は、2問合計で解答用紙は約4ページです。
文字数に換算すると、およそ4,000文字程度と考えられます。
司法試験の問題文の方が、予備試験の問題よりも長い傾向です。
参考:法務省 公式ホームページ 令和5年司法試験問題 論文式試験問題集[倒産法]
司法試験の答案(解答)用紙枚数・ダウンロード
引用:法務省 公式ホームページ 令和5年司法試験予備試験の実施について 短答式試験答案用紙
司法試験では、以下の答案用紙が配布されます。
- 法律基本科目は1問につきA4の答案用紙8枚
- 選択科目は1問につきA4の答案用紙4枚
法律基本科目は各科目120分、選択科目は180分で解答しなくてはなりません。
解答の文字数は、2,000~4,000文字程になることがほとんどでしょう。
ただし、解答は個人によっても異なるため、文字数が上下します。
答案用紙の1ページは、23行です。
参考:法務省 公式ホームページ 令和5年司法試験の実施について
予備試験の答案(解答)用紙枚数・ダウンロード
予備試験ではすべての科目で、1問につきA3の答案用紙1枚が配布されます。
答案用紙は両面印刷なので気を付けてください。
予備試験の答案は、以下の時間内に完成させましょう。
- 法律基本科目(民法・商法・民事訴訟法まとめて)210分
- 刑事系及び公法系(刑事系は刑法・刑事訴訟法を、公法系は憲法と行政法をまとめて)140分
- 法律実務基礎科目(民事実務と刑事実務をまとめて)180分
- 選択科目70分
おおむね1,000〜2,000文字程度になることが多いです。
ただし、解答の文字数は、受験者によってバラつきがあるでしょう。
予備試験の試験答案用紙1ページは、短答式と論文式どちらも22行です。
令和5年(2023年)予備試験試験答案用紙のDLは法務省の公式ホームページから可能です。
参考:法務省 公式ホームページ 令和5年司法試験の実施について
司法試験論文式試験の答案用紙の入手方法
論文式試験ですが、自分で対策しようとした際に答案用紙はどこから入手するのが良いのでしょうか。
受験生の方が多く活用している方法を調査しました!
解答用紙の主流は無料のダウンロード
従来では司法試験の解答用紙を購入して対策を行う方が多かったですが、現在は異なります。
答案用紙は無料でダウンロードすることができるため、ご自身で印刷をして好きなだけ活用することができるのです。
以前と比較して費用といった負担なく学習を進めることができるため、受験者から見れば嬉しい現状かもしれません。
具体的にはどのような場所からダウンロードできるのでしょうか。
解答用紙のおすすめ入手方法
司法試験の解答用紙を入手するにあたって、いくつかの方法が考えられます。
インターネット経由でダウンロードが可能な物をまとめており、特徴なども併せてご紹介いたします。
入手方法 | 特徴 |
---|---|
法務省 | ・本番で使用される解答用紙 ・科目別で使用が可能 |
アガルート | ・A4サイズで使いやすい ・科目関係なく使用が可能 |
どちらの解答用紙もそれぞれに特徴があり、ご自身にあった答案用紙を選んで使用されることをおすすめします。
司法試験の答案用紙について
まずは、司法試験においての解答用紙の用途や重要性などをご紹介します。
司法試験の理解がまだ少ない方にとって非常に有益な情報となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください!
解答用紙は論文式試験で使用する
司法試験における解答用紙は、論文式試験で使用されるものとなっております。
短答式試験とは異なり幅広く深い知識に関して、論理的なアウトプットが求められるのが特徴です。
【2024年司法試験 論文式試験スケジュール】 | ||
---|---|---|
7月10日(水) | ・選択科目 ・公法系科目第1問 ・公法系科目第2問 |
|
7月11日(木) | ・民事系科目第1問 ・民事系科目第2問 ・民事系科目第3問 |
|
7月13日(土) | ・刑事系科目第1問 ・刑事系科目第2問 |
論文式試験では1科目あたり8枚の解答用紙が与えられ、各科目2時間の間に答案用紙へ記入することとなります。
司法試験の論文式試験について基本的な情報をご紹介しましたが、難易度などはどうなっているのでしょうか。
論文式試験の難易度は最も高い
3ステップある司法試験の中でも、論文式試験は最も難しい試験として受験生を苦しめています。
その理由として挙げられるのは解答用紙の書き方が無限大にあるという点であり、短答式とは大きく異なる難しさがあるのです。
法的な知識があるだけでは解決できず、答案用紙でどう意見を展開するかという論理性が求めれるでしょう。
こういった理由から論文式試験に苦手意識を持つ方も非常に多く、実際にはどのような点を見られているのでしょうか。
論文式の採点基準について
受験者が書いた解答用紙は、複数の採点者によって様々な観点から得点の算出が行われます。
法的な解釈はもちろん論理的な文章を構成する力が問われる試験であり、レベルの高いアウトプットの精度が求められるのです。
優秀 | 良好 | 一応の水準 | 不良 |
---|---|---|---|
50点~38点 全体の5%程度 |
37点~29点 全体の25%程度 |
28点~21点 全体の40%程度 |
20点~0点 全体の30%程度 |
引用:司法試験予備試験論文式試験の採点及び合否判定等の実施方法・基準について
平成29年度に試験委員会から発表された情報では、論文式試験の得点による区分と目安の割合がこのように発表されていました。
マルチな能力を試される司法試験ですが、少しでも多くの得点を得るためにはどのようなミスを克服する必要があるのでしょうか。
司法試験の解答用紙でやりがちなミスと注意点
非常にハイレベルな知識が求められる論文式試験ですが、実際の解答用紙で起きがちなミスとしては何が考えられるのでしょうか。
また高得点へつなげる答案用紙で意識すべきポイントについてもご紹介いたします。
前提として体裁の軸を定めておく
司法試験では、答案用紙を書く際にいくつか注意すべき点が存在しています。
以下のルールから外れてしまうと意識していない部分で点数を落としてしまう可能性があるため、注意が必要です。
・空白(字下げ)は空けず解答する
・黒のボールペンを使用する
・解答中に空白の行を挟まない
・文字の訂正は二重線を用いる
・名称は略さない
既にご存知かもしれませんが、文体や訂正や略称などの禁則事項には必ず目を通して解答用紙に臨むようにしましょう。
こういった基本的な事項を踏まえた上で、特に起きがちなミスとしては何があるのでしょうか。
「途中答案」に要注意
司法試験の解答用紙で起きる大きなミスとして考えられるのが、途中答案です。
その名の通り自分の意見の途中で答案用紙が終わってしまうことで、司法試験の合格可能性を大きく下げてしまう原因になります。
しかし毎度毎度自分で思うけど起案遅いのよ私。神が降りてこないと文章かけない、決断もできない。降臨待ち。
司法試験も半分以上が途中答案やったもんな。受かっちゃいけなかった。— ざんねんねたろう (@roughsketching) January 4, 2023
原因としては答案構成が遅いことや問題ごとの時間配分など様々な理由が考えられます。
満足できる解答用紙を作るためにはどのような対策を行うのが有効なのでしょうか。
司法試験で最高の解答用紙を作る対策法は?
合格に近づく解答用紙に近づくための方法として、ご自身にあった段階別に対策を進めていくのがおすすめです。
先述した起案や時間意識を一度に身につけるのは難しく、一つずつできることを増やしてみてはいかがでしょうか。
・問題から課題を発見する能力
・構成を考えて解答するスピード
・他の問題のボリュームも加味した時間構成
限られた司法試験の時間を最大限に使うために、「課題発見と構成は◯分でする!」といったようなマイルールを定めてみてはいかがでしょうか。
納得できる答案用紙を本番でもしっかりと作成するためにも、万全の対策を行ってから試験に臨んでください!
ただもっと本格的な対策をしたい方であれば、通信講座を活用してみてはいかがでしょうか!
本格的な論文式対策ならアガルート
独学での対策が困難を極める司法試験ですが、ここ数年で受講する方が増えているのが効率的に学習できる通信講座です。
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【2024年】アガルートの司法試験・予備試験講座の口コミ・評判は?費用や合格率・受講生からの評価を解説
司法試験では問題文の読み解きと答案の出来が結果を左右する
今回は司法試験における解答用紙について、その重要性や注意点などをまとめてご紹介いたしました。
論文式試験は司法試験の中でも最難関であり、答案用紙の出来が合否を大きく左右します。
ご説明したような注意点も踏まえて、ぜひ本番でベストな成績が出せるように対策を行ってみてはいかがでしょうか!
現在では答案用紙の無料ダウンロードが可能ですが、より本格的な対策を行いたい方は通信講座のご利用もぜひご検討ください!