検察官は法律の専門家として、検察庁で日々忙しく働いています。
そんな忙しい毎日を送っている検察官の1日のスケジュールの流れは一体どういった生活や業務を行っているのでしょうか?
検察官は国家公務員ですが、今回は多忙と言われているこの職業に関しての、1日の流れや毎日行われる業務などのスケジュール、勤務時間などについてご紹介します。
検察官の1日を見ていきましょう。
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検察官の日常業務
検察官の役割は複雑な業務が多く、また非常に忙しいスケジュールで、毎日を送っているイメージがあります。
まず1日の流れに関して、基本的な検察官としての毎日行わなければならない業務とはどんなものがあるのでしょう?
検察官の毎日の業務のスケジュールや流れについて詳しくご紹介します。
検察官の刑事事件の手続きの流れ
検察官日常を把握する為には、まずは検察官が行う業務の流れを見ていきましょう。
刑事事件での手続きの流れは以下の3通りになります。
捜査→ | 公判→ | 裁判終了後 | ||||||
警察 | 検察 | 起訴 | 公判請求 | 公判 | 判決 | 刑執行 | 出所・仮釈放など | |
略式請求 | → | 略式命令 | ||||||
不起訴 |
裁判所は8時半には開いていますが、裁判は平日の昼間にだけ行われ、通常は朝の10時・昼の13時の2回となります。
検察官の主な業務
検察官は犯罪に関する捜査を行い、公訴するかしないかを判断し、公判での立ち会いや法律で犯罪を証明する事が主な業務の流れとなります。
検察官の日常的な業務は以下のようになります。
- 被疑者への取り調べ
- 被害者・目撃者の取り調べ
- 証拠収集・調査
この3点が主な業務となっていて、日々検察官は刑事事件の真相解明の為に努力しています。
この業務はどんな内容の事件であっても必ず行われ、10日間以内での捜査となり、迅速に解決していく必要があります。
そしてその期間は最長でも留意請求後の10日間延長で、合計20日間までに被疑者を起訴するのか釈放かの決断を出さなければならないのです。
また、接見禁止が認められた場合は、面会に関しても弁護人以外は不可能になります。
限られた期間の中で非常に重要な決断をしなければならないので、検察官の責任は重く業務のスケジュールも計画的に立て、慎重に検討しなければなりません。
任官直後の検事
検察官は刑事事件についての調査や警察機関への指揮、刑事事件の立ち会いなど捜査公判に関する実務は一人で行わなければなりません。
任官直後は指導担当の検事に教わりながら、供述調書の作成や留意請求・捜査などの業務を行います。
取り扱う事案に関しては主に司法修習で教わってきた、単独での暴行や傷害事件・無銭飲食などの事件を担当します。
そして業務に慣れてくると少しずつ強盗致傷や共犯事件などの法律に関する認定の難しいような事件を扱うようになっていきます。
実務に関しても、犯罪事件では誰が実行したのか、その他被疑者と実行者の関係性や共謀する理由などそれぞれの役割や理由について考える業務が増えてきます。
そうして徐々に難しい事件を扱うようになり知識をつけていくのです。
検察官の勤務形態
検察官の勤務形態についてあまり知られていない事も多く、一体どういった勤務形態を送っているのでしょうか?
多忙な検察官は一体どんな風に休みを取ってスケジュールを立てているのか?検察官の転勤についてもまとめています。
検察官の勤務時間
検察官の勤務時間は基本的には公務員と同じ9時~17時までとなり、土日祝日は休日となります。
しかし、検察官の業務は自分だけの業務ではない事や、事件によって大幅にかける時間が変化するので、基本的には休日返上で働く事も多く、深夜まで勤務するという検事も少なくありません。
検察官は勤務時間と事件解明の進み具合に関して、時間がかかっているのに進展があまりない場合には検証されるのです。
近年では検察官は人手不足の傾向にあり、休日・深夜の呼び出しも多くなっていて、個々がいくつもの業務を抱えている為、忙しいのが常態化しています。
検察官は転勤が多い
検察官の特徴として転勤が多いというものがあります。
検事は大体2年~3年おきに転勤があり、行先は全国となる為、家族がいる場合には様々な手続きや準備など忙しくなります。
行先は大半が高検や地検などの検察庁となりますが、その他では法科大学院への派遣や法務局の各部、司法研修所の教官業務などもあります。
検察官は毎年転勤に関する希望地などの資料を作成して、幹部から法務省の大臣官房人事課まで提出する必要があります。
検察庁について
検察庁は基本的に土日祝に閉庁しているので、取り調べが土日に行われる事は通常はありません。
被害者・目撃者に関しては土日でも検察官が取り調べを行う事があります。
検察庁は午前10時または午後2時に呼び出しを行う傾向にあります。
被疑者の取り調べは基本的に平日に行われます。
検察官の業務への心掛け
日々忙しい生活の中でも事件をできるだけ早く処理し、次の担当業務の処理期間の余裕がある場合には休暇を取ったり、早めに自宅へと帰宅するようにとストレスや疲労を溜めないように自己管理を心がけています。
これは弁護士にも言える事ですが、弁護士の業務は組織間ではなく比較的調整しやすく、それに反し検察官は組織の中で活動している為に、思うように休息を取る事は困難な状態なのです。
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検察官の1日
検察官の毎日の業務は通常業務を含め、転勤や担当事件によって大きく左右されます。
しかし、日々それぞれの検事が職務を円滑に行うためのスケジュールを意識しています。
検察官の1日を見ていきましょう。
検察官の1日の流れ
午前にやるべき業務とは
検察官は一般の公務員と同じで、8時半に各検察庁へ登庁し、業務を開始します。
主に取り扱う刑事事件に関する調査資料を確認していき、頭の中でしっかり公判の準備をするのです。
検察官は基本的にゆっくり時間を確保する事は難しいので、大半の検察官はそれまでに準備を完了しています。
検察官の業務で最も重要な業務は捜査で、捜査の殆どは取り調べとなるので、その調書を慎重に検討し、取り調べでの様々なシミュレーションを行います。
検察官は取り調べに時間をかけないように、しっかり頭の中に調書を入れて、何が嘘かそうでないかを判断しておき、捜査をスムーズに行わなければならないのです。
被疑者が来たら取り調べを開始し、捜査を終えたら次はその事件での被疑者を起訴するかどうか判断しなければなりません。
起訴する為には所属部署の上司に認定される必要があり、その事件の説明資料を作成し提出します。
ランチタイム~退社
検察官のお昼の休憩は12時~13時となっているので、昼食を取ります。
異動先である場合は外食する機会が多く、立ち会いをする事務官を一緒に近場で外食する事が多く、検察官は調査を行う為にも地域の人との関わりを意識しています。
そうして日々検察官は職務意識高く、自身の担当する業務をこなしています。
基本的には17時までの業務スケジュールとなりますが、退社時間は事件や取り調べによって業務の流れも大幅に時間に変化があります。
転勤が決まる日は?
転勤が決定している検事は任官順に次席検事室まで呼び出しの連絡が来ます。
転勤先で2年が経過している場合は新たな異動となる為、午前中は業務を入れないように執務室での連絡を待ち、電話がなければ異動はありません。
呼び出された場合は次席検事室で異動の行先を告知され、異動先の情報を法務検察内で発表されます。
異動先では人により所属が様々で、想像以上に軽いものから重職まで幅広く異動先が変化します。
異動が決定される1日は検事にとっても緊張する1日となっています。
検察官が生活で気を付ける事とは?
検察官は事件を扱う立場にあり、法に沿って処分を決定するという職業上、人からの恨みや命を脅かされる事態も予測し、日常生活でも気を付けなければなりません。
普通に生活していれば職業について問われる場面も多く、そういった場合には公務員と返答する事を心がけたり、自分自身の事をあまり話さないように意識されている検察官が多いと言います。
検察官の1日のスケジュール!仕事の流れや勤務時間まとめ
検察官の1日と勤務時間やスケジュール、仕事の流れについてご紹介しました。
検察官という職業の日常業務も色々な業務や流れがありましたね。
普段あまり知られていない検察官の日常生活ですが、限られた期間で職務の遂行をして更なる新たな業務へと日々、責任の重い仕事を抱えています。
検察官の仕事は国家公務員の中でも特別な業務ですが、自己管理を徹底し、厳しい環境の中で複数の複雑な業務スケジュールを日々行っている検察官はさすがとしか言えません。