司法試験合格には法科大学院に通う方法だけではなく、予備試験への合格するルートがあります。
予備試験ルートによって司法試験合格を目指す人の中には、「どれくらいの勉強時間をかければ合格できるの?」「社会人でも働きながら勉強しても間に合うの?」と気になる方もいるはずです。
予備試験合格したからと言って必ず司法試験にも合格するとは限りませんが、試験を突破するには綿密なスケジュールと学習時間の確保が必要となります。
そこで今回は、司法試験合格までの目安の勉強時間や合格率、勉強方法について詳しくご紹介します。
これから司法試験合格にチャレンジする方はぜひ参考にしてみてください。
- この記事で分かること
- 司法試験に合格するのにかかる勉強時間の目安
- 司法試験合格者の1日の勉強時間
- 司法試験に最短で合格するための勉強のポイント
- 司法試験の試験種別の勉強方法
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司法試験の勉強はいつから始めるべき?
司法試験を受験するためには、予備試験に合格するか法科大学院を修了しなくてはなりません。
司法試験に合格するために必要な勉強時間はどちらのコースを選ぶかによっても若干変わってきます。
しかし、一般的には司法試験の受験者の平均勉強時間は合計で5,000~8,000時間だと言われています。
予備試験合格の場合
司法試験を受験するためのルートの1つ目は、予備試験に合格することです。
予備試験に合格するために必要な勉強時間は、1,000時間〜5,000時間だと言われています。
短くても1年前には予備試験対策の勉強をスタートしましょう。
中には10,000時間以上の勉強を経て合格する方もいるため、一概に勉強時間を述べることはできませんが、確実に言えることは予備試験合格には膨大な勉強時間が必要だということです。
予備試験合格を目指す場合、長期的な学習を覚悟しなくてはならないでしょう。
法科大学院生・既修者の場合
法科大学院生は修了することで司法試験の受験資格を得られます。
法学の既習生なら2年の学習が必要と考えてください。
もちろん四六時中司法試験の勉強をしているわけではありませんが、大学院の授業に加えて試験対策も行う必要があるため、1日の多くを勉強時間に費やすこととなるでしょう。
予備試験ルートの場合は2,000時間が目安でしたが、法科大学院ルートの場合は3,000時間〜6,000時間ほどの勉強時間は見込んだ方がいいでしょう。
これまで法科大学院ルートで司法試験を受験する場合、修了しないと受験資格を得られませんでした。
しかし2023年からは、所定の単位を取得し、1年以内に修了見込みであれば受験資格を得られるようになります。
つまり既習生なら2年次から受験が可能です。
これにより法科大学院ルートのデメリットの1つである、時間的コストの面がいくばくか改善されることでしょう。
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法科大学院生・未修者の場合
法科大学院生・未修者は3年以上前から司法試験対策をしましょう。
3,000時間〜6,000時間の勉強量が必要と考えてください。
法科大学院生・未修者は、3年次から司法試験の受験資格が得られます。
ただし、法科大学院に進学しても、基礎学力がないと進級や修了が難しい可能性に気を付けましょう。
実際に、未修者の留年率が非常に高い法科大学院もあります。
司法試験合格までに必要な勉強時間は2000時間から5000時間
司法試験合格までに必要な勉強時間は2000時間から5000時間です。
しかし、司法試験合格者には難関大学の法学部出身者などの法律既修者が多く含まれることが影響していると推察されます。
未修者が司法試験合格を目指す場合、法科大学院ルートでは最短で5~6年、予備試験ルートでは最短で2年程度が目安です。
予備試験ルートは、法科大学院ルートのように課程を修める必要がありません。そのため、短期間での合格を可能にしています。
予備試験ルートであれば高校生でも受験可能なため、令和5年度には16歳の最年少合格者が誕生しているのも特徴です。
勉強に充てる時間(可処分時間)が長い学生の方が、司法試験合格までの期間が短く、働きながら受験する社会人の方が時間がかかる傾向にあります。
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司法試験に合格するには一日に何時間勉強すればいい?
3年での合格を目指す場合は、1日に最低でも4~5時間程度勉強しましょう。
司法試験合格を目指すためには、最低でも3,000時間程度の勉強時間の確保がおすすめです。
予備試験合格者は、法律に関する知識の基礎がある程度固められているでしょう。
しかし、勉強時間を重ねることにデメリットはありません。
他の受験者に差をつけるためにも、一日にクリアしたい勉強時間はある程度決めてください。
司法試験合格者の1日の勉強スケジュール
法科大学院や大学の法学部に在籍している方は、普段から授業で法学を学んでいます。そこにプラスして大体の方は毎日4~5時間勉強し、授業がない日は10時間くらいは勉強しているでしょう。
法科大学院ルートは3,000〜6,000時間の学習が必要なため、平日5時間、休日10時間なら1年で2.340時間、2年間で4,680時間が確保できます。
既習生なら2年間の在学で4,680時間、未習生なら3年で7,020時間が確保できるため合格に必要な勉強時間に足ります。
法科大学院は夜間部もあり、社会人の場合は夜間部に通うこととなり、日中は仕事があるためさらに厳しいスケジュールで学習を続ける必要があります。
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学生の1日の勉強スケジュール
学生が司法試験の合格を1年で目指す場合、ほとんどの時間を勉強に費やなければならず、生活リズムを勉強に合わせる必要があります。
ただし、単に勉強時間を確保するだけでは不十分です。
講義を聴いたりテキストを読むだけでは知識の定着が難しいため、アウトプットの時間も重要です。
短答問題の解答や論文の作成など、アウトプットを通じてバランスよく学習を進めていきましょう。
はじめはインプットに重点を置きますが、徐々にアウトプットに移行することで知識を定着させ、法律の考え方を身に付けることができます。
社会人の1日の勉強スケジュール
社会人受験生は、限られた時間の中で勉強を進めるために不安を感じることもありますが、毎年合格者が誕生しているのも事実です。
長期的な視野でスケジュールを立てることが重要で、勉強時間と合格の直接的な関係性はないことを理解しなければいけません。
平日には3〜4時間、休日には10時間ほどの勉強時間を確保することができれば、数年の間に十分な勉強時間を確保できます。
勉強にはムラがあると合格が難しくなるため注意が必要です。
とくに社会人受験生は、強い覚悟を持って勉強時間を確保するためのルールを作ることが重要です。
例えば、「疲れていても完全に休む日は作らない」など自身の中でつねに学習する習慣を身に付けるようにしましょう。
なお隙間時間の活用も重要で、通勤時間などを活用して短い時間でも勉強に取り組むことが合格につながります。
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司法試験に最短で合格するためのポイント
ここでは、司法試験の勉強のポイントについて紹介します
- 予備試験ルートを選ぶ
- 毎日必ず勉強する習慣をつける
- インプットとアウトプットを効率的に繰り返す
- 合格年度の設定をする
- 過去問を攻略する
①予備試験ルートを選ぶ
予備試験には受験資格がないため、予備試験経由なら最短3年で弁護士になることができます。
予備試験学習(1年) + 司法試験学習(1年) + 司法修習(1年) =3年
高校3年生の時に予備試験に合格し、18歳で司法試験合格を果たした方もいるためこの場合は最短19歳で弁護士資格を得られることになります。
予備試験ルートのいいところは、年齢は実力に関係なく司法試験合格のチャンスがあるところでしょう。
予備試験ルートの場合、先ほども述べたように合計で5,000〜8,000時間の勉強時間が必要です。
平日に4時間、休日に8時間の勉強をした場合1年間で1,872時間の勉強時間が確保できます。
大学生の場合は長期休暇でさらに勉強できますが、社会人の場合はそこまで長期休みはないため、おおよそこれくらいの時間とみていいでしょう。
この場合予備試験対策2年間で3,744時間、その後1年の司法試験対策で合計5,616時間の学習時間となります。
予備試験ルートの場合、勉強時間目安の最低時間5,000時間を達成するには3年間の学習を要することになります。
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②毎日必ず勉強する習慣をつける
司法試験を合格するためには毎日少ない時間でも勉強することが大切になってきます。
司法試験は科目数が多く、暗記量が膨大となっており1日に詰め込んで学習すると学習効率が悪くなってしまいます。
そのため、毎日少ない時間でも学習し続けることが重要となってくるので、仕事の合間や寝る前などの時間をルーティーン化して学習時間を確保するようにしましょう。
また、まとまった時間が取れる日はしっかり勉強時間を取って対策を行って下さい。
③インプットとアウトプットを効率的に繰り返す
司法試験はインプットとアウトプットを効率的に繰り返すことが学習のコツとなっています。
インプットで膨大な知識を暗記するだけでは記憶力の定着の効率が悪く、分かった気になってしまいます。
インプットしたものはアウトプットを行うことで強い記憶の定着を行うことができます。
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④合格年度の設定をする
司法試験は1年に1回開催される試験となっていますが、社会人の方が1年で合格するのは現実的に厳しいものとなっているので、自分が何年後の試験に合格したいのか設定する必要があります。
自分の学習効率や学習進捗度を考えて、合格年度を決めるようにしましょう。
早い段階で基礎を抑えて、しっかり定着させることを意識して学習してようにすると良いですね。
⑤過去問を攻略する
司法試験は、知識の量だけでなく、具体的な事案に法律を適用して解決する能力を問う試験ですので、知識が事案と結びつかなければ問題を解けません。
法律の学習は抽象的であり、アウトプットを通じて記憶に残りやすいといった面もあります。
試験の勉強時間ではアウトプットを重視し、インプット2に対してアウトプット8の配分が望ましいといわれています。
アウトプットを意識したインプットの学習が必要なので、さまざまなテキストの演習を解くよりも過去問を繰り返し解くことが重要です。
⑥通信講座を利用する
既に軽く述べましたが、社会人で司法試験合格を目指すなら通信講座の利用は必須と言えます。
試験範囲の膨大さやスケジューリングの難しさ、論文式試験の対策が取れないことなどから、独学で試験合格を目指すのは至極困難な道のりです。
通信講座の多くは学習計画やカウンセリングなどのサポートが整っており、論文式試験対策も十分に行えます。
限られた時間を有効に使い、試験合格に近づきたいのであれば通信講座を利用するべきでしょう。
効率的に学習するならアガルートがおすすめ
司法試験に最短で合格するなら、アガルートがおすすめです。
必要な知識のみを学べる合格カリキュラムで、最短ルートで合格を目指せます。
予備試験ルートや法科大学院ルートどちらにも対応しているので、進路に迷っている方はまずは受講相談してみましょう。
最大30%OFFになる割引制度があるので、受講料を抑えたい方にもピッタリです。
また、アガルートは合格実績が高く、以下のように元プロ野球選手の宮台選手がアガルートで受講して、法科大学院に合格しています。
受講の様子や勉強方法など、気になる方は以下のインタビュー動画を参考にしてください。
司法試験合格には計画立てて学習することが大事
今回は、司法試験合格に必要な勉強時間や勉強のコツなどについてご紹介してきました。
司法試験に合格するための平均勉強時間は2000時間から5000時間だと言われており、予備試験ルートだと学習時間を短縮できます。
予備試験ルートは経済的コストを減らせるだけではなく、実際の司法試験に合格しやすい傾向にあるなどメリットがたくさんあります。
ただし予備試験ルートは合格率が4%とかなり難易度が高いので、相当な努力が必要となります。
司法試験合格には時間がかかるため、なるべく早めに始めた方がいいでしょう。
司法試験講座を開講する通信講座も増えてきているので、ぜひチェックしてみてください。
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