最近では様々な資格取得を目指す方が増えており、特に司法試験合格に向かって行動している方も多く見られているようになりました。
そんな方々の中には「法科大学院に入るメリットってなんだろう…」「予備試験受験との違いは?」のような疑問を感じた方も多いはずです。
今回は法科大学院を卒業することのメリットなどを、実際のデータに基づいてご紹介します!
司法試験に効率よく合格するための秘訣もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください!
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法科大学院と予備試験は、どちらも合格のためにかなりの対策を行わなくてはなりません。
アガルートの「予備試験最短合格カリキュラム」なら、予備試験と法科大学院、どちらの合格も狙うことができます。
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法科大学院を卒業するメリット
まず始めに、法科大学院を卒業することのメリットをご紹介します。
法科大学院に通おうか迷っている方であれば必見です!
法科大学院のメリット①:卒業=司法試験の受験資格
司法試験を受験するためには、時間と費用をかけて「法科大学院を卒業する」か、難易度の高い「予備試験を受験」して受験資格を得る必要があります。
合格率3〜4%の予備試験をくぐり抜けるのは難しいですが、法科大学院は修了することで自動で受験資格を得られるためかなり大きなメリットです。
司法試験と予備試験の両方を受験するとなるとかなりのプレッシャーとなるため、司法試験対策に専念できることは有利ともいえるでしょう。
法科大学院のメリット②:研究者・実務家による指導
法科大学院の講義で教壇に立っているのは法律領域のプロであることはもちろん、様々な学会に属して公的な活動を行っている実務家です。
また他にも外部の実務家を招いてお話を伺う機会もあり、自発的に行動すれば成長できるチャンスが多数設けられています。
講師・実務家との距離が近いため縦のつながりが形成でき、司法試験合格後の長期的な視野で見ても大きなメリットでしょう。
法科大学院の最大のメリットは、研究者や実務家と知り合いになれることだろう。
私の頃は、橋本博之教授をはじめとする教員に加え、原田國男元裁判官(無罪で有名。元調査官)、前田巌裁判官(暴走族判決の調査官)、篠原勝美元知財高裁長官(元調査官)など、それはそれは豪華なメンバーだった。— 伊藤たける|憲法マニアの弁護士@とやま移住者 (@itotakeru) January 22, 2021
法科大学院のメリット③:同じ志の仲間と出会える
試験合格に向けた学習は自分との戦いであり、極めてストイックな意志を持たなくてはなりません。
法科大学院では同じように司法試験合格を目標とする仲間に出会えるため、お互いに助け合いながらモチベーションをあげていけるでしょう。
授業でも、他の学生の意見を聞いたり交えたりして、新たな発見をすることもできます。
独りにならずに司法試験合格を目指すことができるのは、とても法科大学院に通う大きなメリットです。
法科大学院のメリット④:夜間コースなら社会人も通える
法科大学院には夜間コースを用意しているところもあるため、日中忙しい方や社会人でも通うことができます。
予備試験対策では基本的に1人で学習しなくてはいけなくなるため、モチベーションの維持や学習の指針が立てづらい点があります。
法科大学院であれば講師や仲間と同じ環境で学習することができ、学習の継続につながります。
仕事を辞めずとも通うことができる夜間コースは、社会人にとって非常に大きなメリットでしょう。
法科大学院のメリット⑤:資格取得後を想像しやすい教育
一部の法科大学院では、民間企業の法務部や法律事務所で実務を学べる”エクスターンシップ”という選択科目が存在しています。
こちらでご紹介するのは、京都大学法科大学院で実際に開講されている「エクスターンシップ1」という実務選択科目の説明文です。
京都大学法科大学院では、学生が様々な法律実務の現場を実際に体験することのできる授業科目として、3つの種類の「エクスターンシップ」を開講しています。
そのうち「エクスターンシップ1」は、法律事務所(弁護士事務所)において、弁護士の日常の業務に触れ、その活動の実際を学ぶことができるものです。学生は、3年次への進級直前の春休み又は3年次の夏休み期間中に、受入れ先の法律事務所で、弁護士の指導・監督のもと、10日間、計80時間の研修を受けます。・・・
「エクスターンシップ1」では法律事務所が対象となっているようでしたが、他にもバリエーションが存在しており、卒業して司法試験に合格した後の就職にも有効です。
授業科目は入学する法科大学院によって異なるため、積極的に課外活動を行いたい方は入学前の情報収集を怠らないようにしましょう。
法科大学院のメリット⑥:法曹以外にも活躍の道がある
法科大学院の学生は全員が司法試験合格を目指すと思われるかもしれませんが、在学中に得た法律知識は一般企業でも役に立ちます。
企業からのオファーで就職が決まったり、法律知識を活かした部署に所属したりするなど就職の道は多岐に渡ります。
法科大学院に通ううちに法曹以外の道を目指したいと思った方、司法試験からシフトチェンジしたい方もそれまでの学習を無駄にすることなく活躍できるでしょう。
法科大学院のデメリット
法科大学院に通うことのメリットは上記のように様々なものがあります。
しかしデメリットも少なからず存在しており、法科大学院に通うことのデメリットは予備試験ルートで司法試験合格を目指すことで解消されることがあります。
メリットとデメリットを比較した上で、自分に合ったルート選択をすることが大切でしょう。
法科大学院のデメリット①:卒業しても司法試験合格率が低い
令和5年度の司法試験の結果を切り分けると、次のような表を作ることができます。
属性 | 総受験者数 | 最終合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
法科大学院生(合計) | 3,575名 | 1,454名 | 40.6% |
予備試験合格者 | 353名 | 327名 | 92.6% |
実際のデータを分析すると法科大学院に通って2~3年学んで卒業したとしても、約3~4割しか司法試験に合格できていないのです。
それに比べて既に厳しい篩にかけられている予備試験合格者の合格率は圧倒的で、司法試験もそのままストレートで合格している方が多くいます。
こうした現状を見て、法科大学院に行くよりも予備試験を受験した方が早くて効率的だと判断する方も多いのです。
ただ法科大学院を出たからと言って司法試験に合格できる分けじゃない。結構合格率低い。そこが医学部と違うところ。単純に就職の方が結果的に良かったなんて人いっぱい居ると思う。
—
SI (@MS13190083) February 16,
2020
法科大学院のデメリット②:時間的拘束
法科大学院に入学すると、法学既修者は2年・未修者は3年という長い期間で法学の勉強に打ち込むことになります。
先述したように、司法試験に合格できるかも分からないのに長い時間を法科大学院に投資するのは危険ではないか、と考える方が増えているようです。
これに比べて予備試験には受験資格がないため誰でも受験することができ、通信講座や予備校では1年での予備試験合格を目標とするカリキュラムを展開しているところもあります。
司法試験の受験資格は受験資格を得てから5年以内5回までと定められているため、法科大学院での学習を含めると最大で8年の時間を費やすことになり、デメリットであるとも考えられます。
法科大学院のデメリット③:金銭的な損失
また法科大学院のデメリットとして大きいのが、巨額となる学費です。
大学名 | 入学料 | 授業料(年額) | その他の費用 | 初年度納付金合計 |
---|---|---|---|---|
東京大学大学院 | 282,000円 | 804,000円 | 30,000円 | 1,116,000円 |
慶應義塾大学大学院 | 100,000円 | 1,090,000円 | 480,000円 | 1,682,240円 |
引用:東京大学法科大学院
引用:慶應義塾大学法科大学院
ご覧のように、国公立私立を問わずどのような法科大学院でも年間100万円前後の費用が発生します。
既修者であれば約200万円、未修者であれば約300万円かかるため、お金に余裕のある方しか通えないのが法科大学院の現状です。
法科大学院の学費って普通の大学院より高いんスね……
— タカギ君 (@takagibros) November 11, 2021
法科大学院を取り巻く状況
これまでご紹介したようなメリット・デメリットを持つ法科大学院ですが、実際の受験生はどのような選択肢を取っているのでしょうか。
近年のデータを集めましたので、わかりやすくご説明します。
法科大学院の難易度ランキング
日本で各地に点在している法科大学院は、受験するロースクールによって入学の難易度も異なるようです。
こちらでは、国内でも難易度の高い法科大学院5校をランキング形式でご紹介します!
※今回は2023年度の未修者のデータのみを抽出しています
法科大学院 | 受験者数 | 合格者数 | 入試倍率 |
---|---|---|---|
早稲田大学法科大学院 | 217名 | 45名 | 4.8倍 |
京都大学法科大学院 | 167名 | 35名 | 4.77倍 |
中央大学法科大学院 | 244名 | 70名 | 3.49倍 |
東京大学法科大学院 | 177名 | 60名 | 2.95倍 |
慶應義塾大学法科大学院 | 231名 | 65名 | 3.55倍 |
基本的に偏差値の高い有名大学の法科大学院の倍率が高い傾向があるようで、ロースクールを卒業したことによる達成感も大きいとする声が多くみられました。
ですが、最近では法科大学院の在り方にも暗雲が立ち込めています。
法科大学院の現状
法科大学院にまつわるここ数年の動きはかなり大きく、多くの法科大学院が募集停止に追い込まれています。
国公立大学である信州大学や鹿児島大学、有名私立である青山学院大学や立教大学などは、募集定員の学生が集まらなかったのです。
募集停止の理由については、「予備試験を導入したことで、わざわざ時間と費用がかかる法科大学院に進む人が減ったからではないか」とささやかれています。
2010年には74校あった法科大学院も、現在では半分ほどにまで数を減らしているため、そもそも院に進もうにも選択肢が限られているのです。
法科大学院に入学するには
法科大学院に入学するには、各大学院が実施する入試に合格する必要があります。
部法科大学院は飛び級制度を採用しているものの、基本的に出願は大学を卒業した者・卒業見込みの者に限られています。
法科大学院は既修者コースと未修者コースに分かれ、それぞれ試験内容が違うため分けて紹介します。
既修者コースの入学方法
既修者コースの履修期間は2年、入学試験では法律科目が出題されます。
大学の法学部を卒業していなくても既修者コースに入学することは可能ですが、入学前に法律の学習をしている必要があります。
入試の1年半ほど前からの学習が望ましく、しっかりと受験対策をする必要があります。
未修者コースの入学方法
未修者コースは3年の入学期間で、小論文や面接での入試が行われます。
その名の通りこれまで法律学習をしたことがなくても受験・入学が可能で、法科大学院入学後に法律を学んでいくことになります。
大学の法学部を卒業した方も未修コースで入学することも可能です。
法科大学院と予備試験との違いは?
様々なメリットやデメリットを併せ持つ法科大学院ですが、司法試験を受験するためのもう一つ選択しである予備試験との違いをご紹介します。
何かと名前を聞く機会の多い両者ですが、どのような点で相違が見られるのでしょうか。
法科大学院と予備試験の相違点
法科大学院と予備試験の特徴的な違いを並べると、次のようなポイントが挙げられます。
概要 | 法科大学院 | 予備試験 |
---|---|---|
受験資格 | 学士の学位が必要 | なし |
難易度 | 倍率次第 | 3~4%程度 |
司法試験受験資格 | 既修2年/未修3年 | 合格と同時に取得 |
必要な費用 | 約200万円~300万円 | 予備校費50万~150万円 |
司法試験合格率 | 34.6% | 93.5% |
法科大学院にも様々なメリットがあると承知した上でも、総合的に見れば予備試験の方が優れた選択肢と言えそうです。
もし法科大学院を卒業した後に司法試験に落ちてしまうと、さらに年単位の期間が必要になってしまいます。
今なら予備試験受験がおすすめ
「予備試験の合格率が3~4%って難しすぎない?」と考えている方もいるかもしれませんが、実際の合格率はもっと高いのではないかとされています。
予備試験には受験資格が設けられておらず、出願すれば誰でも受験することが可能ということから、中には冷やかしで合格する気がないのに受験している人がいるかもしれないのです。
本気で対策した人が全体の何割なのかは把握できないものの、だからといって3~4%という数字を鵜呑みにして受験を控えるというのはもったいないと言えるでしょう。
少しでも早く司法試験に合格して社会と関わる期間を増やしたいといった方は、ぜひ予備試験の受験を視野に入れてください!
短答式試験は予備試験ルートの合格率100%
予備試験合格者の司法試験合格率が高いことは先ほども述べましたが、予備試験ルートにはさらに大きな特徴があります。
令和3年の短答式試験において、予備試験合格者の短答式試験合格率はなんと100%でした。
短答式試験は3,424名が受験し2,672名が合格、不合格者のうち297名は足切りにより不合格となりましたが、不合格者すべてが法科大学院ルートでの司法試験受験生です。
司法試験は論文式試験が難関とよく言われますが、短答式試験に合格しないと論文式試験は採点すらされないため、確実に駒を進めたいなら予備試験ルートがオススメです。
予備試験合格を目指すならアガルート
予備試験ルートでの司法試験合格を狙うなら、独学ではかなりハードルが高いため予備校に通ったり通信講座を受講したりするのが吉です。
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予備試験最短合格カリキュラム
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また「オンラインでの論文添削が約100通もある」「試験に関する最新情報を発信するホームルームが観られる」など、受講者への手厚いサポートも魅力的となっています。
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法科大学院卒業のメリット|まとめ
今回は、司法試験の受験資格を得るための大学院である法科大学院を卒業することのメリットとデメリットをご紹介しました。
独自のメリットも多い一方でデメリットも目立っており、最近では予備試験ルートを選択する方も増加しています。
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