司法試験は数ある国家資格の中でも難易度が非常に高い資格となっています。
司法試験は受験する科目数や多く、それに伴って配点や採点方法、合格基準も複雑になります。
受験生にとって司法試験の合格を勝ち取るために配点や採点方法を理解することは重要になってきます。
今回は司法試験の配点や採点方法、足切りなどについて詳しく紹介していくので司法試験の受験を考えている方は参考にしてみて下さい。
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短答式試験の配点
科目 | 問題数 | 試験時間 | 配点 | 最低ライン(40%) |
---|---|---|---|---|
民法 | 30問~38問 | 75分 | 75点 | 30点 |
憲法 | 20問~25問 | 50分 | 50点 | 20点 |
刑法 | 20問~25問 | 50分 | 50点 | 20点 |
司法試験の短答式試験の科目は民法・憲法・刑法の3教科となっています。
民法は75点満点となっており、民法と憲法はそれぞれ50点満点となっているようです。
採点方法としては短答式試験は選択肢を問題からマークシートに記入する形式となっているので、採点の基準などはありません。
論文式試験の配点
※下記の形式は、令和4年度試験のもの
科目 | 問題数 | 試験時間 | 配点 | 最低ライン(25%) |
---|---|---|---|---|
公法系科目 (憲法・行政法) |
2問 | 240分(1問につき2時間) | 100点 | 25点 |
民事系科目 (民法・商法・民事訴訟法) |
3問 | 300分(1問につき2時間) | 300点 | 75点 |
刑事系科目 (刑法・刑事訴訟法) |
2問 | 240分(1問につき2時間) | 200点 | 50点 |
選択科目 | 1問 | 180分 | 100点 | 25点 |
論文式試験の科目は短答式試験よりも科目数も増えて憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法・選択科目の8科目となってます。
論文式試験の配点は、民事系科目が各300点、公法系・刑事系科目が200点、選択科目が100点の合計1400点満点です。
採点方法は一人の答案につき複数人の採点者によって採点され、出た得点を算式して得点を出します。
採点をする時に事例解析能力,論理的思考力,法解釈・適用能力等を基本として、全体的な論理的構成力,文書表現力等を総合的に採点者は評価します。
司法試験の採点方法・採点基準
- 短答式試験では1問あたりの配点が決まっている
- 論文式試験では1問あたりの配点が調整される
論文式試験では各科目の配点は決まっていますが、1問あたりの点数が厳密に決まっている訳ではありません。
論文式試験の得点は、受験者の点数(素点)を、採点担当者の平均採点から偏差値化して算出します。
受験者をX、採点委員をYとした場合、数式で表すと下記のようになります。
得点₌(採点委員YのX素点-採点委員Yの採点答案全体の平均点)÷採点委員Yの採点答案全体の標準偏差※×(該当設問の満点×0.1)∔(該当設問の満点×0.5)
※標準偏差₌√{(採点委員Yが採点した該当設問のX素点-採点委員Yの採点答案全体の平均点)²の総和÷(採点委員Yの採点受験者数-1)}
論文式試験の採点基準
- 点数は内容に応じて変わる(完答のみ点数がもらえる訳ではない)
- 大きな内容の違い・白紙でない限り、0点はない※年度によって異なる
論文式試験の採点基準として重要なポイントは、上記の2点です。
採点基準は担当者によって異なりますが、大きく内容が違わない限りは、0点となることはあまりありません。
「論文の中でミスが〇個見つかると点数が付かない」といった噂もありますが、論文式試験には完答やミスという概念は特にありません。
司法試験の選択科目と得点の関係
司法試験の論文式試験における選択科目は8つ存在しており、詳細は以下の通りです。
・倒産法
・租税法
・労働法
・経済法
・知的財産法
・環境法
・国際関係法(公法系)
・国際関係法(私法系)
選択科目を選ぶ基準としては興味の有無や勉強のしやすさで考えてみるといいでしょう。
また将来性があるかどうかも大事なポイントで、自分の専門性のスタートでもあるため慎重に決めるのをおすすめします。
選択科目について詳しく調査した記事も投稿しておりますので、是非ご覧ください!
合格率が高い選択科目TOP3
選択科目の中でも合格率が高い科目が存在しており、下記の3つが代表的です。
選択科目 | 受験者割合 | 合格率 |
---|---|---|
倒産法 | 16.40% | 45.3% |
労働法 | 30.21% | 47.7% |
経済法 | 20.83% | 47.1% |
引用:法務省
この理由としては判例や基本書といった勉強のしやすさが影響しており、受験者数も多いことで充実した教材を用いて勉強することができます。
受験者間同士の情報交換も活発に行われており、また時代のニーズに合った領域であることも人気の理由でしょう。
もし選択科目で迷っている方であれば、基本的にこの3つを選んでおけば大丈夫そうです。
おすすめできない選択科目は国際関係法(公法系/私法系)
一方でおすすめできない選択科目も存在します。
それは国際関係法(公法系/私法系)であり、受験者や合格数は例年最下位です。
まずニーズが少ないため受験者割合が低く、それ故に教材が揃わないというループに陥っています。
自分の目標とする専門分野でない限り、上記の選択科目は選ばない方が無難でしょう。
司法試験の合格点
司法試験ではどれくらい点数を取れば合格出来るのでしょうか。
短答式と論文式試験の合格最低得点の推移を紹介します。
短答式試験の合格点
短答式試験では定められた合格点数は無く、年によって合格の基準点は変わってきます。
以下が過去4年の合格点数です。
短答式試験 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
---|---|---|---|---|
合格平均点 | 126.1点 | 123.3点 | 126.4点 | 118.1点 |
毎年合格点は変動していますが、基本的に110後半から120前半当たりが目安になっていますね。
短答式試験の満点は175点なので、得点率は約7割程となっています。
論文式試験の合格点
論文式試験も短答式試験と同様に決まった合格点は無く、年によって変わります。
論文式試験では合格最低得点が明らかにされていませんが、近年は総合820点前後で合格基準が推移しています。
もし、合格最低点が820点であれば得点率は6割程となっています。
司法試験の足切り点
足切りは試験での点数が一定の水準に達していないものを切り捨てることで、主に入学試験でなどで行われていますが司法試験ではどうなのでしょうか。
司法試験での足切りについて詳しく紹介します。
結論から言うと司法試験には足切りが存在し、受験の各科目の足切りのラインを一科目でも下回った場合不合格となってしまいます。
司法試験では一教科でも苦手で足切り点に届かない科目があると、他の教科がどんなに点数が高くても合格することは出来ず、非常にシビアな内容となっています。
短答式試験の足切り点
短答式試における足切りは、各科目の満点の40%です。
言い換えれば、民法は30点、憲法と刑法は20点が足切り、最低ラインとなります。
前述しましたが、一科目でも40%、最低ラインを下回ると不合格になってしまいます。
論文式試験の足切り点
論文式試験の足切りは短答式試験と違って各科目の25%以下が足切り、最低ラインとなります。
科目 | 満点 | 足切り点 |
---|---|---|
民事系 | 300点 | 75点 |
公法系 | 200点 | 50点 |
刑事系 | 200点 | 50点 |
選択問題 | 100点 | 25点 |
各科目で足切り点数が変わってきますが、満点の25%というのは共通しています。
過去の司法試験の足切り人数
先程が足切りの基準について紹介しましたが、現在にいたるまで足切りされた人数はどうなっているのでしょうか。
過去5年間の足切りの人数をまとめました。
年度 | 足切り人数 | |||
---|---|---|---|---|
合計 | 公法 | 民事 | 刑事 | |
2023 | 208 | 53 | 129 | 26 |
2022 | 278 | 112 | 104 | 62 |
2021 | 286 | 47 | 178 | 61 |
2020 | 640 | 47 | 435 | 376 |
2019 | 488 | 180 | 82 | 368 |
上記を見て分かる通り、決して少なく無い人数が足切りされていることが分かります。
司法試験ではどれか一教科でも足切りのラインを下回ると不合格になる試験でかなり厳しい内容となっています。
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司法試験では足切りに引っかからないように全科目の対策が重要になってきます。
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