司法試験が行われた後に必ず開示されるのが採点実感です。
合格を目指して勉強している方であれば聞いたり見たことのある方が多いと思いますが、実際どのように活用できるのかまでは明確に掴めていない方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、採点実感の活用方法や意外な弱点などをまとめてご紹介します!
これから司法試験に挑もうという方や試験勉強中の方などは必見の内容となっているため、ぜひご覧ください!
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司法試験の採点実感とは
採点実感とは毎年の司法試験後に法務省から出されている、言わば「論文試験にまつわる司法試験員から受験者へのメッセージ」です。
基本的には公法系科目、民事系科目、刑事系科目、選択科目の4カテゴリーで発表され、例えば「令和3年度司法試験の採点実感 民事系科目」の大まかな内容は下記のようになっています。
- 出題の趣旨等~受験者のどのような力を測りたかったのか
- 採点方針~どのような答案が高評価を得ているか
- 採点実感~各問についての採点基準と評価点を説明
採点実感を読んでみると、「どのような点に不備が多かったか」「事例の捉え方が誤っている受験者が多かった」などマイナス評価を受けてしまう要因を説明したり、「~のような答案には高い評価が与えられる」といった高評価の基準などを発表しているようです。
これによって司法試験の勉強にどのようなメリットが与えられるのでしょうか、ご紹介します。
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採点実感の活用方法
ここからは実際に、採点実感を司法試験の勉強にどのように活かすべきなのかをご紹介します。
「採点実感を読んでもただ読んだだけに…」という方はぜひご覧ください!
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活用法①自分の現状の実力を知る
司法試験において過去問の分析は非常に重要ですが、主観的な視点からではしっかりと採点することは難しいです。
そこで採点実感と照らし合わせて採点すると、「自分は出題意図に合った回答ができているか」「現状であと何点必要なのか」が分かるようになります。
採点実感には「○○ができていれば合格」といった基準も掲載されているため、自分の位置を確認したい方にはまさに採点実感が最適なのです。
活用法②合格できる答案の書き方を学ぶ
市販の参考では模範解答で深く解説されていないことがほとんどですが、採点実感には「合格するための要素」が敷き詰められています。
「○○について△△と関連付けられていると高い評価」「○○条の要件を丁寧に当てはめられている高評価」などいち早く合格に近づくことができる情報が山盛りのため、受験生からすれば宝の山とも言えるかもしれません。
特にアウトプットを始めたばかりの方であれば変な癖がついていない状態から一気にステップアップできるため、積極的に活用した方がいいでしょう。
採点実感を活用する際の注意点
採点実感には様々なメリットがある一方で、「採点実感はあまり役には立たない」とする方々もいるようです。
利点が多そうな採点実感が、どうしてそのようなことを言われているのかを解説します。
注意点①内容が抽象的すぎる
まず最初に挙げられる理由として、内容があまりにも抽象的すぎるという点が挙げられます。
平成26年公法系第1問の出題趣旨に「判例それぞれを外在的にではなく,内在的に理解し」という記述があり、採点実感でも、「判例の「内側」に入ろうとせずに「外在的な批判」に終始する…適切ではない」という記述があります。
この意味がわからない、という人が案外多いようです。
引用:Twitter
採点実感を書いているのはベテランの法曹なので書いてあることがハイレベルなことになるのは仕方ないといえば仕方ないのですが、特に初学者であればなかなか理解しづらいのではないでしょうか。
また採点実感を読むだけで具体的な答案のイメージに繋げるのは相当の知識量が求められるため、即座に自分の糧にするには向いていないのが実状です。
注意点②文量が多すぎる
また例年の採点実績は4科目の合計枚数が100枚前後になることが多く、読むのにはあまりにも文量が多すぎるという難点も考えられます。
平成18年から始まった新司法試験について過去問も同時に採点実績も貯まっているため、今から全ての過去分を消化して追いつくというのは現実的ではありません。
加えて文量が増えたことで、別の弊害も発生しています。
注意点③本当に必要な情報か分からない
ただでさえ途方もない文量の中で、ピンポイントで自分の弱点を補完するための情報を見つけ出すのは非常に困難です。
また採点実感にはマイナス評価の原因として「字が汚すぎる」「誤字が多い」といった、初歩的過ぎてどうでもいいような情報も含まれています。
そういった重要度の低い情報も混じっている中で、自分に必要なヒントを探してキャッチアップするのは少し時間がもったいないと言えるかもしれません。
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講座は法律のプロフェッショナルが出題趣旨や採点実感から必要なエッセンスを抜き取った内容となっており、科目ごとの出題形式や傾向を完全に把握することができます。
自分なりに1回1回の負荷をかなり上げて勉強しました。また,「論文過去問解析講座」の解析密度の高さと明晰ぶりが尋常ではなかったことも,起案不足にもかかわわらず合格できた要因であったと思います。
引用:アガルート 司法試験合格者の声
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司法試験の採点実感は活用法を専門家に聞いたほうが良い
今回は、司法試験受験生であれば誰もが通ることになる採点実感について詳しくご紹介しました。
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