行政書士は作成可能な書類が1万種類以上もある仕事です。
他の資格で独占されていないものも仕事にすることができるため、幅広い業務範囲を持つ魅力的な職業と言えます。
しかし「稼げない」という噂も多く、行政書士を目指している人は不安に感じることも多いのではないでしょうか?
そこで今回は行政書士は本当に稼げないのか、儲かるためにはどうすれば良いのかなどを詳しく紹介していきます。
行政書士を目指している人はぜひ参考にしてください。
行政書士とは?
行政書士とは行政手続きをする専門家のことです。
国家資格・民間資格の中で「士」がつく職業を士業と言いますが、その中でも特に大きな権限を持つ八士業の1つです。
主な仕事内容は書類作成業務・許認可申請の代理・相談業務の3つと言われています。
行政書士は資格に合格するのも難しいですが、合格した後の行動によって行政書士として稼げるか稼げないかが変わってきます。
行政書士の給料はピンキリ
「稼げない」と言われることが多い行政書士ですが、一般的に年収はおよそ600~700万円程度と言われています。
しかし独立開業した行政書士の中には年収3,000万円を超えている人がいる一方、200万円台と低所得の人もいるため所得が二極化している職業といえます。
このように、資格を取ったのに稼げない人が一定数いるため「行政書士は稼げないのではないか」と言われてしまうのです。
行政書士は本当に稼げないのか?稼げないと言われる理由を紹介!
ここでは行政書士が「稼げない」と言われている理由3点を中心にご紹介します。
他の士業と比べて人数が多いため仕事を得づらい
1つ目の理由は他の士業に比べて人数が多いということです。
以下の情報を見ると士業の中で行政書士の人数が圧倒的に多いことは一目瞭然です。
- 行政書士:約50,000人
- 司法書士:約23,000人
- 弁理士:約11,000人
このように資格自体を持っている人数が多いため、ただ資格を持っているだけでは仕事を得づらく結果的に「稼げない」と言われてしまいます。
仕事の募集件数が少なく行政書士として就職しづらい
2つ目の理由として行政書士としての就職が難しいということが挙げられます。
有資格者となるため就職に有利なイメージですが、ネックなのが募集件数が少ないという点です。
士業事務所からの応募は実務経験がない行政書士に人気がありすぐに埋まってしまいます。
また大規模な行政書士事務所の数がかなり少ないのも募集件数が少ない要因の1つです。
一般企業に関しては法務部や総務部でのニーズが強く、行政書士としてというよりもあくまで企業の一員として勤務する傾向にあります。
このような理由から、行政書士として就職することは他の資格と比べてやや難しいと言われいます。
未経験のまま開業することが多いため廃業しやすい
行政書士に限らずほかの士業でも言えることですが、開業後の収益を保つことが難しいという点が理由として挙げられます。
士業全体を見ても全体の約6割が独立後に廃業してしまうというデータがあるほどです。
行政書士は一般的に有資格者の人数が多く就職が難しいため、未経験のまま独立することが多いです。
そのため経営的なノウハウを把握せずに開業してしまい、事業が上手くいかない傾向があります。
また同業者や他の士業の人たちとの連携がないまま開業してしまうことも失敗してしまう理由の1つです。
このように、準備不足のまま開業し廃業してしまうというケースが多いと言えます。
稼げない行政書士の特徴とは?
行政書士は「稼げない」と言われている一方3,000万円ほどの高収入を得ている人もいます。
なぜこのような違いが出ているのでしょうか。
ここからは「稼げない」と言われてしまう行政書士の特徴をご紹介します。
営業活動をせずただ仕事を待っているだけ
行政書士試験合格後、集客するために営業は必要不可欠で営業をしっかりしない新米行政書士はこの時点で折れてしまう傾向にあります。
また単発的な仕事も多いためある程度顧客を集めるまでは営業活動を続ける必要があります。
「資格を持っているから仕事が自然に来るはずだ」とただ待っていてはいけません。
自分を売り込むことが大切なのです。
単価の低い案件ばかり受けている
行政書士以外の仕事もそうですが、いくらたくさんの案件をこなしていても単価の低い仕事ばかりしていると稼ぐことはできません。
これは仕事の範囲が広い行政書士だからこそ陥りやすい状況で、色々な仕事を手広くこなしているとどうしても単価の低い案件ばかりになってしまいます。
未経験で独立した場合、単価の低い案件で経験を積むことはもちろん大切です。
しかしある程度慣れてきたら自分が得意とする分野を決め、専門性の高さをアピールすることが必要でしょう。
こうして徐々に単価の高い案件に挑戦していくことが重要です。
人脈作りをおろそかにして1人で仕事をしようとする
未経験のまま独立すると陥りがちなのが人脈作りをしっかりしないということです。
右も左も分からない時は先輩の行政書士から仕事を教えてもらいながら「共同受注」をする人もいます。
こういった人は仕事を覚えながら人脈をさらに増やしていけるため、行政書士として成功しやすくなります。
逆に自分1人でどうにかしようとすると、仕事も覚えられず取引先も見つからずいつまでも稼げないということになりかねません。
また同業者だけでなく他の士業との人脈作りも大切です。
例えばお客さんから「税理士を紹介してほしい」と言われた時に信頼できる税理士を紹介できたら、自分自身の信頼度もアップします。
このように、人脈を築くことで得られることはたくさんあるため人脈作りをおろそかにしていてはいけません。
稼げる行政書士になるためには?
上記で稼げない行政書士の特徴を紹介しましたが、ここでは稼げるようになるためには何をすれば良いのかを具体的に紹介します。
一生懸命勉強して行政書士試験に合格したのですから、以下を参考に儲かる行政書士になっていきましょう!
営業活動をしっかりして、自分を売り込む
1つ目は営業活動をしっかりするということです。
営業活動の具体的な方法は以下のように沢山あります。
- 対面での営業活動
- チラシやDMなどの活用
- 広告掲載
- ホームページやブログの活用
- SNSの活用
この中で1番おすすめなのが対面での営業です。
どんなにスキルがあったとしても仕事を得なければそのスキルを発揮する場がありません。
そうならないためにも人がいる場所にたくさん行くようにしましょう。
行政書士同士の勉強会・他士業との交流会・飛び込み営業などまずは自分のことを売り込むことが大切です。
またHPの作成も必須です。
どれだけ営業を頑張ってもHPがないとその行政書士の経歴や得意とすることが分からずお客さんは不安になってしまいます。
新人のうちは経歴がないためHPの必要はないのではと思うかもしれませんが、出だしが肝心のため営業と合わせてHPの作成にも力を入れましょう。
マーケティングの勉強をし顧客を獲得する
営業に力を入れつつ、マーケティングを勉強してお客さんに来てもらう仕組みを作ることも大切です。
お客さんはWebで行政書士を探すときにまず「自分の悩みを解決できるか」を確認します。
そうなった時にそのお客さんに刺さるHPになっていれば依頼されるのです。
こうしたHPからの新規顧客獲得のためにもWebマーケティングの勉強は必須と言えます。
たくさんの案件をこなし行政書士としてのスキルが高かったとしても、それを周知しなければ全て無駄になってしまいます。
Webマーケティングに関しては多くの本が出ているので1冊購入して勉強するのがおすすめです。
専門性を高めて単価の高い案件をとる
単価の高い案件を専門とすることも行政書士として稼いでいくために大切なことです。
そのためにも様々なジャンルの仕事をこなすのではなくある程度自身が得意とする分野を持つことがおすすめです。
「何でもできる行政書士」と言うと聞こえは良いですが、何でもできるということはどれに対してもあまり詳しくないということになります。
お客さんはそのような何でもできる行政書士よりも専門性の高い行政書士に依頼するため、結果として何でもできる行政書士には単価の低い案件しか回ってこない、なんてことになりかねません。
単価の高い案件を専門にするために自分の武器となる分野を決めることが大切です。
ダブルライセンス取得で市場価値を高める
稼げる行政書士になるためには2つの資格を持ついわゆるダブルライセンスがおすすめです!
行政書士の仕事の魅力として業務の範囲が広いということが挙げられますが、そのおかげで他の資格との相性が良い傾向にあります。
行政書士と相性が良い6つの資格を以下にまとめました。
- 司法書士
- 社会保険労務士
- 土地家屋調査士
- 宅地建物取引士
- ファイナンシャルプランナー
- 税理士
- 中小企業診断士
これらの資格は比較的似た試験科目のものが多く、ゼロから勉強するより取り組みやすいのも魅力です。
またダブルライセンスにより自分の市場価値を高めることで様々な案件をこなせるようになります。
特に建設業・土地開発業は許認可業務が複雑になることが多いためダブルライセンスがおすすめです。
「行政書士の仕事しかできない…」と消極的な人はなかなか稼げませんが、行政書士以外の仕事もこなすことができ顧客ニーズに応えられる行政書士には仕事が集まってきます。
今いるお客さんにリピートしてもらうために顧客管理を徹底する
営業やHPの管理などである程度顧客が集まってきたら今度は今いる顧客をしっかり管理することに注力してみましょう。
新規顧客ばかりに目がいきがちですが1度一緒に仕事をした人に他の案件で困っていないか聞き、リピートしてもらうのもひとつの手です。
また顧客と良い関係を築くことでその顧客が別の人に自分を紹介してくれる、なんてこともあります。
このように今いるお客さんにアプローチするのも大切です。
行政書士を目指すならアガルートがオススメ
上述したような「稼ぐ行政書士」になるためにはまず行政書士試験に合格しなければなりません。
行政書士試験は合格率10%前後の難関試験であり、独学で合格するのはかなり厳しいでしょう。
実際、行政書士試験に合格している人の中でも独学で合格された方は少数派です。
行政書士試験に独学で合格することが無理というわけではありませんが、確実に短期間で行政書士試験に合格したいなら「通信講座」の利用がオススメです。
行政書士の通信講座はいくつか存在しますが、資格広場ではその中でも合格率等の実績や受講者の数が多い「アガルートアカデミー」の行政書士講座をオススメします。
アガルートは令和5年度の行政書士合格率が56.11%、全国平均の4.01倍という実績を誇ります。
使用テキストの令和4年度出題カバー率は97.8%とほとんどの範囲が本試験に対応しているなど、問題的中率も非常に高いところが特徴です。
アガルート行政書士講座のオススメポイント
- 自分の学習レベルに合わせてコースを選択できる
- 豊村講師のような実力派講師が在籍
- 受講料全額返金のような手厚い合格特典アリ
自分の学習レベルに合わせてコースを選択できる
アガルートでは自分の学習状況に合わせて、3つのコースから自分に適したコースを選ぶことができます。
法律を初めて学ぶ方は「入門総合カリキュラム」、行政書士講座の勉強を現在もやっている方は「中上級総合カリキュラム」、合格まであと一歩の方は「上級総合カリキュラム」など、無駄な勉強をせずに合格レベルまでしっかり持ってこれるカリキュラムが組まれています。
1年間のカリキュラムをしっかりすることができれば、確実に合格レベルまで到達できる通信講座となっています。
アガルート行政書士講座の詳細な内容は下記記事を参考にしてみてください。
豊村講師のような実力派講師が在籍
アガルート行政書士講座の講師は主に豊村講師・相賀講師が担当しており、どちらの講師もこれまで数多くの合格者を輩出した実力派ベテラン講師です。
豊村講師は例え話や具体例を説明時に織り交ぜることで初学者でもイメージがしやすくなる分かりやすい講義が強みで、相賀講師は元アナウンサーという強みを活かして、単調な講義を「聞きやすくて面白い講義」に変えることができる表現力の高い講師です。
豊村講師と相賀講師は受講生からも評判も高く、SNS上でも良い口コミが多数寄せられています。
豊村講師の講義がわかりやすいって口コミを見て豊村クラスにしたら、わさりやすさが想像以上で民法の講義を食い入るように見てしまう。#アガルート#豊村クラス #行政書士試験
— びーやん (@dvINXe9tdwKoqfk) November 24, 2021
アガルート相賀先生の民法をすこし受講してみた。
集中力続かないタイプなので、1コマ10分はいい。2時間連続だと、聞くことが重荷になりそう。
それから、画面にテキスト映してくれるのもいい!どこの話かすぐわかる。
最後に相賀先生の話は聞き取りやすいので、1.25倍とか1.5倍でも大丈夫そうです😊— ひとし@2022宅建受験 (@hitoshi2021) November 22, 2020
受講料全額返金のような手厚い合格特典アリ
アガルート行政書士講座は合格特典として「お祝い金5万円」「受講料全額返金」のどちらかを選ぶことができます。
合格特典が全くない通信講座も多数存在するので、その中でもアガルートは受講生に優しい太っ腹な合格特典が用意されています。
合格までのモチベーションアップにもなりますし、途中で挫折しないで勉強を継続できそうです。
アガルートの合格特典で受講料全額+お祝い金が振り込まれてました。お金貰って勉強させてくれるなんて申し訳無いけど嬉しくもありがたいです。ありがとうございますアガルートアカデミー!
— Jacky (@Qe1rfXvZJhgiWFn) February 18, 2021
行政書士は稼げない?まとめ
今回は行政書士は稼げないとされる話から、行政書士の仕事内容や稼げない行政書士の特徴などについて紹介しました。
行政書士は「稼げない」と言われることが多いですが決してそんなことはありません。
営業活動やダブルライセンス取得など、努力を続けることで稼げるようになります。
行政書士として稼ぐためにも、まずは勉強会や懇親会などたくさんの場に足を運ぶと良いでしょう。
また先輩の行政書士や他の士業の人などとの繋がりも稼ぐためには必須となるため、人脈を大切にしながら仕事に取り組んでください。