「行政書士の仕事内容ってなに?」
「行政書士の報酬ってどのくらい貰えるの?」
「行政書士の報酬を上げる方法は?」
この記事ではこれから行政書士を目指される方に向けて、行政書士の仕事内容から報酬、年収の上げ方、行政書士のなり方について詳しくまとめています。
行政書士の仕事内容を知りたい方や報酬額が気になる方、また稼げる行政書士になりたい方は、ぜひご覧ください。
行政書士試験におすすめの予備校・通信講座TOP3
行政書士とは?
行政書士がどの程度の報酬を得ているのかご説明する前に、行政書士の仕事内容についてご紹介していきます。
行政書士は法律に携わる仕事の1つで、民間と行政のパイプとなる役割とも言い換えられます。
行政書士試験という国家資格の試験に合格することで行政書士の資格を得られ、2022年の時点で行政書士の資格を所持しているのは51,147人です。
行政書士の仕事内容
行政書士のクライアントは主に個人や企業であることから、「街の身近な法律家」とも呼ばれています。
そんな行政書士の仕事内容は多岐に渡りますが、大きく分類すると「書類作成・代理提出」と「法律に係わる相談」の2つです。
- 行政に関わる書類作成・代理提出を行う
行政書士が複雑な行政書類の作成・提出を代行することで、法律の知識がない人や日々の業務で忙しい人の手助けをします。
具体的な業務内容→・建設業許可申請・宅地建物取引業・自動車の登録申請など - 企業や個人の法律相談に乗る
依頼者の法律相談に乗ることも行政書士の大切な業務です。
個人からの依頼では離婚調停・遺言書の作成・土地活用・税金対策などの相談、また法人からの依頼では起業や銀行融資にまつわる相談があります。
さらに最近は法律の知識を生かして起業のコンサルティングをする行政書士も多いようです。
行政書士の報酬は高い?
行政書士の報酬は仕事によって異なりますが、仕事内容によっては高い報酬を得ることが可能です。
1件の報酬が10万円以上の案件も多いため、仕事を受注出来れば上限なく稼げる業界で、特に法人の顧客と契約が出来れば1件で数十万円の報酬を得ることもできます。
しかし、近年会計ソフトの普及で行政書士の仕事自体が減少傾向にあり、これからはネットやSNSなども活用して積極的に顧客を獲得していく努力が必要です。
行政書士の仕事別の報酬相場
先述の通り、行政書士の平均的な報酬額は高いと言えますが、仕事内容によって報酬額は上下します。
ここからは行政書士がどれだけの報酬を得ているのか、行政書士の仕事内容ごとの報酬をご紹介していきます。
行政書士の仕事内容別の報酬相場を表にまとめました。
仕事内容 | 報酬 |
---|---|
簡単な相談 | 無料 |
一般的な法律相談 | 1時間あたり5,000円 |
遺言書の作成 | 5万円~ |
契約書類の作成(離婚調停書類など) | 3万円~ |
自動車登録申請 | 1万円~ |
飲食店許可申請 | 5万円~10万円 |
建設業許可申請 | 10万円~ |
風俗営業許可申請 | 20万円~30万円 |
タクシー営業許可申請 | 30万円~40万円 |
会社の合併・分割 | 20万円~ |
永住許可申請 | 10万円~ |
帰化許可申請 | 20万円~30万円 |
在留資格許可申請 | 50万円~ |
内容証明郵便の作成 | 2万円~3万円 |
医療法人設立・医薬品の製造販売許可 | 50万円~ |
NPO法人設立申請 | 20万円~ |
財団・学校法人設立申請 | 50万円~ |
宗教法人設立申請 | 70万円~ |
出典:日本行政書士会連合会
仕事の種類が同じでも内容が異なると報酬金額にバラつきがあり、例えば同じ営業許可の申請でも、対象が飲食店の場合とタクシー営業の場合では報酬に30万円ほどの差があります。
またクライアントが個人・企業のどちらなのかによっても報酬金額は大きく異なります。
行政書士の報酬の決め方
行政書士の報酬は相場こそ存在しているものの、「この仕事は~円」というように報酬額がはっきりと決まっているわけではありません。
基本的には案件を担当する行政書士が報酬の金額を自由に決めて依頼主に提示します。
一般的に報酬金額が安すぎると仕事は入りますが効率が悪くなり、報酬金額が高すぎると仕事が入ってきません。
報酬の料金設定は行政書士として働く上で大切に考えたいポイントの1つと言えるでしょう。
行政書士の年収は高い?
ここまで行政書士の報酬の相場をご紹介してきましたが、ここからご紹介するのは行政書士の年収についてです。
行政書士の平均的な年収は約550万円ほどと言われていますが、先述の報酬額の高さを考慮すると年収が低いように思われる方も多いのではないでしょうか。
行政書士の年収が低く見える理由は、稼げる人と稼げない人の差が激しいためです。
行政書士の年収が低く見られる理由
繰り返しになりますが、行政書士の年収が低く見える理由は、稼げる人と稼げない人の年収の差が激しいためです。
行政書士の年収と、年収ごとの人口の割合を表にまとめました。
年商 | 割合 |
---|---|
500万円以下 | 78.7% |
500~1,000万円未満 | 11.3% |
1,000~2,000万円未満 | 5.3% |
2,000~3,000万円未満 | 1.8% |
3,000~4,000万円未満 | 0.8% |
4,000~5,000万円未満 | 0.5% |
5,000~1億円未満 | 0.8% |
表を見ると、行政書士の約8割が500万円以下を占めています。
ただし、年収1,000万円以上を稼いでいる人も約1割おり、わずかですが年収5,000万円以上稼いでいる人も存在しています。
行政書士は稼げる仕事ではありますが稼げない人もおり、その年収の差が激しいため、平均的な年収は低く見られてしまうのです。
仕事内容によって報酬額が違うから
行政書士の年収格差が激しい理由は、報酬額に差があるからです。
先述の通り、行政書士は仕事内容によって報酬額が異なる傾向にあります。
簡単な相談業務や自動車登録申請など、報酬額が低い仕事内容を中心に活動している行政書士は年収も低くなってしまいます。
また、行政書士は報酬額を自分で決められることも、年収の格差を作っている原因と言えるでしょう。
行政書士の年収を高める方法3つ
ここまで、行政書士は稼げる仕事ではあるが、稼げる人と稼げない人の差が激しいことをご説明してきました。
ではどうすれば行政書士の年収を上げることができるのでしょうか。
行政書士の年収を上げる方法として考えられるのは以下の3つです。
行政書士の年収を高める方法3つ①独立開業し積極的な営業で顧客を獲得する
②報酬単価の高い仕事を専門にする
③独自の強みを身に着ける
下記にてそれぞれ詳しく解説していきます。
①独立開業し積極的な営業で顧客を獲得する
行政書士は、事務所に所属する雇われの身になると年収が低い傾向にあり、雇われの場合、給料が毎月固定の事務所も多い上自分で仕事を選ぶことができません。
ある程度経験を積んだ後自身で独立開業し、営業努力で顧客を獲得できれば大きな年収アップに繋がります。
以前からお付き合いのある顧客が独立後も継続して依頼してくれるパターンも多いです。
また独立開業に経験や年齢は関係ないので、ネット・SNSなどで上手に集客できる自信があれば20代の行政書士でも独立可能と言えます!
②報酬単価の高い仕事を専門にする
需要の高い分野を専門にして集客すれば大幅な年収アップに繋がることがあります。
例えば専門分野を「建設」とした場合、建設に関連する法律や手続きを網羅すれば業界における行政書士としての需要が格段に高まります。
近年では産業廃棄物業務・古物商業務・遺言相続業務などの分野の需要が高くなっています。
またドローン飛行許可申請など時代に即した新しい業務も次々に生まれているため、まずは自分に向いていると思う分野を決めてみましょう。
③独自の強みを身に着ける
報酬・収入を上げるためには他の行政書士との差別化を図ることが必要です。
前述した専門分野を身に着けることはもちろん、自分だけの強みを磨くことは集客に繋がり報酬も上がります。
行政書士として独自の強みを身につけるために考えられる対策は以下の通りです。
・事務所のホームページを分かりやすく作りSEO(検索上位表示)を上げる
・英語を勉強してTOEICなどの資格を取得しグローバルに活躍する
・他の資格(宅地建物取引士・税理士など)を取得し知識を増やす
・セミナーを開催して集客に繋げる
行政書士の仕事は減少傾向にあり、これからの業界で生き残っていくためにも継続した集客努力が必要です!
行政書士の報酬・求人についてのQ&A
ここでは行政書士の報酬や経費、求人などのよくある質問をまとめましたので、これから行政書士の資格取得を考えている方は是非ご覧ください。
行政書士によくある質問5つをQ&A形式でご紹介します。
行政書士の報酬・求人についてのQ&A①報酬をもらうタイミングは?
②行政書士の業務に関する必要経費は?
③行政書士の求人はあるの?
④行政書士の働きやすさ(ワークライフバランス)は?
⑤未経験から行政書士に転職できる?
①報酬をもらうタイミングは?
多くの行政書士は依頼された業務の着手時に報酬をもらっています。
業務完了後の請求では依頼者が報酬を支払ってくれない場合タダ働きになる可能性があるからです。
「やっぱり依頼をキャンセルする」と顧客に言われて時間と労力が無駄になるのを防ぐためにも、報酬は事前に貰うことをおすすめします。
また業務の着手時と完了時に分割して報酬を受け取る方法もありますが、報酬の回収に余分な労力が必要なことに注意が必要です。
②行政書士の業務に関する必要経費は?
行政書士は書類作成が主な仕事のため日々の業務に必要な経費は多くなく、設備も一般的なスペックのPCがあれば問題ありません。
しかし行政書士として働くには必ず「日本行政書士会連合会」に登録しなくてはならず、その入会金と月会費が必要です。
金額は都道府県によって異なりますが入会金は約30万円、月会費は数千円とされています。
また営業の一環として行政書士のロータリークラブに入会している人も多く、この場合もクラブの会費やイベントへの参加費が必要になります。
③行政書士の求人はあるの?
残念なことに行政書士の求人募集を行っている法律事務所は少ないです。
理由としては、行政書士には定年がないため上の世代が詰まっていること、パートでの採用が多いことなどが挙げられます。
そのためテレビCMで見かけるような大手事務所でも採用が少ない傾向にあります。
就職活動には有利
法律事務所の採用は少ないですが、企業への就職を考えると行政書士は有利になることが多いです。
難関国家資格である行政書士の資格を持っているだけで大きな価値があり、きちんとした対策のもとに就職活動を行えば不安に思う必要はありません。
また50歳以上の方が多い業界のため20代・30代の方は就活で若さが武器になります!
④行政書士の働きやすさ(ワークライフバランス)は?
行政書士は、独立開業して働く方も多くいます。
独立開業すると自分の好きな働き方ができるので、自宅で作業したり、育児と両立しながら働くことも可能です。
また、行政書士の人口も年々増えているので、企業勤めでも育児休暇や介護休暇の休暇制度を利用できるなど融通は効きやすくなっています。
近年ではテレワークやIT化も進んでいるため将来的にさらに働きやすく、自由な環境になるでしょう。
⑤未経験から行政書士に転職できる?
行政書士は未経験からでも転職することが可能です。
むしろ他業界で働いていた経験は知識として武器になります。
行政書士の業界は50代・60代の方がメインで活躍されているため、年齢についても気にする必要はありません。
このように行政書士は未経験だからと不安になる必要が全くない職業です。
行政書士になるには?
行政書士になるための最も一般的な方法は行政書士試験に合格することです。
年1回行われる行政書士試験は学歴・年齢・国籍など一切の制限なく誰でも受験することができます。
ただし合格率は例年10~15%の難関試験のため、通信講座や予備校などで十分な試験対策が必要です。
行政書士試験の概要
行政書士試験の概要を表にまとめました。
受験資格 | 特になし |
---|---|
試験日 | 11月の第2日曜日 |
試験時間 | 13時~16時 |
試験会場 | 全国の試験場 7月の第2週に公示 |
試験方法 | 筆記試験(記述・択一) |
試験科目 | ①行政書士の業務に関し必要な法令等(46問) ②行政書士の業務に関連する一般知識等(14問) |
出題数 | ①46問 ②14問 |
受験料 | 10,400円 |
行政書士試験は毎年11月の第2日曜日に実施され、13時~16時の間に試験が行われます。
試験会場は毎年7月に公示され、大学やホテル、ビルの会議室が多いようです。
また、会場は日本全国に用意されますが、住民票や現住所の場所に関係なく好きな会場で試験を受けられます。
受験をしないで行政書士になる方法
行政書士試験以外にも、公務員から行政書士になる方法や税理士などの上位資格を取得することが行政書士資格取得の道として挙げられます。
しかしどちらも条件が厳しいため、1から行政書士を目指す方には現実味のない方法です。
下の記事で、受験をしないで行政書士になる方法について解説しているので、気になる方はあわせてお読みください。
行政書士を目指すならアガルート!
引用:アガルート公式サイト
先述の通り、行政書士になるには行政書士試験に合格しなければいけません。
行政書士試験は難しい試験なので独学ではなく通信講座の利用がおすすめで、特に人気のある通信講座がアガルートアカデミーです。
アガルートは充実したカリキュラムとサポートで、初めての方でも最短合格が目指せる通信講座となっています。
行政書士試験の対策講座
引用:アガルート公式サイト
アガルートの行政書士試験対策講座の基本情報を表にまとめました。
学習形式 | 通信講座(オンライン講座) |
---|---|
校舎 | 通信講座のためなし 自習室もなし |
コース | 【2024年合格目標カリキュラム】 ①入門総合講義/入門総合カリキュラム ②中上級総合講義/中上級総合カリキュラム ③上級総合カリキュラム ④キックオフ行政書士 【行政書士 実務講座】 ⑤実務・開業講座 |
受講料金 | 【2024年合格目標カリキュラム】 ①184,800円/228,800円/261,800円 ②272,800円/316,800円/360,800円 ③261,800円/217,800円 ④43,780円 【行政書士 実務講座】 ⑤9,680円/72,600円 |
合格実績数 | 56.11%(令和5年度の合格率) ※全国平均の4.01倍 |
質問 | 無料質問制度 |
割引制度 | 【最大20%オフ】 他校乗換割引 再受講割引 実務講座/開業講座 グループ割引 他資格試験合格者 ステップアップ割引 【最大10%割引】 再受験割引 友人紹介割引(別途紹介者1万円) 家族割引 |
サポート | 20日間無料体験 模擬面接 無料添削 受験校相談 Live配信 合格特典割引 無料資料請求 |
公式サイト | 公式サイトはこちら |
アガルートの強みは、受講生1人1人の学力に合わせて作成する細かい学習カリキュラムと、プロの講師による丁寧な指導です。
計画的に学習が進められるのと分かりやすく面白い講義で、しっかりと実力を身につけられます。
そのため、アガルートでは初めて行政書士試験の勉強をする方でも、最短1年で試験に合格することができるのです。
割引制度でお得に受講できる!
引用:アガルート公式サイト
アガルートには様々な割引制度があり、それらの制度を使うことでお得に講座を受講することが可能です。
他の通信講座や予備校からアガルートに乗り換えたり、アガルート内の講座を再受講すると、指定の講座の受講料が20%割引となります。
他にも家族制度やステップアップ制度など多くの割引制度が用意されており、どなたでも気軽に利用できるのでお得に受講したい方におすすめです。
10%割引 | 20%割引 |
---|---|
再受験割引 友人紹介割引(別途紹介者1万円) 家族割引 |
他校乗換割引 再受講割引 実務講座/開業講座 グループ割引(※最大20%割引) 他資格試験合格者割引(※最大20%割引) ステップアップ割引 |
マンツーマンでの学習フォロー!
引用:アガルート公式サイト
※本商品は販売終了しました
どうやって勉強を進めていったらいいのか分からないという方のためにマンツーマンコーチングサロンという学習フォロー制度が用意されています。
1ヶ月に1度、zoomを使って講師とマンツーマンで話す機会が設けられ、学習の進捗具合の確認や不安や悩み事の相談をすることができるのです。
ただし、以下の講座を受講している方のみ受けられる制度なので注意が必要です。
条件に当てはまらない方は、Facebookを使って講師にいつでも質問できる質問制度があるので、そちらの利用をおすすめします。
マンツーマンの学習フォロー制度の対象・2023合格目標/行政書士試験/入門総合カリキュラム フル(相賀クラス)の受講者
・2023合格目標/行政書士試験/入門総合カリキュラム ライト(相賀クラス)の受講者
まとめ|行政書士の報酬相場
今回の記事をまとめると以下のようになります。
まとめ|行政書士の報酬相場・行政書士の報酬は仕事内容によって数千円~数十万円と大きく幅がある
・依頼主が個人か法人かによっても大きく報酬の金額が変わる
・行政書士の年収はピンからキリまで幅広い
・専門分野を絞ったり独立開業したりと自分から収入アップのために動くことが大切
行政書士は仕事内容によって報酬額の相場が変わりますが、基本的に個人の裁量で報酬を決めることができます。
行政書士として多くの報酬を稼げるかは個人の力量にかかっているため、実際に働き始めた後も継続的な勉強と営業努力が不可欠です。
また、これから行政書士を目指す方は、行政書士の資格を得るための試験に合格しなければいけません。
難関国家資格でもある行政書士試験に合格するには、学習カリキュラムやサポートが充実しているアガルートがおすすめです。
アガルートは無料で資料請求ができるので、気になる方は下のボタンから公式サイトを確認してみてください!