日本でも最難関の司法試験を突破することでようやく名乗ることが出来るようになる弁護士は、毎年多くの方が目指す正に花形とも言える職業です。
ただインターネット上で試験合格を目指す方の中には、「もし弁護士になった後に問題を起こしたら、弁護士資格は剥奪される…?」という疑問を感じている方も多くいます。
そこで今回は、弁護士の懲戒制度にまつわる情報を調査しました。
最後におすすめの司法試験の勉強方法もご紹介しているため、受験生の方はぜひ最後までご覧ください!
弁護士の懲戒制度って何?
まずは、弁護士が何かを起こしてしまった際に罰則が存在するのかどうかをチェックしました。
これから資格取得を目指されており疑問を感じている方などはぜひご覧ください!
弁護士にも罰則が存在する
結論から言えば、弁護士には資格剥奪にもなり得る罰則制度が存在します。
これを懲戒制度と呼び、日本弁護士連合会によるとこのような説明がされていました。
弁護士および弁護士法人(以下「弁護士等」といいます。)は、弁護士法や所属弁護士会・日弁連の会則に違反したり、所属弁護士会の秩序・信用を害したり、その他職務の内外を問わず「品位を失うべき非行」があったときに、懲戒を受けます(弁護士法56条)。懲戒は、基本的にその弁護士等の所属弁護士会が、懲戒委員会の議決に基づいて行います。
引用:日本弁護士連合会 懲戒制度
法律知識を以て数々の業務をこなしていく弁護士は、社会の規範を示す立場として気品のある立ち振る舞いが求められます。
もし罰則の対象となってしまった場合には、これからご紹介するような懲戒が与えられるようです。
弁護士に与えられる懲戒の種類
日本弁護士連合会によると、弁護士における懲戒制度にはいくつかの種類が存在します。
詳しく調査するとそのカテゴリは4つに分かれており、度合いによって下る処分のレベルも変化することが分かりました。
・戒告:弁護士に反省を求める懲戒
・2年以内の業務停止:弁護士業を行うことを制限
・退会命令:弁護士としての身分を停止し、活動を禁止する
・除名:退会命令以上に厳しい懲戒
実質的に弁護士としての活動に支障を来すのは勧告以外の3つであり、どれもキャリアとしては傷になってしまうものばかりです。
弁護士資格が剥奪されることはある?
ここからが今回の記事の本題ですが、弁護士資格が剥奪されてしまう可能性について言及していきます。
リサーチの結果、3つのケースに分けて弁護士資格が剥奪されてしまう場合が考えられるようです。
ケース①:弁護士会を除名となった場合
先ほどご紹介した4つの懲戒の中でも最も厳しい除名が下されてしまった場合、弁護士としての活動が出来なくなるだけではなく弁護士としての資格も剥奪されます。
例えば依頼者から委託された金銭などを着服してしまう事例などでは除名が下されることもあり、また公文書などを偽造することで同様の懲戒を受けたケースもあるようです。
ただこのケースで受ける弁護士資格の剥奪は永続的なものではなく、3年間の失効ということになっています。
いくら弁護士資格が復活するといっても、キャリアの中での3年間のブランクはかなり大きく響いてくるはずです。
ケース②:禁固刑以上の刑罰
弁護士にまつわる法律である弁護士法の第7条には、禁固以上の刑に処せられた者も弁護士資格が剥奪されると定められています。
過去に交通事故を起こしたにも関わらず逃げたとして逮捕された弁護士などが、このケースに該当すると言えるでしょう。
もし刑に執行猶予が付いた際にはその期間が経過すれば弁護士資格を復活されることも出来ますが、もしそうなれば弁護士会からの除名が下るはずなので、どちらにせよ資格の剥奪が起きます。
司法試験に合格して弁護士になった際には、事故などを起こさないことにも気を付けなければならないようです。
ケース③:事務所を破産させてしまった場合
また弁護士事務所の経営に失敗してしまい、破産手続きが開始してしまうことでも弁護士資格が剥奪されてしまいます。
このケースでの剥奪は期間が限定されており、破産手続きの開始時から復権(面積許可決定、再生計画認可決定の確定など)までです。
あくまで一時的は剥奪というのが正しい認識であり、実は弁護士資格以外も似たような制度が存在します。
結論:弁護士になった後も資格を失うリスクはある
弁護士となった後に悪事を働くようなことがあれば、最悪の場合、弁護士資格の剥奪もあり得ることが分かりました。
日本で最難関の資格とも言われている司法試験ですら、1つの間違いで合格すらなかったことになってしまうのです。
さて、「弁護士資格の剥奪ってあるの?」という皆さんの疑問が解決したところで、ここからは我々が最もおすすめしている司法試験の勉強方法をご紹介します。
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まとめ|弁護士資格の剥奪について
今回は弁護士法や弁護士会が公表している情報を中心に、弁護士の懲戒制度についてご紹介しました。
場合によっては弁護士資格の剥奪もありえるようですので、今司法試験に向けて勉強している方は合格後も弁護としての役割を忘れないようにしましょう。
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