予備試験の平均学習時間は、個人差があるものの平均1000時間〜5000時間と言われています。
しかしこの勉強時間はあくまでも合格するための1つの目安です。
本記事では、予備試験に合格できる人とそうでない人の相違点や、試験に合格する人が気をつけていること等について解説します。
さらに予備試験に臨む方に向けて合格の秘訣もお伝えしますので、記事を最後までご覧いただき参考にしてもらえれば嬉しいです。
司法試験予備試験合格におすすめの通信講座
予備試験の勉強を効果的におこなう鉄則
予備試験に受かる人・受からない人には共通した特徴があるとのことでしたが、具体的にそれぞれどのような特徴があるのでしょうか?
まずは予備試験に受かる人の特徴について、以下6つのポイントに絞ってまとめました。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
- 素直な人
- 継続して物事に取り組める人
- 自己管理ができる人
- 堅実な人
- 柔軟な考えができる人
- 情報収集が得意な人
ポイント①助言や模試の結果を素直に受け止める
予備試験に合格する人の特徴の1つは素直であることです。
素直であることは一見当たり前のことのように感じますが、他のライバル・講師の助言やテキストに記載されている内容を素直に受け止め、それを実践することは案外難しいことです。
人にはそれぞれ自分に合った学習方法があることは周知の事実かもしれません。
しかし難関試験である司法試験・予備試験においては先人の知恵も非常に重要です。
そのため、これまで受験してきた方々の失敗と成功を自分の礎とし、何事にも素直な姿勢で取り組むことが求められます。
また勉強を進めていく上で既に知っていることが出てきたとしても、潜入感や固定観念等を取り払いそれらを蔑ろにすることなく柔軟に吸収し、自分の知識に変えようとする努力も必要です。
ポイント②合格までのモチベ―ションを維持する
2つ目の特徴は継続して物事に取り組む姿勢でいることです。
この点に関しては勉強のモチベーションを維持する上でも重要になってきます。
長期間にわたる学習を余儀なくされる予備試験では、継続して計画通りに勉強に取り組むことが合格するための秘訣と言えます。
しかしただ計画を遂行するだけでなく、定期的に勉強の進捗状況を顧みて計画に変更を加えることも必要です。
当初の計画にあまり固執しないようにすることも重要なポイントです!
また計画を立てたら、最初は「何が何でもとりあえずやる!」という意志を持つようにしましょう。
勉強の際は勉強場所を固定することが効果的であるとの研究結果もあるため、勉強場所を自分の中で確立するのがおすすめです。
また、決まった時間に勉強を行うことで勉強計画の実現に一歩近づくことができます。
しかし気分によっては勉強場所を変えることも効果的であるため、時々気分転換に場所を変えてみるのも良いでしょう。
ポイント③自己管理を徹底する
3つ目の特徴は自己管理を徹底していることです。
2つ目の特徴と被る部分ではありますが、勉強に明け暮れる毎日ではついつい「今日はこのくらいでいいか」や「しょうがないな」といった気持ちが出てきてしまうことがあります。
しかしそんな時こそ自分に厳しく自己管理する能力が必要です。
ポイント④基本を地道にコツコツやる
4つ目の特徴は堅実であることです。
予備試験・司法試験は膨大な量の法律知識を暗記しなくてなりません。
基本的な定義や暗記した内容をもとに解答が求められる記述式試験等は基本が最も重要であり、まさに「基本無くして応用なし」です。
暗記という地味で辛いことを堅実にコツコツと繰り返し、嫌なことから目を背けることなく勉強に取り組む人が合格を手にできるのです。
ポイント⑤柔軟・シンプルな学習を心がける
5つ目は柔軟な考え方ができることです。
これは言い換えると【完璧主義者ではない】ということです。
これまで述べてきたことを踏まえると一見矛盾しそうな特徴ですが、明確な理由があります。
これは後述する「予備試験に受からない人の特徴」と被る内容ですが、不合格になる人の中には1つの参考書を何ヶ月もかけて熟読するという方がいます。
参考書の最初~最後までを読み込もうとすれば費やす時間や労力は相当なものになります。
序盤から完全理解を試みるのではなく、以下のような学習方法がおすすめです。
- 参考書に記載されている重要部分を読み取る
- ※法律の骨組みとなる部分を理解する
- 基本をマスターしたら過去問を解く
- 解らない部分は参考書を参照する
※法律の勉強の場合
ポイント⑥情報収集を積極的におこなう
6つ目の特徴は情報収集能力が高いことです。
「敵を知り、己を知れば百選危うからず」という孫子の兵法は試験勉強でも遺憾無く発揮されます。
特に相対評価で合否が決まる試験では、他の受験生が行なっていること熟知し他の受験生が間違えない問題を取りこぼさないようにするための学習が重要です。
そのため、多くの受験生が使用している参考書・問題集・合格者の勉強傾向・合格レベル等の試験に関するありとあらゆる情報収集を行う必要があります。
また、他の受験生がおこなっている勉強の中で、自分より優れていると感じる部分に関してはどんどん取り入れる柔軟さも必要です。
ポイント⑦勉強の仕方とモチベーションのどちらが問題か常に考える
司法試験の受験資格として予備試験の受験を検討している方も多いと思いますが、司法試験並びに予備試験は言わずと知れた難関試験です。
そんな難関試験である予備試験は、合格を勝ち取ることができる人とそうでない人どちらも共通した特徴が存在します。
後述する「予備試験に受かる人の特徴6選」でも詳しく解説しますが、予備試験に受かる人と受からない人の違いはハード面・ソフト面の2つの側面について考えられます。
ソフト面では、受験生が試験に臨む姿勢・メンタルについて違いが生じます。
一方ハード面では、勉強計画の設定・扱う問題集/参考書について違いが生じてきます。
次の項目にて予備試験に受かる人・受からない人の特徴を具体的に列挙しますので、参照してみてください。
本気で合格を目指したい!という方におすすめの司法試験・予備試験講座一覧は下記記事をご覧ください。
⇒司法試験予備試験の通信講座&予備校おすすめ10社比較ランキング!
予備試験の合格のための学習法
ここまで、予備試験に受かる人と受からない人の違いやそれぞれの特徴についてまとめてきました。
ここからは、予備試験合格の秘訣を次の3点を中心に解説していきます。
- 過去問学習
- 隙間時間の学習
- 合格者を参考にする
勉強法①過去問学習は徹底的におこなう
予備試験の受験者であれば、過去問の学習が重要であることは誰でも知っていることだと思います。
しかし不合格となる方の多くは、過去問の学習を大事に捉えすぎるがあまり過去問の学習が勉強の終盤・試験直前期になる傾向が強いです。
その結果、過去問の演習自体が少なく問題の傾向を捉えることができないことや過去問の理解が浅く問題の仔細を確認をすることができずに記憶の定着がおろそかになりがちです。
一方、合格者の多くは過去問の学習を勉強の序盤から取り入れることでアウトプット・インプットを同時進行で行っています。
こうすることで自分の理解と解答の違いを確かめることができ、なおかつ記憶の定着も良くなります。
また何度も過去門を解くことができるため相対的に考えると問題を解く回数も増えます。
そのため、過去問で出題された重要な問題を的確に把握することができます。
勉強法②スキマ時間でのインプットを継続的にこなう
隙間時間の学習は試験勉強を行う上で重要な要素の1つです。
合格者の多くは決められた時間・決められた場所で勉強するだけでなく、学校や職場の通学・通勤時間やトイレ・お風呂場などのサニタリースペースでも余念がありません。
合格者の中には食事の傍らでも参考書を読むなどして試験に向けた勉強時間を確保しています。
勉強法③自己流に陥りすぎない
この記事での冒頭でもお話ししましたが、先人たちの失敗・成功談はこれから試験に臨む人にとってとても重要な資料です。
多くの合格者がしてきたことや留意してきたことを学ぶことでそれらを自分の学習に取り入れたり、既に自分が行っている事でも合格者の方の話を聞くことで自身が行ってきたことの重要性を再確認することもできます。
予備試験に合格できない学習方法
前述した「予備試験に受かる人の特徴」に反するものが受からない人の特徴なのではないかと考えられますね。
しかし試験に受からない人の中には、勉強熱心・真面目すぎるという人がいるのも事実です。
以下では、上述した方に多く見受けられる特徴を以下の3点に絞ってご紹介します。
- 完璧主義者
- インプット偏重
- 睡眠時間の欠如
①丸暗記など完璧な対策をしようとする
この点に関しては先ほども言及しましたが、参考書などの教材は勉強序盤で最初~最後まで熟読してはいけません。
これをしてしまうと、時間と労力が虚しく浪費されます。
基本となる箇所・重要部分を押さえ、知識の土台を築くことに専念しましょう。
そして、過去問を解く上で解らない点や知識の補完を参考書で行うのが効果的です。
ただし法律知識の完璧な理解が求められることも事実であるため、「完璧に覚えよう」という意気込みは意義のあることだと思います。
②インプット重視でアウトプットが少ない
受からない人の特徴の2つ目はインプット偏重であることです。
予備校の講義を聞くだけの受身の勉強や、参考書を読むだけのインプット偏重学習では合格から遠のいてしまいます。
適宜アウトプットを行うことで理解力・記憶力は上昇していくため、インプット・アウトプットのバランスが良い勉強を心がけましょう。
③睡眠時を削るのは逆効果
3つ目の特徴は睡眠時間の欠如です。
これも真面目な方にありがちな特徴ですが、勉強時間を確保するために睡眠時間を削ることは得策ではありません。
勉強の質を高めるためにも1日7〜8時間の睡眠をとることをお勧めします。
予備試験の勉強法と受験回数の関係
受験者のほとんどは2回目の受験で合格している
「受験回数を重ねると受からなくなる」ということはありません。
現に合格者のほとんどは2回目の受験で合格しているというデータがあります。
しかし合格までに時間をかけすぎるのは良くありません。
予備試験は受験回数に制限がありませんが、司法試験は受験資格を満たした後の最初の4月1日から5年間でしか受験することができません。
そのため予備試験の合格までにあまり多くの時間を費やしてしまうと、その後司法試験に受からない状態が続いた場合「前職がなく、年齢が高い」ということが就職に悪影響を及ぼす可能性があります。
複数回受験をする場合は落ちた原因の改善が必要
自分の最善を尽くし生活の全てを投げ打って臨んだ試験の結果が芳しくないものになれば、それはとても悲しいことですね。
そんな時はこれまで頑張ってきた自分を労うことも重要です。
その間で自分が試験にかける情熱が再燃してきたらすぐさま勉強に取り掛かりましょう。
上述したように試験の合格者の多くは2回、3回と複数回の受験を経て合格しています。
自分もそれに続くことができるように勉強計画を再度見直し、どの科目をどの程度学習する必要があるのかを明確にしましょう。
また通信講座・予備校講座を受講し、適切な勉強法で勉強することが重要です。
予備校や通信講座では論文試験の添削を指導してくれるというメリットや、自分の苦手科目を認識する機会も与えてれます。
予備試験対策におすすめの予備校・通信講座
予備試験は何度でも受験可能なうえ、多くの受験生は複数回の受験を経て合格しています。
つまり、予備試験において1度や2度の失敗はなんということないのです。
今回がダメなら、方法を変えてもう一度挑戦してみる。
そうした変化と努力の継続が現状を変える一手になるはずです。
ここでは司法試験予備試験への再挑戦を目指す方に向けて、オススメの予備校を3つ厳選してご紹介します。
これまでスクールに通われていた方も、別のスクールに通ってみることで新しい可能性が開けるはずです!
①アガルート予備試験講座
再受験者にまずオススメしたいのがアガルートの予備試験講座です。
再受験者の躓きの多くは知識のインプットではなく、アウトプットとモチベーションの維持です。
アガルートでは100通以上の添削指導や、いつでも何度でも質問ができる制度などサポートが充実しており、再受験者ならではの躓きや悩みに対応してくれます。
・他校乗換え割が強力
アガルートには他スクールでの受講経験がある方に向けた”他校乗換え割”を実施しています。
受講料が10%OFFになる他校乗換え割は、SALE価格との併用利用も可能な強力な割引制度です。
また、他校乗り換え割引だけでなく、再度アガルートで予備試験講座を受験する場合には30%OFFでの受講も可能となっています。
手厚いサポートが魅力とされているため、一年目の失敗を元に適切な勉強スケジュールやカウンセリングを行ってくれるはずです!
②スタディング予備試験講座
つづいて、時間や費用に余裕のない再受験生にオススメしたいのがスタディングの予備試験講座。
スタディングの予備試験講座を再受験生に勧める理由は以下の通り。
スタディングの講座は、数ある通信講座の中でもオンラインサービスが充実していることで知られています。
WebテキストやWeb問題演習など、Web上で完結する講座となっており、スマホ1台でどこでも学習できる点が魅力です。
再受験生の中には、仕事やアルバイトをしながら受講費を捻出している方も多いため、忙しい中でもスキマ時間で学習を勧められるスタディングはオススメです。
・受講費が安い
2度目、3度目の挑戦となるとスクールにかかる費用もかなり高額になってきます。
スタディングは業界トップクラスの受講料の安さを誇るスクールで、予備試験合格コースは9万円以下から受講することが可能です。
その分、サポート面や授業内容ではアガルートに劣る所もありますが、モチベーションを維持できる受験生や、アウトプットに不安が無い受験生にはオススメできます。
③LEC(東京リーガルマインド)予備試験講座
最後にご紹介するのが老舗予備校LEC(東京リーガルマインド)の講座です。
LECを再受験生にオススメする理由は下記の通り。
LECは先にご紹介した2スクールとは違い、対面での講義も展開しているスクールです。
対面講義の参加者は非常にレベルが高く、緊張感をもって切磋琢磨しながら学習を進められる点が魅力となっています。
どうしてもモチベーションが下がりがちな再受験生はLECの対面授業を受講してみてはいかがでしょう。
・歴史に裏付けられた指導
老舗予備校であるLECはこれまで5000人以上の受講生を司法試験合格まで導いてきました。
その歴史に裏付けられたカリキュラムやノウハウは、着実に道を歩んでいけば合格するレベル(合格までの距離が近かった)の再受験生に適した指導と言えるでしょう。
予備試験は基本に忠実な勉強法が最も効果的
本記事では、予備試験に受かる人・そうでない人のいずれにも共通の特徴があることをご紹介しました。
受かる人は勉強したことを素直に自分の知識として吸収でき、なおかつ堅実に継続して勉強に取り組むことのできる人です。
また学習のポイントとしては、過去問の学習を勉強序盤から取り入れ過去問の分析をすることが挙げられます。
さらに、合格者の人の勉強方法を参考にすることも合格の秘訣となっています。