将来弁理士を目指したいけれど、その為に高校を卒業してからどのような道に進んで行けば良いのか迷われる方も多いはずです。
弁理士試験に合格するのはとても難しい為、学校や学部の選び方も重要になってきます。
そこでこの記事では、弁理士の出身大学はどこが多いのか、おすすめの大学・学部はどこか、弁理士試験に学歴は必要か、大学ではなく専門学校を選択するのはどうなのか等について解説していきます。
これから弁理士を目指したいという方はぜひご覧ください。
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弁理士の出身大学多いのはどこ?
弁理士を目指す方が気になる点として、弁理士の出身大学はどこの大学が多いのかということが初めに挙げられるのではないでしょうか。
令和5年度弁理士試験最終合格者統計を参照した合格者人数が多い大学のランキングは以下の表のようになります。
出身校 | 人数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
― | その他大学 | 29 | 15.4 |
1位 | 東京大学 | 22 | 11.7 |
2位 | 京都大学 | 14 | 7.4 |
3位 | 早稲田大学 | 11 | 5.9 |
3位 | 慶應義塾大学 | 11 | 5.9 |
5位 | 東京工業大学 | 10 | 5.3 |
6位 | 東北大学 | 9 | 4.8 |
7位 | 大阪大学 | 8 | 4.3 |
8位 | 北海道大学 | 7 | 3.7 |
9位 | 筑波大学 | 5 | 2.7 |
9位 | 上智大学 | 5 | 2.7 |
11位 | 神戸大学 | 4 | 2.1 |
― | 短大・専門 | 0 | 0 |
― | 高校 | 0 | 0 |
偏差値の高い大学の出身者が多い
上の表から、偏差値の高い大学が合格者人数が多いランキングの上位を占めていることがわかります。
上位11校のうち5校(東京大学・北海道大学・京都大学・大阪大学・東北大学)が旧帝国大学と言われる大学です。
旧帝国大学とは、北海道大学・東北大学・東京大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・九州大学の7つの大学のことを指し、どの大学も偏差値60以上の学部があり難関大学と言われています。
またそれ以外の大学も地方国立大学や有名私立大学など、偏差値が高い大学が目立ちます。
その他の大学出身者が1番多い
偏差値の高い大学の合格者数が多いことがわかりましたが、実は1番合格者数が多いのは「その他の大学」となっています。
実際に令和5年度は29人の合格者がその他の大学出身の方です。
つまり難関大学と言われているような偏差値の高い大学ではないその他の大学卒業の方でも、弁理士試験に合格する可能性は十分にあると言えます。
さらに人数は少ないですが短期大学・専門学校卒の方や高校卒の合格者もいるため、弁理士を目指すのに出身大学だけを気にする必要はないでしょう。
弁理士試験に合格するためには、出身大学よりも試験勉強への取り組み方等が大切になってきます。
弁理士を目指すならこんな大学がおすすめ!
弁理士の出身大学はどのような大学が多いかお分かり頂けたでしょうか。
ここからは、今後弁理士を目指して大学に入学するのであれば具体的にどのような大学を狙うべきか、おすすめの大学をいくつか紹介させていただきます。
東京大学
東京大学は日本最初の大学であり国立大学のトップとも言われる大学です。
弁理士の合格者数のランキングでは毎年1位になっています。
2位以下の大学と比べても合格者数・合格率ともに圧倒的に高く、将来弁理士になりたいという方にもおすすめできる大学です。
東京工業大学
東京工業大学は創立から130年を超える長い歴史を持つ大学です。
後ほど詳しくご説明しますが弁理士試験を受ける方は圧倒的に理系学部出身の方が多く、東京工業大学は国立理系のトップ校とも言われるため弁理士試験にも強い大学と言えるのではないでしょうか。
慶應義塾大学
慶應義塾大学は日本で最も古い大学の1つです。
現在は10学部(文学部・経済学部・法学部・商学部・医学部・理工学部・総合政策学部・環境情報学部・看護医療学部・薬学部)が設置されています。
弁理士を目指す方に向いている理工学部も設置されており、理工学部は他の9学部も含め日本の中でもトップクラスと言われています。
早稲田大学
早稲田大学は慶應義塾大学と同じく日本で最も古い大学の1つです。
早稲田大学は毎年弁理士試験の合格者数が多い順の大学ランキング上位に入っています。
先進理工学部などの理工学部もあるため弁理士を目指す方におすすめの大学です。
また、稲門弁理士クラブという早稲田大学出身の弁理士だけが集う団体があります。
弁理士会の派閥の中で出身大学を限定しているのは稲門弁理士クラブだけとなっており、弁理士になった後に人との繋がりを作るのにも役立つでしょう。
大阪工業大学
大阪工業大学は2003年に日本で初めて知的財産学部を開設した大学で、現在知的財産学部がある大学は大阪工業大学だけとなっています。
知的財産学部では法律や理系科目の分野も勉強するため、弁理士に必要な知識を網羅的に身に着けることができます。
また弁理士試験対策の授業があったり、受験料の補助や合格者への奨励金支給など弁理士試験支援制度もあるため弁理士を目指す方に向いている大学です。
弁理士を目指す場合おすすめの学部はどこ?
弁理士の合格率が高い大学やおすすめの大学をご紹介したところで、ここからはこれらの大学やそれ以外の大学に進学した場合どのような学部に入れば良いのかを見ていきます。
一般的に、弁理士を目指すには理系学部がおすすめとされています。
実際弁理士試験の合格者を見ると理工系市出身が7~8割、法文系が1~2割です。
なぜ理系学部がおすすめなのか、具体的な試験内容や文系との比較なども交え説明していきます。
弁理士試験の内容とは?
弁理士の試験は短答式筆記試験・論文式筆記試験・口述試験と3段階に分かれており、1段階ごとに合格すると次の試験を受けることができるという形です。
短答式筆記試験が5月、論文式筆記試験が7月、口述試験が10月に行われるため試験期間は長期にわたります。
また弁理士試験に合格するためにはトータルして2,000〜3,000時間もの勉強が必要だと言われています。
1年で資格を取得しようと考えている方は1日8時間もの勉強をしなくてはなりません。
文系と理系どっちが有利?
短答式筆記試験は法律系の内容が出題されるため、文系・理系学部どちらが有利ということはありません。
文系出身の方が全員法律の分野に特化して勉強しているわけではないからです。
また口述試験の出題範囲も主要四法と呼ばれる特許法・実用新案法・意匠法・商標法となっており、理系出身だからといって有利な部分は無いと言えます。
しかし、論文筆記試験の選択科目は理工Ⅰ(機械・応用力学)・理工Ⅱ(数理・物理)・理工Ⅲ(科学)・。理工Ⅳ(生物)・理工Ⅴ(情報)・法律(弁理士の業務に関する法律)と法律の科目を除いた全てが理系向けの問題なので、理系学部の方が受けやすい試験です。
理系学部出身者は論文式筆記試験が免除になる?
弁理士試験の論文式筆記試験には免除制度というものがあります。
論文式筆記試験が免除になる条件はいくつかありますが、理系の大学院卒の方は「修士・博士等の学位に基づく選択科目免除」が適応され、論文式筆記試験が免除となる可能性が高いです。
1つの試験が免除されることにより合格できるチャンスが上がるため、理系学部出身者は弁理士試験を受けるのに有利だと言えるのではないでしょうか。
以上のことから弁理士を目指すには理系学部がおすすめだということがわかりますね。
しかし、文系学部だからといって試験を受けられないということはもちろんありません。
そのため文系出身の方で弁理士になっている方もいらっしゃいます。
弁理士試験合格に学歴は必要?
弁理士試験の合格率は10%に満たないことからも難易度が高い試験ということが分かりますね。
しかし難関試験でありながら弁理士試験を受験するのに学歴や経歴などは関係なく、誰でも受験することが可能です。
実際に中卒や高卒の方も受験しており合格者も出ています。
かなり難しい試験となっていますが、コツコツと努力して勉強をすれば試験に合格するチャンスは誰にでもあります!
弁理士を目指すなら専門学校もおすすめ?
弁理士を目指す際、大学ではなく専門学校に行くという選択肢もあります。
そのため、高校を卒業した後に大学・専門学校のどちらに行くのが良いか迷う方もいるはずです。
そこでここからは、専門学校の合格者数や専門学校に行くメリット等について見ていきたいと思います。
専門学校の合格者数や合格率は?
弁理士試験最終合格者統計によると、専門学校卒業の合格者は令和3年度では1人、前年の令和2年度は5人となっています。
また合格率に関しては令和3年度が0.5%、前年の令和2年度は1.2%となっています。
大卒の方と比べると合格者数・合格率共に低いですが、専門学校卒の方も弁理士試験に合格することが十分可能だということが分かります。
専門学校に通うメリットは?
大学ではなく専門学校に通うメリットとして、1番に学費が抑えられるという点が挙げられるのではないでしょうか。
平均的な私立大学の学費が4年間で約460万円であるのに対し、専門学校の学費は2年間で約230万円となっています。
つまり私立大学と専門学校では約2倍もの学費の差があるのです。
また大学院修士課程・博士課程などに進む場合はさらに費用がかかってしまいます。
そして、卒業までに必要な時間は大学学部で4年間・大学院修士課程/修士課程で2年間となっている一方、専門学校は一般的に2年間で卒業できるため専門学校は大学と比べてかなり通学年数が短くなります。
弁理士にはなりたいが学費はできるだけ抑えたいという方、なるべく早く弁理士の資格をとって働きたいなどという方は専門学校に行くという選択も視野に入れて考えるとよいのではないでしょうか。
さらに大学や専門学校に行かず通信教育を受けたり独学で勉強したりなど、弁理士になる為の勉強方法には様々な選択肢があります。
弁理士の出身大学や目指すのにおすすめの大学まとめ
今回この記事では、弁理士の出身大学で多いのはどの大学か、おすすめの大学や学部はどこか、弁理士試験合格に学歴は必要か、大学ではなく専門学校に行くのはどうなのかなどについて解説してきました。
弁理士試験合格者数を見ると偏差値の高い大学出身の方が多いですが、それ以外の方も十分弁理士を目指すことが可能です。
また弁理士試験受験には学歴が必要ないため高卒や中卒の人なども含め誰でも受験することができますし、実際大卒以外の合格者もいます。
大学に行く場合には弁理士試験の内容から見ても理系学部がおすすめと言えますが、文系学部の方も試験を受けることができます。
また弁理士試験の勉強にかかる費用を少なくしたい方、短期間で学校を卒業したい方などは大学ではなく専門学校に通うのもおすすめです。
弁理士への道を考える際にこの記事を参考にしていただけると嬉しいです。