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行政書士試験は法律資格のステップアップに最適?難易度の違いや取得順番・ダブルライセンスにおすすめの資格を紹介

更新日:2024-06-11

行政書士試験は法律資格のステップアップに最適?難易度の違いや取得順番・ダブルライセンスにおすすめの資格を紹介

行政書士の仕事内容は主に公的機関へ提出する権利義務関連の書類を作成することですが、試験では司法試験などと同様に法律に関する知識が問われます。

行政書士試験と司法試験の出題範囲は重なっている部分も多く、まず行政書士試験にチャレンジしてからステップアップし、いずれは司法試験の受験を考える人も少なくありません。

この記事では、行政書士試験を突破した人やこれからの受験を考えている人向けに、行政書士試験は法律資格のステップアップに最適なのか、将来的に司法試験の受験は可能なのかを解説します。

また、法律資格の難易度の違いや、行政書士資格を取得してから司法試験を目指すメリットも紹介していますので、興味のある方は是非最後までご覧ください。

    この記事でわかること

  • 行政書士試験とほかの法律資格の難易度の違い
  • 行政書士資格を取得してからステップアップしていくメリット
  • 法律資格の取得におすすめの順番

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行政書士から法律資格をステップアップ取得していくメリット

行政書士試験は法律資格のステップアップに最適? メリット

前述したように、行政書士と比べて司法試験の方が圧倒的に高難易度です。まったく法律の学習に触れた経験がない初学者が、司法試験に合格するのは至難の業といっても過言ではありません。

ここからは、行政書士がほかの法律資格をステップアップ取得していくメリットや、専願受験生と比較した際の有利な点について紹介します。

勉強時間を短縮できる

行政書士がほかの法律試験を受験する場合のもっとも大きなアドバンテージは、勉強時間を短縮し理解を深めやすいことです。

法律資格の初学者と比較すると、基礎が固まっていることや法律の勉強に対する苦手意識が無いため、スタートラインに差があるとも言えます。

また、資格の種類によっては民法などは試験範囲が重複していることが多く、勉強時間を短縮しながら効率良く資格取得に向けた勉強が進められるのもメリットです。

合格する経験が自信につながる

行政書士資格を取得してから、ほかの法律資格にステップアップして取得していくと、合格する経験が自信につながるのもメリットの1つです。

例えば、法律資格の最難関にあたる司法試験を法律初学者が受験する場合、約10,000時間の勉強が必要になります。

また、非常に低い合格率を突破しなければならず、合格できるか不安な気持ちを抱えたまま長期間勉強し続けるのは、挫折する原因になることもあるでしょう。

しかし、行政書士に合格していれば、難関法律資格を合格できた経験が自信につながり、勉強に対するモチベーションを高く維持したまま試験に挑めるメリットがあります。

基礎知識がある状態で難関資格に挑める

法律に関する基礎知識がある状態で難関資格取得に向けた勉強に着手できるのも、行政書士取得後にほかの法律資格を取得するメリットです。

とくに、法律の条文を読み込む力や試験問題の論点を掴む力など、法律初学者がつまずきやすいポイントを行政書士資格取得によってクリアしている強みがあります。

ほかの法律資格の試験科目に関しても、勉強にスムーズに着手できるので理解度も早いでしょう。ただし、行政書士に合格していても科目の免除制度のような目に見えるメリットはありません。

行政書士に受かったからと言って、司法試験の受験が容易になるということではなく、勉強をスムーズにスタートさせやすいことがアドバンテージです。

司法試験の受験は行政書士にとっての1つのキャリアチェンジですが、そのまま行政書士として働く方が結果的に良かったという可能性もあるため、自分の実力は客観的に判断しましょう。

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法律資格のステップアップ取得におすすめの順番

行政書士試験は法律資格のステップアップに最適? おすすめの取得順番

法律資格のステップアップにおすすめの取得順番ついて解説します。

基本的には、難易度の低い資格取得からスタートするのがもっともベーシックな方法ですが、状況に応じて受験する資格の取捨選択をすることが大切です。

行政書士をすでに取得している場合は、次に司法書士を目指すと良いでしょう。

また、まったく法律の学習に触れた経験がなく、行政書士の取得にも不安があるときは、比較的取得しやすい宅建士や、民間の法律系資格から取得し始めるのもおすすめです。

法律系の国家資格に関して、おすすめの取得順番は以下のページで詳しく紹介しています。

法律資格を取得する順番は?初心者向けの順番や資格・取得方法を解説

法律資格でステップアップする際は民法が大事!

法律資格でステップアップを目指す際は、民法が何よりも大事です。

なぜなら民法は宅建試験・行政書士試験・司法書士試験・司法試験予備試験で出題されるからです。

司法試験だと試験の内の14%程度でっすが、ほかの試験だとおおよそ20%~30%を占めるので避けられません。

また民法は難しい科目だからこそ差が出やすい科目だともいわれています。

苦手だと法律資格を諦めなければいけないこともあるので、得意にしておいた方が得策です。

行政書士試験とほかの法律資格の難易度・合格率

まず最初に、行政書士試験とその他の法律資格の試験について難易度の違いを紹介します。難易度は、合格率・出題範囲・勉強にかかる時間の目安などで比較しました。

合格率 出題範囲・型式 勉強時間の目安
宅地建物取引士(宅建士) 15~18% 4科目 300~600時間
行政書士 10~12% 6科目 600~1,000時間
社会保険労務士(社労士) 5~7% 10科目 500~1,000時間
中小企業診断士 4%
※1次・2次を一発合格した人
11科目 800~1,000時間
司法書士 4~5% 11科目
※記述式試験あり
2,000~4,000時間
公認会計士 8~11% 9科目
※論文式試験あり
3,000~4,000時間
司法試験 40~45%
※予備試験合格率は3~5%
短答式8科目
論文式10科目
口述式2科目
5,000~10,000時間

法律資格と言っても、上記のように合格率や試験科目数に大きな差があり、勉強時間の目安も資格によって異なるのも特徴です。

行政書士を基準とした場合、ほかの資格はどの程度の難易度なのか、将来的に司法試験に合格することは可能なのかを解説します。

行政書士よりも宅建士の方が難易度は低め

行政書士を基準とした場合、より難易度が低い法律系国家資格は宅地建物取引士(宅建士)です。

宅建士は法律資格の入口として受験する人も多く、資格取得にかかる勉強時間の目安も300~600時間と行政書士の半分程度となっています。

あくまで目安であり、合格に必要な勉強時間は個人差があるものの、試験科目数も少ないので難易度は行政書士よりも低めです。

宅建士の資格では建築関連の法律が試験範囲の中心となりますが、民法に関しては行政書士の試験範囲と重複しています。

行政書士の次は司法書士試験がステップアップになる

行政書士を取得した後にステップアップを兼ねてほかの法律資格を取得するなら、司法書士が良いでしょう。

行政書士から司法試験受験を目指すケースもありますが、司法試験は難易度が高いため、受験のハードルも跳ね上がります。

膨大な試験範囲を網羅しなければならないことから、司法試験受験前に司法書士試験を受験し、合格して弾みを付けてから司法試験に挑む形です。

ただし、最終的に司法試験の合格を目指すのであれば、司法書士の勉強にかけている時間を司法試験の受験勉強に充てた方が良い場合もあります。

自身の法律知識の習熟度や学習進捗状況に合わせて、ステップアップすべきか直接最難関の司法試験に挑むべきかを検討することが大切です。

司法試験は文系国家資格最難関レベル

司法試験は、文系国家資格最難関といわれるレベルの法律資格です。

司法試験を突破するには、行政書士資格取得にかかる勉強時間目安のおよそ10倍程度の学習時間が必要になります。

司法試験の合格率は比較的高い反面、司法試験を受けるには予備試験を合格するか法科大学院を修了する必要があるため、受験資格を得ること自体の難易度が高いのも特徴です。

司法試験の試験科目は行政書士試験の科目と重複している部分が多いため、司法試験の合格を目指す人が習熟度確認のために行政書士試験を受験することもあります。

行政書士から司法試験受験へのステップアップを目指す場合は、非常に険しい道のりであることを理解し、学習環境を整えて相応の覚悟で挑みましょう。

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ステップアップで法律資格を取得していく際の注意点

難易度が高い法律資格をステップアップ取得するのは、必ずしもメリットばかりではありません。それぞれの試験対策に時間を要するため、本命資格の取得に直接挑戦するのと比べて費用も時間もかかります。

そのため、法律資格をステップアップしながら取得していきたい場合は、ステップアップ取得の利点を活かすためのポイントを把握しておくことが大切です。

ここからは、法律資格をステップアップしながら取得する際に意識しておきたいポイントや、注意点について解説します。

必要性の低い資格はスキップする

法律資格をステップアップ取得していく場合、必要性の低い資格はスキップしていくことが大切です。

いくら試験科目が重複する資格であっても、試験勉強で意識しなければならないポイントや試験対策の方法は異なります。

例えば、択一試験や短答式試験、論文式試験、口述式試験など、解答方法が異なるケースもあるでしょう。試験対策の方法が異なれば、試験勉強にも時間を要します。

必要性の低い資格を取得するために試験勉強の時間を割くのであれば、より関連性の高い資格や最終目標とする資格に早い段階で集中した方が、回り道をせずに効率良く必要な資格を取得していけるでしょう。

急激に難易度の高い資格に挑戦しない

法律資格をステップアップしながら取得したい場合は、急激に難易度の高い資格に挑戦するのではなく、身の丈に合ったレベルの資格にチャレンジしていきましょう。

行政書士を取得したのちに司法試験にチャレンジするのは、前述の通り約10倍の勉強量が必要になります。

行政書士の合格によって弾みがついていたとしても、司法試験合格は容易ではありません。

ステップアップ取得の利点を活かすのであれば、司法試験チャレンジ前に司法書士の資格にチャレンジするなど、難易度を少しずつ上げていく方法がおすすめです。

司法試験に挑戦するために、ほかの資格を取得せずに勉強時間をすべて司法試験対策に充てたいときは、効率良く学習するためにスクールや通信講座を受講すると良いでしょう。

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行政書士が難しいときは民間資格からのスタートがおすすめ

行政書士は、法律系国家資格の中では比較的取得しやすい難易度ですが、難関資格であることには変わりません。

そのため、行政書士の資格取得が難しいときは、民間の法律系資格取得からスタートするのもおすすめです。

民間の法律系資格には、ビジネス実務法務検定や法学検定などがあります。

行政書士よりもさらに取得しやすい資格のため、法律資格の勉強に自分が適しているのかを見極めるための判断材料として取得に挑戦してみるのも良いでしょう。

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ダブルライセンスにおすすめの法律資格7選

ここでは、行政書士とダブルライセンスでとるのにおすすめの法律資格についていくつかご紹介します。

司法書士

司法書士は国家資格であり、法律事務の専門家として国民の権利を擁護し、公正な社会の形成に貢献します。

主な業務は登記や供託手続きですが提出先が異なり、行政書士は役所、司法書士は法務局への提出といった違いがあります。

行政書士資格と一緒に持っておくことで、書類の提出先に関わらずあらゆる法的書類を扱えるメリットがあります。

まずは行政書士から始めるのがおすすめです。

なぜなら、共通する科目について司法書士の方が難易度が数段高く、また、司法書士は不動産登記法などの登記に特化した法の知識が更に必要になるためです。

社会保険労務士

社会保険労務士は労働関連法令や社会保障法令に基づく書類の作成代行や労務管理、社会保険に関する相談・指導を行う国家資格です。

行政書士との共通点は各種書類の作成・申請代理業務ですが、行政書士は会社設立時に必要となる書類を社労士は会社を経営する段階での業務がメインとなる違いがあります。

したがって二つの資格を取得することで、会社設立時には行政書士として設立後は社労士として関与するビジネスモデルが出来るようになるメリットがあります。

ただし、社労士と行政書士は試験科目が異なるので注意が必要です。

土地家屋調査士

土地家屋調査士は、不動産の「表示に関する登記」の専門家であり、土地や家屋に関する調査や測量、登記の申請を行います。

司法書士が扱うのは「権利に関する登記」であるのに対し、土地家屋調査士は「表示に関する登記」を担当するといった違いがあります。

土地家屋調査士の業務には農地転用や開発許可のための測量も含まれ、行政書士との関連もあることからダブルライセンスを取得することで受注できる仕事の幅が広がるでしょう。

また土地家屋調査士の筆記試験の法令科目は、民法・不動産登記法・土地家屋調査士法が挙げられますが、法令科目に民法や不動産登記法が含まれるため、行政書士で培ってきた知識も活かせるメリットもあります。

宅地建物取引士

宅地建物取引士は、不動産の売買や貸借取引に関する法務を担当する国家資格であり、通称「宅建」と呼ばれる仕事です。

不動産関連書類を扱う行政書士の場合や相続関係の業務を行う行政書士の場合、宅地建物取引士の資格を持っていればかなり有利になります。

また宅建の試験科目が比較的少なく、行政書士よりは難易度の低い試験であるのもおすすめポイントです。

さらに宅建の試験科目のうち民法は行政書士と共通しているので、これまでの勉強が貯金となり宅建業法を身に付ければいいので狙い目だといえるでしょう。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー(FP)は、顧客の収支や資産状況などを基に個別の資金計画やアドバイスを提供する職業です。

FPの資格には国家資格と民間資格の2種類があり、国家資格はFP3級~1級に分かれている特徴があります。

FPの知識を実務として活かす場合、FP2級以上の取得が求められます。

行政書士とFPのダブルライセンスを持つことで、会社設立時には行政書士として経営者をサポートし、設立後はFPとして資金計画を後押しするビジネスモデルが出来るメリットがあります。

またFPの試験では行政書士の試験科目である民法の知識が活かされ、比較的合格へのハードルが低いのもおすすめできます。

税理士

税理士は税務代理を主な業務とする国家資格であり、税務相談や税務代理など税務に関する業務を担当します。

税務の問題は企業にとって重要であり、税理士は常に需要があるので取っておいて損はないでしょう。

税理士試験の科目は簿記や会計学、税法などであり、行政書士とは異なる試験科目であり、難易度も高いのが特徴です。

税理士資格を取得すれば、行政書士登録をすることで行政書士として働けるので、どちらも欲しい場合は税理士資格から取るのがおすすめです。

中小企業診断士

中小企業診断士は企業のコンサルティングに関する国家資格です。

行政書士と中小企業診断士のダブルライセンスを取得すれば、業務をワンストップサービスで提供することができるメリットがあります。

つまり、ダブルライセンスを取得することで、企業にとっていつでもサポートしてくれる信頼できる存在として活躍することが期待できます。

試験科目には行政書士試験と同じ会社法が含まれていますが、経営学なども重要であり新しい勉強が必要です。

もしダブルライセンスを目指すのであれば、中小企業診断士のほうが試験のハードルが高いのでまず行政書士の資格を取得するのがおすすめです。

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法律資格でステップアップするなら同系統の資格がおすすめ!

今回は、行政書士試験を突破した人・考えている人向けに、行政書士試験は法律資格のステップアップにつながるのかやおすすめの法律資格についてご紹介してきました。

もしすでに行政書士資格を持っているのであれば、同系統の法律資格をダブルライセンスとして取っておくことをおすすめします。

なぜなら、同系統の法律資格なら重複している試験科目もありますし、なかには行政書士の試験を受けなくても登録できるものもあります。

たとえば、司法試験と行政書士、宅建と司法書士などが挙げられます。

基本的に行政書士試験は法律系国家資格の中で行政書士資格は比較的取得しやすい傾向にあるため、ダブルライセンスを目指す際はまず行政書士試験から目指すといいでしょう。

今回の記事を参考に法律資格の取得でステップアップしてみてください。

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