「行政書士」は、様々な理由から社会的に高い評価を得られる資格職業と言われています。
そのため、社会的地位が高い職業や、注目を浴びる仕事に就きたい方の中には、行政書士に興味がある方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では「行政書士が社会的に高い評価を得られる理由や、行政書士の社会的地位のレベル、行政書士資格の取得難易度」についてご紹介します。
承認欲求を満たせる資格を取得したい方や、行政書士を目指すことで社会的評価を得られるか不安な方は、ぜひ最後までお読み下さい。
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行政書士は社会的に高い評価を得られる資格職業
行政書士は、なぜ社会的に信頼されている資格職業なのでしょうか。
こちらの項目では「行政書士の社会的信頼性や、評価が高い理由」について以下の3つをご紹介します。
- 信頼度の高い8士業の一つ
- 社会的に需要のある資格職業
- 試験の難易度が高い
行政書士は、世間からどのようなイメージを持たれているのかについて詳しく見ていきましょう。
信頼度の高い8士業の一つ
1つ目の理由として「行政書士は信頼度の高い8士業の一つ」であることが挙げられます。
八士業とは、行政書士の他に弁護士・司法書士・社会保険労務士・土地家屋調査士などが挙げられ、いずれも法律や規定の法令に基づき仕事を行う資格職業です。
そのため、「八士業の資格を有している人は、世論に左右されず平等な法律に基づき判断ができるため信頼度が高い」という世間一般のイメージがあります。
行政書士の資格を有しているだけで信頼されるため、学歴と同じく就職や転職が有利に働くことも少なくありません。
社会的に需要のある資格職業
2つ目の理由として「社会的に需要のある資格職業」であることが挙げられます。
行政書士の主な仕事内容は、市役所や警察署などの官公庁に提出する書類の作成及び提出代行、コンサルティング業務です。
特に、行政書士の業務の一つである「許認可申請書類の作成や代行」は、飲食業・建設業・風俗業といった幅広い業界で需要があります。
また、近年では海外展開の増加から外国人雇用や、相続に関するコンサルティング業務の需要も増加傾向にあります。
このように行政書士は業務範囲が広く、人々に必要とされている職業であることから、社会的に高く評価されています。
試験の難易度が高い
3つ目の理由として「試験の難易度が高い」ことが挙げられます。
行政書士資格は、国家資格の中でも取得難易度の高い資格として知られています。
そのため、「難易度が高い行政書士資格に合格できた人=ある程度以上の学力があり、合格までに努力を重ねられた人」といった証明になります。
努力が出来る人は勤勉で真面目なイメージが強いため、行政書士資格を保有していることで信頼に繋がります。
なお、後述にて行政書士資格の難易度の高さについて詳しくご紹介しますので、併せてご確認下さい。
行政書士の社会的地位ってどのくらい?
行政書士の社会的地位がある程度高いことは先ほどお伝えしましたが、相対的に比較しどのくらい高いのでしょうか。
正直なところ、全ての職業が専門業務であるため相対的な比較の仕様がなく、行政書士資格に限らず「この資格が社会的地位が高い」といった明確な基準や確証は存在しません。
それでも強いて言うのであれば、行政書士の資格を保有していない方と比較する場合には、前述した理由から資格所有者の方が社会的地位があると言えるでしょう。
「弁護士や司法書士と比較して、行政書士は社会的地位が低いのでは」といったように、他の職業と比較して不名誉に思う必要は全くありません。
行政書士は人気のある資格職業
前述したように、行政書士は社会的に高い評価を得られることもあり人気の高い資格です。
こちらの項目では「行政書士が数ある資格職業の中でも人気が高い理由」について、以下の4つをご紹介します。
- 受験資格がなく誰でも挑戦できる
- 将来的に独立できる資格職業
- 職域が広く仕事が選べる
- 一生働ける職業
上記の解説を通じて、行政書士の魅力や資格を取得するメリットについても理解できる内容となっていますので、参考としてご覧下さい。
行政書士は毎年4万人が受験する資格
まず初めに、「行政書士資格がどれくらい人気のある資格なのか」を把握するために受験者数をご紹介します。
以下の表は、直近3年間の行政書士試験における受験者数の合計をまとめたものです。
年度 | 受験者数 |
---|---|
令和5年 | 46,991名 |
令和4年 | 47,850名 |
令和3年 | 47,870名 |
上記の表より、毎年4万人近くの人が受験する資格であり、人気の高い国家資格であることが分かります。
行政書士資格の人気さが定量的に実感できたのを踏まえ、次からは「行政書士資格の人気を後押しする理由」について詳しく解説していきます。
受験資格がなく誰でも挑戦できる
1つ目の理由として「受験資格がなく誰でも挑戦できる」であることが挙げられます。
例えば、弁護士資格である司法試験は「法科大学院の修了や、予備試験の合格」などの受験資格を満たす方のみが受験可能です。
一方で、行政書士資格には「年齢・学歴・国籍・実務経験」などの受験資格がないため、努力次第で資格も社会的評価も得ることが出来ます。
社会的地位が高い資格であるにも関わらず、受験資格を得るためのハードルが低いことから、行政書士資格は八士業の中でも人気が高い資格です。
将来的に独立できる資格職業
2つ目の理由として「将来的に独立できる資格職業」であることが挙げられます。
行政書士は企業に属して働く以外にも、個人事業主として独立開業を行うという選択肢もあります。
実際、行政書士資格を取得された方の中には、独立後に年商1,000万円を達成されている方も少なくありません。
行政書士資格を保有すれば、将来的に会社に依存することなく独立して会社員の平均年収以上に稼げる可能性もあるため、キャリアチェンジを考える40代以上の社会人や、自由な働き方に憧れを持つ若者など幅広い世代から人気があります。
職域が広く仕事が選べる
3つ目の理由として「職域が広く仕事が選べる」であることが挙げられます。
前述したように、行政書士の業務には官公庁への許認可書類の作成・提出代行や、権利義務及び事実証明に関する書類の作成など、書類作成業務のみでも1万種類以上あるとも言われています。
さらに、「特定行政書士」として認定されると、許認可等の書類において不服申し立てに関する手続き代理業務を担うことも可能です。
このように行政書士は職域が広く将来的に職がなくなる可能性が低いと考えられるため、退職後の仕事としても人気があります。
ただし、「建設業における許認可申請を扱う行政書士を目指す場合には、建設業法や専門用語の知識が必要になる」といったように、特化した行政書士になるためには、それ相応の知識が求められます。
職域が広いからといって、特定の分野に関する知識がない方や、新しい分野を学ぶ意欲がない方は、行政書士として安定した収入を得ることは難しいと言えるでしょう。
一生働ける職業
4つ目の理由として「一生働ける職業」であることが挙げられます。
行政書士として独立をすれば定年という概念がなくなるため、働き続けたいと思う限り働くことが可能です。
実際、行政書士資格は年齢制限がないことからも、退職間近・退職後の50代や60代で行政書士資格を取得し、行政書士として新たに働き始める方も少なくありません。
行政書士は年齢に関係なく長く働くことが出来るため、50代以降の方からも人気の高い資格です。
行政書士は評価される職業な分難易度が高い
先ほどもご紹介したように、行政書士の社会的地位や信頼度を上げる理由の一つに難易度の高さが挙げられます。
こちらの項目では「行政書士の難易度」について以下の2つの視点からご紹介します。
- 直近の合格率
- 試験合格までに必要な勉強時間
また、「行政書士試験の難易度が高い理由」についても併せて解説しますので、これまでの内容を読み行政書士にご興味を持たれた方は参考としてご覧下さい。
行政書士試験の直近の合格率
1つ目の行政書士の難易度を判断するための視点は「合格率」です。
以下の表は、直近4年間の行政書士試験における合格率をまとめたものです。
年度 | 合格率 |
---|---|
令和5年 | 13.98% |
令和4年 | 12.13% |
令和3年 | 11.18% |
令和2年 | 10.72% |
上記の表より、行政書士の合格率は10%前後と低い水準であり、不合格者の方が断然多いことが見て取れます。
行政書士試験の合格率の低さが難易度の高さに直結し、資格保有者の社会的地位の確立に繋がっていると言えます。
行政書士試験合格までに必要な勉強時間
2つ目の行政書士の難易度を判断するための視点は「合格までに必要な勉強時間」です。
以下の表は、「法律初学者が行政書士試験合格までに必要とされる勉強時間」を学習方法別にまとめたものです。
独学 | スクールや通信講座 |
---|---|
500時間〜1,000時間 | 300時間〜800時間 |
行政書士試験では民法や憲法、行政法など専門性の高い法令に関する幅広い内容が問われるため、上記のように膨大な時間を必要とします。
そのため、本業が忙しい社会人の方はまとまった時間を確保するのが難しく、試験勉強を開始してから合格までに2、3年以上かかるケースも少なくありません。
このように行政書士になるまでに多大な時間を要するため、資格保有者は高い継続力と集中力が評価され、社会的に尊敬されています。
行政書士試験の難易度が高いと言われる理由
これまでにもお伝えしてきたように、行政書士は社会的に評価される資格であるからといって、気軽に取得できる資格ではありません。
行政書士試験の難易度が高いと言われる理由は、以下の通りです。
- 試験範囲が広く科目の網羅性が重要なため
- 問題の難易度が高いため
- 合格基準が設けられているため
行政書士試験では「基礎法学・民法・憲法・行政法・商法」
の法令科目に加え、「政治/経済・情報通信・文章理解」の一般知識が出題されます。
そして、法令科目と一般科目、全体での合格点基準が設けられているため、苦手科目をつくることなく網羅的に習得しなければならない難しさがあります。
行政書士試験は社会的地位を得られる分、それ相応の努力が必要とされるでしょう。
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行政書士は評価される?社会的地位は?まとめ
今回、「行政書士が社会的に高い評価を得られる理由や、人気が高い理由」について解説してきました。
行政書士は一般的に信頼度が高い8士業の一つであり、資格取得の難易度の高さから、社会的に評価を得られる職業と言えます。
また、行政書士資格を取得することで様々な業務を扱えることや、独立という選択肢があり長期的に働き続けられる魅力があり、様々な年代に人気の高い国家資格です。
行政書士は社会的地位を認められるだけでなく社会に役立つ仕事であるため、就職・転職にお悩みの方は一度検討してみてはいかがでしょうか。