不登校の子供に対して親が取るべき対応と、不登校になる前に心掛けるべきこと 更新時間 2023.08.06
不登校を経験したことのない親は「子供の不登校」に対して不安や疑問を抱きます。
しかし、そのような不安や疑問があるままでは子供の問題を解決することはできません。
対処方法がわからなければ子供を追い詰めてしまい、さらに悪化する可能性があります。
不登校になった後と、不登校になってしまう前で心掛けるべきことを考えていきましょう。
不登校の実態については、 将来のことで悩んでいる人必見!統計から見る不登校の実態と解決方法を徹底解説!を参考にしてください!
不登校の子供に対してとるべき行動5選
自分の子供が不登校になってしまっても責めてはいけません。
まずは冷静に子供が不登校になってしまった事実を受け止め、解決策を考えましょう。
子供の不登校を解決するためにするべき行動を5つ紹介するので、参考にしてみてください。
行動①解決のために父親と母親でコミュニケーションをとる
子育ては母親だけの仕事ではありません。夫婦で協力して行うものです。
まず夫婦で子供の現状をしっかりと把握することが大切です。
夫婦で協力して問題の解決にあたりましょう。
さらには、子供が親に何か相談をしたときに父親と母親の意見が全く違うと子供は混乱してしまい、何が正しいかわからなくなってしまいます。
父親と母親の意見の食い違いがないように家族の将来のために話し合い、コミュニケーションを取り2人で解決策を探しましょう。
行動➁子供を否定せず、声に耳を傾ける
子供が学校にいけないことを絶対に否定してはいけません。
否定するよりも「なぜ学校に行きたくないのか」「親に何をしてほしいか」などの子供の声に耳を傾けましょう。
「今日の晩御飯何がいい?」などの簡単な会話からでいいので、子供と本音で話せるようになりましょう。
行動③子供のしたいことを肯定する
親目線で子供のためになることをするのではなくしっかりと子供目線になり子供がしたいことをさせてあげることが大切です。
親の顔色に子供は敏感です。
親のしてほしいことの押し付けは過度な期待がかかり、子供にとってストレスになるのでオススメしません。
何かをしたいという気持ちが子供本人の心から出てくるまで、子供の意思を尊重し見守りましょう。
子供の意思でやりたいことができたなら、そのやりたいこと肯定しチャレンジを応援してあげてください。
そしてチャレンジがうまくいった時は全力で喜びましょう。
褒められると次のチャレンジがプレッシャーになってしまうこともあるため、子供と一緒に喜ぶことが大事です。
行動④子供が勉強できる環境を作る
不登校の子供は学力が低下する傾向にあります。
学校に行ってないのですから当然といえば当然ですが、不登校問題が解決した後のことも考え、勉強をする習慣をつけて学力を低下させないようにしましょう。
教室に行くのは怖いが学校には行けるという子供は保健室登校や特別学校を利用するといいです。
学校そのものに行きたくない子供はフリースクールや塾、家庭教師などのサービスを利用して学力が低下しないよう学習環境を用意してあげましょう。
専業主婦の方は家で子供と一緒に学習してあげるのもおすすめです。
行動⑤子供の未来のこと、将来のことを一緒に考える
不登校になっても子供には未来があり、将来があり、年も取っていきます。
何年も不登校を続けているとなかなか社会に出ていけなくなってしまいますし、親の負担も大きいですよね。
不登校の子供にある程度の休息時間は必要ですが、長引かせればいいというものではないです。
学力は就職や進学につながる大事な要素であり、その後の人生を左右すると言っても過言ではありません。
しかし、不登校のままでは学力やコミュニケーション能力を伸ばすのは困難です。
この客観的事実をしっかりと子供に伝え、これからどうするかを親と子供で一緒に考えることで不登校をやめ、登校するきっかけになるかもしれません。
「決してプレッシャーをかけているわけじゃないよ」ということを子供に伝えながら将来のこと、未来のことを家族で話しましょう。
子供に対して絶対に取ってはいけない行動5選
先ほどは「子供に対して取るべき行動5選」という形で不登校の子供の親が取るべき行動を挙げていきました。
そこで次は「子供に対して絶対に取ってはいけない行動5選」ということでNG行動を挙げていきます。
意外と皆さんも取ってしまっている行動が多いので注意してみてください。
行動①子供を無理やりに外に連れ出す
不登校の子供は基本的に外出を避けます。
休日は外出先でクラスメイトに会うことを恐れ、平日は学校に行っていない罪悪感があり、外出を避けるようです。
親は気分転換あるいは人との関わりをもってほしいため、子供を外に連れ出そうとしますが、これは逆効果に。
子供は外に出なければいけないことや不登校のままではいけないことをしっかりと認識していることがほとんどです。
子供は外出や登校する勇気がでるタイミングを待っています。
そんな中で無理やり外に連れ出そうとする親のことをどう思うでしょうか。
子供は親のことを「自分の気持ちをわかってくれない、敵だ」と認識してしまいます。
不登校の子供を良い方向に変えるには信頼関係が必要不可欠です。
無理やり外出させるなどの信頼関係を崩してしまう行動は絶対にやめましょう。
行動➁子供の意見や行動を否定する
やはり不登校の解決には親と子供の信頼関係が必要なため、子供の意見や行動を否定してはいけません。
否定された子供は親に対して不信感を抱き本音で話すことを怖がります。
そうするとお互いが何を考えているかわからなくなってしまい、信頼関係にひびが入り、不登校の解決が困難に。
子供の意見や行動は肯定的に捉えて、認めてあげましょう。
行動③子供に対して過剰な期待をする
過度な期待は子供にストレスをかけ、現状を悪化させる可能性があります。
不登校の子供が今日は保健室登校をすることができたので明日はクラスに行けるのではないか、明日は無理だとしても、もうすぐ行けるようになるのではないかなどの期待です。
このような過度の期待をされた子供は気力を奪われてしまい、次に向かう気持ちも失くしてしまいます。
まずは「今日、保健室登校をできた」ということを褒めてあげて下さい。
保健室登校をした子供の勇気や頑張りを認め、休憩してもいいから前進していこう、というスタンスでいることが大切です。
子供と良好な関係を築き自信を取り戻すためにも、褒めたり認めたりはしてもプレッシャーはかけないことを意識しましょう。
行動④子供を強引に学校に登校させる
前述した行動①と似たようなことですが、不登校の子供に対して一番やってはいけない行動です。
不登校になってしまったことを怒り、無理やり学校に連れていくことでは問題は解決しません。
なぜなら、子供は理由があって不登校になっているからです。
「友達がいない」「いじめられている」「勉強がつまらない」「先生が嫌い」など様々な理由が考えられます。
無理やり学校に行かせたところで問題は解決していないので、また不登校に戻ってしまうでしょう。
いじめが理由での不登校の場合だと、親に無理やり学校に行かされて家にも居場所がないと思ってしまい、最悪のケースになってしまうことも考えられます。
無理やり学校に行かせても誰にもいい結果を生むことはないので絶対にやめましょう。
子供が自分の意志で登校する日を待つしかないのです。
行動⑤子供を誰がいじめたか調べる
子供がいじめられていた場合ですが、犯人捜しはするべきではありません。
なぜなら子供はそんなこと望んでいないからです。
学校への復学を本人が望んでいる場合、いじめの主犯を見つけて苦情をいれてしまうと学校に戻りづらくなってしまいます。
復学した後にいじめの主犯からさらなるいじめをされ、以前よりも状況が悪化する可能性があります。
子供たちの問題はなるべく子供たちで解決するようにしたほうが良いです。
親は自分の子供に向き合いって解決策を考えましょう。
やってはいけない行動について更に詳しく知りたい方は、不登校や引きこもりの親が実はやってはいけない行動6つもチェックしてください。
子供が不登校になる前に
先ほどは不登校になった後の対策を書きました。
しかし、不登校にはならないに越したことはありません。
わが子が不登校にならないため、親が気を付けるポイントをあげていきます。
不登校の前兆を見逃さない
不登校になる前には前兆があります。その前兆を捕らえる事ができるかで今後の対策が変わってくるので気を付けましょう。
不登校になる直前の子供の特徴としては食欲がない、元気がない、日曜夜になると元気が出ないなどです。
このような状態は不登校の一歩手前の状態の恐れがあるので注意が必要です。
子どもに学校での様子を聞いてみる
子供に学校の様子を聞いてみましょう。
学校で嫌なことがあった子供は学校の話をしたがりません。
この間まで楽しそうに学校の話をしていた子供が学校の話をしなくなったら注意が必要です。
しかし、親に知られたくないという思いが強いと思うので、しつこく聞くのは避けましょう。
さりげなく聞いてみましょう。
何気ない日常会話でストレスを発散させる
何気ない会話を子供とすることで不登校にならなくなるかもしれません。
日常会話のない家庭だと子供のストレスも溜まりやすく、親に大事な相談もしにくいです。
誰にも相談することができずストレスをため込み、解決策もわからず、結果的に不登校になってしまう恐れもあります。
そうならないように親は日ごろから日常会話を必ず子供と行い、コミュニケーションをとる必要があります。
子供に対して愛情をもって接する
最終的に一番大事なことは愛情です。
子供は親からの愛情を感じられないとふさぎ込んでしまいます。
親に対してふさぎ込んでしまえば子供の気持ちや悩みはわからず、なぜ不登校になるのかも答えてくれません。
最終的に一番大事なことは愛情をもって自分の子供と関わることが一番大事と言えます。
まとめ:子供に対して愛情をもって接して、子供の意思を尊重しよう
不登校になる可能性はどんな子供にもあります。
まずは不登校にならないように親は子供に対して愛情をもって接して子供のストレスが溜まっていないか、違和感がないかを日常会話で確認しましょう。
しかし、注意していても子供が不登校になってしまったら、まず子供の話を聞いてみることが大事です。
その上で子供の意志を尊重しながら焦らず、ゆっくりと一緒に解決策を探していくことが大切です。
どうしても登校できない場合には、通信制高校も選択肢の一つです。
不登校の人が通信制高校へ行くとどうなるの?進学するメリット・デメリットをご紹介もチェックしてみてください!