【徹底解説】通信制高校の一年間で取れる単位数 更新時間 2024.06.02
通信制高校への入学を検討する際、1年間でどのくらいの単位が取れるのだろう?と疑問に思う方もいらっしゃいますよね。
今回はそんな方に向けて、通信制高校の1年間で取れる単位数について解説していきます。
また、通信制高校を卒業するために必要な3つの要件がありますので、そちらについても詳しく解説をしていきます!
通信制高校での年間取得単位、卒業要件について知りたい方は是非最後まで読んでください!
通信制高校の卒業要件
通信制高校の1年間での取得単位の前に、まずは前提となる卒業要件について解説していきます。
高校は大きく分けると
- 定時制
- 通信制
- 全日制
上記3種類がありますが、その中でも通信制は他の2つと異なる卒業要件があるのではないかと思う方もいるかもしれません。
しかし、実はこれらの高校の卒業要件はほぼ共通なのです。
それではこの3つの高校の卒業要件について下記で詳しく説明していきます。
【卒業要件①】74単位以上の取得
まず、卒業要件として必要なのは「74単位以上の取得」です。
こちらは3年間で合計74単位を取得すればいいということになります。
合計74単位と聞くと「1年や2年でたくさん単位を取れば3年で単位を取らなくていいの?」という疑問が出てくると思いますが、そちらについては後程、詳しく説明させて頂きます。
ちなみに転入学を検討している生徒は「高校卒業が同級生に遅れてしまう」などという不安があると思いますが、通信制高校は単位制ということもあり、前籍の高校で取得した単位は引き継げるので、今までの学習成果は無駄になりません。
また、前籍の学校で全く単位が取れず、同級生と同じタイミングでの卒業を諦めている生徒さんも、通信制高校で努力し、同級生と同時期に卒業しているので、自信を持って勉強に取り組んでください。
通信制高校への転入を考えている方は「通信制高校への転入を考えている高校生の方へ」という記事もチェックしてください!
【卒業要件②】3年間以上の修学
ここでいう3年間以上の修学とは、高校に在籍している期間のことを表します。
つまり、転入や編入で学校が変わっても、3年間以上であれば問題ありません。
しかし、この3年間以上の修学というのは、連続している必要があり、高校中退や休学で途切れてしまうと期間が伸び、4年以上修学することになってしまいます。
例え1か月程度の休学でも、卒業に4年かかることになってしまいますので、この点は注意が必要です。
【卒業要件③】3年間で30時間以上の特別活動
特別活動とは、社会性や個性をはぐくみ、心身の成長を促すための施策です。
具体例を挙げると、学校の行事・クラブ活動のような学校行事や入学式、卒業式のような儀式的行事などがあります。
何故このような施策を、行っているかというと「卒業要件に30時間以上の特別活動への出席が入っている」という点と「通信制高校はどうしても自宅での学習がメインとなってしまうため、社会的交流を促す」という点の2点が大きな理由です。
様々な学校が独自の特別活動を行っているため、通信制高校への入学を検討する際は、ぜひ特別活動にも注目してみて下さい。
通信制高校は単位制
単位制は多くの通信制高校や定時制高校で採用されている制度で、上記で述べた3つの卒業要件がクリアできていれば卒業できるというシステムです。
こちらは一見、学年制と比べてゆるそうに見えるかもしれませんが、連続で3年間通わないといけないなどの細かいシステムがあるので注意が必要になります。
しかし、通信制高校は基本的に自宅での学習が多いので
- コミュニケーション能力に問題がある
- 前の学校でいじめを受けていた
などという生徒は、負担が少ない状態で勉強に集中できるのではないでしょうか。
通信制高校の1年間で取得できる単位は約35単位
先ほど、通信制高校の卒業要件を3つ挙げましたが、やはり一番重要なのは「3年間で74単位を取得する」という点。
そして、ここでよくある質問が「2年間で単位を取り切れるのかどうか」ということ。
「3年間で74単位の取得」ということは、1年間ですべて取るのは無理だとしても、「2年間で74単位ならいけるのでは」と思う方も少なくないのではないでしょうか?
しかし、通信制高校では1年間で履修できる単位は「約35単位」に設定されているため、2年間ですべての単位を取りきることはできません。
そのため、きちんと配分を考え、3年間で単位を取得していくことが大切です。
通信制高校の単位認定について
通信制高校の単位がどのように認定されるのか気になっている人もいますよね。
単位認定については通年科目か半期科目かで認定される時期が異なるので、ここから詳しく説明していきます。
通年認定科目
まずは通年認定科目について説明していきます。
通年認定科目というのは、1年間授業を受けることで単位が認められる科目の事です。
これは1年を通して学習する科目なので、4月から受けている通年認定科目であれば、3月に単位が認められる科目ということになります。
半期認定科目
次に説明するのは、半期認定科目です。
こちらは、半年間の学習で単位が認められる科目の事です。
4月から9月を前期、10月から3月を後期として、期末に単位取得が認められる科目のことを指しています。
半期認定科目は、1単位の科目を週に2時間実施し半年間学習することで、単位認定するという仕組みです。
つまり、週の時間数を倍にすることで、半分の期間で単位習得を認めるという流れになっています。
しかし、この半期認定科目は「学校によって存在しない」ということを覚えておきましょう。
単位取得までの流れってどんな感じなの?
前の段落で単位取得が認められるものには「通年認定科目」と「半期認定科目」があると説明しましたが、実際の単位習得の流れについてはまだ不明点があると思うのでここから解説していきます。
単位取得の流れは
- レポート
- スクーリング
- 単位認定試験
という流れになることが一般的です。
項目ごとの詳細については下記で細かく説明していきます。
レポート
通信制高校の単位取得で確実に必要になってくるがレポートです。
平均的なレポートの提出数は、1単位取るために3つのレポートを提出となります。
つまり、2単位の取得になると、単純に提出レポート数も2倍にすればいいだけなので、提出目安は簡単に把握することが可能です。
このレポートは、後ほど説明する単位認定試験に必要不可欠なものなので、丁寧に書く必要があります。
スクーリング
次にスクーリングについて説明していきます。
こちらも1単位ごとの目安があり、具体的には1単位取るために50分のスクーリングに一回出席しなければなりません。
スクーリングの日数は公立や私立などによって差があり、公立だと週1ペース、私立だと年間5日程度でOKの学校など幅広く存在します。
こちらの「年間5日程度でOK」というのはネット学習を活用することでスクーリングを最大60%まで免除できるという制度を利用しています。
単位認定試験
一般的に通信制高校のテストはそれほど難易度が高くないと言われています。
その理由は試験範囲がレポートで勉強したところになるので、かなり的を絞って勉強できるからです。
しかし、全く勉強しないと試験は不合格になりますし、不合格だとその科目で今までやってきたレポートやスクーリングの全てが単位に認定されないので、レポートの振り返りだけは確実に行い試験に臨むようにしましょう!
単位制をきちんと理解して通信制高校の卒業を目指そう
通信制高校で1年間に取れる単位数、卒業要件について理解いただけましたか?
多くの通信制高校で、年間取得単位が35単位ほどに決められているため、2年間ですべての単位を取りきることは難しいとされています。
しかし、転校などの際は、単位を引き継ぐこともできるので、現在通っている学校が合わないという生徒でも安心して入学することが可能です。
通信制高校の卒業までの流れを詳しく知りたいという方は「通信制高校の入学から卒業までの流れを解説!登校や卒業の条件は?」という記事もご覧ください!