通信制高校は就職に有利?就職活動に役立つ7つの知識 更新時間 2022.10.24
通信制高校への進学を検討するにあたって、就職に有利になるのかが気になる人も多いでしょう。
「通信制と全日制はどちらが就職に有利?」
「通信制高校から就職を成功させる方法が知りたい」
という方に向けて、この記事では、就職を有利にする方法や、就職に不利なのか解説したいと思います。
通信制高校から就職を成功させるには、高校選びや在学中の取り組みが重要なポイントです。
通信制高校は就職に有利?不利?
通信制高校というと、何となくマイナスなイメージがあると考える方もいるでしょう。
高卒の資格をとっても、「履歴書に通信制と書きたくない」「就職で不利になりそう」と思うかもしれません。
しかし高校卒業の資格は、通信制・全日制・定時制を問わず、同等の資格が得られます。
求人票に「高校卒業以上」「高卒レベルの学力」と書かれている場合、通信制であっても問題なく応募できます。
通信制高校を卒業して就職する生徒は5人に1人
文部科学省の調査によると、通信制高校の就職率は20%ほどで、5人に1人は就職していることが分かります。
さらに付け加えると、大学等への進学率は17.7%、専修学校(専門課程)への進学率は20.3%です。
数年前までは進学率の方が高かったようですが、平成29年度の調査では就職率が進学率を上回る結果となりました。
通信制高校はさまざまな専門コースを設け、就職に有利になる知識やスキルの習得が可能になっています。
即戦力として活躍できる人材を育成することで、高い就職率を実現しているといえるでしょう。
通信制高校の就職が不利になるケース
通信制高校の学習は「自主学習」が基本になるため、自ら学習の計画を立て実行する行動力と自己管理力が必要です。
さらに近年では週5日や週4日などの通学コースも設置され、全日制と変わらないキャンパスライフを送れる学校もあります。
美容師やプロスポーツを目指す学生や、芸能活動と並行して学んでいる学生などもいて、ポジティブな理由で通信制高校を選択する子どもも増えているようです。
しかし採用にあたる企業側が、「不登校の子どもが行く場所」「学生時代に何か問題があったのかも」とマイナスのイメージを持っている人も少なくありません。
このような考え方を持った人が面接官や採用担当になってしまうと、採用で不利になってしまう可能性もあるでしょう。
このような誤解を払拭するには、応募する企業に対して「通信制高校を選んだ理由を明確に伝えること」が大切です。
「仕事と勉強の両立ができた」「夢に向かって打ち込める時間が持てた」など、通信制高校に行ったことで得られた強みや実績をアピールしましょう。
また、通信制高校にはどんな生徒が通うのか、については、「通信制高校はどんな人がいく?通信制高校にいく6つの理由」も是非ご覧ください。
通信制高校からの就職を有利にする7つの方法
ここからは、通信制高校からの就職を有利にする方法について解説していきます。
通信制ならではの特徴を活かし、就職を有利に進められるよう準備しておきましょう。
また、通信制高校のメリット・デメリットについても「通信制高校に進学するメリット・デメリット!全日制・定時制の違いや覚えておきたい基本情報」にまとめていますので、是非こちらもご覧ください。
専門的な知識や技術を習得できる学校・コースを選ぶ
通信制高校の中には、美容師やネイリスト、プログラミングなどの資格が取得できる学校も多いです。
また社会にでて求めらる「思考力」「判断力」「コミュニケーション能力」などを、実践的に身につけられるカリキュラムを取り入れている学校のあります。
オンライン授業と並行しながら就職に関する知識を身につけることで、高校卒業と同時に即戦力として職場で活躍することができるでしょう。
職業体験やインターンシップを経験する
通信制高校に通う生徒の中には、アルバイトをしながら卒業資格を目指している学生も多いと思います。
将来携わりたい業界や職種に関連したアルバイト経験があると、働いたことがない学生よりも就職活動で有利に働きます。
またインターンシップ制度に積極的に参加して、ビジネスマナーや社会人としての基礎的スキルを身に付けておくのもいいでしょう。
働いた経験を通じ仕事への熱意や目標をアピールできれば、企業側からも高く評価され就職で有利になります。
就職に有利な資格を取得しておく
総務省の調査によると、通信制高校の就職先に多いのが、「サービス職業従事者」や「生産工程従事者」です。
また「医療・福祉」の分野で活躍している卒業生も多く、今後も高い需要が見込まれる就職先としてあげられます。
近年は看護や保育、介護、美容師、調理師、IT関連人材など、ニーズの高い分野を学べる学校が就職に強いと言われており、卒業のタイミングより前に資格が取得できるようなサポートが行われています。
就職に強い学校を選ぶ
就職に強い学校を選ぶことで、面接指導や社会人マナーといった就職に関する手厚いサポートが受けられます。
入学する前の段階から「社会人養成コース」や「専門コース」が設けられている学校を選ぶことで、将来の選択肢を広げてくれるでしょう。
また学校によっては特定の業界や企業にパイプを持っているケースもあるので、自分の目指す業界に強い学校を選ぶのがおすすめです。
学校からの推薦や過去の就職実績があれば、企業側からの信頼も高くなるので、就職もしやすくなるでしょう。
スクーリングや学校行事を通してコミュニケーション力を培う
通信制高校に通う学生の中には、不登校やいじめなどを経験した人も多いでしょう。
「コミュニケーションを取るのが苦手」「初対面の人と話せない」という場合は、学校行事やスクーリングを通して、さまざまな人と関わりを持つことが大切です。
社会に出ると自分の苦手な人とも関わるケースが増えますし、幅広い年代の人と仕事をしなくてはいけません。
少しずつスクーリングの回数を増やしたり、部活動に参加したりして、苦手を克服しておくようにしましょう。
専門学校や大学進学も視野に入れる
経済的にゆとりがある人や、少ないスクーリングも負担になってしまう人は、進学も視野に入れてみるのがおすすめです。
大学や専門学校で学ぶことで応募できる求人が増え、選べる職業や企業の幅も広がるでしょう。
また進学するとなると、通学の回数は当然増え、体力や精神的な負担も大きくなります。
しかし毎日の通学に慣れておかなければ、就職しても長く続かないかもしれません。
通信制高校は「自分のペースで学習を進められる」ことがメリットですから、1年生は週に1回、2年生は週に2回など、通学コースを変えていくのも良いでしょう。
勉強はもちろん、それに並行して気持ちや体調を整え、進学にチャレンジしてみてください。
就職サイト・就職エージェントを利用する
就職を有利にするため、就職サイトや就職エージェントを利用するのもおすすめの方法です。
とくに就職エージェントは、「求人紹介」「書類添削」「面接指導」などのサポートが充実しているので、面接が苦手な方や将来が見えない方は積極的に利用してみましょう。
就職活動においては、「通信制高校を選んだ理由」や「学生時代に力を入れたこと」など、さまざまな質問がされます。
いろんな質問を想定して的確に答えられるよう、エージェントの力を借りて準備を整えておくといいですね。
就職サイトや就職エージェントには「強み」や「強い業界・職種」などの特性があるので、自分に合ったサービスを選ぶことが重要になってきます。
また、通信制高校出身だからこそ将来的に成功できる理由についても、「通信制高校出身だからこそ成功できる理由を徹底解説!」でまとめているので、是非一度目を通してみてください!
就職を成功させるには事前準備が肝心
通信制高校の就職率は高く、就職で不利になることもありません。
しかし少しでも就職を有利にするため、学生時代のうちから就職に向けて準備を進めておくといいでしょう。
資格を取得したり、専門コースに進んだりして、社会にでて即戦力になる技術やスキルを身に付けておくと有利に働きます。
またアルバイトやインターンシップの経験も、「現実を知るため」「自分の向き・不向きを知るため」に最適です。
就職活動は情報収集や事前準備が肝心ですので、卒業後を見据えて充実した高校生活を送りましょう。