独学で行政書士に挑戦するには!独学に必要なことや注意点について解説しています 更新時間 2023.11.10
「行政書士の試験は独学でも合格できる?」
「短期間で合格するための効率的な勉強法が知りたい」
行政書士試験の合格を目指すにあたって、独学でチャレンジしようという方も多いでしょう。
行政書士試験は決して簡単な試験ではありませんが、ポイントを押さえれば独学でも合格は可能です!
この記事では、独学が難しいと言われる理由や、独学の効率的な勉強法について詳しく解説しています。
さらに、独学に向いていない人の特徴や注意点についても紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
行政書士試験に独学で勝つためのヒントが詰まっています。
行政書士の独学は初学者だと難しい
行政書士試験は法律系の国家資格で、幅広い知識と高い難易度を持つ試験です。
予備校や通信講座などを利用して合格を目指す人も多く、2回、3回受験するケースも少なくありません。
しかし一方で、社会保険労務士試験や司法書士試験といった他の法律系国家資格と比較すると、合格しやすい傾向にあります。
最近では難易度が上昇していますが、適切な対策を講じれば、独学でも合格することが可能です。
ただし、独学で合格するのは容易ではありません。
行政書士試験は合格率が約10%〜13%の難関であり、学習計画を立て、効率的に進める必要があります。
とくに法律初学者は、自己流の学習だけでは、合格に必要な実力を身につけることは困難です。
行政書士の独学を始める前に知っておきたいこと
行政書士の独学を始める前に、以下の事実を把握しておきましょう。
行政書士試験の難易度は非常に高い
行政書士試験は法律系の国家資格で、合格難易度が非常に高い試験です。
まず、直近5年の行政書士試験の合格率をご覧ください。
年度 | 受験申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
令和5年度 | 59460人 | 46991人 | 6571人 | 13.98% |
令和4年度 | 60479人 | 47850人 | 5802人 | 12.13% |
令和3年度 | 61869人 | 47870人 | 5353人 | 11.18% |
令和2年度 | 54847人 | 41681人 | 4470人 | 10.72% |
令和元年度 | 52386人 | 39821人 | 4571人 | 11.48% |
受験者の中には、大学などで法を学んだ方や、社会人として勤務先で行政書士に近い業務に携わっている方もいるでしょう。
そんな受験者の10人に9人が不合格になる難関試験だということを、肝に銘じておく必要があります。
独学に必要な勉強時間はおよそ1,000時間
行政書士試験の独学合格には、約1,000時間の勉強時間が必要です。
他の法律系国家資格と比較すると、短期間で取得できる部類に入りますが、それでもかなりの時間と努力が必要です。
試験科目の多さが勉強時間を長くする一因であり、令和6年度試験からは科目が改正され、より幅広い知識が求められるようになりました。
十分な勉強時間を確保するために、計画的にスケジュールを組むことが必要です。
転職で資格をとりたい方は「転職で役に立つおすすめ資格!理由や難易度を徹底解説!」から詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください
行政書士の独学が難しいといわれる3つの理由
独学での合格が難しいといわれる理由は、主に以下の3つです。
法律の理解が難しい
行政書士試験は法令科目が中心で、法律を理解する難しさがあるのが特徴です。
抽象的な条文や複雑な文言は独学では難解で、かみ砕いて説明してくれる講師の存在があるか無いかで理解度は大きく異なります。
独学の場合はモチベーションが上がらず、挫折してしまう人が多いのも難しいといわれる理由の1つです。
多岐にわたる試験科目と非効率な学習
行政書士試験は多岐にわたる試験科目があり、効率的な学習計画が求められます。
独学で広範な範囲を網羅するのは難しく、適切な勉強進行が難しいため、合格までの時間や労力が非効率的になる可能性が高いです。
あなたに最適で、無理のない学習計画を立てて、効率的に勉強を進めることが大切になってきます。
「試験日までに勉強が間に合わない」「1つの科目でつまづいて先に進めない」といったことにならないよう、常に効率的な学習を行うことが重要です。
合格率が低く高度な知識が要求される
行政書士試験は合格率が低く、高度な知識が求められます。
独学による、あいまいな知識で太刀打ちできず、正確で高精度な知識の獲得には時間がかかってしまうでしょう。
講座を受講するのであれば、その場で講師に質問できたり、重要論点を解説してもらたりといったメリットがあります。
独学では精度の高い知識を身につけることが不利なため、思うように学習が進まないケースも出てくるでしょう。
独学で行政書士試験の合格が難しい人
独学の厳しさをお伝えしましたが、実際に独学で合格し、現役で活躍している行政書士は大勢います。
しかし、以下のようなタイプの方は、独学に向いていない可能性があります。
法令の理解に苦しむ人
法令の理解は行政書士試験の合格に不可欠ですが、難解な法文や複雑な規定に苦しむ人もいます。
解釈や適用が難しい法令に直面した際は、徹底的な読解と実務的な例を通じて理解を深めることが必要です。
効果的な学習法や参考資料を活用し、基礎からしっかりと理解を築き上げましょう。
短期間で合格したい人
行政書士試験は広範な知識を要求するため、短期間での合格は難しいと感じる人もいます。
しかし、着実な計画と重点的な学習によって、限られた時間内での合格も可能です。
重要なポイントに焦点を当て、効果的な学習スケジュールを組むことで、短期間での合格が実現できます。
難関試験に不安を感じる人
難関の行政書士試験に挑戦することで、不安を感じるのは自然なことです。
しかし、適切な対策と自己管理で不安を軽減することができます。
模擬試験や過去問を活用して実戦感覚を身につけ、自信をつけることが重要です。
同時に、周囲のサポートや情報収集を通じて、試験に対する心構えも整えましょう。
法科大学院入試の基本情報については「 法科大学院入試とは?試験科目や対策についても解説しています!」から詳しく見ることができます。参考にしてみてくださいね。
独学で行政書士試験に合格するための勉強法
行政書士試験に合格するための、おすすめの勉強法を紹介します。
行政法と民法を重点的に勉強する
行政書士試験の中心的な科目は法令科目であり、その中でも特に「行政法」と「民法」が重要です。
行政法では行政手続法や行政不服審査法などが、民法では債権法や物権法が試験範囲に含まれています。
これらの法令を深く理解し、解法のポイントを押さえることが合格への鍵となります。
アウトプットを重視した学習法
知識の定着には、単なる情報の吸収だけでなく、アウトプットが欠かせません。
学習した知識をまとめて文章に起こすなど、自分の言葉で表現することで理解が深まります。
間違っても、全範囲を学習してからアウトプットを始めるというやり方はやめましょう。
最初に学んだ内容はアウトプットを始める頃には忘れてしまっていることが多いので、非効率的です。
定期的に問題演習を行い、自分の理解度や課題を確認することで、効果的な学習が可能となります。
模試を使って実践的なトレーニングをする
模試を受ける最大のメリットは、「本番のシミュレーション」ができることです。
「各科目にかける時間をどんな配分にするか」「どの順番で解いていくか」といった、当日の試験予測ができます。
また、誤った解答や不足している知識を発見し、それを克服する方策を見つけることが合格につながるでしょう。
独学で行政書士合格を目指すときの注意点
独学で行政書士試験の勉強を始める際には、以下の3つの点に注意しましょう。
では、1つずつ詳しく解説していきます。
疑問や不明点を自分で解決する必要がある
行政書士試験の独学では、疑問や不明点がつきものです。
教室や講座のような直接の指導がないため、自分で問題を解決するスキルが重要です。
分からないことが出てきたら、参考書やオンラインリソースを駆使し、慎重に解決策を見つけましょう。
また、同じような疑問が他の受験者にもある可能性があるため、コミュニティやフォーラムで情報を交換することも役立ちます。
頻出箇所や法改正などの情報収集を怠らない
行政書士試験では出題範囲が広く、特に頻出のテーマや法改正についての最新情報を把握することが必要です。
インターネットや専門書、法律関連のニュースなどから情報を収集し、効果的な学習プランを構築しましょう。
試験の傾向や重要ポイントを押さえることで、効率的な学習が可能です。
学習計画の遂行とモチベーションの維持
独学で行政書士試験に挑戦する場合、学習計画の策定と遂行が欠かせません。
予定を立てて着実に進捗を確認し、焦らずコツコツと学習を積み重ねましょう。
また、モチベーションの維持も大切です。
目標設定や合格イメージを強く持ち、定期的に自分の進捗を振り返ることで、学習への意欲を保つことができます。
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