介護支援専門員の更新研修に行かなかったら?更新する理由や必要な手続きをお伝えします! 更新時間 2023.11.10
介護支援専門員の更新研修は、ケアマネ資格を維持するために不可欠です。
更新を怠ると資格が失効し、業務に支障をきたす可能性があります。
この記事では、更新の重要性や更新研修の手続きについて解説します。
ケアマネとしての実務経験ありなしや従事期間ごとに、受講すべき更新研修についても解説していくので、更新を控えている方は参考にしてください。
介護支援専門員の更新研修に行かないとどうなる?
介護支援専門員の資格は更新が必要ですが、更新研修に行かないとどうなるのでしょうか?
更新の必要性について解説します。
ケアマネ資格は5年ごとの更新研修が必須
ケアマネ業務に従事するため、「介護支援専門員」資格には5年間の有効期限があります。
この期限を過ぎると、資格が失効してしまうので注意が必要です。
更新するためには経験に応じた研修を受講し、その後、申請を行う必要があります。
都道府県によっては更新通知が送付されない場合もあるため、「介護支援専門員証」の期限を自分で把握しておくことが重要です。
ケアマネ業務に携わらない場合は更新不要
介護支援専門員証を持っていても、ケアマネジャーとしての業務に携わっていない場合は更新が不要です。
資格の期限が切れても資格の登録自体は削除されませんが、資格が失効した状態で業務を行うと処分の対象になります。
ですので、ケアマネジャーとして働くつもりがない場合は、特に更新の必要はありません。
ケアマネ資格を更新せずに業務を行うとどうなる?
介護支援専門員証を更新せずに、ケアマネジャーとしての業務を行うことは違反です。
仮に業務を行った場合、資格の登録自体が抹消される可能性があります。
さらに、該当の事業所は、人員基準違反で介護報酬の返還を求められる可能性も少なくありません。
資格の期限が切れた状態で業務を行うと処分の対象になるため、ケアマネジャーとして働く場合は、絶対に更新が必要です。
ただし、ケアマネジャーとしての業務に携わらない場合は、資格を更新しなくても問題ありません。
将来的にケアマネジャーとして活動する可能性がある方は、更新研修を前もって受講しておくことがおすすめです。
他にも役立つ資格が多くあり「介護資格の種類はどのくらいあるの?スキルアップに取るべき資格を徹底解説!」から詳しく見ることができます。参考にしてみてくださいね。
ケアマネ資格の更新研修は3パターン
ケアマネ資格の更新研修は、次の3パターンがあります。
①実務経験なしの場合
②実務経験ありで初めての更新の場合
③実務経験ありで2回目以降の更新の場合
では、それぞれの更新研修について詳しく解説します。
実務経験なしの場合
資格取得から5年間経っても実務経験がなく、将来ケアマネジャーとして働きたい場合は、「更新研修(54時間)」を受講する必要があります。
ケアマネジャーとして働く予定がなければ、更新は不要で資格は失効状態になります。
再びケアマネジャーとして働くためには、「再研修」を受講することで資格が有効になります。
実務経験ありで初めての更新の場合
初めての更新で、実務経験がある場合の更新研修は次の通りです。
5年の期限内に6ヶ月未満の実務経験があれば「更新研修(88時間)」を、6ヶ月以上3年未満の実務経験があれば「更新研修(32時間)」と「専門研修Ⅰ」を、3年以上あれば「専門研修Ⅰ」と「専門研修Ⅱ」を受講するで資格更新ができます。
実務経験ありで2回目以降の更新の場合
2回目以降の更新で実務経験がある場合、前回までの受講状況によって次の研修が変わります。
すでに実務経験者用の更新研修を受講している場合は、実務経験3年未満なら「更新研修(32時間)」、3年以上なら「専門研修Ⅱ」を受けます。
実務経験者用の「更新研修」を受けたことがない場合は、経験に応じて「更新研修(88時間)」または「更新研修(32時間)」と「専門研修Ⅰ」、さらに3年以上なら「専門研修Ⅰ」と「専門研修Ⅱ」を受講することで資格を更新できます。
初任者研修についてもっと知りたい方は 「初任者研修のカリキュラムは?通信と通学の違いを徹底解説」を参考にしてみてください!
介護支援専門員(ケアマネ資格)の更新研修とは?
更新研修では、どのようなことを学ぶのでしょうか?
研修の種類ごとにみていきましょう。
更新研修(54時間)
資格試験の合格に向けた知識の復習に加えて、実際の現場でどのような業務を行うのかという基本的な内容を学ぶための研修です。
各都道府県によって異なりますが、資格が失効した方向けの再研修と同時に行われることもあります。
更新研修(88時間)
実務経験が6ヶ月未満のケアマネジャーが受講するのは、各都道府県が実施している研修です。
介護支援専門証の期限が1年前に迫っている時点から受講できます。
ただし、日程や受講定員はあらかじめ設定されているので、余裕をもって受けるようにしましょう。
更新研修(32時間)
実務経験が6ヶ月以上3年未満のケアマネジャーが対象の研修です。
他の介護職種と協力して、地域包括ケアシステム内で介護サービスを提供できる人材を育成します。
ケアマネジャーとして働くために必要な、より実践的で専門的な知識などを学んでいきます。
専門研修課程Ⅰ
実務経験が3年以上のケアマネジャーが受ける、より専門的な内容の研修です。
他の介護職種を含めたチームの中で、利用者さんの状況に応じた柔軟なケアマネジメントを行うための知識や実践の方法を習得します。
更新研修とは異なり、実務経験が6ヶ月以上であるなら、資格失効が迫っていなくても受講できます。
専門研修課程Ⅱ
専門研修Ⅰと同様に、より実践的な知識を身につけるのが目的の研修です。
基本的な対応だけでなく、緊急時や難しいケースにも対処できるような知識や実践方法を学びます。
そして、ケアマネジャーに関する知識に加えて、他の分野にも理解を深められることがこの研修の最終目標の一環です。
ケアマネ資格の更新手続きと注意点
ケアマネ資格の更新に関する手続きや、その際の注意点について解説します。
介護支援専門員証の更新交付申請をする
研修を受講するだけでは、資格の更新はされません。
必ず都道府県に更新交付申請を提出し、介護支援専門員証の更新手続きを行う必要があります。
書類の用意には申請書・修了証・収入印紙・写真・介護支援専門員証の原本が含まれます。
各都道府県ごとに異なる書式がありますが、基本的にこれらの書類を揃えて提出する必要があります。
ケアマネ資格の更新研修を受講できる期間
各研修には定員があります。
期限内に更新するには、期限が迫る前に申し込むことが重要です。
更新研修は介護支援専門員証の有効期限が1年前以降でないと受講できませんが、専門研修は経験年数さえ満たしていればいつでも受講可能です。
ケアマネ資格の更新研修の受講場所
ケアマネジャーとして働くには、まず希望の都道府県で試験を受け、申請と登録が必要です。
更新研修も通常は登録している都道府県で受講します。
もし他の都道府県で働きたい場合は、追加の手続きが必要なので、その点に留意しましょう。
介護職の資格についてもっと幅広く知りたいという方は 「介護職のおすすめ資格は?種類や受講費用、期間などをご紹介」もチェックしてみてくださいね。