資格なしでマツエク施術は違法?施術できない理由とマツエクの資格を徹底解説 更新時間 2023.09.13
マツエクは、「自然に目を大きく見せられる」「朝のメイクを時短できる」といったメリットが豊富な美容術です。
しかし、資格なしで施術するのは「違法」になります。
この記事では、なぜマツエク施術には資格が必要なのか、そして施術できない理由について詳しく解説していきます。
これからアイリストを目指したい方、スクールに通うべきか悩んでいる方は、ぜひ最後までお付き合いください。
マツエクに関する重要な情報を、どこよりも分かりやすくお伝えしていきます。
マツエク施術は資格なしだと違法になる?
マツエクを行う場合、「美容師の資格」が必要とされています。
美容師免許資格を持たずにマツエク施術を行った場合は、法律違反となり、罰則の対象となる可能性があります。
ここでは、なぜ美容師免許が必要なのかについて詳しく見ていきましょう。
マツエクの施術に美容師免許は必須
厚生労働省より、まつ毛エクステンションの危害について以下のように報告されています。
“まつ毛エクステンションの流行に伴い、消費生活センターなどへ寄せられる危害に関する相談件数が増加しており、まつ毛エクステンションの施術による危害情報が公表されています。まつ毛エクステンションの施術は、美容師法に基づく「美容」に該当しますので、施術者には美容師の免許が必要です。また、美容師法では、「美容師は、美容所で美容を行わなくてはならない。」とされているため、届出されていない美容所においてまつ毛エクステンションの施術を行うことはできません。”
実は2007年まで、アイリストに美容師免許の資格は必要ありませんでした。
しかし、マツエクの施術を受けたあと「皮膚がかぶれた」「目が赤い」といったトラブルが相次ぎ、2008年から美容師免許の保持が義務付けられたのです。
これは、お客様の安全を守るためだけでなく、施術者自身が法的なトラブルを避けるためにも大切なポイントとなります。
資格なしの施術が違法になる理由
美容師法では、「美容を業とする者」を美容師と定義し、これらの人々は厚生労働大臣の免許を必要とします。
そのため、美容師の免許を持たない人は美容を職業として行うことができません。
具体的に美容とは、「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」を指します。
従って、資格なしの施術が違法になる理由は、美容師法により美容師の免許が必要とされているからです。
また、美容師免許は、一定の養成施設で必要な学科・実習を修了し、美容師試験に合格した者に与えられる資格になります。
マツエクの資格は必須ではない
美容師免許さえあれば、マツエクの資格がなくともアイリストとして働くことができます。
マツエク資格は任意であり、強制ではないのです。
しかし受講すれば、マツエクの施術に必要な「スキル」や「技術」を身につけられ、現場で即戦力として活躍することができます。
安全で正確、かつスピーディな施術に、マツエク資格の取得は欠かせません。
マツエクの資格を持ったアイリストになるための3ステップ
アイリストは、つけまつ毛の技術はもちろん、衛生管理やお客様へのカウンセリングなど、幅広い知識と技術が求められます。
プロのアイリストになるための具体的なステップについて、本章で詳しく説明していきます。
STEP1.美容師免許を取得する
美容師免許は、美容師としての技術や知識を持っていることを証明するものです。
取得するためには、国家試験に合格するための知識や技術について、専門学校や美容専門学校で学ばなければなりません。
美容師免許を取得するためのカリキュラムでは、ヘアカットやヘアカラー、パーマなどの技術だけでなく、衛生管理やお客様への接客方法なども学びます。
マツエク施術は、目の近くで作業を行うため、安全性が重要です。
美容師免許を取得することで、目の周りの衛生管理や施術技術を適切に行うことができるようになります。
STEP2.アイラッシュスクールに通う
マツエク施術を行うためには、まつエク専門の知識と技術が必要です。
アイラッシュスクールでは、マツエクの着脱やテーピング、デザイン、衛生面について学ぶことができます。
また、現役講師による施術方法や道具の使い方、衛生管理など、近年の流行デザインなどを習得できるでしょう。
講師からのフィードバックやアドバイスも受けられるため、自分の技術を向上させられるのがスクールで学ぶメリットです。
信頼できるスクールでの学習と資格取得で、マツエクのキャリアが大きく飛躍するでしょう。
STEP3.マツエクの民間資格を取得する
マツエクの資格はいくつかの団体が主催しており、独自のディプロマを発行しています。
日本まつ毛エクステンションが主催する技能検定試験や日本アイリスト協会の技能検定など、マツエク資格にも多くの種類があるので、しっかりと情報することが大切です。
自分の目的や状況、資格取得にかかる費用などを考え、確実に取得できる資格を選びましょう。
マツエク資格がなくても施術はできるとはいえ、美容師からいきなりアイリストとして働くことはできないので注意しましょう。
お客様に施術できるようになるには、サロンに入店して指導を受けるか、マツエクスクールや講座で受講しておくと便利です。
プロのアイリストとしてのスキルを証明し、お客様に満足度の高いサービスを提供できるようになります。
マツエク・アイデザイナーにおすすめの民間資格
これからマツエクの資格を取りたい方へ、おすすめの資格をご紹介します。
学ぶ内容や料金、取得までにかかる期間も異なりますので、あなたの目的に合ったコースを選びましょう。
一般社団法人日本まつ毛エクステンション認定機構(JECA)
最新の安全な知識や正しい衛生管理を習得できる制度で、初心者向けと経験者向けの2つのコースが用意されています。
初心者向けコースは基礎からしっかりと学べる内容で、経験者向けは既に持っている技術を再確認するためのコースです。
それぞれのコースには講習時間と費用が設定されておりますが、いずれも1日〜数日で修了できます。
資格を取得した証明として、協会より「 Japanese Basic ライセンス」が発行されます。
万が一再受験になった場合でも、学科共に各4,400円(税込)で受験可能です。
ただし免除は1回限りで、最初の試験から1年以内の期限が設けられています。
初心者向け講習コース | 経験者向け講習コース | 検定のみ | |
料金 | 139,700円 | 49,500円 | 12,100円 |
期間 | 23時間 | 6時間 | 3時間 |
一般社団法人日本アイリスト協会(JEA)
この試験は、まつげエクステンション技術者の技術力を評価し、その資格を認定するものです。
この試験には3つのレベルがあり、試験は全国の認定校で実施されています。
美容初心者が注目すべきは「3級 JEAベーシックライセンス」で、これから技術者として学び始める方を対象としたレベルの試験です。
試験内容はまつ毛エクステンションの概要や、基本的な知識に関する筆記試験となっています。
さらに上を目指す方には、「2級 JEAスタンダードライセンス」と「1級 JEAプロフェッショナルライセンス」がおすすめです。
それぞれのレベルには異なる試験内容が設定されており、合格すればJEAディプロマとライセンスバッジが発行されます。
受験資格 | 費用(会員) | 費用(一般) |
---|---|---|
3級 満16歳以上 | 4,000円 | 6,000円 |
2級 美容師免許、美容師養成課程関連者 | 16,000円 | 22,000円 |
1級 JEA会員、2級ライセンス、美容師関連者 | 20,000円 | 不可 |
一般社団法人日本ラッシュアーティスト協会(JLA)
JLAによる「資格認定 5STAR技能評価試験」は、LEVEL1からLEVEL5まで5段階のレベルで技術を評価する試験です。
理論や衛生管理といった、正しく専門的な知識と技術を身につけていることを証明できます。
この試験は一般社団法人日本ラッシュアーティスト協会が提供しており、レベルごとに対象者と試験内容は異なります。
例えば、LEVEL1はどなたでも受けることができ、e-ラーニングによる基礎知識を評価する内容です。
一方、LEVEL3以上は1年以上の実務経験が必要となり、更に高度な知識と技術が求められます。
これらの試験を通じて、自身がどの程度マツエクの知識と技術を身につけているか、客観的な目から見た自分の価値を知ることが可能です。
マツエクの資格取得をおすすめする理由
マツエクの資格取得は自身のスキルや知識を証明し、自己成長を促すためにも非常に重要なステップです。
ここでは、それぞれの資格取得の手順や試験内容について詳しく解説していきます。
技術や知識があることを証明できる
マツエクの施術は、目の周りのデリケートな部分に行われるため、安全に行うためには専門的な知識と技術が必要です。
例えば、適切な接着剤の使用方法や異常な状態を見分ける能力なども、人に施術するアイリストには欠かせません。
あらゆるリスクを最小限に抑えるための知識と技術を持っていることは、アイリストに欠かせない要素といえるでしょう。
マツエクの資格があれば、施術者により安全で適切な施術を行える安心感を与えられます。
好条件の求人に採用されやすくなる
資格はあなたのスキルや知識を証明するもので、求人応募において強力な武器となります。
サロンによっては装着の基本が身についていることで、未経験者よりも就職が有利になったり、デビューが早くなったりすることもあるでしょう。
さらにマツエク資格は、将来のキャリアを真剣に考えていることまで証明できます。
そのため「店長候補」や「マネージャー候補」などの求人に、積極的に応募できる可能性が増えてくるでしょう。
マツエク資格を持つことで、サロン側から見たあなたの将来性も大きく期待されることになります。
プロとしてすぐにデビューできる
最近では、未経験からマツエクサロンで働く人が増えているようです。
美容師免許があれば、サロン内の研修で経験を積んだ方が時間も費用もムダにしないと考える人が多いのでしょう。
しかし各サロンには、しっかりとした研修制度が用意されて、研修期間もさまざまです。
一般的には1〜3ヶ月程度の場合が多いですが、長いと半年間に設定されることもあります。
研修期間は給料が100%貰えないことも多く、研修がつまらなくても辞めてしまうケースも少なくありません。
一方で、マツエクスクールならわずか数時間〜数日の短期間で、基礎から学び資格を取得することができます。
研修期間を考慮すると、事前にスクールに通い資格を取っておく方が有利かもしれません。
アイリストに向いている人はこんなタイプ
アイリストという仕事が自分に合っているかどうかは、働いてみないと分かりませんよね。
でも出来れば働く前に、自分の向き不向きを見極めたいところでしょう。
ここでは、アイリストに向いているタイプについて詳しく解説していきます。
美容やファッションが好き
美容やファッションが好きな人には、アイリストのキャリアがぴったりかもしれません。
自然とトレンドを追いかけ、新しい技術を習得する意欲があるからです。
アイリストの仕事は、人々を美しく見せることですが、それはただ単にマツエクするだけではありません。
トレンドを把握し、顧客の好みやライフスタイルに合わせた提案が求められる職業です。
アイリストとして働く上で、美容やファッションが好きという情熱は、お客様の信頼を得るための大きな武器になります。
集中力がある
アイリストは、持続力と高い集中力が欠かせません。
職業柄、高い精密さと持続的な注意力が求められるためです。
一本一本のマツエクを施す作業は繊細さを要し、顧客の安全も同時に確保しなければなりません。
施術中にまつげが動いたり、顧客が話しかけてきても、自分の作業をしっかりと進める集中力が必要です。
このような素質がある人は、アイリストとして成功する可能性が高いと言えます。
手先が器用で細かい作業が得意
アイリストに向いている人は、手先が器用で細かい作業が得意な方です。
マツエクの施術は、目の周辺のデリケートな部分に対して繊細な作業を求められるからです。
一例として、自分自身の爪を整えることが好きで手元に自信がある方は、マツエクの施術にも取り組みやすいかもしれません。
手先が器用で細かい作業が得意な方は、アイリストとして長いキャリアを築ける可能性が高いです。
人と接することが好き
人と接することが好きな方は、アイリストに適しているかもしれません。
アイリストの仕事は、お客様のまつげを扱うだけでなく、その人とのコミュニケーションが重要だからです。
例えば、お客様の希望を聞き出し適切な提案をする能力は、満足度の高いサービスを提供するために必要不可欠なスキルとなります。
一方で、人と接するのが苦手な人は、正確な施術はできても、顧客が求める接客やホスピタリティを提供できないかもしれません。
流行やトレンドに敏感
流行やトレンドに敏感な方は、アイリストとして活躍するのに適しています。
トレンドのまつげスタイルを提案したり、お客様のライフスタイルに合わせたアドバイスをしたりすることが、アイリストの日常業務だからです。
流行に敏感であることは、お客様に最新の美容情報を提供する強みになります。
アイリストに向いていない人はこんなタイプ
アイリストに向いていない、アイリストを続けられないタイプをまとめました。
アイリストという仕事が自分に合っているかどうか、少しでも迷っている方はチェックしていください。
接客が苦手で会話が続かない
「接客が苦手で会話が続かない」と感じている方は、アイリストになるのが難しいかもしれません。
アイリストの仕事では、お客様とのコミュニケーションが重要となるからです。
例えば、お客様の要望をしっかり聞き出し、それに対する適切な提案をするためには、会話力が求められます。
「接客が苦手」という方でも、相手の話に興味を持ち自分自身の話題を持つことで、会話力は確実に上達します。
それでも「施術中にムダ話はしたくない」「作業に集中したいから話しかけないで欲しい」という方は、接客自体が不向きの可能性が高いです。
コツコツ作業が苦手
アイリストの仕事は、細やかな技術と集中力が必要な職業です。
マツエクの装着は、一本一本を丁寧につけていくコツコツ作業となります。
「達成感を感じられない」「単調でくり返しの多い作業が疲れる」「他のことに気が散りやすい」という性格の方は、一度体験レッスンなどを受けてみるといいかもしれません。
マツエク資格にチャレンジする前に、自分が本当にアイリストに向いているのか、その適性を判断できるようになるはずです。
土日祝日はきっちり休みたい
美容業界は週末や祝日が最も忙しく、アイリストもその例外ではありません。
例えば、多くのお客様は仕事や学校がお休みの日に美容院に訪れます。
クリスマスやバレンタイン、大型連休あたりは、休みもなかなか取れないでしょう。
しかしアイリストを目指す方の中には、お子さんや家族の介護で、働くのが困難な方もいますね。
そんな方は、アイリストとして働きながら、可能な限り自身のライフスタイルを尊重してくれる店舗を探してみるのもありかもしれません。
「あと何年すれば日曜日だけは働けるようになる」「土日は午前中だけなら店頭に立てる」など、条件を出して交渉してみましょう。
マツエクは独学でも資格は取れるの?
結論から申し上げますと、独学でもマツエクの資格は取得することは可能です。
ですが、独学で資格を取得するにはいくつかの注意点がありますので、一緒に見ていきましょう。
独学のメリット・デメリット
ここでは、独学で学ぶ際のメリット・デメリットについてわかりやすく解説していますので、一緒に見ていきましょう。
独学のメリット
独学のメリットは、大きく4つあります。
- 自分のペースで学習が可能
- 興味・関心のある分野を徹底的に学習できる
- 自己学習能力を上げられる
- 学費などの費用削減
独学の代表的なメリットとして、スクールなどの通学費用を大幅に削減できるところがあります。
学費を抑えらることで、初期費用などの学習をスタートするときの負担を軽く済ませることが可能になります。
自分で学習を進めることができるため、周囲のペースに合わせることなく学習することが出来るでしょう。
自身が学びたい分野や、もっと技術を深めたい分野に徹底して取り組めることも大きなメリットです。
スクールなどは、カリキュラムが設けられてあるため、講座の受講ペースが遅く感じたり、物足りなさを感じる方には独学はとてもおすすめします。
さらに独学をすることで、自身が欲しい情報を収集する力、つまり自己学習能力を上げられるのもメリットの一つです。
資格取得はあくまでもスタートラインであるため、資格取得まで学習はしていたけど、そのあとは全く学習しないといった方も少なくありません。
マツエクでお客様から常に高い評価・満足感を得ていただくためには常に学習が必要になってきます。
自己学習能力の高さは、将来においても非常に役に立つスキルとなるでしょう。
独学のデメリット
独学をする上で、デメリットも存在します。
デメリットとして大きく挙げられるのは、以下の3つになります。
- 正確な情報の確保が困難
- 実践の機会が制限される
- フィードバックを貰えるチャンスが少ない
現在、インターネットの普及によりたくさんの情報を無料で得られるようになりました。
ですが、中には情報が古いものだったり、誤った情報を発信しているサイトも少なくありません。
デメリットは、この正確性の低い情報を取り込んでしまう可能性があるということです。
不確かな情報に基づいて学習をしてしまった場合、正しい情報との乖離が発生してしまい取り込んだ知識の修正が必要になってきます。
マツエクの実践経験が少なくなるのも大きな問題です
マツエクの資格で実技試験があるため、試験に合格するための技術が必要になってきます。
しかし、独学だど実践経験・実技練習が圧倒的に少なく、筆記試験で合格することがあっても、実技試験が不合格だと資格を取得することが出来なくなります。
マツエク専門の指導者からフィードバックを得られないのも、実技試験合格を遠ざけてしまう要因になります。
独学でマツエクを学習する際の注意点
独学で学習するには、注意するべきところと、いくつかの課題があります。
ここでは、その注意点と課題について解説していきます。
未経験者には不向き
先ほど、マツエクは独学でも資格の取得は可能であるとお伝えしましたが、未経験者には向いておりません。
理由としては、マツエクという施術はとても繊細な作業であり、正確性と高い技術力が求められるからです。
独学では、プロの講師から自身の技術を直接見てもらうことが出来ず、質の高いフィードバックを受け取ることが出来ません。
技術の向上には長期的な経験が必要であり、実際に現場で施術する時、顧客からのクレームを受けてしまう可能性が出てきます。
総合しても、マツエク資格を取得するためには、専門スクールに通うことをお勧めします。
独学でも資格の取得は可能ですが、正確な知識と技術を身に着けるためには、専門の指導を受けることが重要になります。
途中で挫折してしまう懸念がある
独学の注意点として、途中で挫折してあきらめてしまうことが挙げられます。
スクールでは、講師やほかの生徒がいるので、お互いに切磋琢磨して目標に向かったりして、共通の目標を持った同士と学習できることが挙げられます。
しかし独学となると、進捗や成果を誰かと共有する機会が限られていくため、モチベーションの維持が困難であることがデメリットです。
また自分自身の技術や手法に対してフィードバックを得ることが出来ず、自己評価が難しくなってしまい、継続することが出来ないパターンも少なくありません。
美容師免許がないと人に施術することが出来ない
マツエクの資格は、美容師免許がなくても資格の取得は可能です。
ですが、マツエクの資格だけ持っていても、サロンや美容室でお客様に施術することが出来ません。
マツエクの資格を取得できたからと言って、すぐにサロン等で働くことはできないので注意してください。