メイクに関する仕事に就くために必要な資格って何?独学でも大丈夫? 更新時間 2023.08.10
メイクの資格を取得したり、美容の知識を身に付けると、さまざまな仕事に就くことができます。
とくに、未経験から美容業界へ就職・転職する場合、資格の有無は採用に大きく左右するでしょう。
今回は、メイクの仕事に必須の資格や、持っておくと便利な資格まで幅広く紹介します。
またメイク資格の取得方法や、資格を活かせる職業・業界についても徹底解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
メイクの仕事に資格は必須?
メイクや美容系の職業につく場合は、資格は必須なのでしょうか?
この章では、メイク関連の仕事に必須とされる資格や、おすすめの資格について詳しく解説します。
メイクの仕事に必須の資格
メイクの資格で注目すべきは、以下の3つです。
美容について、ネイルに興味があるという方は 「ネイル資格の種類は?それぞれの試験内容の違いや取得方法をご紹介」も参考にしてみてくださいね。
①日本化粧品検定(コスメ検定)
②日本メイクアップ技術検定試験
③メイクセラピー検定
これらの資格は業界内で広く認知されており、求人情報でもよく表記されています。
資格を取得する利点は大きく二つです。
一つ目は、専門的な知識と技術が身につくこと。
例えば、日本化粧品検定では化粧品の成分や効果、選び方に関する深い知識が学べます。
二つ目は、その資格が持つ信用性です。
資格を取得していれば、顧客や雇用主に対して自分が一定レベル以上の専門性を持っているとアピールできます。
とくに、美容部員やメイクアップアーティストのような職業では、資格が必須条件の場合も多いので、資格を持っていると就職活動でも有利です。
メイクの仕事に持っておくと便利な資格
メイクのプロを目指すなら、いくつかの資格が役立ちます。
美容師免許は、メイクアップアーティストにとって必須です。
美容師免許があれば、多くの顧客や企業から信頼を得られ、ヘアスタイリングも手がけられます。
次に、メイクアップやスキンケアの専門資格です。
これらはヘアメイクアーティストなど専門的な仕事で役立ちます。
自分のスキルを証明や専門性を高められるので、美容部員やメイクアドバイザーには、美容や接客に関する資格が有利です。
これらは就職活動でプラスに働き、顧客からの信頼も高まります。
メイクのプロになるためには、どのような資格が役立つのでしょうか?
メイクの仕事に役立つ資格の種類
日本化粧品検定からメイクセラピー検定まで、取得しておくべき資格を具体的に紹介します。
日本化粧品検定(コスメ検定)
日本化粧品検定、通称「コスメ検定」は、化粧品や美容に関する幅広い知識を問う資格試験です。
文部科学省後援の公的なもので、メイクアップアーティストや美容部員、さらには美容に興味を持つ一般の方々にとっても有用です。
検定には3級~1級が存在し、3級以外は受講費用が必要です。
1級の受講費用は13,200円、2級は6,600円となっています。
コスメ検定の資格を持つことで、就職や昇進の際に大きなアドバンテージを享受できます。
化粧品の成分や効果、使用方法に詳しくなれば、顧客へのアドバイスも的確に行えます。
とくに美容部員として働く場合、多くの商品を扱う中での説明力が増し、信頼性も向上します。
日本メイクアップ技術検定試験
日本メイクアップ技術検定試験は、メイクアップの基礎から応用技術までを審査する民間資格です。
この検定には1級、2級、3級の三段階があり、それぞれ特定の技術と知識が問われます。
1級ではイメージメイク、2級はフルメイクアップ、3級は基本技術からチーク・ハイライト・ローライトまでが審査の対象です。
受験費用は3級と2級が8,580円(税込)、1級は13,200円(税込)となっています。
資格を取得するメリットは多く、メイクアップアーティストとして働く方にとっては、専門性と信頼性が高まるでしょう。
ウェディングやイベントでのメイクアップ依頼が増える可能性もあり、美容業界での求人応募や昇進の機会も広がります。
メイクセラピー検定
メイクセラピー検定は、心の癒しと美を結びつける新しい形の資格です。
「一般社団法人メイクセラピストジャパ」が主催しており、心理学とメイクアップの理論が組み合わさっています。
主な学習内容は、「メイクセラピー的心理学」「コミュニケーション」「メイク理論」「色彩学」などが出題分野です。
メイクセラピー検定は、特級から3級までのランクがあります。
受験資格に制限は特になく、2級までならどなたでも受験可能です。
受験料もランクによって異なり、特級は13,200円、1級は11,000円、2級は8,800円です。
オンラインと郵送での受験も可能なので、地方の方や忙しい方でもチャレンジしやすくなっています。
通信講座で、ネイルの資格を取りたい方は 「通信講座でネイリストの資格は取れるの?勉強期間や最短取得するための方法をご紹介!」も参考にしてみてくださいね。
メイクの資格を活かせる職業は?
メイクの資格を最大限に活かせる職業とは、どんなものがあるのでしょうか?
メイクアップアーティストから企業の商品開発・広報まで、多角的な視点で解説します。v
メイクアップアーティスト
メイクアップアーティストは、映画、テレビ、広告、ファッションショー、ブライダルなど、多様なシーンでメイクを担当する専門職です。
この職種では、ヘアスタイリングとメイクの両方の技術が必要とされます。
中でも日本においては、フリーランスとして働く機会も多く、高い専門性と多角的なスキルが求められます。
メディア関連の仕事では、CMや広告で見るような高度な技術が必要です。
一方で、ブライダルでは、美しさを引き出す技術だけでなく、ドレスに合わせたメイクやヘアスタイルが求められます。
このような多様な仕事内容があるため、メイクアップアーティストは一つの分野に留まらず、幅広い技術と知識が必要です。
カラーコーディネーター
メイクの資格を持つ方が、カラーコーディネーターとして活躍するシーンは多いです。
メイクと色彩の知識を組み合わせることで、ファッションやビジュアルコンサルティングで一歩先を行く提案ができます。
資格によって磨かれたメイクの専門知識は、人々が自信を持って外見を演出する手助けとなります。
顔色に合った衣装やアクセサリー、さらにはメイクまでをトータルで考えることで、顧客満足にもつながるでしょう。
このようなトータルコーディネーションは、顧客から高く評価され、リピート率の向上にも繋がります。
美容サロン
美容サロンは、メイクの資格を大きく活かせる場所です。
成人式や冠婚葬祭のシーンで、美容室で施術を受けた方も多いのではないでしょうか。
一般のお客様に対し、ヘアメイクや着付けを担当してくれる美容師も、メイク資格を持ったヘアメイクアーティストの一人です。
資格を活かすことで、より専門的な施術ができ、顧客の満足度を高めることができます。
美容サロンでは雑誌やWeb広告の撮影も頻繁に行われ、資格によって得た専門的な知識や技術を多くの人に披露することができるでしょう。
美容部員
美容部員として働く場合、メイクの資格があれば、通常の商品販売以上の価値を提供することが可能です。
例えば、お客様がスキンケア用品や化粧品を購入しようとしているとき、一般的なカウンセリングやスキンケアのアドバイスを超え、メイクの資格で学んだ専門的な知識と技術で最適な商品をピンポイントで提案できます。
またタッチアップの際にも、基本的なメイクの施術だけでなく、季節やトレンドに合わせたメイクの提案も可能です。
よりきめ細かいサービスを提供することで、顧客は「この店なら自分に合ったメイクができる」と感じ、あなたのリピーターになってくれる可能性が高まります。
ブライダル業界
ブライダル業界でのメイクアップは、一生に一度の特別な日を美しく彩る重要な役割を果たします。
この業界でメイクの資格を持っていると、その専門的な知識と技術が大いに活かされます。
例えば、独自のメイクテクニックやトレンドに敏感なメイクができ、花嫁やゲストに満足度の高いオンリーワンのサービスを提供することが可能です。
結婚式という特別な場では、失敗は許されません。
資格を所有することは、クライアントからの信頼も厚くなり、高額なプロジェクトや口コミでの評価も上がります。
これはメイクアップアーティストとして活躍するための、大きなメリットになるでしょう。
企業の商品開発や広報
化粧品メーカーや広告代理店での商品開発や広報活動は、多角的なスキルが求められる仕事です。
資格を持つことで得られる専門的な知識は、商品の企画段階から影響を与えます。
具体的には、製品の効果や使い心地、色味など、消費者の真のニーズを理解して専門的なアドバイスが可能です。
メリットとしては、企画がより現場寄りのものになり、結果的に市場での成功確率が上がる点が挙げられます。
実際にメイクアーティストとしての経験や資格があれば、広告やプロモーション活動においてもその信頼性や説得力が増すでしょう。
資格を持つスタッフが関わるプロジェクトは、競合よりも一歩リードし、企業としての価値を高める重要な要素となります。
メイク資格は独学でも取得できる?
独学でメイクの資格を取ることは可能なのか、それとも専門の学校に通う必要があるのか、美容初心者の方は判断が難しいですよね。
美容師の国家資格と民間資格の違いも含めて、詳しく解説します。
民間資格なら独学でも可能
多くの民間資格が、独学でも取得できるようになっています。
とくに、日本化粧品検定(コスメ検定)、日本メイクアップ技術検定試験、メイクセラピー検定といった資格は、独学でも取得可能です。
これらの資格には、基礎から応用に至るまでの知識と技術が詰まっているため、メイク初心者から応用スキルを磨きたい方までおすすめできます。
最大のメリットは、専門的な知識と技術をしっかりと身につけられる点です。
未経験でアシスタントからスタートする場合でも、資格は確実なスキルと知識を証明する手段となります。
美容師免許は独学での取得は不可能
美容師免許は、メイクの仕事において一定の影響力を持っていますが、独学では取得することができません。
その理由は、厚生労働大臣の定める基準に従い、美容専門学校や美容師養成施設での厳格な教育と実習が必要だからです。
この資格は、ヘアスタイリングからメイクアップまで、美容に関する多角的なスキルと知識を身につけるためにあります。
美容師免許がない状態で、美容サロンにてカットやカラーをすることは法律で禁じられています。
罰金や営業停止などの処分の対象になるので、十分に気をつけましょう。
ネイリストの講座費用に悩んでいる方は 「ネイル資格の費用相場を徹底解説!費用を安く抑える方法をご紹介!」も参考にしてみてください。
メイクに関する仕事に就くときの注意点
未経験からメイクの仕事に就く場合、以下のようなハードルや注意点があることを理解しておくことが大切です。
注意すべきポイントや、把握しておくべき問題について解説していきます。
未経験者はアシスタントからのスタートが基本
メイクアップアーティストとしてのキャリアを築くために、未経験者にとって最も一般的なスタートポイントは「アシスタント」としてのポジションです。
美容の専門スクールで学び、複数のメイク資格を持っていたとしても、最初からプロとして活躍することはできません。
ベテランのメイクアップアーティストから実践的な技術を学び、直接指導を受けることで、スキルの向上やステップアップが可能になります。
継続的なスキルアップや技術向上が必要
メイク業界で成功を収めるためには、継続的なスキルアップと技術向上が不可欠です。
美容業界は日々進化しており、新しいトレンドや技術が次々と現れます。
そのため、自身も進化し続けることが重要です。
例えば、SNSで話題になる新しいメイクテクニックを真似するだけではなく、独自のアレンジを加えられるレベルまで上達しましょう。
すると、多くのクライアントから注目され、信頼を勝ち取ることができます。
資格取得や就職がゴールではないことを肝に銘じ、多くの経験を積み重ねることから始めましょう。
売上や集客のノルマがある
メイクの資格を持っていたとしても、業界で生き抜くためには技術力だけでは不十分です。
一部の職場では売上目標や集客数のノルマが設定されており、達成できるかどうかが、あなたの市場価値を左右する重要な要素となります。
売上や集客のノルマがあると、メイクアーティストは商業的な目標を優先せざるを得なくなります。
クライアントの希望や需要に合わせることが優先されるため、メイクアートの魅力や独自性を損なう可能性も少なくありません。
美容業界は競争が激しいこともあり、ストレスが溜まりやすく、仕事に対する楽しみや創造性を失ってしまうリスクがあります。
メイクアップ資格取得におすすめの通信講座をご紹介!
通信講座でメイクアップ資格を取得する際の費用、期間、そして得られるスキルやスクールの特徴について、ランキング形式でご紹介しています。
1位.PBアカデミーのメイクアップ認定講師講座
PBアカデミーの「メイクアップ認定講師資格講座」は、美容業界で働きたい人やスキルアップを目指す人に向けた資格講座です。
この講座では、ベースフェイス理論から学習して、顔の筋肉や黄金比率の法則を基本に理解し、大事な眉技法やベースメイク、アイメイクのコツを磨きます。
約半年間の受講で、プロのメイクアップ技術を完全に習得できるのが魅力です。
学習中の質問は、専門スタッフがLINEや電話にて無料でサポートしています。
申し込みが完了するとテキストと教材キットが送られ、すぐに自宅での学習が可能です。
2位.ユーキャンのコスメ検定
通信教育で有名なユーキャンの「コスメ検定(日本化粧品検定)」は、化粧品や美容に関する幅広い知識を基礎から学べる資格です。
この資格では、化粧品の成分や効能、ネイル、オーラルケア、サプリメント、ポイントメイク、ボディーケア、ヘアケアなど、多岐にわたる知識が身につきます。
質問・添削などのサポート体制も充実しており、講師が疑問に丁寧に答えます。
費用もリーズナブルですので、メイク初心者や美容の知識を習得したい方はぜひチャレンジしてみてください。
3位.メイクセラピストジャパンのメイクセラピー検定
メイクセラピー検定は、「一般社団法人メイクセラピストジャパン」が主催する資格試験です。
この検定は、心理面のアプローチとメイクアップの技術を組み合わせた独自の方法で、心理カウンセリングによるメンタルサポートを目的としています。
資格は特級から3級まであり、各階級によって活躍できる環境が異なります。
講座名 | 受講料 | 標準学習期間 |
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2・3級対策 通信添削講座 | 47,300円 (テキスト所有者は40,700円) | 3か月 |
2級対策 通信添削講座 | 41,250円 (テキスト所有者は37,400円) | 2か月 |
3級対策 通信添削講座 | 11,000円 (テキスト所有者は8,250円) | 1か月 |
1級筆記試験対策 | 模擬試験 8,800円 | - |
2級筆記試験対策 | 模擬試験 5,500円 | - |
3級試験対策 | 模擬試験 3,300円 | - |
学習は通信教育形式で、課題を提出すると講師の添削指導が受けられます。
修了までの流れは、各章のテキストと動画視聴、確認テスト、模擬試験、実技練習、実技課題提出の順に進行し、自分のペースで学びたい方に最適です。
メイク資格を取得してキレイを磨く仕事に就こう!
メイクにはさまざまな資格があり、独学で取得できる資格もあることがわかりました。
未経験でも資格を持つことで、化粧品の成分や品質、効果についての深い知識が身に付き、業界内での信頼と市場価値を上げることができるでしょう。
美容に関する知識があれば、顧客への提案力が高まり、結果的には売上や評価につながりより多くの仕事の機会を手に入れられます。
また、専門的な知識を持っていることで、顧客からの信頼も大きく獲得でき、リピート率の向上にもつながると考えられます。
就職や転職でより有利に立つためには、メイク資格の取得がおすすめです。
自分のライフスタイルに合った学び方で、必要なスキルや知識を習得しましょう。