資格試験の勉強時間はどれくらい必要?人気の資格について徹底調査! 更新時間 2023.08.15
資格取得を検討されている方は、取得までにどのくらいの勉強時間が必要かを把握しておくことがおすすめです。
とくに社会人の場合は、勉強に割ける時間が限られています。
そのため、資格を選ぶ際にも、資格ごとの勉強時間に注目しましょう。
この記事では、人気のある資格のみを厳選し、必要な勉強時間を難易度別に紹介しています。
「資格を取って専門性を高めたい!」「転職を成功させるために資格が欲しい!」といった方は、ぜひ参考にしてみてください。
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【難易度高め】500時間以上の勉強が必要な資格試験
まずは、推定の勉強時間が500時間を超える、難易度が高い資格からご紹介します。
行政書士
行政書士資格試験は、非常に難易度が高い資格の一つです。
この試験に合格するには、平均して700〜800時間以上の勉強が必要です。
ただし、法律の予備知識がある方は、500~600時間で合格できる場合もあります。
試験範囲は行政法や民法、経済学など、科目が多岐にわたるため、準備には時間と忍耐が必要です。
しかし、合格すれば行政書士としてのキャリアが開け、公的な法的事務を担当できるでしょう。
中小企業診断士
中小企業診断士試験も高難易度の資格の一つです。
この試験では、経営学、経営戦略、会計学など幅広い分野を網羅します。
平均的な受験者は、試験に備えるために800時間〜1000時間ほどを費やします。
一般的に、1年ほどの準備期間を用意してチャレンジする方が多いようです。
中小企業診断士試験の科目は広範囲ですが、管理職やマネジメント層の方、運営管理や経営情報システムに関わっている方は、早期に合格レベルに到達するケースも少なくありません。
中小企業の経営における専門知識を持つことで、多くの企業や組織にとって貴重な人材になれるでしょう。
ファイナンシャルプランナー1級
ファイナンシャルプランナー1級の試験は、個人や家族の財務計画を専門的にサポートする資格です。
この資格を取得するためには、平均して400〜600時間以上の勉強が必要です。
税法や金融商品の知識を含む多岐にわたる科目を学びます。
FP1級試験に合格するには、FP2級と比較して2倍ほどの勉強時間が必要です。
また、以下のいずれかの受験資格を満たさなくてはなりません。
①FP2級の合格者で、FP業務について1年以上の実務経験があること
②FP業務について5年以上の実務経験があること
③厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格者で、1年以上の実務経験があること
受験のハードルは高いですが、1級ファイナンシャルプランナーになることで、クライアントに対して高度なアドバイスを提供できるでしょう。
社会保険労務士
社会保険労務士(通称:社労士)の試験は、労働法や社会保険法などに関する幅広い知識を要求するため、平均して800時間~1,000時間の勉強が必要です。
社会人であれば、平日に2時間程度、週末は5時間ほどの勉強時間を設ける必要があります。
ただし、専門スクールや通信講座を利用した場合は、500時間ほどで合格できるといわれており、忙しい方におすすめの勉強法です。
難易度は非常に高いですが、社会的責任を担い、労働者や雇用主に法的アドバイスを提供する専門家として活躍することができます。
マンション管理士
マンション管理士の試験も難易度が高く、幅広い知識が必要です。
マンション管理に関する法令、会計や設備など多くの分野を学ぶ必要があり、平均的な受験者は500時間以上の勉強を行います。
マンション管理士は、合格率が10%を切る高難易度の資格で、仕事との両立は容易ではありません。
しかし、マンション管理士の資格を取得することで、不動産管理会社への就職・転職に有利になり、他の資格とのダブルライセンスで独立開業も可能です。
マンションや共同住宅の管理に関する専門家としての知識を身につけ、信頼性のある管理者としてのキャリアを築くことができます。
人気の資格が気になる方は「人気資格ランキング!2023年ver」から詳しく見ることができます。参考にしてみてくださいね。
【難易度中級】300〜500時間の勉強が必要な資格試験
次に、難易度が中級レベルのおすすめ資格を紹介していきます。
宅地建物取引士
宅地建物取引士の資格試験は、不動産取引に関する法律や規制に精通し、不動産業界で活躍するための資格です。
この試験は難易度が中級で、平均的な受験者は300〜500時間の勉強が必要といわれています。
例年の合格率は15~18%程度となっており、決して簡単な試験ではありません。
土地法や建物法、契約法など、幅広い法律知識が求められるため、初学者は6ヶ月程度の準備期間が必要です。
宅地建物取引士の資格を持つことで、不動産業界でのキャリアが可能になります。
通関士
通関士試験は、国際貿易において輸入や輸出に関わる重要な役割を果たす専門家を養成する資格試験です。
この試験は中級の難易度で、通関手続き、関税法、国際取引などの幅広い分野を学ぶ必要があります。
通関士試験の合格率は10%前後と低く、平均的な受験者は300〜500時間の勉強が必要です。
ただし、すでに法律や貿易に関する知識がある方は、300時間くらいの勉強で合格できるでしょう。
通関士としての資格を取得することで、国際的なビジネスに貢献できます。
社会福祉士
社会福祉士試験は、社会福祉の専門家としての資格で、高齢者、障害者、児童など、社会的に弱い立場の人々を支援する重要な役割を果たします。
社会福祉士と名乗るには、まず社会福祉士国家試験に合格しなければなりません。
試験が実施されるのは年1回、毎年2月上旬頃です。
試験科目は19科目にも及び、法律や心理学、ケースワークなど多くの分野を学びます。
平均的な受験者は300〜500時間の勉強時間を要し、半年〜1年の準備期間が必要です。
社会福祉士としての資格を取得することで、社会貢献度の高い仕事に従事できます。
統計検定1級
統計検定1級は、「一般財団法人統計質保証推進協会」が実施している「統計検定」の中で最高位にあたる資格です。
この試験は「統計数理」と「統計応用」の2部門で構成されており、確率論、回帰分析、実験計画法などを学びます。
平均的な受験者は300〜500時間の勉強を要し、大学専門課程レベルの数学知識が必要です。
統計検定1級の資格を取得することで、データ分析や研究の分野でキャリアを築くことができます。
測量士
測量士とは、基礎測量や公共測量を行うために必要な国家資格です。
測量士になるには、通常は学校や養成施設での学習が必要ですが、時間と費用がかかります。
そのため、近年では独学で測量士試験に合格しようとする人も増えているようです。
測量士試験に合格するのに必要な勉強時間は約300時間と言われていますが、測量に関する知識が全くない方や、数学が苦手な方は500時間程度のゆとりを持っておきましょう。
測量士の資格を取得したら、主に測量会社での就職が一般的で、建築プロジェクトやインフラ整備において不可欠な役割を果たします。
試験の合格率は10%前後とかなり狭き門ですが、比較的安定した職業と言えるでしょう。
【難易度低め】100〜300時間の勉強で合格できる資格試験
「できるだけ時間をかけずに資格を取りたい」「一発合格を狙いたい!」という方は、難易度が低めの試験にチャレンジしましょう。
登録販売者
登録販売者資格試験は、医薬品や健康食品などの一般用医薬品を販売するための資格です。
難易度は中級レベルで、平均して200〜300時間の勉強が必要です。
1日2時間の勉強時間を確保できれば、約3~5ヶ月で合格できるでしょう。
法令や商品知識、販売技術に関する基本的なスキルを身につけることで、ドラッグストアや薬局で働くキャリアを追求できます。
保育士
保育士資格試験は、幼児や児童の保育に従事するための国家資格です。
発達心理学や保育学、子育て支援などを学び、保育のプロとしての道を歩むことができます。
保育士試験に合格するには、平均で100〜200時間の勉強が必要と言われています。
試験の合格率は20%前後で、5人に1人が合格するレベルです。
筆記試験の9科目のうち、すべて6割以上の得点をとらなければ合格できません。
平成28年度より「地域限定保育士試験」に加え、通常の保育士試験は4月と10月の年2回の試験が実施されています。
試験日に合わせてスケジュールを立て、できれば半年前くらいから受験勉強を開始するのが理想的でしょう。
ファイナンシャルプランナー2級
ファイナンシャルプランナー2級の試験は、個人や家族の財務計画をサポートするための資格です。
3級と比較すると難易度は高いですが、金融や保険業界をはじめ、さまざまな業界で評価されています。
合格には、平均して100〜300時間の勉強が必要です。
1日2時間ほどの勉強で、3〜5ヶ月程度の準備期間を要するでしょう。
節約術や基本的な金融知識を身につけ、クライアントに財務アドバイスを提供するキャリアを目指すことができます。
介護福祉士試験
介護福祉士試験は、高齢者や障害者の介護を専門的に行う資格です。
受験資格には、「3年以上の実務経験による受験」と「福祉系高等学校卒業による受験」の2つのルートがあります。
過去5年間の合格率は70%前後と高い印象ですが、これは実務者研修が必須になったことが要因です。
決して簡単な試験ではありませんので、油断せずに日々の勉強を積み重ねましょう。
介護福祉士試験を合格するには、およそ200〜300時間の勉強が必要です。
資格を取得することによって、福祉法やケアプラン作成などを学び、介護の分野で働くキャリアを築くことができます。
日商簿記検定2級
日商簿記検定2級は、会計と財務管理の基本的なスキルを証明する資格です。
経理、財務、会計などの職種で活躍するために、必要な知識と技術を習得できます。
日商簿記は日本国内外で高い信頼性を持つ資格であり、企業の財務管理や経理業務に関わる多くの職種で要求されています。
試験に合格するには、独学で250~350時間の勉強が必要です。
仕訳や決算書の基本を学び、経理や財務分野でのキャリアをスタートさせることができます。
ITパスポートで就職できるか気になる方は「ITパスポートの資格は就職に役立つ?基本情報と面接でのアピールの仕方も解説」から詳しく見ることができます。参考にしてみてください。
【超簡単】100時間未満の勉強で合格できる資格試験5選!
最後に紹介するのは、少ない勉強時間で合格率も高めな人気資格です。
3ヶ月以内の資格取得を希望する方は、ぜひご覧ください。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、食事、更衣、入浴介助など、介護の基本スキルを身につけるための資格です。
カリキュラムは全130時間で、自宅で学習できる通信講座が最大で約40時間、約90時間はスクールに通う必要があります。
資格取得に必要な期間は1〜3ヶ月ほどで、一定の条件を満たせば給付金を受けながら受講することも可能です。
今後も需要が高まる分野ですので、資格を持っていれば職に困ることはないでしょう。
ファイナンシャルプランナー3級
ファイナンシャルプランナー3級は、個人や家族の財務計画の基本を理解するための資格です。
難易度は低く、平均して100時間未満の勉強で合格できることが多いです。
取得自体は簡単ながら、FP3級の資格は、ほけんの窓口や融資相談、個人の家計相談などにも活かすことができます。
節約や基本的な金融知識を習得し、財務に関するアドバイスを提供する初歩的なスキルが身につくでしょう。
医療事務認定実務者試験
医療事務認定実務者試験は、医療機関での事務業務に従事するための資格です。
医療事務の資格にはさまざまな種類がありますが、この試験はもっとも難易度が低いとされています。
平均して、100時間未満の勉強で合格できることが多いです。
医療分野での経験がない方、資格初心者に強くおすすめできます。
診療記録管理や医療請求など基本的な医療事務のスキルを習得し、医療分野での仕事を追求するのに適しています。
第二種電気工事士
第二種電気工事士試験は、電気工事の設計や施工に従事するための資格です。
難易度は低めで、筆記試験と技能試験それぞれで、約40〜50時間の勉強で合格を目指すことができます。
第二種電気工事士の実技試験では、ドライバーやペンチ、圧着工具、電動ナイフ、ウォーターポンププライヤーといった工具を使用しますので、事前に用意しておきましょう。
電気工事法や安全規定に基づいた知識を習得し、電気工事業界でのスタートアップを目指すことができます。
Webデザイン技能検定3級
Webデザイン技能検定3級は、webデザインの基本的なスキルを証明する資格です。
受験資格がなく、上位級である1級や2級を目指す場合にも3級から受験する必要があります。
難易度は低めで、平均して100時間未満の勉強で合格できることが多いです。
webデザイン技能検定試験3級の試験は、「学科試験(10科目)」と「実技試験(1科目)」に分かれています。
合格率は60~70%と高く、webデザイン初学者の方でも合格を目指せるでしょう。
HTMLやCSSを含む基本的なwebデザインの知識を習得し、クリエイティブな分野でスキルを向上させるのに適しています。
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最小限の勉強時間で効率よく資格を取得するには?
さまざまな資格を紹介してきましたが、どんなに難易度が低くても勉強時間の確保は必要です。
また、仕事や家事と両立させるには、計画的で効果の良い勉強が欠かせないでしょう。
ここでは、最短で資格を取得するための効率的な勉強方法について解説していきます。
無理な学習時間を設定しない
資格試験の勉強を始める際、無理な学習時間を設定せず、自分のペースに合った計画を立てましょう。
過度なプレッシャーや長時間の学習は、疲れやモチベーションの低下を招きます。
適切な時間枠を設け、週に何時間学習できるかを考慮しましょう。
このように無理のない学習計画を立てることが、長期間の学習を続ける鍵です。
自宅学習を基本とする
外出や通学にかかる時間を節約し、自分の学習スペー自宅学習は多くの人にとって効果的な方法です。
外出や通学にかかる時間を節約し、自分の学習スペースを整えましょう。
自宅ならば、集中しやすく、学習環境を自分仕様にカスタマイズできます。
また、自宅学習はスケジュールの柔軟性が高く、学習の合間に休息やリラックスの時間を取りやすいため、疲れずに学習を続けられます。
勉強は寝る前よりも早朝がおすすめ
外出や通学にかかる時間を節約し、自分の学習スペー早朝に学習することは、効率的な学習につながります。
朝はまだ頭がスッキリしており、集中力が高まっている時間帯です。
寝る前に学習する場合、疲れや日中のストレスが影響を与えやすく、情報の吸収が難しいことも少なくありません。
早朝に学習を始めると、新鮮な気持ちで学習に取り組め、記憶力や理解力が向上します。
朝の学習習慣を身につけることで、最小限の時間で資格を取得する道が開けるでしょう。
転職で資格をとりたい方は「転職で役に立つおすすめ資格!理由や難易度を徹底解説!」から詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください