初任者研修の平均費用は?割引制度や費用を抑えるコツをご紹介! 更新時間 2023.11.10
「介護職員初任者研修の平均費用はどれくらい?」
「介護職員初任者研修の費用を安くする方法が知りたい」
とお悩みの方も多いでしょう。
初任者研修の費用は約3〜12万円と幅があり、スクールによって異なります。
ただし、スクールが実施しているキャンペーンや就業割引制度、ハローワークや自治体が展開している公的支援制度を利用できれば、初任者研修の費用を抑えることが可能です。
今回は、初任者研修の平均費用や受講期間について詳しく解説します。
さらに、費用を安くするポイントやスクールごとで費用に違いがある理由についても説明していきましょう。
この記事を読めば、初任者研修の費用を無駄にせず、あなたに合ったスクール選びができるようになります。
介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)とは
介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)は、介護分野での基礎的なスキルや知識を身に付けるための研修プログラムです。
以前は「ホームヘルパー2級」という名称でしたが廃止され、2013年に「介護職員初任者研修」に変わりました。
初任者研修は、介護の現場で働くために必要な基本的なスキルを提供し、初任者としての役割を果たせるようにすることを目的としています。
他にも役立つ資格が多くあり「介護資格の種類はどのくらいあるの?スキルアップに取るべき資格を徹底解説!」から詳しく見ることができます。参考にしてみてくださいね。
介護職員初任者研修の平均費用や受講期間
介護職員初任者研修の費用や受講期間について、詳しく解説します。
費用はスクールごとに数万円ほど異なる
受講費用の相場は3万円~12万円と幅広く、スクールや地域によっても差があります。
一般的な相場は5万〜9万円ですが、割引キャンペーンが行われる時期もあるため、事前にスクールの公式サイトを確認しましょう。
スクール選びでは費用だけでなく通いやすさや振替授業の有無も比較して、自分に合ったスクールを選ぶことが大切です。
受講の平均期間は約4ヶ月
介護職員初任者研修の受講期間は一般的に約4ヶ月です。
この期間中に、介護の基本的な知識やスキルを習得し、実務での活用ができるようになります。
受講費用が異なるからといって、学習量や受講期間が大きく異なることはありません。
初任者研修は厚生労働省指定のカリキュラムが定められており、130時間と決められているためです。
「受講費用が安いスクールは資格が取りづらい」「カリキュラムの内容が異なる」といったことはないので安心してください。
受講期間は最短で1ヶ月弱、長い人でも6ヶ月ほどで取得できる資格です。
スケジュールの調整や自分のペースに合わせた計画を立てることで、無理なく研修を受けることができます。
初任者研修についてさらには詳しく知りたい方は必見! 「初任者研修のカリキュラムは?通信と通学の違いを徹底解説」を参考にしてみてください!
介護職員初任者研修の受講費用を安くする方法
初任者研修の受講費用を安くする方法はいくつか存在します。
ここでは、どのような割引制度や補助金制度があるのか説明していきます。
スクールの割引制度を利用する
各種スクールでは、期間限定の割引制度や独自のキャンペーンを設けていることがあります。
新春キャンペーンや年末キャンペーン、他の資格と同時申し込みで費用が安くなるセット割などです。
また、介護事業を行う企業がスクールを運営している場合、自社や提携先の介護施設に就職することで「受講料全額キャッシュバック」といった就業割引を利用することもできます。
資格を取得したらすぐに働きたい方、介護業界へ転職したい方におすすめの制度です。
これらの制度を確認し、最適な割引を利用することで費用を軽減できます。
教育訓練給付金制度を活用する
教育訓練給付金制度は、厚生労働省が雇用の安定と再就職の促進を目的として定めた制度であり、介護職員初任者研修も対象です。
以下の条件を満たすことで、受講料の20%が給付されます。
教育訓練給付制度を利用する条件
- 雇用保険の一般被保険者で被保険期間が通算3年以上の人
- 雇用保険の一般費保険者でなくなってから(退職された日の翌日から)1年以内でかつ被保険者であった期間が3年以上の方
※初めて教育訓練給付制度を利用する場合、上記二つとも被保険者期間は1年以上であれば利用可能。詳細はハローワークへ。 - 受講生本人が受講料の支払いを行うこと
- 本人確認済みであること
- 原則として標準受講期間内にすべてのカリキュラムが終了していること
ハロートレーニング(職業訓練)を活用する
ハロートレーニングは、求職者を対象とした無料の職業訓練です。
ハローワークで受講した場合、受講料は無料となります。
ただし、テキスト代や通学のための交通費などは実費となるので注意が必要です。
ハロートレーニングの利用条件や手続きについては、最寄りのハローワークにて詳細な情報を入手しましょう。
介護職員資格取得支援事業を利用する
各地域で行われている介護職員資格取得支援事業も、受講費用の一部を補助する制度があります。
補助率は自治体ごとに異なり、無料で初任者研修を受講できたり、費用の50%が補助されたりとさまざまです。
例えば、東京都では受講費が全額無料になり、埼玉県では受講料の2分の1に相当する額(上限3万円)が補助金として給付されます。
申請方法や受給条件については、各自治体のホームページを確認してみましょう。
介護職員初任者研修の費用に差がある理由
介護職員初任者研修の費用が、スクールごとに数万円も差がある理由について解説します。
スクールの立地
研修スクールの立地は、その地域の経済状況や需要によって異なります。
都心部や人口密集地域に位置するスクールは、需要が高まるため費用が相対的に高くなることが一般的です。
一方で、地方や人口の少ない地域にあるスクールは費用が低い傾向があります。
また、駅近や駅ビルなど利便性のいい教室は、テナントの賃料も高いので受講料も当然高くなります。
サポートの内容
スクールが提供するサポートの内容も、受講費用に影響を与えます。
働きながら受講する場合は、急な予定などで受講できなかった際の振替授業が大切です。
振替が何回でも無料だったり、アプリやメールで簡単に振替の申し込みができたりする場合は、受講料も高い傾向があります。
一部の高額なスクールは、このようなサポートが充実していて融通が利きやすいことが特徴です。
人材確保目的で介護事業者が運営している
一部の介護事業者は、独自に研修スクールを運営しているケースもあります。
これは、人材確保や質の高いスタッフを養成するための一環として行われることがあり、受講費用を安くして、自社が運営する老人ホームや訪問介護事業所への斡旋を行っています。
介護業界は深刻な人手不足のため、介護職員の囲い込みはめずらしくありません。
そのため、介護事業者が主導するスクールは、費用が比較的低いことが多いようです。
ただし、就職先が限定的な場合も考えられますので、よく考えてから受講先を選ぶようにしましょう。
初任者研修を取得するまでの目安期間は?
介護職員初任者研修の資格取得までの目安期間は、通信講座と通学講座で異なります。
各スクールが提供するコースには、開講曜日や時間帯の違いがあり、生活スタイルや取得希望期間に応じて選択する必要があります。
では、受講スタイルごとの取得までの期間について、詳しく解説しましょう。
通学(スクーリング)講座
通学講座には、短期コースや週1コース、平日のみ、土日コースなどの受講パターンがあります。
「学科学習(40時間)+実技スクーリング(90時間)」のカリキュラムを終えた後、修了試験に合格すると資格取得です。
通学期間は30日前後で、毎日通学できる場合は1ヶ月〜1ヶ月半、週2回通学の場合は4~6ヶ月で初任者研修を取得できます。
通学講座では、介護経験が豊富な講師から直接講義を受けられ、実践的な知識を身につけるのがメリットです。
分からないことや疑問点も、その場で直接講師に質問して解消できるのが通学の利点だといえるでしょう。
通信講座
介護職員初任者研修の通信講座は、どのスクールでも「通信(自宅学習)+通学(実技スクーリング)」のカリキュラムとなっています。
そのため、通信講座であっても一部通学が必要です。
通信講座は自宅や好きな場所で学べる利便性があり、平均的な受講期間は3ヶ月程度です。
短期集中コースであれば、週3回の受講で最短3週間ほどで取得することもできます。
自宅学習と介護演習を同時進行できることもあって、働きながら受講したい方に人気です。
柔軟なスケジュールで進められるため、自分のペースに合わせて学びたい方に適しています。
介護職の資格についてもっと幅広く知りたいという方は 「介護職のおすすめ資格は?種類や受講費用、期間などをご紹介」もチェックしてみてくださいね。
通学か通信か?受講スタイルで迷ったら
介護職員初任者研修を受講する際に、通学か通信かという受講スタイルの選択は重要です。
通信講座は柔軟なスケジュールで学べるメリットがあり、通常の受講期間は平均で3ヶ月ほどです。
自宅や好きな場所で学習が可能であり、仕事や家庭との両立が求められる方に適しています。
一方、通学講座は週に何度かの出席が必要で、受講期間は通常4〜6ヶ月程度です。
定期的な授業や実習があるため、集中的に学びたい方や直接指導を受けたい方に向いています。
どちらの形式も選択する際には、自身のライフスタイルや目標に合わせた適切なコースを検討することが大切です。
初任者研修は費用だけでなくサポート内容も重要!
初任者研修の平均費用や受講の期間、割引制度について解説しました。
初任者研修を受講する際には、費用だけでなくスクールが提供するサポート内容も重要です。
スクールの立地やサポートの充実度、介護事業者が運営するかどうかが費用に影響を与えます。
割引制度や給付金制度を活用して費用を抑えつつ、自分に合ったスクールを選びましょう。
また、受講期間も選択肢が豊富であり、通学講座、通信講座、短期集中コース、週末コースなど様々な形式があります。
自分の生活スタイルや学びたいペース、就職や転職した時期に合わせて選ぶことが重要です。
初任者研修を通して、介護の基本的なスキルや知識を身につけ、質の高いサポートを提供できる介護職者としてのスタートを切りましょう。